異端児(イレギュラー)な僕は異世界(イレギュラー)に愛された   作:妹紅聡

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運命の歯車、皆様はこの単語を信じるでしょうか?作者である私は信じていますが、多くの方はあまり信憑性がないと思っている方が多いと思います。
今回の作品は「異世界」と「現実世界」を転生せずに行き来するようになるという、今までにあまり見た事のない形の作品になる予定です。どうぞご期待ください。


小学生編〜全ての始まり〜

チュンチュンチュン。

 

少しだけ空いている窓から、小鳥のさえずりが聞こえる。

 

 

 

「…もう朝なのか。」

 

 

 

小さな声でベッドに寝ていた少年が囁くように呟いた。

 

彼の名は藤原聡(ふじわらさとし)。浅野町に住む小学生(と言っても今日からなのだが)だ。部屋には太陽の光が入り込んでおり、僅かではあるが明るい。

 

聡はその光を頼りに机へと手を伸ばす。手で掴んだのは一枚の写真立て。その中には、紫の服にオレンジの羽織り、赤のグローブに緑のズボンを履いている茶髪の少年と、ピンクの服に水色のスカートを履いている金髪の少女の写真が収められていた。聡自身、この少女の名前や住んでいる場所は分かっていない。だが、一つだけ言えることがあった。それは、この写真をとった場所が現実ではないと言うことだった。何故なら…

 

 

 

「聡ー、御飯が出来たわよー!」

 

 

 

下から聞こえた声に遮られ、考えるのをやめた。考えても何も始まらないことを知っていたからだ。

 

聡は考えるのをやめて、下に降りていった。

 

 

 

 

 

ここで、先程の続きを話しましょう。あ、どうも。ナレーションっぽいことを担当しているものです。ショウとでも名乗っておきましょう。私の名前はさておき、本題に入ります。彼が何故あの写真が現実のものではないことを知っているのか。それは、『写真に写っている少年が、聡が描いた絵の服装そのもののキャラ』であるからです。【そんなの、確証があるわけではない。】そう思っていませんか?ですが、ここは〈そういう世界〉なのです。

 

これから始まる物語は、一人の少年がとある因果で愛されてしまった、しかもそれは人ではなく異世界(イレギュラー)に。さてさて、これからどうなることやら。

 

 

 

 

 

「じゃ、行ってきます。気を付けてね、父上、母上。」

 

 

 

「「行ってらっしゃい。」」

 

 

 

学校へ向かって歩き出す。桜は花をこれでもかというほど開き、梅の木にはウグイスが止まっている。

 

 

 

「いよいよだ。」

 

 

 

初めての出逢いが訪れるこの春に、少年の運命は大きく動き出す。

 

きっかけは、小学校では当たり前に行われる、自己紹介の出来事だった。

 

聡の家はセレブや有名人の住むと言われる、[峡東区(きょうとうく)]と呼ばれる地域に莫大な土地にこれでもかと言うほど大きな家が建っている。なら、藤原一家がセレブや有名人であるかと言うと...実はそうではない。父親は峡東区警察署の巡査長、母親はこの世界で絶賛拡大中の一菱(いつびし)の秘書官だ。どちらもこの世界ではまだまだ有名ではない。

 

そして、聡が通っている学校が近くにあるかと言うとやっぱりそうではない。聡の家からおよそ二キロ先にあるバス停まで歩き、バスに揺られて二十分、そこからさらに十五分歩いて漸く学校にたどり着く。言ってしまえば田舎から都会の学校に向かっているような感じである。

 

 

 

「トレーニングになるからいいが....相変わらず遠い!!」

 

 

 

それもその筈である。聡はトレーニングの一環として考えているが、常人からすれば鬼畜な通学路だ。峡東区から聡の向かう学校に行く子供は一人もいない。バス停で待っている人も、聡以外は全員大人だ。やれやれとため息をつきながら、聡はこれから行く学校について考える。

 

名前は峡東東小学校。最近になって出来た小学校だ。ところが、通っている子供は約二千人と超大規模な学校だ。一年生だけでも二百人とかなり多めだ。

 

クラスは四十人で一クラスで、計算すると五クラスあることになる。校舎の大きさなんぞ想像すらできない。

 

 

 

「まもなく、<峡東東小学校前>、<峡東東小学校前>。降りる方は準備をお願いします。」

 

 

 

車掌のアナウンスで漸くかと思いつつお金を払ってバスを降り、再び歩き始める。

 

暫く歩いて、小学校が見えてきた時だった。気持ちのよい風が吹き、聡は思わず歩くのを止める。その風は通りに咲いている桜を舞わせていた。

 

 

 

「きゃっ!?」

 

 

 

「あ、ごめんなさい!大丈夫ですか?」

 

 

 

歩くのを止めたために、後ろにいた人とぶつかってしまったようだ。急いで起こした。

 

 

 

「はい。大丈夫です。貴方も峡東東小学校に?」

 

 

 

「うん、そうだよ。僕は藤原聡。君は?」

 

 

 

「山崎綾野(やまざきあやの)です。よろしくね、聡。」

 

 

 

これが運命が大きく動き出すきっかけになったのかもしれない。

 

それと同時に、聡は不思議な感覚に襲われていた。目の前にいる山崎綾野という少女は、何処と無く部屋に飾ってある写真に映っていた金髪の少女に面影があるのだ。

 

 

 

(この子...何処かであったか?)

 

 

 

「どうかした?早くしないと遅れちゃうよ?」

 

 

 

「あ、ごめん。行こっ!」

 

 

 

「...え?」

 

 

 

自分が無意識のうちに綾野の手を握っていることにも気付かず、学校に向けて走り続けた。




皆様どうも初めまして!妹紅聡とかいてもこうさとしと呼びます。私は他のサイトでも小説を書いていたのですが、こちらのサイトでも活動させてもらおうと思って、その最初の作品として「異端児な僕は異世界に愛された」(以後「イレイレ」と略称させていただきます)を投稿していこうと思います。イレイレについてなのですが、他のサイトでは、今回の文章の半分に近い文字数で8話分まで現在投稿させていただいております。
今後は8話分までを今回含めて4つにまとめ直して投稿し、その後のストーリーも書いていこうと思います。初心者なので、文面など、見ずらいところも多々あると思いますが、何卒よろしくお願いいたします!
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