インフィニット・ストラトス 交差する閃光   作:飴玉ベジット

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いいタイトル名が出なかった。


episode20 タッグ決定!!

「大丈夫か?セシリア」

 

「ええ。……みっともないところをお見せしました……」

 

「あのチビ……トーナメントで当たったら絶対にボコボコにしてやる……!」

 

「零滋? 気持ちは嬉しいし、あたしが言うのもあれだけど……ほどほどにね?」

 

 現在、颯也と零滋は、一夏と箒、悠冱とシャルルと一緒に保健室で傷ついた鈴とセシリアの見舞いに行っていた。

 

 だが、零滋は鈴に、颯也はセシリアに対する態度に他の人らはちょっと呆れていた。

 

「うっわ、2人ともすごい怪我だね。ところでさっきみんな用に飲み物買ったんだけど、いる?」

 

「うん。そうさせてもらうよ。……え?」

 

 そんな中、今ここにいないはずの声がしたので全員が慌てて声をした方を見た。するとそこには……

 

『拓巳!!??』

 

「たっだいま~」

 

 いつの間にかそこに拓巳がいてた。全員が驚いてる中、拓巳はのんきに手を振っていた。

 

「お、おかえり。……じゃなくて!いつ帰ってきたのさ!?」

 

 「今さっき。んで、帰って来るとすぐにセシリアと鈴がドイツの子と喧嘩して大怪我を負ったって聞いたから見舞いにきたんだよ」

 

 全員がポカーンとしている中、拓巳はどこかで買ったのであろう飲み物がたくさん入っている袋を近くに机に置いた。

 

 ドドドドドドドドドドド……

 

「なんだこの音!?」

 

 突然、廊下の方から何かがこっちに向かってくるような音がした。。しかも時間がたつにつれ、音がだんだん大きくなっていった。

 

「競馬?」

 

「絶対に違う」

 

 零滋のズレたコメントに悠冱がツッコミした。すると、多勢という言葉すら生緩く感じるほどの女子が保健室に入ってきた。

 

『織斑君!!』

 

「ど、どうした!?」

 

『良かった! 築原君もいてる!!』

 

「良かった?」

 

『成宮君! ちょっといいかな?』

 

「?」

 

『あれ? 仙道君!? 帰ってきてたの!?』

 

「今さっきね」

 

『あ、あの! 桐崎君!!』

 

「な、なんだ?」

 

「デュノア君!」

 

「ふぇ!?」

 

「これ!!」

 

 男子6人(1人は女性)が困惑している中、女子の1人が、プリントを渡した。

 

「えーと。【今年の学年別トーナメントはより実践的な模擬戦を行うため、タッグマッチに変更となりました。つきまして、参加する場合は自分とパートナーの名前を書いて、提出してください】」

 

 一夏は紙に書かれている文字を読んだ。

 

「と、言うことは……」

 

 これを聞いた颯也は、女子生徒たちがここに来た理由を察したと同時に、これから起こることが分かってしまった。

 

『織斑/月原/成宮/仙道/桐崎/デュノア君! 私と組んください!!!!』

 

 案の定、6人とも告白されるようにペアを組んでくれと言われた。それを聞いた颯也は零滋の、拓巳はシャルルの目を見る。

 

「悪い。俺は零滋とタッグを組もうと思っているんだ」

 

「ごめん。俺、シャルと組むんだ。それに一夏は箒と組むみたいだし」

 

 6人中5人が決まったので、女子生徒一同は一斉に悠冱の方を向いた。それを見た悠冱は…

 

「戦略的撤退!」

 

 悠冱は窓から飛び降りて逃げた。海外アクションの見過ぎである。

 

『逃げた!?』

 

『追えぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

 女子生徒は、逃げた悠冱を追いかけるように保健室を出た。

 

「ちょっ!? 拓巳!?」

 

 保健室が静かになった後、一夏は拓巳を問い詰めていた。理由は自分の相方を勝手に決められたからだ。

 

「いいじゃん。2人とも接近戦が得意だから相性良さそうだし」

 

 問い詰められている拓巳はあっけらかんな感じで答えていた。

 

「そうかもしれないけど!」

 

「それに、悠冱と組んじゃったら失敗するたびにどあほうって言われるんじゃね?」

 

「うっ!?」

 

 拓巳の説明を聞いた一夏は、確かにと思った。その後しばらくすると、一夏は箒の方を向いた。

 

「……というわけなんだが、箒……いいか?」

 

「私は一向にかまわんが……///」

 

 というわけで、一夏と箒のタッグが決まった。

 

「じゃ、患者さんは彼氏さんと一緒にいたいみたいだし、俺たちのようなおじゃま虫は退散しよっか」

 

 恋人いる組をおちょくるのを忘れずに、拓巳は一夏と箒、シャルロットを連れて保健室を出た。もちろん、零滋を除く揶揄われた3人は顔を赤くした。

 

 その後、拓巳とシャルルは作戦を考えるということで自分の部屋に戻り、一夏は申請書をもらうために職員室に向かった。

 

 余談だが、箒は一夏とタッグを組めたことがうれしかったのか、思わずスキップして自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 

「ねぇ、拓巳」

 

「ん?」

 

 保健室を出て一夏と箒と別れた後、シャルルは拓巳の方を向いて話しかけた。

 

「遅れちゃったけど、保健室のこと、ありがとね」

 

「保健室? なんのこと?」

 

「タッグ組むって話。ほら、僕って結構複雑な状態だから……だから保健室でペアを組んでくれるって言ってくれてっごく嬉しかった」

 

 シャルルの感謝を聞いた拓巳は、あ~、っと納得したような声を出す。

 

