虹が咲き、白が交ざる   作:水甲

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一気に書き上げました!


16 互いに競い合い高め合う二人

未唯side

 

うらちゃんから相談された翌日の事、私は以前から菜々さんに相談されていた手伝いの件で、生徒会室にて会議に参加していた。因みに私は菜々さんの隣に立っている。

 

「それでは正式に決定したんですね?スクールアイドルフェスティバルと文化祭の合同開催」

 

「はい。これも皆さんの協力と三船さんが作ってくださったプレゼン資料のおかげです」

 

「お役に立てたのなら良かったです」

 

「その上で生徒会から三船さんにお願いがあるのですが」

 

「何でしょう?」

 

「合同開催成功のためにはフェスの運営を担う同好会と文化祭実行委員会に加えて」

 

「両方のまとめ役となる新たな責任者が必要です」

 

「それをぜひ三船さんにお願いできませんか?」

 

「私がですか?」

 

「三船さんとならみんなが楽しめるお祭りができると思うんです。いかがでしょう?」

 

「生徒の皆さんのために頑張れるのならぜひやらせてください」

 

「ありがとうございます。更にですが、補佐として高柳さんをつけることになりますが宜しいでしょうか?」

 

「高柳さんですか?」

 

「今回、生徒会長に頼まれました。不馴れですがよろしくお願いします」

 

「高柳さんはスクールアイドル同好会の代表として、三船さんのサポートに回ります。スクールアイドルについてやステージ等の機材など詳しい人がいればと思いましたが……どうでしょうか?」

 

「良いですが……高柳さんは忙しくないのですか?それに代表なら高咲さんの方が……」

 

「高咲さんも考えましたが……あの方も色々と抱えていますので……」

 

「なるほど……分かりました。高柳さん、よろしくお願いします」

 

「こちらこそ、分からないことがあったら教えてね」

 

握手を交わしつつ、そんなことを言うと三船さんは微笑んだ

 

「聞いてね……ではないんですね」

 

「あはは、一応色々と覚えてきたけど、まだ不安だから……」

 

「分かりました。困ったことがあればいつでも」

 

 

 

 

 

 

 

うらside

 

放課後、欲しい本があり、探しに行くと果林さんと美里さんの二人がいた。

 

「美里さん、それにうらちゃん」

 

「果林ちゃん…うらちゃん」

 

「こういうのに興味あるんですか?」

 

美里さんが手に取ってるのは……英会話の本?

 

「昔は海外で働いてみたいって思ってたんだけど」

 

あ、そっか、身体のことが……

 

 

 

 

 

少し場所を移して、改めて話を聞くことになった私たち

 

「昨日はありがとう。愛ちゃんと果林ちゃんのおかげですごく…」

 

「そんな風に無理して笑う必要ないんじゃないですか?」

 

「えっ?」

 

「ごめんなさい。でも美里さん何かを抱えているように見えたから」

 

確かに昨日は何だか時折浮かない顔をしている感じがしていたのは気になっていたし……私自身もある予測を未唯ちゃんに話してたし……

 

「愛とは長い付き合いなんですよね?だったら本当の気持ちを伝えてもいいんじゃないですか?愛だってその方が…」

 

「今 愛ちゃんはやりたいことを見つけてどんどん進んでる最中でしょ?余計な心配させたくないの……すごいね愛ちゃんも果林ちゃんも。歌って踊ってたくさんの人を笑顔にして」

 

「美里さん……」

 

「じゃあ私こっちだから」

 

美里さんを見送る私たち……なんだろうな~美里さんは美里さんで重荷にならないようにしてる感じだけど……

すると果林さんのスマホにメッセージが入ったみたいで……

 

「うらちゃん、少し付き合ってくれない?」

 

「は、はい」

 

果林さんに言われるまま、ある場所へと向かう私であった

 

 

 

 

 

 

 

果林さんに付いていくと、そこには愛さんがいた。

 

「うーちゃんもいたんだ」

 

「丁度会ってね……」

 

「良かった……連絡先知らなかったからどう呼び出そうか悩んだんだ……」

 

そう言えば教えてなかった……と言うか未唯ちゃんに聞けば良いのに……

 

「それでどうしたの?急に」

 

「うん。あのさ昨日のことなんだけどお姉ちゃんの様子どう思った?お姉ちゃんってね入院中の治療が大変なときでもいつも笑顔だったんだけど退院してからかな?時々考え込んでる感じがあって。気のせいかもだけど元気ないのかなって思って」

 

「確かに私もそう見えたわ」

 

「私も……」

 

