蒼青の勇者と剣の勇者の姉妹とその友達達は異世界でも最強   作:ジェットプテラ

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第二話が完成しました。
大分前出たり入ったりの様に投稿して居ましたがあれは事故です。
文章をよく見ていなくボタンポチポチ押してしまいました誠にすみませんでした。
なお此れはオート投稿になっています。
次回の投稿は2021年1月16日です。
其れではスタートです。


トータスと契約

光が収まり、私は目を開くと最初に目に行ったのは、縦横十メートルはありそうな壁画で、後光を背負い、長い金髪を靡かせ、薄っすらと微笑む中性的な顔立ちの人物が描かれていた。

背景には草原や湖、山々が描かれており、その人物は両手を広げている。

実に美しい、素晴らしい壁画ではあるが、よく見るとその笑顔から何か恐ろしいものを感じる。

如何にもこの世界は私の物と言っている。

次に目が行くのは大理石をふんだんに使ったのであろう、美しい光沢を放つ滑らかな白い石造りの建築物、美しい彫刻が彫られた巨大な柱によってドーム状の天井が支えられて出来たその巨大な空間、その最奥にある台座の様な場所に私達がいる。それを取り囲む様に、聖職者の如き装いに身を包んだ30人以上の人々が祈りを捧げるかの様な格好で跪いていた。

そして

 

「アテナ、まさかと思うけどクラスメイト全員いる?」

 

「間違いないね。

 其れも最悪の状態だよ」

 

とアテナが後ろを向いた。

私も釣れて後ろを見ると

 

「ね、姉さん?」

 

黒花の隣に立ち戸惑って居るアテナの弟、雷槍が居た。

 

「確かに最悪の状態だね」

 

「だよ」

 

とアテナと軽く会話していると誰かが歩いている音がして全員、音がする方を見た。

集団の中から一番豪華な法衣を纏い、30センチはありそうな長さの烏帽子を被った70代ほどの老人が前に出た。

と言っても、老人と表現するには纏っている覇気がすごく、顔の皺や老熟した目がなければもっと若く見えたかもしれない。

老人は数枚の円盤が吊り下げられた錫杖を鳴らしながら、深みのある落ち着いた声でツカサ達に話しかけてきた。

 

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」

 

手に持った錫杖を鳴らしながら、イシュタルと名乗った老人は、好々爺然(こうこうやぜん)とした微笑を浮かべ、そう話し掛けた。

 

「異世界召喚経験者、アテナさん」

 

「何?」

 

「イシュタルをどう思いますか?」

 

私が質問するとアテナは嫌な顔をして

 

「前回私と雷槍を召喚した人達と同じ」

 

「そうですか」

 

その後大聖堂から場所を移し、巨大なテーブルが幾つも並んだ、恐らく晩餐会等を催す為の広間に通され、クラスメイト達は思い思いの席に着いて、私も手に持っていた鞄を椅子の隣に置いて座った。

因みに私達の席は大分前で私その右隣にアテナ、雷槍、黒花に座った。

そして私の左隣は畑山愛子先生

今年25歳になったらしいが、150センチ程の低身長で且つ童顔である事から実際の年齢の半分位にしか見えず、ボブカットの髪を跳ねさせながら威厳ある教師を目標にして生徒の為にとあくせく走り回る一生懸命な姿勢と、その悉くが空回ってしまう残念さのギャップに庇護欲を掻き立てられる生徒も少なくなく『愛ちゃん』の愛称で呼ばれ親しまれている。

その向かい側は天之河君、龍太郎君、香織、雫

ハジメ君は少し後ろに居る。

そして全員が用意された椅子に座ると、まるでタイミングを見計らったかのようにカートを押しながらメイド達が入ってきた。

それも日本の某地にいる様なエセメイドや、外国のおばさんメイドではない。男子の夢を具現化したかの様な美女・美少女メイドだったのだ。

地球では見られない本物のメイドの姿に男子達は大興奮だ。

それを目の当たりにした女子達が氷河期もかくやという冷たさを宿した視線を向けていて私達は呆れていた。

そして全員に飲み物が置かれて

 

「さて、飲み物は行き渡ったでしょうか?

 あなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。

 一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」

 

その後、イシュタルの説明を聞いて簡単に纏めると

この世界はトータスと呼ばれている。

トータスには大きく分けて3つの種族がある。

一つは私達と同じ人間族。二つ目は魔法の才能に優れた魔人族。三つ目は様々な獣の特性を持った亜人族。

人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。

この内、人間族と魔人族が何百年も戦争を続けている。

魔人族は数こそ人間に及ばないものの個人の持つ力が大きいらしく、その力の差に人間族は数で対抗していたそうだ。

戦力は拮抗し大規模な戦争は此処数十年起きていないらしいが、最近、異常事態が多発しているという。

それが、魔人族による魔物の使役だ。

魔物とは、通常の野生動物が魔力を取り入れて変質した異形の事だ、と言われている。

この世界の人々も正確な魔物の生態は分かっていないらしく、それぞれ強力な種族固有の魔法が使える強力で凶悪な害獣と認識しているらしい。

今まで本能のままに活動する魔物を使役できる者は殆どいなかったし、使役できたとしても精々が1匹、2匹程度だった。

その常識が魔人族によって覆されたのである。

これの意味するところは、人間族側の“数”というアドバンテージが崩れたということ。

つまり、人間族は滅びの危機を迎えている。

と聞いて私とアテナはイシュタルの説明を聞いて数秒たって

 

「「はあー」」

 

と小さくため息を吐いた

そして私は

 

《アテナ、此れて間違いなく》

 

アテナに向けて念話を送った

するとアテナから

 

《間違いない、遠回しに私達に戦争に参加しろと言っている》

 

と念話で会話していると

 

「あなた方を召喚したのは〝エヒト様〟です。

 我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創られた至上の神。

 おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。

 このままでは人間族は滅ぶと。

 それを回避するためにあなた方を喚ばれた。

 あなた方の世界はこの世界より上位にあり、例外なく強力な力を持っています。

 召喚が実行される少し前に、エヒト様から神託があったのですよ。あなた方という〝救い〟を送ると。

 あなた方には是非その力を発揮し、〝エヒト様〟の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」

 

と予想通りの答えで私は呆れて天井を見て。

 

《アテナの予想通りだね》

 

《そうだな》

 

とアテナと念話で会話して居ると私の左隣にいる愛子先生が勢いよく立ち上がり、抗議を始めた。

 

「ふざけないで下さい!結局、この子達に戦争させようってことでしょ!そんなの許しません!ええ、先生は絶対に許しませんよ!

 私達を早く帰して下さい!きっと、ご家族も心配しているはずです!あなた達のしていることはただの誘拐ですよ!」

 

愛子先生が言っている事は御もっともだが

 

《アテナ、此れって帰してくれないよね》

 

《そうだな、間違い無く帰してくれないな》

 

と確信した事を念話で確認していると

 

「お気持ちはお察しします。

 しかし……あなた方の帰還は現状では不可能です」

 

場が凍りついて重く冷たい空気が全身に押しかかっているようだ。

誰もが何を言われたのか分からないという表情でイシュタルを見やる。

私達は予想通りの過ぎる答えが出て冷静を超えて呆れている。

 

「ふ、不可能って……ど、どういう事ですか!?喚べたのなら帰せるでしょう!?」

 

「先ほど言ったように、あなた方を召喚したのはエヒト様です。

我々があの場にいたのは、単に勇者様方を出迎えるためと、エヒト様への祈りを捧げるため。

人間に異世界へ干渉するような魔法は使えませんのでな、あなた方が帰還できるかどうかもエヒト様の御意志次第ということですな」

 

「そ、そんな……」

 

愛子先生は脱力したようにストンと椅子に腰を落とす。

 

《アテナ、これって》

 

《帰して欲しければ戦争に参加しろ。

 一種の脅しだね》

 

私達が冷静に分析している間に周りのクラスメイト達が騒ぎ出す。

 

「うそだろ? 帰れないってなんだよ!」

 

「いやよ! なんでもいいから帰してよ!」

 

「戦争なんて冗談じゃねぇ! ふざけんなよ!」

 

「なんで、なんで、なんで……」

 

クラスメイト達はパニック状態になっている。

黒花と雷槍は慌てっていない。

勿論私とアテナは冷静を保ちながらモールス信号で会話しながらイシュタルの様子を観察する。

顔には出ていないがその目には僅かながら侮蔑の感情が込められている気がする。

 

