虹が咲き、白が交ざる   作:水甲

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今回で三話の話終了!


13 みんなに届け!

うらside

 

はんぺんと遊ぼうとしていたミアちゃん。侑さんは課題について悩んでいて、その事をミアちゃんが相談に(相談にのってほしいと)乗ることになった。私も一応話を聞くことに……

 

「補講で教わったことおさらいするので精一杯でさ。作曲はやってみたかったんだけど自分でいいと思えるメロディーが全然思い浮かばないんだよ」

 

「別に自分がいいとかどうでもいいんじゃない?」

 

「えっ?」

 

「求められるものに忠実に応えるのが音楽さ」

 

流石はプロ……答えも何だかプロみたいだ。

 

「相手が先生なら教わったことを守ればなんとかなるよ」

 

「求められるものを…」

 

「僕が言えるのはそれだけさ。じゃあねベイビーちゃん」

 

そう言って去っていくミアちゃん。うーん、何か聞き捨てならないことがひとつあった。

 

「ミアちゃん」

 

「何?」

 

「侑さん……赤ちゃんじゃないよ」

 

「はぁ?」

 

いくら飛び級していても流石に年上にそう言う呼び方はダメだと思う。

 

「別に誰をどう呼ぼうとボクの勝手だよね?」

 

「勝手だけど、ちゃんとしてないとダメだと思う。流石にミアちゃんは侑さんの事をあかちゃんに見えたりはしてないよね?」

 

「あのね……ベイビーちゃんって呼び方は『まだ音楽に触れ始めた初心者』って意味を込めたんだよ」

 

「なるほど……それならまだ……何かごめんね。いちゃもんつけて」

 

「全く……君の親の顔を見てみたいよ」

 

「あ、私、親いないよ」

 

「へっ?」

 

「あーごめんね。うらちゃんは両親が事故で……」

 

「…………sorry」

 

申し訳なさそうに謝り、去っていったミアちゃん。あんまり気にしないでほしいのに…………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

今日のお泊まり先は璃奈ちゃんの家だ。今回の議題は気持ちが通じ合えるかだけど……

 

「第1問。赤い果物といえば?」

 

「りんご」璃奈

 

「いちご」彼方

 

「さくらんぼ」かすみ

 

「パッションフルーツ」エマ

 

「ドラゴンフルーツ!」私

 

「なにこれ?」

 

「5人の気持ちを揃えるためのゲームを考えた」

 

「どういうこと?」

 

「確かにこれならだけど……揃わないね」

 

「次。第2問 虹ヶ咲学園といえば?」

 

「スクールアイドル同好会」

 

「学科がたくさん」

 

「校舎がキレイ」

 

「みんながいる場所」

 

「果林ちゃんが迷う」

 

果林さん……未だに迷うんだ……

 

「あはははっ!」

 

「全然揃わないね」

 

「案外難しいもんだね」

 

「揃うまでやる」

 

「えっ?」

 

「第3問 お台場といえば」

 

「レインボーブリッジ」

 

「ビーナスフォート」

 

「ジョイポリス」

 

「自由の女神」

 

「大盛りの牛丼屋さん?」

 

「どこですかそれ!エマ先輩合わせる気あります!?」

 

「あるよ~?」

 

「絶対ウソです!」

 

「えへへ~」

 

「まだやる!」

 

これ、揃えるの難しくない?特に私たちじゃ……

 

「全然揃わないよ~」

 

「彼方ちゃん疲れた~」

 

「私も~」

 

「私たちやっぱりバラバラですね。3回もお泊まりしたのに~このままならソロでやった方がいい結果になるんじゃないですか?それに合同ライブは鐘嵐珠だけじゃなくてファンの皆さんや私たち自身も楽しめなきゃ意味ないですし」

 

「その通りだよね~」

 

「私たち4人だからできることって…」

 

「なんなんでしょう?」

 

「難しいよね……気持ちを揃えるのは……」

 

