蒼青の勇者と剣の勇者の姉妹とその友達達は異世界でも最強 作:ジェットプテラ
まだアンケートは行っていますので是非参加して下さい。
其れではスタートです。(^O^)/
ハウリア族を追いかけて私達が見たのは
「黒式、
「がぁあああ!?」
「「「「「族長!?」」」」
腕が黒く染まったカムの渾身の拳を受けた熊人族の長であるジン・バントンは樹とぶつかりめりこんでしまった。
それを見た他の熊人達は長であるジンがやられたこととそれをやったのが最弱と言われていた兎人であることから2重の意味で驚いていた。
「なんなんだこれは・・・・一体どうなってるんだ!?
と言うか、お前ら本当に兎人族かよ!?」
ジンと共に私達を殺そうとやってきた次期族長と噂の高い熊人“レギン・バントン”は次々と蹂躙される仲間を見て大声でツッコミを上げる。
それもそうだろうなぜなら、
「ほらほらほら!気合い入れろや!刻んじまうぞ!」
「アハハハハ、豚のように悲鳴を上げなさい!」
「汚物は消毒だ!ヒャハハハハ!」
「兎人族が何で空飛べるんだよ!?」
と六式の月歩で空を飛ぶハウリア族が居るからだ
「ちくしょう!何なんだよ!誰だよ、お前等!?」
「こんなの兎人族じゃないだろう!?」
「うわぁああ!?来るな!?来るなぁあああ!?」
様々な致命な斬撃が無数に振るわれ
何処からともなく飛来する正確無比な矢ら石に手裏剣
認識を狂わせる巧みな気配の断ち方
高度な連携。
そして何より狂的な表情と哄笑と未知な武術!
その全てが激しい動揺を生み、スペックで上回っているはずの熊人族に窮地を与えていた。
「レギン殿!族長を連れて撤退を!」
「だが!?」
「このままでは全滅です。
殿は私が務めm」
「嵐脚!!」
「クペ!?」
「トント!?」
一時撤退を進言してくる仲間に、族長であるジンを倒され、他の仲間まで殺られて腸が煮えくり返ってくることから逡巡するレギン。
その判断の遅さがハウリア一族にとっては最大の隙で、撤退を申し出、殿を申し出たトントと呼ばれた熊人族に大きな切り傷を受けた。
それに動揺して陣形が乱れるレギン達。
それを好機と見てハウリア族が一斉に襲いかかった。
霧の中から矢、石、手裏剣が飛来し、足首という実にいやらしい場所を驚くほど正確に狙い撃ってくる。
それに気を取られると、首を刈り取る鋭い斬撃が振るわれ、その斬撃を放った者の後ろから絶妙なタイミングで槍の突きが来る。
だが、それも本命ではなかったのか、突然、背後から気配が現れ致命の一撃となる大技を放たれる。
辛うじてそれを避けた者も体制が崩れた所に捕らえられた全身の骨を砕かれる。
ハウリア族はそのように連携と気配の強弱を利用してレギン達を翻弄した。
レギン達は戦慄する。
これが本当に、あのヘタレで惰弱な兎人族なのか!?と。
「どうした“ピー”野郎共!この程度か!この根性無しが!」
「最強種が聞いて呆れるぞ!この“ピー”共が!それでも“ピー”付いてるのか!」
「さっさと武器を構えろ!貴様ら足腰の弱った“ピー”か!」
兎人族とは思えない罵倒に戦慄の表情を浮かべる熊人族達の心の中は、(ほんとに此奴らに何があったんだ!?)と一致した。
暫くの間、熊人族は抗戦を続けたものの混乱から立ち直る前に満身創痍となり武器を支えに何とか立っている状態だ。
抗戦を続けながらなんとか気を失ったジンを回収したレギン達だったが、連携と絶妙な援護攻撃に休む間もなく、全員が肩で息をしている。
中には既に心が折られた者もいたのか頭を抱えて震えている者もいた。
そんなレギン達を大木の後ろにまで追い込み、取り囲むハウリア族。
「クックック、何か言い残すことはあるかね?最強種殿?」
「ぬぐぅ」
あくどい表情を浮かべ、皮肉気な言葉を投げかけるカムにレギンは苦虫を噛みつぶしたような表情を浮かべる。
しばしの間考えこむと、
「・・・・俺はどうなってもいい。煮るなり焼くなり好きにしろ。
だが、仲間と族長は見逃して欲しい」
「なっ!?レギン殿!?」
「レギン殿!それは・・・」
レギンの発言に生き残った熊人族達がざわつき始めた。
レギンは自分の命と引き換えに生き残った仲間とジンの存命を図ろうとしたのだ。
「レギン、その必要は・・・ない」
「「「「族長!?」」」」
気を失っていたジンが目を覚まし、待ったをかけた。
「・・・頭に血が上り目を曇らせ、多くの同胞を失うことになったのは私の責任だ。
兎人・・・いや、ハウリア族の長殿。
勝手は重々承知している。私の命を渡す。
