蒼青の勇者と剣の勇者の姉妹とその友達達は異世界でも最強   作:ジェットプテラ

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第三十三話が完成しました。
アンケートはまだやって居ますので是非参加してください。
其れと誤字脱字は容赦なく行って構いません。
其れではどうぞ(^O^)/


亜人族の国フェアベルゲン

七大迷宮の一つにして、深部に亜人族の国フェアベルゲンを抱える【ハルツィナ樹海】を前方に見据えて、私達が牽引する大型馬車二台と数十頭の馬が、それなりに早いペースで平原を進んでいた。

シアとしては、初めて出会った〝同類〟であるハジメ達と、もっと色々話がしたいようだった。

ふとユエが

 

「……ハジメ、さっきどうして纏雷を使わずに戦ったの?」

 

「ん?」

 

「其れ私も気になる」 

 

ユエが言っているのは帝国兵との戦いのことだ。

あの時、ドンナーを攻撃する時、纏雷を使わなかった事にユエは疑問を持って居た。

誰が参戦しようがすまいが結果は“瞬殺”以外には有り得なかっただろうが、どうも帝国兵を倒した後はハジメは物思いに耽っているような気がして、ユエとしては気になったのだ。

 

「ん~、まぁ、確かめたいことがあってな……」

 

「……確かめたいこと?」

 

ユエが疑問顔で聞き返す。

皆、興味深そうな眼差しを向けている。

 

「ああ、それはな……此れからは街中で戦う場面も出てくるかもしれない。

 敵にレールガンを放って木っ端微塵するのは良いが、背後の民家や住人まで吹っ飛ばす訳にも行かないだろ

 人間を殺しても特に何も感じなかったから、随分と変わったもんだと、ちょっと感傷に浸ってたんだよ……」

 

「……そう……大丈夫?」

 

「ああ、何の問題もない。これが今の俺だし、これからもちゃんと戦えるってことを確認できて良かったさ」

 

「あ⋯あのっ!

 皆さんの事、もっと教えてくれませんか?

 旅の目的とか、今までしてきた事とか。

 皆さんの事もっと知りたいです」

 

「私も知りたいです」

 

樹海に到着するまでまだ少し時間がかかる。

特段隠すことでもないので、暇つぶしにいいだろうと、私達はがシアとチロルにこれまでの経緯を語り始めた。

 

結果……

 

「うぇ、ぐすっ……ひどい、ひどすぎまずぅ~、皆さんもがわいぞうですぅ~。そ、それ比べたら、私はなんでめぐまれて……うぅ~、  自分がなざけないですぅ~」

 

「うぇ、ぐすっ……そうだね」

 

号泣した。

滂沱の涙を流しながら「私は、甘ちゃんですぅ」とか「もう、弱音は吐かないですぅ」と呟いている。

どうやら、自分達は大変な境遇だと思っていたら、私達の方が自分以上に大変な思いをしていたことを知り、不幸顔していた自分が情けなくなったらしい。

しばらくメソメソしていたシアだが、突如、決然とした表情でガバッと顔を上げると拳を握り元気よく宣言した。

 

「皆さん! 私、決めました! これからは、このシア・ハウリアが陰に日向に皆さんを助けて差し上げます!

 遠慮なんて必要ありませんよ。

 私たちは数少ない同類で仲間。共に苦難を乗り越え、望みを果たしましょう!」

 

「現在進行形で守られているのに何を言っているんだ?」

 

ハジメの冷ややかな言葉が突き刺さった。

 

「ダイヘドアだったかな? あれから逃げ回るだけだど俺達の旅には同行は難しいな」

 

「完全に足手まといね」

 

「せめてチロルちゃん位の力が合ったらいいんだけど」 

 

「……さり気なく『仲間みたい』から『仲間』に格上げしている……厚皮ウサギ」

 

ハジメの言葉が冷水になった所に牙十郎、優花、ユエの言葉が追い打ちとなる。

 

