蒼青の勇者と剣の勇者の姉妹とその友達達は異世界でも最強   作:ジェットプテラ

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第四十一話が完成しました。
まだアンケートはやって居ますので遠慮なく参加して下さい。
其れではスタートです(^O^)/


大樹と別れ

ハウリア族が熊人族を撃退して私達は大樹を目指して移動している。

 

「そう言えばシアの特訓は如何だったんだ?」

 

南雲がアレーティアに訊ねる。

 

「………魔法の適性はハジメと変わらなかった」

 

つまり全属性に適性無し

 

「宝の持ち腐れか………」

 

「ただ………身体強化に特化してる。

 正直化け物レベル。

 多分通常のハジメの6割ぐらい…………少なくとも通常のカオリより身体能力は上。

 しかも鍛練次第でまだ上がるかも」

 

「マジか? 確かに化け物レベルだ。

 それと翼愛、チロルの方は如何だった?」

 

「魔法の適性は炎と闇でベルとベロからでも撃てる。

 固有魔法髪の毛操作はある程度の操作できている

 武術は六式、変幻無双流、覇気全集は粗削りだけど全部覚えている」

 

「そうか、それにしても翼愛達がまさかONE PIECEの六式、覇気を覚えていたのが驚きだ」

 

「ひいおじいちゃんの武術は我流で兎に角アニメの動きを再現したら合格だからね」

 

「マジか、そのひいおじいちゃん風鳴弦十郎とかじゃないよな」

 

「風鳴弦十郎より風鳴訃堂に似ているかな。

 風鳴弦十郎はおじいちゃんの方だから」

 

「あぁ~なんかそっちがしっくりくるな」

 

「其れでハジメ君達の方は六式と覇気は如何なの?

 牙十郎君と優花ちゃんは六式は全部覚えている。

 覇気はもう少し先で覚えられるはずだから」

 

「あぁ、俺と香織も同じ感じだ」

 

「そう」

 

と歩いて居ると

 

「ボス! 大樹が見えてきました!」

 

「よしでかした! 最後まで気を抜くなよ!」

 

やがて森が開けるとそこには、

 

「何だこりゃ………?」

 

「枯れてる………?」

 

南雲と香織が呟く。

私達も予想が外れたのか微妙な表情だ。

私達は大樹についてフェアベルゲンで見た木々のスケールが大きいバージョンを想像していたのである。

しかし、実際の大樹は……見事に枯れていたのだ。

大きさに関しては想像通り途轍もない。

直径は目算では測りづらいほど大きいが直径五十メートルはあるのではないだろうか。

だが、明らかに周囲の木々とは異なる異様だ。

周りの木々が青々とした葉を盛大に広げているのにもかかわらず、大樹だけが枯れ木となっているのである。

 

「大樹は、フェアベルゲン建国前から枯れているそうです。

 しかし、朽ちることはない。

 枯れたまま変化なく、ずっとあるそうです。

 周囲の霧の性質と大樹の枯れながらも朽ちないという点からいつしか神聖視されるようになりました。

 まぁ、それだけなので、言ってみれば観光名所みたいなものですが……」

 

私達の疑問顔にカムさんがそう説明する。

そしてその大樹に近付き、

 

「後は、石板がここにあるぐらいですな」

 

大樹の根元にある石板を指した。

私達は近づいて見た

 

「これは……オルクスの扉の……」

 

「……ん、同じ文様」

 

「って、事はココで間違いは無いはずよね」

 

その石板には七角形と、それぞれの頂点にある紋様が描かれている。

すると、アレーティアが

 

「ハジメ、この紋様」

 

と何か気が付いて指し示した。

私達は其処を見た。

 

「間違いない。オスカーの紋様と同じだ」

 

そう言って頷いた。

 

「どうやらここが大迷宮の入り口みたいだが………こっからどうすりゃいいんだ?」

 

ハジメが腕を組んで考える。

カム達に何か知らないかと聞くが返答はNOだった。

アルフレリックからも口伝は聞いているが、入口に関係する理由はなかった。

隠していた可能性もないわけではないから、これは早速貸しを取り立てるべきか? と悩み始めるハジメ。

すると

 

「ハジメ……これ見て」

 

「ん? 何かあったか?」

 

 

 

アレーティアが石板の裏に何か見つけたのか私達も覗き込む。

そこには、表の七つの文様に対応する様に小さな窪みが開いていた。

 

「これは……」

 

 

 

「一つはオルクスの紋章よね」

 

「他のはきっと他の解放者の紋章だね。

 中にはアレーティアの封印の場所と同じ文様あるし」

 

「ハジメ⋯オルクスの指輪出して」

 

「ああ」

 

とアレーティアはオルクスの指輪を表のオルクスの文様と同じ窪みに嵌めてみる。

すると……石板が淡く輝きだした。

何事かと、周囲を見張っていたハウリア族も集まってきた。

しばらく、輝く石板を見ていると、次第に光が収まり、代わりに何やら文字が浮き出始める。

そこにはこう書かれていた。

 

〝四つの証〟

 

〝再生の力〟

 

〝紡がれた絆の道標〟

 

〝全てを有する者に新たな試練の道は開かれるだろう〟

 

「……どういう意味だ?」

 

南雲が呟くと、

 

「……四つの証は他の迷宮の証じゃないかな?」

 

私がそう言う。

 

「紡がれた絆の道標は亜人の案内人って事じゃないですか?」

 

「うん私もシアの意見に賛成」 

 

シアとチロルが続ける。

 

「再生の力は……………私の再生能力とは違うみたい」

 

ユエが石板に触れても何の反応も示さない事からそう言うと、

 

「じゃあ、再生に関する神代魔法って事かな?」

 

香織が仮説を立てる。

 

