なんでぇ……?
第一回イベント『バトルロワイヤル』。
運営から発表された、文字通りの集団乱闘イベント。特設フィールドに転送された参加者が他のプレイヤーを倒し、その撃破数をポイントとして競い合う今回のイベント。十位以内に入ったプレイヤーには限定アイテムも授与される。
イベント当日。街の中心に生えた水を生み出す樹『水樹』の広場に集まった参加者たち。各々が思い思いに会話したり、上位に入りますようにと手を合わせる中で、タッツンとメイプル。そして、ジョーカーは並んで開始を待ち構えていた。
「もうすぐだね、タツ兄ッ! ジョーカーちゃんッ!」
「ニャア。ここは一つのターニングポイント。ここの結果で名を示す事も出来るから、皆が気合いを入れてるニャ」
「しっかし、君までこのゲームに参加するとは。世の中、何が起こるか分からないのら。あと、ちゃん付けはやめろ」
「私もここでマk…ジョーカーちゃんに会えるなんて思ってなかったよ」
「らからちゃん付けはやめろ。ジョーカーが年上ら」
楽しそうに会話する三人。それを見ていた周りのプレイヤーはあの『
そんな周りの反応も露知らず、三人の耳が運営からのアナウンスを捉えた。
『ガオ~ッ! それではNew World Online 第一回イベント、開始するドラッ!
制限時間は三時間ッ! 場所はイベント専用マップッ! ちなみに、ボクはこのゲームのマスコット、ドラぞうッ! 以後、よろしくドラッ!
それではカウントダウンッ!
──3ッ!』
「戦場じゃあ、全員敵ニャ。手加減はしねぇニャア」
『──2ッ!』
「それはこっちの台詞ら」
『──1ッ!』
「目指せ、上位ッ! みんな、頑張ろ~ッ!」
『──0ッ!』
次の瞬間、その場に集まったプレイヤー全員が光の粒子となって消えた。
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第一回イベント。多くの者たちが参加する中で、この男も参加していた。
「ここがフィールドか…」
光が収まり、ようやく周りを確認出来たレンジャー系装備の男…ドレッドは自身の現在地を確認。今いる場所が木々が生い茂る森の中だと確認する。
(このまま誰かとエンカウントするのを待つか、自分から行くか…まあ、考えるまでもないな)
自身のプレイスタイルから必然的に後者を選んだドレッドは獲物を探そうと動き出し。そして、胸を貫かれて死んだ。
「──は?」
状況が理解できないドレッド。しかし、無慈悲にも彼のHPは全損しており、ドレッドはそのまま粒子となって消滅。イベント開始から僅か十五秒でドレッドの記録に死亡一回が刻まれたのだった。
「さあ、スタートのら」
転送によって、どこかの森に転送されたジョーカー。周りに気を配るが気配は無い。どうやら近くに転送されて居ないようだ。
(なら、さっさと探すのが一番)
こういったイベントの場合、自分から探すか、待ち伏せするかの二択になるのだが、彼女は前者を選び、且つ相手にバレないように暗殺することを選択する。
(それじゃあ、哀れな子羊を探すとs──)
次の瞬間、彼女の頭部に攻撃が命中し、HPが0になった。
「──はえ?」
死亡による消滅からリスポーンまで三十秒。彼女はリスポーンした瞬間、すぐさま近くの茂みに身を潜めた。
(今の攻撃、間違いなく遠距離からのッ! こんな事が出来るのはアイツしか居ないッ!)
ジョーカーがリスポーンした頃、偶然にも彼女と同様に近くの樹に隠れたドレッド。彼も自分のデスした原因の目星をつけていた。
(おいおい、勘弁してくれよ。開始早々に奴に見つかるなんて。バレないくらいの長距離攻撃なんてお前しか出来ないよな?)
((──タッツンッ!))
「まずは二人…次の獲物は誰かニャ?」
森の中心部。二人を撃ち抜いた無慈悲な