「そっか。私お姉ちゃんと話してみる」

 

「愛、話してどうするの?」

 

「どうって…悩みを聞いたり 励ましたり 気晴らしに遊んだり…」

 

「それを美里さんは望んでいるのかしら?」

 

「どういうこと?」

 

「今はそっとしておいた方がいいと思うわ」

 

「いやだよそんなの!悩んでるお姉ちゃんを放っておくなんてできない!話聞いてくれてありがとう。愛さん行ってくるね」

 

愛さんが行こうとするけど、私は慌てて愛さんの腕をつかんだ

 

「あの、お言葉ですが……人によっては放っておいて欲しいと思うときがあります。何でも間でも放っておけないからと関わるのは……その人の心を逆撫で……と言うか刺激するのはどうかと思いますよ」

 

「ッ!!!」

 

無理矢理私の手を引き剥がし、愛さんは走り去っていく。

 

「私……余計なことを言ったかな」

 

「……まぁ余計なことだけど……良いと思うわ。流石は未唯ちゃんの親戚ね」

 

「そんなこと……未唯ちゃんなら上手く出来たかもしれないのに……」

 

「そうね……でもうらちゃんにはうらちゃんなりのやり方はあるわよ」

 

「果林さん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

愛side

 

うーちゃんの言葉が頭の中に響く。でもこれは私なりのやり方だから……

私はお姉ちゃんを呼出し、話した。

 

「いきなり呼び出してごめんね」

 

「ううん。懐かしいね。ここ小さい頃よく一緒に…」

 

「ねぇお姉ちゃん」

 

「ん?」

 

「私、お姉ちゃんに聞きたいことがあるんだ。お姉ちゃん何に悩んでるの?」

 

「悩んでなんて…」

 

「私お姉ちゃんのためなら何でもしたいよ!お願い教えて!私にできること!」

 

「思い付かないわ」

 

「お姉ちゃん…」

 

「ごめんなさい。思い付かないの。だって私……」

 

「もしかして…私のせい?」

 

私が……知らないうちに……お姉ちゃんを…………

 

「違う。悪いのは私なの……私が入院してる間、学校に行けなくなった私の時間はどんどん友達と離れていったけど……愛ちゃんはずっと励ましてくれたよね……嬉しかったよ本当に。愛ちゃんが支えだった……でも……愛ちゃんがスクールアイドルを始めることになって、嬉しそうに話しているのを見てね。やりたいことを見つけてどんどん先に進んでいく愛ちゃんを近くで見ているうちにふと気付いたんだ……私にはもう何もない。どこにも行けない。楽しいって気持ちも分かんなくなっちゃった……愛ちゃんはスクールアイドルを頑張ってるだけなのに勝手だよね」

 

「昨日は?」

 

「え?」

 

「私昨日すごく楽しかった。お姉ちゃんが元気になってまた一緒に遊べて。お姉ちゃんは楽しかった?」

 

「……愛ちゃんのことはこれからも応援してるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

うらside

 

「……はぁ」

 

「私の方に連絡が入ってたけど……なるほどね」

 

家に帰り、未唯ちゃんから愛さんの伝言を聞かされていた。因みに未唯ちゃんは伝言残すなら事情を話してからにと言ったらしく、さっきまで愛さんと美里さんの間の出来事を聞かされた。

 

「未唯ちゃんの言う通りだ……知らないうちに重荷にも傷つけることにもなってたなんて……」

 

「うらちゃんは、ちゃんとそこら辺を言ったんだよね?」

 

「うん……」

 

「……人によってはだけど、愛さんならなんとかできるかもね」

 

「え?」

 

未唯ちゃんは笑顔であることを私に伝えた。

 

「確かに何でも間でも放っておけないからと関わるのは負担になるかもしれないけど、愛さんならそんな後ろ向きな考えなんて吹き飛ばす人だから……大丈夫だと思うよ」

 

「そっか……そうなんだ……」

 

「さて、そこでうらちゃんに仕事があります」

 

「え?」

 

なんだろう?買い物かな?もしかして同好会の手伝いとか?

