虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
『ここ、お姉ちゃんの学校?』
『そ、ランジュが香港に引っ越しちゃってから寂しそうな栞子を励ましてあげようと思ってさ』
私は姉のキラキラした姿を見て、私もあんな風になりたい……そう願った。
『ねぇ、お姉ちゃん。ステージに立つってどんな感じ?』
『立ってみる?』
『えっ?だ、ダメだよ~私、スクールアイドルじゃないし……』
『じゃあ、いつか自分で立ちなさい』
姉の言葉に私は夢を持った。いつも格好よくって、輝いていた姉さんが憧れで、目標だった。
もしもスクールアイドルの適正がないと最初から分かっていれば……姉さんは不要な後悔をすることはなかった。私は……同じ失敗をしない……
「いや、誰だってそんな思いをするべきではないんです……」
そう思っていたのに…………
『ずっと憧れていたお姉さんに対して、適正がなかったからとか自分の夢を自分で否定してて、悲しくもなんともないの!』
『私は……そんな風に怯えている栞子ちゃんは間違ってる!まだ何もしてないのに……ただ失敗を恐れてるだけで諦めている栞子ちゃんなんて…………栞子ちゃんなんて…………』
どうして、あの人の言葉がこんなにも……突き刺さるのか……それに…………私はあの方を悲しい思いをさせてしまったことに酷く後悔をしているのか……分からない……
苺side
虹ヶ咲のみんなと話していると(うらちゃんは直ぐに戻ってきた)侑姉から集合をかけられたみたいで、私たちも集まることに……
侑姉の話を聞くと、三船さんの事とそれを聞いた未唯姉が色々と言って、何処か言ったらしい。
「身の丈に合わないとこをしないで、向いていることにだけに全力を尽くすか~」
「三船さんらしい考え方なのかもしれませんが……」
「やるやらないは本人の自由よ。未唯ちゃんはどうしてあんな風に関わろうとしてるのかしらね?」
「あー、多分だけど未唯姉は三船さんの事を気に入ってるからだと思いますよ」
「気に入ってるからって……」
今の未唯姉は多分、あの時の状態に近いと思う。
「それでも放っておけないよ。向いていることだけをするとかみんなをサポートするとかそれだけ聞けば正しいと思うよ。でもそれって……後悔するんじゃないかな?」
侑姉……
「全くお人好しね。所で歩夢は何処に行ってるのかしら?」
「あぁ歩夢は未唯の所に行ってるよ」
「それなら安心だね。歩夢姉は……と言うより私たちは未唯姉の事を一番よく知ってるからね」
未唯姉がそんな風に感情的になるときは……いつも決まってるから
未唯side
はぁ……思わず感情的になってしまった。普段はそんなことはないのに……
「本当に私らしくない」
「そうかな?未唯ちゃんらしいよ」
不意に声をかけられ、顔をあげるとぽむお姉ちゃんがいた。なんで私がここにいることを?
「未唯ちゃんって落ち込んだりするときは、決まって人気のないところにいるから、紫音女学院の子に聞いて、ここに来たの」
分かられてる……まぁ当たり前か
「栞子ちゃんは?」
「多分、何処かにいるよ。未唯ちゃんが走っていったときは……すごく悲しそうだったけど」
「……そうだよね。私も思わず感情的に……」
「未唯ちゃんは三船さんの事を大切な人って思ってるんだね」
「へ?」
なんでそうなるの?私は……
「未唯ちゃんって、自分では分かってないと思うけど、そんな風に感情的になるときって大体は大切なものの為を思って行動しているときなんだよ」
「あ……」
思い返すとそうかも……特にお姉ちゃんたちが喧嘩してるときとか…………
「未唯ちゃんは自分で思ってる以上にね」
「そっか、そうだったんだ……」
私がするべきことは決まった。私は……
「お姉ちゃん、お願いしたいことが」
「うん、必ず未唯ちゃんのところに連れてくる!だからステージの前で待ってて」
「うん!」
「それとこれ、苺ちゃんから渡してって」
これって……私がいつも着ているステージ衣装?でも色が黒と翡翠色?
「前に苺ちゃんが遥ちゃんに作って貰って着てみたいけど、もう着る機会がないからって」
「……そっか」
私は衣装を握りしめ、ステージの前で栞子ちゃんを待つことにした。
ちゃんと話そう……私の思いを……栞子ちゃんの思いを知るために!
未唯ちゃんは歩夢が言っていたように、大切なものの為に行動する感じです。
ゆうぽむ喧嘩や外伝でもそれが見られると言う
次回で七話の話も終わりです!感想待ってます!