「な、何て冷たい目で見るんですか……心にヒビが入りそう……というかいい加減、ちゃんと名前を呼んで下さいよぉ」

 

意気込みに反して、冷めた反応を返され若干動揺するシア。

そんな彼女に追い討ちがかかる。

 

「……ってか、アンタは単に旅の仲間が欲しいだけだろ?」

 

「!?」

 

ハジメの指摘にシアの体がビクッと跳ね上がる。

 

「なるほど、一族の安全が一先ず確保できたら、お前、アイツ等から離れる気なんだろ? そこにうまい具合に〝同類〟の俺らが現れたから、これ幸いに一緒に行くってか? そんな珍しい髪色の兎人族なんて、一人旅出来るとは思えないしな」

 

「シアちゃんとチロルちゃんの存在自身が一族には迷惑が掛かるし、一族の気質的に一人で飛び出したら全員が探しに来てしまうだろうから、旅の道連れが必要で」

 

「……あの、それは、それだけでは……私は本当に皆さんを……」

 

図星だったのか、しどろもどろになるシア。

 

実は、シアは既に決意していた。何としてでも京矢達の協力を得て一族の安全を確保したら、自らは家族の元を離れると。

 

シアとチロルがいる限り、一族は常に危険にさらされる。

今回も少ないがの家族を失った。

次は、本当に全滅するかもしれない。

それだけは、シアには耐えられそうになかった。

もちろん、その考えが一族の意に反する、ある意味裏切りとも言える行為だとは分かっている。

だが“それでも”と決めたのだ。

最悪、チロルと一緒に旅に出るつもりだったが、それでは心配性の家族は追ってくる可能性が高い。

しかし、圧倒的強者である私達に恩返しも含めて着いて行くと言えば、割りかし容易に一族を説得できて離れられると考えたのだ。

見た目の言動に反してシアは、今この瞬間も〝必死〟なのである。

もちろん、シア自身がハジメ達に強い興味を惹かれているというのも事実だ。

ハジメの言う通り〝同類〟であるハジメ達に、シアは理屈を超えた強い仲間意識を感じていた。

一族のことも考えると、まさに、シアにとってハジメ達との出会いは〝運命的〟だったのだ。

 

「別に、責めているわけじゃない。だがな、変な期待はするな。俺達の目的は七大迷宮の攻略なんだ」

 

「そう言うことだ。

 其の必死さと気持ちは買うけど、迷宮の奥は地獄だ。

 悪いが、アンタじゃ足を踏み入れた瞬間が人生の終わりだだから、同行を許すつもりはねえよ」

 

ハジメとアテナの全く容赦ない言葉にシアは落ち込んだように黙り込んでしまった。

同じ魔導四輪に乗る、私達は特に気にした様子がないあたりが、更に追い討ちをかける。

シアは、それからの道中、大人しく四輪の座席に座りながら、何かを考え込むように難しい表情をしていた。

その隣でチロルはオロオロしながらシアを励ました。

そんな事をしていると亜人族の国フェアベルゲンの入り口、ハルツィナ樹海にたどり着いた。

 

「それでは、皆さん。

 中に入ったら決して我らから離れないで下さい。

 皆さんを中心にして進みますが、万一はぐれると厄介ですからな。

 それと、行き先は森の深部、大樹の下で宜しいのですな?」

 

「ああ、聞いた限りじゃあ、そこが本当の迷宮と関係してそうだからな」

 

「⋯樹海が迷宮じゃないの⋯?」

 

「あぁ俺もそう思っていたが

 オルクス大迷宮に居たような魔物が樹海に居るとしたら?」

 

「はい、雷槍君答えて」

 

「あ、はい

 亜人達が住める場所ではないと思います。

 翼愛先輩」

 

「そうだ。

 族長から聞いたのだが最深部にある巨大な樹、“大樹ウーア・アルト”其処は神聖な場所として滅多に近づくものはいないらしい。

 迷宮があるとしたら多分そこだ」

 