「あれね。まぁ事情知っちゃったからには助けるのは当然のことだよ。……それに」

 

「それに?」

 

「………あっ、そうだ。早いとこ作戦考えよーぜ」

 

「うわっ!?」

 

 そう言うと拓巳はシャルロットの手を掴んでそのまま部屋に戻った。

 

 

 

 この時、シャルルは気づいていなかった。拓巳の顔が僅かに赤くなっていたことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ。まったく、勝手に決めやがって。こっちはいい迷惑だ」

 

 一方、誰かとペアを組むのは実質不可能だと感じた悠冱は、ペアがいない時はどうなるのか千冬に聞きに行こうとしていた。

 

 そして、職員室に着くと、先客がいたのか千冬以外の声がした。

 

「なぜこんなところで教師などしておられるのですか!! 教官!!」

 

「なんだ、お前は私がここで教鞭をとっているのがそんなに気に食わないか?」

 

「ええそうです! ここではあなたの実力は半分も活かされません!!」

 

 チラッと見ると、そこにはラウラが千冬に何かを訴えかけているように見えた。

 

「ここの生徒は意識が甘く、危機感にも疎い。しかもISをあたかもファッションのように思っている!! こんな所より! ドイツ軍のほうがましです!!」

 

 自分の主張を言い続けるラウラに、千冬は睨んだ。

 

「そこまでにしておけよ、小娘。私の実力がどうこうなど、いつの間に選ばれた人間気取りか?」

 

「きょ、教官! わ、私は!!」

 

 ラウラは、千冬の威圧にたじろぎながらも自身の意見を言おうとした。

 

「取り敢えず、まずは部屋に戻れ。就寝時間はちゃんと守るように」

 

「……わかりました」

 

 ラウラは職員室を出た。その時、悠冱とすれ違ったのだが、に気づくことはなかった。

 

「さて、そこの男子。話を盗み聞きするのはあまりいただけないぞ」

 

「……順番待ちしていただけですよ」

 

 悠冱の返事に千冬はつい苦笑してしまった。

 

「そうか。なら、そう思っておこう。……少し話しを聞いてくれないか?」

 

「まぁ、俺でよければ」

 

 悠冱が頷くのを確認した千冬は話し始めた。

 

「ボーデヴィッヒ曰く、私がいるべきは学園ここではないそうでな……軍に戻ってきて欲しいと言われたよ」

 

 それを聞いて悠冱は驚いたが、さっきすれ違ったラウラの様子からすると断ったのだろう、と予測した。

 

「私がドイツでISの教官の真似事をしていた時の教え子なのはすでに知っているな?」

 

「…あの時ですか?」

 

 それは千冬の2連覇がかかった世界大会モンド・グロッソの時に起こった。決勝戦の前に一夏が誘拐された。これを知った千冬は棄権した。その直後にIS操縦士としての現役引退を表明。日本に戻ることなくドイツ軍でISの教官として1年を過ごした。

 

「ボーデヴィッヒは生まれた時から軍に所属して、訓練でも優秀だった……しかしアイツはISについてはそうではなかった。落ちこぼれと言われて隅の方でショボくれていたよ」

 

 そのボーデヴィッヒは千冬の指導によって、IS部隊のトップになれるほどの優秀さを取り戻した。だが、その結果として軍人としての能力だけが己を評価する唯一の基準だった場所で生きてきたラウラは、彼女が本当に教えたかったことは伝わっていなかったようだ。

 

「見てきた世界が、違っていたんでしょうね」

 

 これまでの話を聞いていた悠冱は、思ったことを口にした。

 

「これは恐らくなんですけど、彼女は自分の力だけしか信じられないんじゃないかって思うんです。正直な話、下手したら俺も彼女みたいに孤独になってもおかしくはありませんでした。でも、俺はあの4人と出会ったおかげで、今の俺がいてる、そう思っています」

 

「そうか。……すまないな。こんな時間まで話をしてしまって」

 

「いえ、気にしないでください」

 

 話が終わったので、悠冱は部屋を出ようとしたが、千冬に呼び止められた。

 

「ところで、何か話があってここに来たのだろ?要件を教えてくれ」

 

 そう言われて悠冱はハッとする。自分が聞きたいことがあったことをすっかり忘れていたのだ。

 

「トーナメントのことで少し。参加はしたいのですがタッグが決まらなかったらどうなるんですか?」

 

 危うく自分の聞きたいことを忘れかけていた悠冱は、それを千冬に聞いた。

 

「一応抽選で決まる。ペアは当日のお楽しみ、といった感じだ」

 

「……了解」

 

 自分の知りたいことを知れた悠冱は、今度こそ自室に戻った。

 

(あいつ……もしかして……)

 

 この時、何故か悠冱はラウラのことを考えていた。




20話記念ということで、急遽ですが質問コーナーを作りました。うちのメインキャラのことや何話のここどうなっているんだろうってところがあれば感想欄かメッセージで一報いれてください。

勿論、匿名希望の方はそうして欲しいという連絡をいただければ、相応の対応をしますので、ドシドシご連絡ください。ただし、感想で送ると自動的に名前が出るので、匿名希望の方はメッセージで送ることをお勧めします。

一応ここに例を書いておくので、参考にしてください。

匿名希望様からの質問
Q 5人の好きな海外映画は何ですか?

A こんな感じです。

一夏 マーベル作品全般

颯也 インディージョーンズ

零滋 プレデター、コマンドー

拓巳 スターウォーズ

悠冱 ミッションインポッシブル、007……etc

作者(このバカ)が亀更新なので、コーナーの返信に遅れがあると思いますが、気長に待ってくれれば幸いです。



勿論、感想や評価、誤字脱字の報告もお待ちしております!!
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