「みい子?」

 

「私たちの場合は個性が強いって言うのが一番の武器だけど、弱点でもあるから……」

 

ユニットに関しては私も難しいと思っている。まぁこれは最初の頃せつ菜さんたちが揉めた理由でもあるからあまり言いたくなかったけど……

 

「だよね……」

 

「でも私は何となく出来ると思うよ」

 

「「「「へっ?」」」」

 

「今の私たち……ううん、同好会ならきっとね」

 

 

 

 

 

 

 

次の日の同好会にて、私が出した答えについて、かすみちゃんたちは考えていたけど……未だに理由が分からずじまいで疲れていた。

 

「大丈夫かしら?」

 

「う~ん…」

 

「はぁ…」

珍しい……侑お姉ちゃんもため息ついてる……

 

「ん?侑さんも何か悩まれているんですか?」

 

「うん…」

 

『あっ!』

 

「大丈夫!?」

 

「大丈夫なの!?」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「ええっ!?」

 

そりゃみんな、心配するよ。あのお姉ちゃんが悩みがあるなんて言われたら……

とりあえずお姉ちゃんの悩みについて聞くことに……

 

「課題うまくいってないんだね」

 

「ミアちゃんにアドバイスしてもらったんだけど…でもやっぱりできないんだよね。私以外の子はみんな出来てるみたいなのに」

 

「確かにね。求められるものに応えるのは大切なことだもの」

 

「でも聞いてるとなんかそれだけじゃ物足りない感じするな」

 

「うん。侑ちゃんのやりたいことをやってみたらいいと思う」

 

「でもそれだと…」

 

でもこう言うのは侑お姉ちゃんが一番答えを早く導かせそうだけど……やっぱり曲作りってなると難しいのかな?

 

「大事なのは侑先輩が満足できるかどうかじゃないでしょうか?」

 

「必ずしも正解を出すために頑張らなくてもいいと思います」

 

「やってみてダメならダメでもいいじゃない」

 

「せっかくなら侑さんらしい曲を聴いてみたい」

 

「私らしさか。それはそれで難しいよ。私にはみんなみたいな個性はないし」

 

「「えっ?」」

 

私とぽむお姉ちゃんはハモった。お姉ちゃんに個性がない?何を言ってるんだ?この幼馴染みは…………

 

『…………』

 

「ん?」

 

「何言ってんですか!?」

 

「えっ!?」

 

「侑ちゃんには侑ちゃんらしいところいっぱいあるよ~」

 

「そ、そうかな?」

 

「よくときめいてるよね」

 

「うん」

 

「人の気持ちがよく分かるし」

 

「私たちの気持ちに寄り添っていつも応援してくれてる」

 

「えっ?私ってそんな感じ?」

 

「一個下の幼馴染みの意見を言いますと、素直な気持ちをしっかり伝えては、それでかんちが…………周りの子達の気持ちに寄り添っては、不安にさせて、そこからちょっとした喧嘩になったり、その度に間に入ったりして大変な思いをしつつ、頼りになる人だと思うよ」

 

「未唯さん……それは文句では……」

 

しずくちゃんは苦笑いをしているけど、こう言うのはたまに発散しないとね

 

「自覚ないんですか?」

 

「うん。正直…でもそうなんだね。なんか嬉しい。みんなにそう言ってもらえてやる気出てきたかも」

 

「よかった~」

 

「ありがとね。がんばるよ」

 

お姉ちゃんは答えを見つけたみたいだね。それに……かすみちゃんたちも……

 

 

 

 

 

 

そして合宿最終日。最後は寮のエマさんの家に来ていた。

私たちはミルクティーを飲みながら……

 

「侑ちゃん元気出てよかった」

 

「でも侑さんが自分のことあんな風に思ってたなんて」

 

「ほんとだよ~」

 

「侑ちゃんだけじゃないのかもね」

 

「ん?どういうことですか?」

 