《アテナ、今のイシュタルさんを如何思う?》

 

《多分エヒトに選ばれておきながら如何して喜ばないのか、かな》

 

《そうだね。私も同じ考えをしていた》

 

と私とアテナは念話で会話している間にもクラスメイト達はパニックを起こしていたが直ぐに収まると思う。

その理由は光輝君が立ち上がりテーブルを

 

[バンッ]

 

と叩いた。

当然注目が集まる。

見せてもらおうか、君の演説を。

 

「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。

 彼にだってどうしようもないんだ。

 ……俺は、俺は戦おうと思う。

 この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。

 それを知って、放っておくなんて俺にはできない。

 それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。

 ……イシュタルさん?どうですか?」

 

「そうですな。

 エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」

 

「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」

 

「ええ、そうです。

 ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」

 

「うん、なら大丈夫。

 俺は戦う。

 人々を救い、皆が家に帰れるように。

 俺が世界も皆も救ってみせる!!」

 

握り拳を作って宣言する光輝君。

それと無駄に歯がキラリと光る。

悪くない演説で

 

「へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。

 お前一人じゃ心配だからな。

 ……俺もやるぜ?」

 

「龍太郎……」

 

「今のところ、それしかないわよね。

 ……気に食わないけど……私もやるわ」

 

「雫……」

 

「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」

 

「香織……」

 

そして、その言葉は聞いて不安になっていた生徒達には希望と捉えられたらしく、

他のクラスメイト達(私とアテナ、黒花、雷槍、ハジメを除く)も賛同した。

愛子先生はオロオロしながら「ダメですよ~」と涙目で訴えているが誰も聞いてはくれなかった。

だけど光輝、此れは少しやり過ぎ。

少し止めないと

 

《少し流れを止める アテナ、黒花、雷槍手伝って》

 

とアテナ、更に黒花、雷槍にも念話を送り

 

《分かった》

 

《了解》

 

《分かりました》

 

とアテナ達から合図を受け取り母さんと尚文おじさん、直伝の交渉技術とことん味わってね。

と思って両手に口を添えて

 

「私は反対!」

 

と大きな声を挙げて全員注目して、続いて

 

「あたしも反対だな」

 

「私も」

 

「僕も」

 

とアテナ、黒花、雷槍と声を挙げた。

 

「翼愛達、話を聞いていたのか?このままではこの世界の人達が滅亡するかもしれないんだぞ!?」

 

「聞いていたよ。

 だけど確認したくて少し大きな声を出させていただくだけ」

 

「確認?」

 

「うん。

 イシュタルさん」

 

「何でしょう?」

 

「魔人族の特徴を言ってくれませんか?」

 

「魔人族の特徴ですか?」

 

「はい」

 

「特徴ですか⋯」

 

とイシュタルは少し考えている。

 

「それとイシュタルさん、間違った情報もしくは嘘を流さないで下さい。

 其れをやればエヒト様の怒りを買いますよ」

 

「えぇ、存じています。

 魔人族の特徴は私達にそっくりで、耳は僅かに尖っていて、肌も浅黒く、さっきも言った様に魔法の才能に優れた種族、そして冷徹無慈悲、それぐらいですかね」

 

よし、クラスメイト全員聞いた。

 

「翼愛、こんな時に何言っているんだ?」

 

「関係有るんだな、これが」

 

「如何な意味ですかな?」

 

「この戦争に参加すれば耳や肌色が違う人間と殺し合いをしなければいけないの」

 

「こ、殺し合いって……」

 

「そう、魔人族も冷徹無慈悲なのは彼らも守るものが在るから敵を殺すんだよ」

 

私が言った事にクラスメイト達は自分のやろうとしていたことに気がつき、顔を青ざめさせた。

 

「でも…俺達には力がある!強い力があるなら、それは彼らを助けるために使うべきじゃないか!」

 

「力がある…か。だけど、力は使いようで、どんな素晴らしい道具も使い手が素人じゃ、その価値を示せないのと同じだよ」

 

と普段の学校生活で見せない眼の色を見せて

 

「ぐっ」

 

と後ろに下がらせたが

 

「皆、安心してくれ!俺がいる限りそんなことはさせない!」

 