「だな再生系の魔法はいくつも存在するからな。

 特定の再生系の魔法を鍵にすると其れが妥当だな」

 

とアテナが香織の仮説を強く裏付ける

 

「つまり今すぐ攻略は無理って事か………仕方ない。

 面倒だが他の迷宮からあたるか。

 先に三つの証を手に入れよう」

 

「賛成。

 皆も良いよね?」

 

「「「「「「「「「異議無し!!」」」」」」」」」

 

次の目標を決めるとハジメはハウリア族に集合をかけた。

 

「いま聞いた通り、俺達は、先に他の大迷宮の攻略を目指すことにする。

 大樹の下へ案内するまで守るという約束もこれで完了した。

 お前達なら、もうフェアベルゲンの庇護がなくても、この樹海で十分に生きていけるだろう。

 そういうわけで、ここでお別れだ」

 

「ハウリア族全員の為の隠れ里も用意しました。

 守っていくのはハウリア族達次第です。」

 

そして、ハジメはシアを私はチロルをチラリと見る。

その瞳には、別れの言葉を残すなら、今しておけという意図が含まれているのをシアとチロルは正確に読み取った。

いずれ戻ってくるとしても、三つもの大迷宮の攻略となれば、それなりに時間がかかるだろう。

当分は家族とも会えなくなる。

シアとチロルは頷き、カム達に話しかけようと一歩前に出た。

 

「とうさ「ボス、ヨクアイ殿! お話があります!」……あれぇ、父様? 今は私達のターンでは…」

 

シアの呼びかけをさらりと無視してカムが一歩前に出た。

ビシッと直立不動の姿勢だ。

横で

 

「父様? ちょっと、父様?」

 

とシアが声をかけるが、まるでイギリス近衛兵のように真っ直ぐ前を向いたまま見向きもしない。

 

「あ~、何だ?」

 

取り敢えず

 

「父様? 父様? 」

 

と呼びかけているシアは無視する方向で、ハジメはカムに聞き返した。

 

カムは、シアの姿など見えていないと言う様に無視しながら、意を決してハウリア族の総意を伝える。

 

「ボス、我々もボス達のお供に付いていかせて下さい!」

 

「えっ! 父様達もハジメさんに付いて行くんですか!?

 

カムの言葉に驚愕を表にするシア。

 

「チロルちゃん知っていましたか?」

 

「知らない」

 

とチロルに聞くがチロルは知らないみたいだ

十日前の話し合いでは、シアとチロルを送り出す雰囲気だったみたいで

 

「我々はもはやハウリアであってハウリアでなし! ボスの部下であります! 是非、お供に! これは一族の総意であります!」

 

「ちょっと、父様! 私達、そんなの聞いてませんよ!

ていうか、これで許可されちゃったら私達の苦労は何だったのかと……「ぶっちゃけ、シア達が羨ましいであります!」⋯ぶっちゃけちゃった! ぶっちゃけちゃいましたよ! ホント、この十日間の間に何があったんですかっ!」

 

「ハァァァ」 

 

カムが一族の総意を声高に叫び、シアがツッコミつつ話しかけるが無視され、チロルは苦笑いしていた。

何だ、この状況? と思いつつ、ハジメはきっちり返答した。

 

「却下」

 

「無理かな」

 

「なぜです!?」

 

ハジメの実にあっさりした返答に身を乗り出して理由を問い詰めるカム。

他のハウリア族もジリジリと私達に迫る。

 

「足でまといだからに決まってんだろ、バカヤロー」

 

「修行不足かな、今の皆さんだとついて来れないから」

 

「しかしっ!」

 

「調子に乗るな。

 俺達の旅についてこようなんて百八十日くらい早いわ!」

 

「具体的!?」

 

なお、食い下がろうとするカム達。

しまいには、

 

「許可を得られなくても勝手に付いて行きます!」

 

とまで言い始めた。

どうやら、ハートマン軍曹モドキと私達の鍛錬のせいで妙な信頼とか畏敬とかそんな感じのものが寄せられているようである。

このまま、本当に町とかにまで付いてこられたら、それだけで騒動になりそうなので、私はハジメの前に出て

 

「任せて」

 

と言って

 

「皆さん、此処に残って鍛錬して腕を磨いて下さい。

 私達は何時か巨大な相手と対峙する時が有ります。

 其の為にも多くの有力な戦士が必要です。

 その有力な戦士の卵は貴方達です。

 ですから私達が戻って来た時には最高で最強な戦士になってください」

 

「……そのお言葉に偽りはありませんか?」

 

「ない、此れは確定された未来だから」

 

「嘘だったら、人間族の町の中心でボス達の名前を連呼しつつ、新興宗教の教祖のごとく祭り上げますからな?」

 

「お前等、タチ悪いな……」

 

「そりゃ、ボス達の弟子を自負してますから」

 

とても逞しくなった弟子達? に頬を引きつらせるハジメ。

アレーティアがぽんぽんと慰めるようにハジメの腕を叩く。

 

「其れじゃあ皆、今度出会った時は卵じゃなくて立派な戦士になっている事を期待しているから」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ハッ! ヨクアイ殿!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

カム達を眺めながらハジメは溜息を吐きながら、次にフェアベルゲンに戻った時が面倒そうだと天を仰ぐのだった。

 

「ぐすっ、誰も見向きもしてくれない……旅立ちの日なのに……」

 

傍でシアが地面にのの字を書いていじけているが、

 

「それは私も同じだから」

 

「うぅ、やっぱり私の心の友はチロルちゃんだけです」 

 

チロルが励ます。

そして私達はハウリア族の見送りされながらフェアベルゲンを後にした。




最後までお読みいただき有り難う御座います。m(__)m
次回もお楽しみ下さい(^O^)/

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