だから・・・どうか、生き残ったこの者達の命だけは助けて欲しい!この通りだ」
跪いてカムに頭を下げるジン。
最強種と呼ばれていた誇りを捨て、自分達を存命させるために頭を下げたジンにレギン達は何も言うことが出来なかった。
「だが断る。
嵐脚」
という言葉と六式の嵐脚の蹴りだった。
「うぉ!?」
咄嗟に身をひねり躱すレギン。
しかし、カムの蹴りを皮切りに、ジン達の間合いの外から一斉に矢やら石、手裏剣などが高速で撃ち放たれた。
敢えて下がって投擲で攻撃して来る者達もいる。
大斧を盾にして必死に耐え凌ぐレギン達に、ハウリア達は哄笑を上げながら心底楽しそうに攻撃を加える。
「なぜだ!?」
呻くように声を搾り出し、問答無用の攻撃の理由を問うジン。
「なぜ? 貴様らは敵であろう? 殺すことにそれ以上の理由が必要か?」
カムからの答えは実にシンプルなものだった。
「ぐっ、だが!」
「それに何より……貴様らの傲慢を打ち砕き、嬲るのは楽しいのでなぁ! ハッハッハッ!」
「んなっ!? おのれぇ! こんな奴等に!」
カムの言葉通り、ハウリア達は実に楽しそうだった。
手裏剣やクロスボウ、弓を安全圏から嬲るように放っている。
その姿は、力に溺れた者典型の狂気じみた高揚に包まれたものだった。
どうやら、初めての対人戦、それも同胞たる亜人族を殺したことに心のタガが外れてしまったようである。
簡単言えば、完全に暴走状態だ。
攻撃は苛烈さを増し、ジン達は身を寄せ合い陣を組んで必死に耐えるが……既に限界。
致命傷こそ避けているものの、みな満身創痍。
次の掃射には耐えられないだろう。
カムが口元を歪めながらスっと腕を掲げる。
ハウリア達はその意図を理解したのか狂的な眼で矢を、石をつがえるのを止めた。
助かったとは思わない、武器を使わずに直接トドメを刺すつもりなのだ。
ジン達は、ここが死に場所かと無念を感じながら体の力を抜く。
そして、心の中で、扇動してしまった部下達に謝罪をする。
カムの体が、レギン達の命を奪うべく引き絞られた弓から放たれた矢の如く打ち出された。
スローモーションで迫ってくるそれを、レギンは、せめて目を逸らしてなるものかと見つめ続け、そして……
「いい加減に・・・しなさぁ~~~い!!」
ジン達の前に二人の影が現れて一人は槍でもう一人は巨大な丸太を持って全てを吹き飛ばす光景を目のあたりにした。
「どう言うおつもりですかな…………アテナ殿とシア?」
「別にこいつらが死んでもあたしらは構わなかったが」
「私も構いません」
「「「いいのかよっ!?」」」
アテナの答えに虐殺を止めに来てくれたのかと思っていた熊人族達は、アテナとシアの言葉に思わずツッコミをいれた。
「当たり前です。殺意を向けて来る相手に手心を加えるなんてことをしたら逆にこっちがやられてしまいます」
「ふむ、では何故我々を止めたのだ?」
「そんなの決まっています!父様達が壊れてしまうからです!堕ちてしまうからです!」
「壊れる?墜ちる?」
シアの返答に訳が分からないという表情をするカム達。
「敵に容赦しないのは構わない
強くなったことを実感してそれを喜ぶのも良い。
だけど、甚振ることを楽しむのは話は別だ」
「い、いや、私達は楽しんでなど……」
アテナの発言にカムは否定するが、熊人族は心の中では(思いっ切りたのしんでただろうが!!)と肯定していた。
「やっぱり自覚無いか
雷槍」
「はい」
とアテナは雷槍を呼んで
「映像」
「分かりました。
〔ストラーダ〕映像出して」
『
とストラーダから映像が流れて先程の戦闘のシーンが流れた。
其処に映ていたのは狂気に飲み込まれているハウリア族だった。
此れを見たハウリア族は宿った狂気が吹き飛ぶほど、冷水を浴びせられた気分だ。
自分達家族の大半を嘲笑と愉悦交じりに奪った輩と同じ表情……実際に目の当たりにして来たからこそその醜さが分かる。
家族を奪った彼等と同じ……それはカム達にとって耐え難い事実だ。
「シ、シア、アテナ殿、私は・・・私達は・・・」
「皆少しは落ち着いたみたいね」
動揺しているカム達に私は霧の向こうから現われて安堵する。
「皆、初陣だから浮足立つは分かるけど理性の制御はまだまだ半人前ね
その理由がね⋯ハジメ君」
私は有る場所を見つめると明後日の方向を見ながらこっちに歩いてきたハジメが現れた。
「そうですよ。
この原因を作ったのはハジメさん何ですよねぇ~。
まったく、戦える精神にするというのは解りますが、あんなのはやりすぎですよ!