ハジメが予測立てている中

 

「う~ん」

 

チロルが頭を抱えながら唸り出した。

 

「如何したのチロルちゃん?」

 

「頭が痛いの?」

 

私と香織が心配した。

 

「いや、頭は痛くないんですけど何か忘れている気がするんです」

 

とチロルは言いながら又頭を抱えながら唸り出した。

 

「ハジメ殿達、お話し中のところ申し訳ない。

 できる限り気配は消してもらえますかな。

 大樹は、神聖な場所とされておりますから、あまり近づくものはおりませんが、特別禁止されているわけでもないので、フェアベルゲンや、他の集落の者たちと遭遇してしまうかもしれません。

 我々は、お尋ね者なので見つかると厄介です」

 

とカムが気配を消して欲しいと頼んで来たが

 

「いやその必要はない」

 

「アテナ殿、其れはどうゆう意味ですか」

 

「大分先に武装した集団が居る」

 

「な、なら逃げましょう!」

 

「いやもう遅いあっちはもう感じてこっちに来て居る」

 

アテナがそう言うとカム達は忙しなくウサミミを動かし索敵をしている。

そして、何かを掴んだのか苦虫を噛み潰したような表情を見せた。

シアとチロルに至っては、その顔を青ざめさせている。

私達も相手の正体に気がつき、面倒そうな表情になった。

その相手の正体は……

 

 「お前達・・・何故人間といる!種族と族名を名乗れ!」

 

虎模様の耳と尻尾を付けた、筋骨隆々の虎人族が包囲する。

彼等の手には抜身の剣が握られており、いつでも攻撃できるよう身構えている。

 

「あ、あの私達は・・・」

 

 カムが何とか誤魔化そうと額に冷や汗を流しながら弁明を試みるが、その前に虎人族の視線がシアを捉え、その目が大きく見開かれた。

 

「白い髪の兎人族に黒髪の三つ首の犬人族だと・・・?・・・貴様ら・・・報告にあったハウリア族か・・・亜人族の面汚し共め!

 長年、同胞を騙し続け、忌み子を匿うだけではなく、今度は人間族を招き入れるとは!反逆罪だ!

 もはや弁明など聞く必要もない!全員この場で処刑する!総員k[ドン]!?」

 

ハジメは虎人族が言い切る前にが〔ドンナー〕を素早く抜いて発砲した。

その後、威圧を放って虎人族を見えない鎖で拘束した

理解不能な攻撃に凍りつく虎人族の頬に擦過傷が出来る。

もし人間のように耳が横についていれば、確実に弾け飛んでいただろう。

聞いたこともない炸裂音と反応を許さない超速の攻撃に私達以外硬直している。

その間に私達も私は〔音銃剣錫音、銃奏モード〕、黒花は〔Weißer Zauberer〕と〔Schwarze Hexe〕、アテナは〔エリザ・ツェリスカの五連ライフル〕、雷槍は〔ストラーダ〕、香織は〔ヴァイス〕アレーティアは魔法を、優花は〔風双剣翠風、手裏剣モード〕牙十郎は刀を構えて

 

「今の攻撃は、刹那の間に数十発単位で連射出来る。

 周囲を囲んでいるヤツらも全て把握している。

 お前等がいる場所は、既に俺達のキルゾーンだ」

 

「な、なっ……詠唱がっ……」

 

詠唱もなく、見たこともない強烈な攻撃を連射出来る上、味方の場所も把握していると告げられ思わず吃る虎人族。

それを証明するように、私達は隙を付けこまれないよう注意しながら其々の獲物を其々に方向を向けた。

その先には、奇しくも虎の亜人の腹心の部下がいる場所だった。

霧の向こう側で動揺している気配がする。

と静音が数秒間支配して

 

 「・・・・その前に、一つ聞きたい」

 

虎人族のリーダーが質問して来た。

 

 「どうぞ」

 

私は答えた

 