その言葉でクラスメイトの顔が休らいだ

 

「これ以上の話し合いは意味をなさないから、イシュタルさん、私達はこの世界の戦争に参加します。

 ただし、条件があります。」

 

「……ほう?」

 

「なっ!?待て、翼愛!何を勝手に「いいから黙っていなさい!光輝」」

 

「今は翼愛に任せようぜ」

 

天之河君が私を止めようとしたが雫と龍太郎君がそれを必死に抑える。

 

「ありがとう、雫、龍太郎君

 先ほども愛子先生が述べた通り私達は貴方方のせいで誘拐された、いわば被害者になります。

 それなのに無条件で戦争に参加しろとは虫が良すぎではないでしょうか?無論、今から出す条件は双方が納得するものなのでご安心を」

 

「……まぁ、良いでしょう」

 

「ありがとうございます。

 では、そこに居る貴方」

 

私の近くにいたメイドに指を指しながら声をかける。

 

「今すぐに紙とペンにインク、更にナイフを持ってきて欲しいけど」

 

メイドはイシュタルがコクリと頷くのを確認すると私の指示に従った。

しばらくしてからメイドがカートに紙とペン、インクとナイフを乗せながら戻ってきた。

 

「貴方には代筆をお願いしよう……イシュタルさん、良いですか?」

 

「ええ、構いません」

 

「では、始めます。私が出す条件は4つ。

 ・一つ目は衣食住の保障

 ・二つ目はこの世界のことについての地理、歴史などの資料、情報の提示

 ・三つ目は戦争に意欲的でない者は後方支援にまわしてもらう

 ・四つ目は全ての依頼に対して報酬を用意する

 これが条件です」

 

「……まぁ、これなら良いでしょう」

 

イシュタルがペンを持ち、その紙にサインをしようとした時

 

「イシュタルさん、少し待って下さい」

 

とイシュタルを少し止めて紙を取って

何故かこの世界の文字は読める。

 

「力の根源たる蒼青の娘が命じる今一度理を読み解き幻想に隠されている真実を見せよドライファ、マジック、アンチ、アンロック」

 

と小声で母さんと父さんが救った異世界の呪文を唱えて魔法を発動したが変化なしと

 

「どうかされましたか?」

 

「いえ、不備がないか確認しています。」

 

と言って次に愛子先生に渡して

 

「愛子先生、確認お願いします」

 

「え、でもさっき翼愛さんが確認したはずですが」

 

「保険です」

 

「保険ですか?」

 

「はい、学生である私が抜け穴を見落としてそのまま通ります。

 その場合、抜け穴を使って最悪クラスメイト達が死人が出ます」

 

と私が言うと

 

「わ、わ、分かりました」

 

少し慌てて紙を見つめて文章を読んだり、逆さ読み、縦読み、紙を透かしたりなど色んな方法で確認して

 

「不備は在りませんでした」

 

と愛子先生から紙を受け取りイシュタルの前に出した。

 

「では書かせてもらいます」

 

イシュタルが持っているペンを紙にサインをしようとした時

 

「ああ、それからサインをした後は血判もしてくださいね」

 

「……何故でしょうか?」

 

「確かにサインをしたなら血判なんてする必要はありませんがサインだけではあなたがこの条件を守るともかぎりません。

 保険の為に本人の物だと分かる血判をするんですよ」

 

「・・・」

 

イシュタルはその言葉に黙ってナイフで自分の指を切り血判を押した。

 

「どうやら、これで契約は成立ですね」

 

私は満足そうにしながら紙を筒状に丸めて懐の胸ポケットに仕舞う様に見せかけて

 

《シャルル、空間魔法の魔法陣を胸ポケットの入り口に張って》

 

《はいシャル》

 

とピンク色の魔法陣が胸ポケットの入り口に出て来て其れに入れてイシュタルに右手を差し出す。

 

「これからは共に魔人族を倒すために良き関係でいましょう」

 

「……ええ、こちらこそ」

 

「「フフフ・・・」」

 

二人は笑いながら握手をしていたが決して目は笑っていなかった。




最後までお読みいただきありがとうございます。m(__)m
アンケートの内容のヒント出します
登場人物の関係するものです。
武器、技、施設、組織の4つです
では次回もお楽しみにして下さい。チャオ―

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