チャイムが鳴り響き、授業が始まろうした瞬間、何かを思い出したのか、千冬は体を生徒達の方へと向けた。
「そうだ、再来週に行われるクラス対抗戦があるから、今の内にクラス代表を決めないといけないな」
「先生、クラス代表ってなんですか?」
「クラス代表というのは、簡単に言えばクラス委員長みたなものだ。自薦でも他薦でもいいぞ」
千冬の説明を聞いた生徒の大半は、目をキランと光らせる。
そして、
「はい!織斑君を推薦します!」
「えっ!?俺!?」
「私は、築原君がいいと思います!!」
「やっぱり俺もか」
「私は、その…成宮君にやってもらいたいです。」
「ん?俺も?」
「仙道君に一票!!」
「辞退しまーす」
「何言ってるのよ!そこは桐崎君でしょ!!」
「だれがやるか」
次々と男性陣に票が入っていった。男性陣の反応を見た千冬はため息を吐いた。
「お前ら。気持ちはわからなくはないが、せっかく推薦してくれたんだ。無理にとは言わんが、もっと自信を持て。そういう訳だから仙道、安易な理由での辞退は認めないぞ」
「ちょっ、俺はそんなんぜった「そんな選出、納得いきませんわ!!」…」
一夏が反論しようとした矢先、セシリアが突然大声をあげたので、黙るしかなかった。
「何故イギリス代表候補生であるセシリア・オルコットがいてるにも関わらず、物珍しいという理由だけで素人同然である男子にクラス代表にさせるのですか!?私はISについて学びに来たのですよ!!極東のサルのサーカスを見に来たわけではありませんわ!!」
セシリアが男子がクラス代表をすることに対する怒りをあらわにして、しまいには日本の悪口を言うので、一夏もキレる寸前まできたが颯也が落ち着けと宥めてた。
「身を滅ぼす演説はそれでおしまいか?オルコット嬢。」
「身を滅ぼす?それはどういうことですか?」
「言葉の通りの意味だ。日本人は極東のサルと言っていたが、同じ日本人初代ブリュンヒルデやISを作った篠ノ之博士のことも侮辱することになるぞ。それにこの演説が日本のトップが聞いたら、間違いなくイギリスとの外交問題となる。IS学園の生徒、ましてや国家代表候補生が国に迷惑をかけるなど、まさに愚の骨頂としか言いようがないな」
颯也の説明で、セシリアもそれに気がついたのか顔を真っ青にしたが、やがて再び怒りのオーラを出した。
「あ、あなた!私を侮辱するつもりなんですか!!」
「失礼。事実を述べたつもりなんだが、気に障ったのなら謝ろう」
受け流そうとする颯也だが、その態度が気に入らなかったセシリアは怒りのまま、颯也を指さす。
「けっ、決闘ですわ!」
「わかった。受けて立とう」
「決まったか。代表決定戦は来週の放課後からだ。他の4人も準備しとけよ」
(はぁ、やっぱりかー…)
「「「「ところで、代表候補生って何?」」」」
一夏の爆弾発言に、女子生徒の大半は芸人レベルのズッコケを披露した。因みに颯也は苦笑いを、零滋はため息をつき、拓巳は笑いを堪えていた。当然悠冱は、一夏にどあほうと言った。
「一夏。代表候補生というのは、もうじき国家代表になれる人のことだ。因みに国家代表はモンドグリッソに出れる人のことで、簡単に言えば、オリンピック選手のIS版ってところだ」
「あー、つまり実力は千冬姉よりちょっと下ってことか」
「あってるよーな、間違ってるよーな…」
颯也の説明を聞いた一夏の解釈に、拓巳はちょっと不安を覚えた。
〜放課後〜
「よかった、皆さん残っていたのですね。」
5人は他愛のない会話をしていると、突然山田と千冬がやってきたので、驚いた。
「どうしたのですか、先生?」
「皆さんの寮の部屋の鍵をもってきたのですよ」
政府に言われたことと違う内容に、5人は戸惑った。
「あれ?確か俺達は一週間は自宅通学って政府に言われましたよ」
「その政府が5人を早めに寮に入れろって急に言ってきたんだ」
「どのみち荷物取りに家に帰らないと…」
「それも問題ない。織斑の荷物はさっき取ってきたし、他の4人の荷物もすでに届いているからな。」
「ただ…部屋割りの都合で1人だけ女子と同室になってしまったのですよ。」
女子と同室と聞き、少し固まった5人はやがて振り返り、
「あんたらだけは、倒す!!」
「貴様らのそのエゴ、この俺が破壊する!!」
「俺の邪魔をするのなら、誰だろうが、潰す!」
「やめてよね。本気だしたら、お前らが俺に敵うはずないだろ?」
「1つだけ忠告しておこう。死ぬほど後悔するぞ!」
それぞれ殺気を放っていた。それ故、近くにいた山田や周りにいた生徒の大半は恐怖で震えていた。何人かは、興奮していたが…
「あ、あの!ここで喧嘩してはいけま「大丈夫だ。山田先生が思っていることはならない」なんでそんなことがいえるんですか!」
喧嘩になると予想した山田は怯えながらも止めに入ろうとしたご、千冬はそれを止めた。
「言えるさ。この光景はよく見てたからな」
「あの、それってどういう『最初はグー、ジャンケンポン!!』えっ?」
喧嘩してもおかしくない空気から一変、急にジャンケンをし始めた5人を見た山田とその他生徒は口を開けて呆然としていた。
「あの5人は本気でジャンケンする時は、何故か殺気を出すんだ。」
慣れている千冬が解説している間も彼らのじゃんけんは未だに激戦を繰り広げていた。そしてあいこが50回以上続き、飽きて帰った人もいてる中、60回目、
『あいこでしょ!!』
颯也と零滋、拓巳と悠冱がパーを出す中、一夏だけグーを出していた。つまり。
「「「「っしゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」
「ウゾダ……ウゾダドンドコドーン!!!」
一夏の敗北で決着がついた。
当然、勝者である4人は大喜びし、一夏は謎の言葉を言いながら崩れ落ちた。
拓巳「意地があんだよ。男の子にはなぁ!!」
拓巳以外の主役『声優ネタをするな!!』
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