インフィニット・ストラトス 交差する閃光   作:飴玉ベジット

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甘々あり、トラブルありな回です。

楽しんでいってください。


episode17 混乱

「さて一夏、訳を聞こうか」

 

 箒は不機嫌ですという感情丸出しで、一夏を睨んでいた。

 

「え、えと…皆で飯食ったほうがいいかなって思ったのと、シャルルがいるから、多分食堂は混んでると予想して…、すみません」

 

 一夏は箒の機嫌を取り戻そうとい必死だった。

 

 さて、箒が機嫌が悪くなった理由とは、箒は朝食の時に一夏に昼食を一緒に食べようと誘っていた。ところがなんと、一夏は他の専用機持ち達まで誘ってしまったのだ。

 

「ねぇ、僕もここにいていいの?なんか甘いオーラが周りにあるんだけど」

 

「あ~あれね。気になくていいよ」

 

 拓巳のいうあれとは、颯也とセシリア、零滋と鈴の周りにある俗に言うイチャイチャオーラのことだ。

 

「ん!前もうまかったけど、すごくうまい!!」

 

「ふふ、ありがとね。零滋」

 

鈴お手製酢豚を食べていた零滋は大絶賛していた。その言葉に鈴も嬉しそうだった。

 

「美味しいですわ!颯也さんは料理もお上手なんですね。」

 

「それはどうも。まぁ、一夏に比べるとまだまだだけど」

 

 セシリアは颯也の料理を美味しそうに食べていた。颯也も謙遜していたが、笑顔になっているところを見ると嬉しそうだ。

 

 他のメンツは何度も見て慣れていたから何も感じてないが、この光景を初めて見たシャルルは少し辛そうだった。

 

「僕…食堂でたb「いいけど、多分大勢の女子に質問攻めされてご飯どころじゃないよ」……」

 

 拓巳の予想にシャルルは真剣に悩んでしまった。

 

 しばらく考えた結果、こっちの方がリスクが少ないと判断したのか、そのまま残っていた。

 

「あ!弁当買うの忘れてた!!ちょっと行ってくる!」

 

 弁当を買いに行こうとして、一夏は慌てて屋上からでようとしたが、箒に待て!呼び止められた。

 

「一夏…これを……」

 

 震えながらも、箒は今朝作った弁当を、一夏の方に向ける。

 

「これって…まさか、作ってくれたのか?」

 

「あ、ああ。時間があったからな」

 

 一夏は箒からもらった弁当の中身を見た。

 

「うわ!?すげーな!どれも手が込んでいるな!」

 

 自身も料理をするので、一夏は箒がこれを作るのに時間がかかったんだろうなと容易に想像できたが、箒の弁当と見比べてあることに気づいた。

 

「…あれ?でもなんで箒の分には唐揚げがないんだ?」

 

「これは…ええと……うまくできたのがそれだけだったからだ。

 

「え?」

 

 内容が聞こえなかったので、一夏は聞き返た。

 

「ダイエット中なのだ!何か文句があるのか!?」

 

「いやいやいやいや!文句はない!文句はないぞ!ただ、箒が作ったのに俺の方がおかずが多いのはなんか悪いなぁって思っただけだから!」

 

 急に大声で怒鳴るくらいの大声で言われたので、一夏は慌ててしまった。

 

「そ、そうか……べ、別に謝るほどではないが……」

 

 箒も機嫌が直ったと思った一夏は、ホッと心の中で安堵の息を吐いた後、箒の特性弁当を口にする。

 

「ん!?すげーうまい!」

 

 一夏が箒の料理を気に入ったようで、箒も一夏の見ていない隙にガッツポーズする。

 

「も、もし、あれだったら…また作ってあげなくはないが…///」

 

「あ、ああ。でも、俺としては2人で作ってもみたいけどな///」

 

 2人はどこかぎこちないが嬉しそうに話ししており、それを見ていた人達はどこか和やかに見てた。……ただ1人を除いて。

 

「僕もう限界!!」

 

 シャルルは猛ダッシュで屋上から出て行った。恐らく、この甘酸っぱい雰囲気に耐えられなかったのだろう。

 

 その後、拓巳は思い出したかのように、皆んなに用事があることを言った。

 

「そうだ。実は企業に出す報告書がまだできてないから、しばらくの間、特訓は行けそうにないんだ。だからしばらく俺抜きでやっといてくれる?」

 