 「・・・何の目的でこの樹海へと来た」

 

虎人族の質問は端的だった。

 

「樹海の深部、大樹の下へ行きたい」

 

ハジメが答えた 

 

「大樹の下へ……だと? 何のために?」

 

てっきり亜人を奴隷にするため等という自分たちを害する目的なのかと思っていたら、神聖視はされているものの大して重要視はされていない“大樹”が目的と言われ若干困惑する虎人族。

“大樹”は、亜人たちにしてみれば、言わば樹海の名所のような場所に過ぎないのだ。

 

「私達は真ハルツィナ大迷宮への入口があるかもしれないの。

 私達は七大迷宮の攻略を目指して旅をしている。

 ハウリア族は案内のために雇ったの」

 

「真ハルツィナ大迷宮?何を言っている?七大迷宮とは、この樹海そのものだ。

 一度踏み込んだが最後、亜人以外は決して進むことも帰る事も叶わない天然の迷宮だ」

 

「いや、それはおかしい」

 

「なんだと?」

 

妙に自信のあるハジメの断言に虎の亜人は訝しそうに問い返した。

 

「大迷宮というには、ここの魔物は弱すぎる」

 

「弱い?」

 

私達を除外してハジメは言葉を続ける。

 

「そうだ。

 大迷宮の魔物ってのは、どいつもこいつも化物揃いだ。

 少なくとも【オルクス大迷宮】の奈落はそうだった。

 それに……」

 

  「なんだ?」

 

「大迷宮は“解放者”と呼ばれる者達が考えた試練だ。

 亜人族は簡単に深部へと行ける。

 もしこの樹海そのものが大迷宮というのなら試練としては簡単すぎて試練になってない。

 だから、樹海自体が大迷宮ってのはおかしいんだよ」

 

「・・・」

 

「だから私達はこう考える。

 樹海は本当の迷宮の上澄み。

 言ってみれば、潜るだけの資格があるか試すための修練場だと思うの」

 

ハジメと私の話を聞き終った虎人族は困惑を隠せないでいた。

2人の言っていることが分からないからだ。

普段なら“戯言”と切って捨てていただろう。

だが、圧倒的優位に立っている私達の言葉を虎の亜人は否定することが出来なかった。

 

「・・・お前達が国や同胞に危害を加えないというのなら、大樹の下へ行くくらいは構わないと、俺は判断する。

 部下の命を無意味に散らすわけには行かないからな」

 

その言葉に、周囲の亜人たちが動揺する気配が広がった。

樹海の中で、侵入して来た人間族を見逃すということが異例だからだろう。

 

「だが、一警備隊長の私ごときが独断で下していい判断ではない。

 本国に指示を仰ぐ。

 お前の話も、長老方なら知っている方もがおられるかもしれない。

 お前に、本当に含むところがないというのなら、伝令を見逃し、私たちとこの場で待機しろ」

 

「私は構わないけど、ハジメ君は?」

 

「……いいだろう。さっきの言葉、曲解せずにちゃんと伝えろよ?」

 

「無論だ。

 ザム! 聞こえていたな! 長老方に余さず伝えろ!」

 

「了解!」

 

虎人族の言葉と共に、1つの気配が遠ざかっていった。

それを確認したハジメは銃をホルスターに納め、“威圧”を解いた。

重苦しかった空気が一気に弛緩する。あっさりと警戒を解いた私達に虎人族は訝しい眼差しを向け、中には臨戦態勢に入っている亜人もいたが

 

「!!」

 

アテナが覇気を放って虎人族の殺意を落とした。

私達は長老たちが来るまで待って居た




最後までお読みいただき有り難う御座います。m(__)m
次回もお楽しみ下さい

「ハウリア族のトレーニング内容は?」

  • 其の一、ハジメの原作訓練
  • 其の二、翼愛の六式訓練
  • 其の三、黒花の変幻無双流訓練
  • 其の四、騎竜姉弟の覇気訓練
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