戦士どころかバーサーカーの育成じゃないですか!」
カム達を豹変させた原因を作ったハジメに対し怒るシア。
「しょうがねだろ!!
あーでもしなきゃ翼愛達に繋げられなかったからな。
其れと」
ハジメに文句を垂れるシアに言い訳しながら〔ドンナー〕を抜き発砲した。
撃った弾丸はこっそりと逃げ出そうととしていたジン達の前の木に当たり倒れてジン達の逃げ道を塞ぐ。
「なにドサクサに紛れて逃げ出そうとしてんだ? 話が終わるまで正座でもしとけ」
ハジメはジン達に威圧を仕掛けた。
ハジメは威圧にガクブルしながら正座している彼等を尻目に、私はジンに近づいて
「熊人族のジンさん、貴方達は私達に敵対行動した為本来なら貴方達一族は全て滅ぼさる運命です」
「⋯そ、其処なんとか」
とジン達は私の言葉を聞いて頭を下げた。
「其処で条件付きで貴方達全員解放します」
「条件?」
あっさり帰っていいと言われ、ジンのみならず周囲の者達が一斉にざわめく。
「はい条件付きで。
フェアベルゲンに帰ったら長老衆に此れを渡して下さい。
シャルル」
「はいシャル」
と私の横に魔法陣が展開されて私は其処に手を入れてカセットテープレコーダーを出した。
「……それは?」
ジン達は私が取り出した物に興味を示した。
「此れは声をある程度声を入れるっ事が出来るマジックテープで今から其れを吹き込む。
因みに魔法無しで使えるから大丈夫です」
「つまり伝言か?」
「そう、今から声を入れます」
とカセットテープレコーダーの録音ボタンを押して
「フェアベルゲンの皆さんこの度ジン達が率いる熊人族が襲撃して来ましたが此れを撃退。
そして本来ならジンの一族は皆殺しにしますが条件付きで辞めます。
条件の内容は貸し一つです」
とカセットテープレコーダーの停止ボタンを押した
「……ッ!? それはっ!」
言伝の内容の意味を察したジンは怒鳴りそうになる。
そんなジンとは裏腹に私はどこ吹く風でジンの選択を待っている。
どうするべきかジンが思い悩んでいると、
「それと、追い打ちをかけるようだが、アンタの部下の死の責任はアンタ自身にあることもしっかり周知しておけよ?最弱種と呼んでいた兎人族に惨敗した事実と一緒にな」
「ぐう!?」
「因みに悪いけど飲み込まなければこいつ等にお前らの集落に攻撃すると命令するが」
とアテナの容赦ない言葉に
「わ、分かった、我らは帰還を望む!」
ジン達は飲み込んだ
ジンの回答を聞いた私は
「其れじゃあこれお願いね。
因みに⋯」
とカセットテープレコーダーの説明して持たせて
「あぁ、そうそう、其れを捨てたり、使い方忘れたとか嘘は言わないで置けよ?もし、間違ったことを言ったり、約束を違えるような時は・・・」
ハジメの全身から、強烈な殺意が溢れ出す。
もはや物理的な圧力すら伴っていそうだ。
ゴクッと生唾を飲む音がやけに鮮明に響く。
「その日がフェアベルゲンの最後だと思え」
と熊人族は帰って行きハジメはカム達の前に行き
「あ~~~、まぁ、その、何だ、悪かったな。
自分が平気だったもんですっかり殺人衝動ってのを失念していた。完璧に俺のミスだ。
すまなかった」
今までの事を履まれて謝罪の言葉を口にしたが
「ボ、ボス!?正気ですか!?頭打ったんじゃ!?」
「メディーク!メディーク!重傷者1名!」
「ボス!しっかりして下さい!」
ハジメが素直に謝罪の言葉を口にしたことに口を開けて目を点にするハウリア族。
だが、返ってきた反応にハジメは青筋を浮かべ、口元をヒクつかせる。
今回のことは流石のハジメも本心から自分のミスだと理解しており、謝罪の言葉を口にしたというのに、
「頭を殴れば未だ間に合うのでは……」
「そうだな、シアの言う通りだな」
返ってきた反応は正気を疑われるというものだった。
私はハジメの肩を触れて
「ドン( ゚д゚)マイ」
「何が(# ゚Д゚)」
最後までお読みいただき有り難う御座います。m(__)m
次回もお楽しみ下さい(^O^)/
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