「わかった。でも早く終わらせてくれよ」

 

「OK」

 

 

 

 

 

 ~放課後~

 

 

「ごめんね。荷物持つの手伝ってくれて」

 

「大丈夫だよ。それにあそこは俺の部屋でもあるし」

 

 部屋を見たシャルルは目の前のゲーム機に目が入ってしまった。

 

「なんか、テレビの近くにゲーム機があるんだけど…あれも支給品?」

 

「んなわけないじゃん。あれは俺の私物だよ」

 

「…学校の寮にゲーム機もってくるなんて、かなりのゲーマーなんだね」

 

「まぁね。こう見えて俺、二年前には世界大会で賞とったことあるし」

 

 拓巳はちょっと自慢気に話していた。

 

「ところで喉乾いてない?何か飲…む?」

 

 冷蔵庫の中身を空けた途端、拓巳は戦慄してしまった。何故なら中身は徹夜でゲームする為に買ったエナジードリンクしかなかったからだ。

 

 これまでは一人で暮らしてたから何とも思わなかったが、2人で生活するにはちょっと危ないと感じたのだ。

 

「ご、ごめん、コーヒーでもいいかな?ミルクと砂糖はいる?」

 

「う、うん。あ、でも僕、日本のお茶を飲んでみたいな」

 

「OK。ええーと…あったあった」

 

 拓巳は偶然あったインスタントのお茶を作って、シャルルに渡した。

 

「そういえば、拓巳達は放課後、ISの訓練をよくするって聞いたけど、そうなの?」

 

「まぁ、俺達はISの操縦しだしたのってめっちゃ最近だから。と言っても、俺は会社の報告書とか書かなきゃいけないからしばらく行けないけど」

 

「良かったら、僕も参加したいのだけど、いいかな?」

 

「いいんじゃない。シャルルの説明はわかりやすそうだから、コーチ役に向いてると思うよ」

 

「?どういうこと?」

 

「…行けばわかるよ」

 

 拓巳は苦笑いを浮かべながら言ったので、少し不安を覚えた。

 

「じ、じゃあ行ってくるね」

 

「気をつけてね〜」

 

 シャルルを見送った後、拓巳はパソコンの前に座った。

 

「さて、まずは情報収集でもしよっかな」

 

 

 

 

 〜アリーナ〜

 

 アリーナに着き、みんなと合流したシャルルは頭痛を覚えたと同時に拓巳の言っていたことがよく分かった。

 

 何故ならコーチ役である三人の説明が極端すぎたのだ。

 

「そこはドカーンといってガツンと決めろ!」

 

「回避するときは後方に20度反転すれば、ひらりと避けることができますわ」

 

「感覚よ。感覚。IS越しから相手の動きを察するのよ」

 

 箒は擬音で説明しているのでわかりづらく、一方のセシリアは指示が細かすぎるので対応が難しい。鈴に至っては感覚でやれともはや説明する気があるのかと疑いたくなるほどだった。四人とも彼女たちの教えを理解するのに苦戦していた。

 

 尚、零滋もまた感覚派なのか、鈴の説明だけは理解していた。

 

(僕だけでもなんとかしなくちゃ……)

 

 そう思いながら、シャルルはこのメンバーの中で1番勝率が悪かった一夏にアドバイスしに向かう。

 

「えーと。織斑君があまり勝てないのは、そもそも射撃武器の特徴を把握できていないからじゃないかな?」

 

「射撃武器の特徴?それって遠くからでも攻撃できるってことだけじゃないのか?」

 

「まぁ、それもあるけど…これをかすから撃ってみて。」

 

 シャルルは手に持っているアサルトライフルを一夏に手渡した。すると、一夏は頭に?を浮かばせて質問した。

 

「えっ?でもよ、他人の武装は使用できない筈じゃなかったけ?」

 

 それをシャルルは苦笑いをして答えた。

 

「確かに普通はできないけど、所有者が使用許可(アンロック)すれば登録した人なら使えるんだよ」

 

 シャルルの解説を聞いた一夏はなるほどと理解を示していた後、銃を手に取った。

 

「今から的を出すね。センサーリンクはできてる?」

 

「お、おう。それは前に拓巳がつけてくれたから、なんとか」

 