「実はみんな人のことはよく見えてて自分のことは見えてなかったりするのかなって」

 

「あっ…」

 

「私たちもそうなのかな?」

 

「そうなのかも」

 

うん、答えの理由が分かったみたいだね。みんな、知ってるようで知らないことがあるしね

 

「ちなみに皆さんから見たかすみんはどんな感じですか~?えへっ!あはっ!キャピ!ルルル~ン!」

 

「本当はすごくみんなのことを考えてくれるよね」

 

「分かる」

 

「ステージ衣装の話をしてたときも自分だけじゃなくて私たちのことも考えてくれてたもんね」

 

「あとはいい子かな?」

 

「うぅ……彼方先輩だってマイペースに見えてほんとはすっごくお世話好きじゃないですか~!」

 

「違うよ~」

 

「分かる」

 

「お泊まりしたときお母さんが2人いるみたいでしたよ」

 

「これなんか恥ずかしいね」

 

「ねぇねぇ私は?」

 

「いつもポカポカだけど意外と芯は強い」

 

「すっごく真っ直ぐだよね」

 

「とっても素敵だと思います!」

 

「ありがとう」

 

「璃奈ちゃんは引っ張るタイプだよね」

 

「この合宿を提案してくれたのもりな子だったしね」

 

「てれてれ」

 

「みい子は、結構しっかりしていて、みんなの事をちゃんと見てるし」

 

「サポートにまわって、いい方向に導いてくれてる」

 

「それにお姉ちゃんみたいな感じもするよね」

 

「侑ちゃんと歩夢ちゃんの妹的でもあって、姉みたいなところもある」

 

「あ、ありがとう////」

 

「自分のやりたいことを発表する合宿だったのに最後はみんなから自分のことを教えてもらう合宿になっちゃったね」

 

「でも何か見えた気がするよ」

 

「ソロの時は自分のやりたい自分だけど」

 

「一緒になると新しい自分を見つけることができる」

 

「私たちで新しい色を作ってみようよ」

 

答えが見つかったね。みんな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてライブ当日、私は彼方さんにあることを聞かれた。

 

「未唯ちゃんはしっかり分かってたんだね」

 

「うん、個性が強いけど、一つになったときは凄いことが起きるんじゃないかって事はね。あとはどうすればいいかもね」

 

「でも未唯ちゃんは自分自身の事知ってたんだね」

 

「まぁよく苺ちゃんと話してるからね」

 

「そっか~」

 

「ほらほら、みい子も彼方先輩もそろそろ始まりますよ」

 

「「はーい」」

 

今回だけ私は参加だけど…………頑張らないとね!

 

『みんなー!』

 

「始めまして!」

 

「私たち!」

 

『QU4RTZです!』

 

そう、QU4RTZとして頑張らないとね!

 

「今回だけ高柳未唯ちゃんも参加だから、五人でのステージ見てください!」

 

そして始まるライブ。これでランジュさんに……ううん、ここにいるみんなに届け!

 

「伝わったかな?ランジュちゃんに」

 

「きっと伝わってますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

うらside

 

未唯ちゃんに見に来てほしいと言われて、見にきた私。前の方にいるのって…………三船さんとランジュさんだっけ?

 

「これが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会なんですね」

 

「私には真似したくてもできないステージだった。それは認めるわ。でも……」

 

なんだろう?ランジュさんは……意地を張ってるのかな?でも少しだけでも気持ちが届いたみたいだね

 

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

合同ライブが終わり、私は課題の発表をすることになった。

 

(私は同好会のみんなに夢をもらった。音楽をやりたいと思ったのはみんなみたいに自分を表現できる人になりたかったから……この世界に私は私しかいない。うまくできなくてもいい。私にしかできないことを……)

 

私は弾き始めた。私らしい曲を…………

 

(どこに向かうかまだ分からないけど……おもしろそうな未来が待ってると……笑い合えるみんながいれば……私は……)

 

 

 

 




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