初めて仕えた神様は   作:メイドさん大好き

44 / 45
クソ久々で申し訳ないですが短いです。
中層終わったらほのぼのに戻したく思いますが、なんか設定盛りすぎましたねええ。
色々とわかんなくなってきてますが頑張ります。



第四十三話

さーて、どうしようか。

何を作ろうか、すぐに作れてそんなに材料がいらなくてササッと食べられる……そんなものがいいだろう。

時間はあるが、できればアイズたちが帰ってくる前に完成させてしまいたい。

 

「きなこ棒なんてどう?」

 

きなこ棒とは、駄菓子である。

主にきな粉と水飴とかはちみつとかから作られ、低カロリーで糖度も低く、食べやすい駄菓子だ。

割と作るのもお手軽なのでササッと作れる。

 

「材料は?」

 

「ある」

 

「なら大丈夫ですね。ササッと食べられますしいいでしょう」

 

この二人、駄菓子も大好きだ。

私が布教したのだが、素晴らしくハマってくれて私嬉しい。

ということで今回用意するのははちみつときな粉と爪楊枝。

オーブンとかレンジとかの便利な物があるはずがないので今回はフライパンを使います。

一個分であれば120g程度でいいが、今回は大量に必要だ。

とりあえずヤマカンでいくか。

 

「久しぶりだね」

 

「遠征に出る前はよく作ってましたね」

 

「そうなの?うらやま」

 

だべりながらはちみつを温めてしまったらボウルに移動させてきな粉をぶち込みます。

ここはヘラを使うのが楽でしょうが、まあないので手でいきます。

まあ料理前にはちゃんと清潔にしてるしへーきへーき。

ちゃんと手袋はしてるので普通に平気である。

固まってきたらきな粉をまぶすので別の皿にきな粉を敷きます。

あれですね、揚げ物の時の薄力粉的なアレ。

四角形に伸ばしてしっかりとつけていきます。

んで包丁でいい感じの棒状に切って断面にもきな粉を付けたら、完成である。

 

「大きさはこれくらいで十分だよね」

 

「きなこ棒ってそれくらいだよ」

 

「うん、へーきへーき」

 

「そっか。久々に作ったけど…、美味しい」

 

本当に久々に作ったが、きなこ棒はやはりいい。

ちっちゃい頃に駄菓子屋で食べたあの味……とは少し違うが自分で作るとまた違った感じでそれもまた良い。

材料も安価だしアレンジもいろいろ出来そうだ。

甘さ控えめで甘いのが苦手な人でも食べられるのも良いところである。

 

「やっぱりいいですねぇ」

 

「うん、美味しい」

 

「よし、もうちょっと作りましょうか」

 

大量生産だイェイ。

ということできなこ棒をたくさんつくる。

大きく変わるところはなく、変わるところははちみつを使うところを水飴にしてみるくらいだ。

調理時間は五分ほど、たまにつまみ食いしながらテキパキつくる。

 

 

「そういやさぁ」

 

「どうしました?」

 

「【リトル・ルーキー】だったっけ?ローズの後輩の子」

 

「ベルがどうしたの?」

 

「いやね。変わってるなと思って」

 

急にジュンヤの口からベルの話題が出てきた。

確かにベル君は変わっているだろうがこの子とベル君に面識があっただろうか。

 

「あなた【リトル・ルーキー】と会ったんですか?」

 

「いや?アイズさんと一緒に歩いてるの見ただけ。妙に堂々としてたのにそわそわしてて…よく分かんなかったから。でも目つきはローズに似てたね。どこ見てるかわかんない目!」

 

「ローズに失礼でしょうが」

 

「とりあえずあなたが私のことどう思ってるかは分かりました」

 

ジュンヤの言ってることがよく分からない。

ベル君が成長して自信を少し持てるようになってきた、とかだろうか。

それにどこ見てるか分からない目だと?

私しっかり前見て歩いてるんですけど。

 

「ベルはいい子ですよ。純粋で無垢で無知で、真っ白です。それに強いですよ。私の一番弟子ですからね」

 

不死で炎を操るかっこいい男の子です。

いやぁ、これまでベル君のことを見てたけれどもあの子って悪いところがなさすぎる。

素直だし飲み込み早いし一途だし。

あの子ほど見てて退屈しない男の子もいないだろう。

最近は少し不死に染まってきた影響で感情の発露が少なくなってきてるけど。

それはそれとしてあの子は可愛い。

メイドさん姿似合ってるんですよね、すごくいい。

普段から着てくれ頼むから。

 

「……とりあえず。いい子です」

 

「うん。言葉がまとまらなかったんですね」

 

「大好きなんだねぇ」

 

「もちろんです。家族ですから」

 

あんな子を好きにならない方がおかしい、なんてこともないか。

でも私からすると好ましい人物だ。

異性として好きなんてことはありえないが好きである。

どっちかというと弟?的な感じだろうか。

 

二人の言葉にどこかの元コマンドーのように返してしまった。

2人とも顔がほころんでいる。

もちろんきなこ棒を作る手は緩んでおらず、今なお生産はテキパキと行われている。

 

「こっちも負けてませんよぉ?この前ジュンヤがですね…」

 

「待って待って待って!え?この流れで私のこと言う?」

 

「友達の弟自慢に負けてられる?こっちは同僚自慢で対抗ですよ」

 

「アホか?もっと別の…レフィーヤとかリヴェリアさんとかいるじゃん!」

 

「フッ……」

 

「何笑ってんだお前!?」

 

私に対抗してアモールがジュンヤの可愛いところを話そうとして止められている。

ベル君には及ばないがこの2人も可愛いな。

コンビ補正というかなんというか。

 

「仲良いですね」

 

「「当然!」」

 

「ぶふっ!」

 

自信満々に返してきたんですけど。

こういう奴らなのは知ってるが思わず吹き出したわ。

 

「2人の可愛いエピソード話してくれないんですか?」

 

「駄目」

 

「恥ずかしい」

 

「……」

 

即答は悲しい。

非常に悲しい。

まあ誰かに聞くとしよう。

 

と、こんな無駄なことをやってる間にそんなこんなできなこ棒が出来上がった。

大皿に乗ったきなこ棒はさながらきなこ餅にもみえてくる。

 

「じゃあ配りますか」

 

「二人とも、頼みますね」

 

「りょーかい。行ってきま…」

 

ジュンヤが言葉を紡ぎ終わる前。

遠くから確かに悲鳴に似た声が聞こえてきた。

何を言っているかまでは分からないが声色はわかる。

 

「あの方向は、みんなが水浴びしてるところ?」

 

「それにしちゃ男の声だったけど」

 

「男の声が2つ…」

 

「2つ?マジ?」

 

「ええ。マジです」

 

「てことは……覗きですか!?」

 

一人の声はまあ、心当たりはあるがどうでもいい。

問題はもう一人の方だ。

 

「なんてことしてんですか、ベル」

 

「あの少年が…?」

 

「覗き…?」

 

2人が固まってしまい、私も状況が全く分からない。

ベル君は自分から覗きに行くのはありえない。

ということは、だ。

もう1人に唆されて行かされている、が正しいのだろう。

唆すような奴は誰か、そして声色から考えるに、ヘルメスだなうん。

 

「……頭痛くなってきた」

 

男ってのはお馬鹿なものだが、本当にアホなことやってくれたものだ。




ローズちゃんにも友達はいるんだよ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。