「…今凄いことを聞いたんだけど…まぁ、取り敢えず撃ってみようか」

 

 シャルルの言葉を聞くや否や、一夏は教えてもらった通りに銃を構えて、的に向けて引き金を引く。

 

「おわっ!?」

 

 火薬の破裂音が一夏に襲い、それに一夏は驚いてしまった。幸いにもライフルは手から離す事は無かったが、照準がズレてしまい、構えも解いてしまった。

 

「どう?織斑君」

 

「何と言うか、速いのがまっすぐきたって感じだな」

 

「その通りだよ。一夏の瞬時加速(イグニッション・ブースト)も速いけど、軌道予測さえあっていれば簡単に命中させられるし、白式には射撃武装がないから、弾幕を張られたら一巻の終わりだからね。」

 

「なるほど。それでいつも間合いが開かれてやられるというわけか」

 

 尚、この光景を見ていた箒は「何故あいつが一夏と仲良くしてるのだ!」と憤慨していたので、傍にいてたセシリアと鈴が宥めていた。

 

「そうだ。実弾とビームの違いもおしえt「おい。」!?」

 

 この際だから色々なことを教えてもらおうと思っていた時、後ろから忘れられない声がしたので、振り返るとそこには黒いISを纏ったラウラがこっちに来た。

 

「お前も専用機持ちか。丁度良い。織斑一夏、私と戦え。」

 

「断る、今訓練している最中だし、なによりお前と戦う理由がない」

 

「確かに貴様にはないだろうな。だが、私にはある!!」

 

 言うがはやいか、ラウラはレールキャノンを一夏に狙ってぶちかました。

 

 だがそれは、寸前で割り込んだシャルルによって防がれた。

 

「いきなり戦おうとするなんて、ドイツ人は相当沸点が低いのかな?」

 

 邪魔されたラウラは舌打ちをしたが、直ぐに冷ややかな目でシャルルを睨んでいた。

 

「フランスの第二世代機(アンティーク)ごときが敵うと思うのか?」

 

「そうかな? 少なくとも量産化の目途が立たないドイツの第三世代機(ルーキー)よりはまともに動けるとは思うよ」

 

 まさに一触即発の雰囲気になってしまったが、

 

[そこの生徒!一体何をしている!今すぐ学年とクラス、出席番号を言え!!]

 

 騒ぎを駆けつけた教師が、止めに入った。

 

「ふん、今日のところは引いてやろう」

 

 そう言うとラウラは踵を返し、ピットに向かった。

 

「何?分が悪かなったから逃げたの?かっこ悪」

 

 この零滋の何気ない一言に、ラウラがグサと刺さっていたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

 練習を終えて解散しようとしていた時、先程までパソコンで作業していた拓巳は椅子の背もたれにもたれていた。

 

「はぁ〜」

 

 実は拓巳は、デュノア社が裏で何かしようとしてるのでは?と思っており密かにハッキングし、情報収集をしていた。

 

「これまで調べても会社の景気が悪化しているところ以外、普通の会社としか言いようがないんだよな〜。賄賂とかそういった情報も一切ないし」

 

 わめきたい衝動を抑えながら、作業を続けようとした矢先、

 

「ただいま~」

 

 シャルルが帰ってきたので、拓巳はすぐにパソコン画面を報告書を書いてる途中のような画面に切り替えた。

 

「おかえり~。…なんか疲れてそうだけど、大丈夫?」

 

「うん。途中でボーデヴィッヒさんが乱入してきてパニックになったし、織斑君に脅迫みたいなことされたりでもうヘトヘトだよ」

 

「(あの馬鹿野郎め…)あはは。それは大変だったね。先にシャワー浴びてきなよ」

 

「うん、そうさせてもらうよ」

 

 シャルルはシャワールームに入った。今の隙にもう少しだけ作業を進めようと思ったが

 

「いっけね。シャンプーを詰め替えるの忘れてた」

 

 慌てて拓巳は予備のシャンプーをもって、シャワールームに行った。

 

「ごめん、シャンプーの詰め替えするの忘れてたからこれ使…って……え?」

 

 拓巳は驚愕して言葉を失った。目の前にあられのない姿のシャルルがいた。そこは問題ない。問題はシャルルには、男の上半身にはないふくらみがあった。

 

 つまり、そこにいたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「女…の子……?」

 




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