 

「最後まで関わること」

 

「最後まで……分かった!」

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、私は愛さんを探していると、果林さんに呼び止められた

 

「愛のところに行くのね」

 

「はい!」

 

「それなら一緒にいきましょう」

 

居場所知ってるのかな?私は付いていくと、愛さんが練習をしていた。

 

「愛」

 

「カリン……うーちゃん……昨日はごめん」

 

「良いわよ。それで話してどうだったの?」

 

愛さんは改めて昨日の事を話した。愛さんは落ち込んでいる……そうだよね……信頼していた人からだもんね

 

「そう。美里さんが…」

 

「あ~あバカだなぁ。お姉ちゃんの気持ちに全然気付けなくて。愛さんなら笑顔にできるって勝手に思い込んで。でも本当はずっと傷付けてた。愛さんどうすればよかったのかな?果林の言うとおりそっとしておけばよかった?それともスクールアイドルにならなければよかったの?」

 

「そんな話 意味ないわよ。ショックなのは分かるわ。でもオンラインライブだって近いんだからしっかりしなきゃ。あなたのファンが待ってるわよ」

 

「できないよ!楽しいことを教えてくれたお姉ちゃんを私が傷付けた!そんな私がスクールアイドルなんてできないよ!」

 

「本当にやめるつもり?分かったわ。じゃあ代わりに私がステージに立ってあげる。愛のファンをごっそりいただくチャンスだもの。きっと美里さんも私に魅了されてファンになっちゃうわね」

 

おぉ、煽ってる……こう言うとき煽るとどんな人でも……

 

「いやだよそんなの!お姉ちゃんやファンのみんなを果林に取られちゃうのはやだ!」

 

「でもスクールアイドルやめるんでしょ?」

 

「だったらやめるのやめる!だって私…私…ほんとはスクールアイドルもっともっとやりたいよ!」

 

「それがあなたよ」

 

「えっ?」

 

「誰も傷付けないなんてそんなことできる人いないわ。それでも太陽みたいにみんなを照らせる笑顔があなたにはあるでしょ?」

 

「うん!」

 

「せいぜい頑張りなさい」

 

「待って!愛さんと一緒にステージに立ってほしい!」

 

「私はそういうの興味ないって言ったでしょ」

 

「ううん。気持ちを合わせるとかじゃなくて、仲間っていうかライバルとして同じステージに立って同じ歌で競い合おうよ!私に火を付けてくれた果林とならすっごいライブができる気がするんだ!だから!」

 

「競い合う、そんな形があるんなら面白いかもね。受けて立つわ!愛!」

 

「うん!」

 

良かった……後は美里さんが見てくれることを……でももしかしたら……

 

「愛さん、美里さんの事、私に任せてくれませんか?」

 

「うーちゃんが?」

 

「はい!こうしてお二人に関わったのですから……最後まで関わることにします!未唯ちゃんにもお願いされましたし」

 

「それじゃ、よろしくね。うらちゃん」

 

「お願いね」

 

「はい!」

 

二人にはライブに向けて頑張って貰いつつ、私は私なりに頑張らないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてライブ当日、私は美里さんがいそうなところを愛さんに聞いて、探していると……

 

「いた!」

 

「うらちゃん!?どうしたの?こんなところで……」

 

「それはこっちの台詞です!オンラインでも見れるけど……愛さんの想いを受けとるには直接見るしかないです!」

 

「え?」

 

「負担だのなんだの後ろ向きな考えなんて吹き飛ばしてくれますから……それが愛さんが美里さんに教えられてきた事を愛さんなりに出した答えなんですから!」

 

「うらちゃん……」

 

「私だってスクールアイドルに……未唯ちゃんに救われたんですから」

 

「え?」

 

「両親が死んで……一人になった私。親戚の人はみんな迎えてくれる気満々だったけど……私は遠慮しようと思った。もしかしたら負担になるかもって……でも……未唯ちゃんがあの時、歌ってくれたから……だから!」

 

「……うらちゃん……分かったわ……行きましょう」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

移動しながら、ライブを見る私たち。二人は本当にすごいな……

 

 

 

 

 

 

私たちは会場につき、最前列で最後までライブを楽しみ……控え室で……

 

「会場に来てくれるなんて思わなかったよ~!」

 

「うらちゃんに言われてね……胸が苦しいくらいにドキドキして心が動き出して……楽しかった」

 

美里さんは愛さんを抱き締めた。愛さんも愛さんで嬉しそうだ。

 

「私 愛ちゃんのファンになってもいい?愛ちゃんのライブすっごく笑顔になれて頑張る力がもらえるから」

 

「うん!」

 

良かった……そう言えば未唯ちゃんは……そうだった。打ち合わせがあるから、その子と一緒にオンラインで見るって言ってたな~

 

 

 

 

 

 

後々果林さんから聞いた話だと、美里さんは気持ちも前向きになって、果林さんみたいに愛さんと切磋琢磨できる間柄になりたいとの事だった。




次回は幕間と言うか、四話の裏で合った未唯と栞子のお話を……

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