アークは平和を望む   作:Dark

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第3話 善意ある高校生

謎の敵、アークゼロが日本に来てから1ヶ月

 

ホークス、ミルコ、様々なヒーローがアークゼロを捜索している

 

しかし、アークゼロの情報は一切手に入らない

 

やつが現れたところにある監視カメラなどを調べるもアークゼロが現れた時間の映像だけきっちりと途切れている

 

目撃情報もやつが暴れている時しかない

 

逃げたあとの情報が一切ないのだ

 

やつは今、一体どこで何をしているのか

 

 

 

 

「ねーねー上鳴!切島!耳郎!寄り道しない?」

 

ピンクの髪と肌が特徴の少女、芦戸三奈がおなじ雄英高校1年A組の上鳴電気、切島鋭児郎、耳郎響香の前に出ると、ぴょんぴょんと跳ねながら話す

 

「でも、それぞれ欲しいものは買ったでしょ?寄り道せずに帰るよ」

 

「えー……」

 

「耳郎の言う通りだぜ!天気も悪くなりそうだし、さっさと寮に…」

 

「なぁ、あそこ…人倒れてね?」

 

上鳴電気が指を指す方をみんな見るとゴミ袋の山の隣に足が見える

 

「えっ…!大丈夫ですか!!!?」

 

耳郎と芦戸は慌ててかけより、切島は上鳴に指示を出す

 

「上鳴!救急車に連らk」

 

ぐぅううううう…………

 

切島の声を遮るように大きな腹の音が鳴る

 

「は、腹が…減った……」

 

腹の音の正体は芦戸と耳郎の前にいる男のものだった

 

 

 

 

 

「本当にありがとう、見ず知らずのこんな男におにぎりを買ってくれるなんて…」

 

「いいんすよ!それよりなんで倒れてたんすか?」

 

「いや〜…実を言うと久しぶりに日本に帰ってきたんだけどカバン取られちゃってね…財布がないから食べ物も買えないわ、携帯がないからここがどこかも分からないわで…」

 

「つ、ついてないっすね…」

 

「でも君たちのおかげで助かった、この恩返しはいつか必ずするよ」

 

「恩返しなんてそんな!ヒーロー目指してるんで困ってる人助けるのは当然です!」

 

耳郎がそう言うとほかの三人もうんうんと首を縦にふる

 

「ヒーロー…そうか、君たちはヒーローになるのか」

 

「はい!」

 

男は俯き、服の袖を強く握りしめている

 

「あの、どうかしました?」

 

「えっ、あぁいや…なんでもないよ」

 

男は立ち上がり、ズボンの汚れを払う

 

そして4人の方を向き、お辞儀をする

 

「君たちなら立派なヒーローになれる。これからも困ってる人を見つけたら助けてあげてね」

 

「「「「はい!!」」」」

 

「じゃあ僕はこれで、またどこかで」

 

男が立ち去ろうとすると上鳴が引き止める

 

「あ、お兄さん!名前だけでも教えて貰ってもいいすか?ここであったのも何かの縁だし…あぁ、俺は上鳴電気っす!」

 

「私、芦戸三奈!」

 

「俺は切島鋭児郎です!!」

 

「うちは耳郎響香です」

 

4人が名前を言うと、男はにっこりと笑い名前を教えた

 

「僕の名前は…方舟 零一(はこふね れいいち)。またね」

 

男は手を振り、去っていった

 

「零一さん、かっこよかったね!」

 

「あぁ!なんつうの?優しい感じがすげぇいいよな!」

 

「っと…飯田たちから連絡入った!早く戻ろうぜ!!」

 

「え、もうこんな時間!!?早く戻ろ!」

 

4人は荷物を持って、走って行く

 

そしてその後ろ姿をビルの屋上から眺める男の影

 

「世の中、君たちみたいな子達でいっぱいだったら…どんなに素晴らしいことか」

 

零一はボソッとそう呟いた

 

「さて……僕の…いや、私のカバンを盗んで君は心が痛まなかったのか?」

 

「痛むわけねぇだろうが!!ふざけやがって!」

 

零一の前には両手足を縛られた長髪の男がもがいていた

 

「……貴様は悪意で満ちている」

 

零一の目が先程の優しい目から一変、鋭い目付きになる

 

「うっ…」

 

そして腹の前に手をかざすと突如、腹から黒ベースで中心に真紅の球体の付いている謎のベルトが現れる

 

「な、なんだ?なんなんだよお前!!!」

 

「悪意を持つものを滅ぼす者…変身」

 

零一がベルトの上部に着いているボタンを押仕込む

 

アークライズ

 

地を這うような低い声が辺りに響き、零一の周りから黒いトゲ状の物体が現れたと思った矢先に液体のようなものに変形し溢れ出し始めた

 

なにかの悲鳴のようなもの、何かが蠢いているようにも見えるその液体は零一の体を包み込んだ瞬間、弾け飛ぶ

 

中からは変身を完了した零一…アークゼロが現れた

 

オール・ゼロ

 

「おまえ、あ、アー」

 

ひったくり犯が喋り終わるよりも早く、アークゼロは頭を掴む

 

「滅びよ…」

 

ひったくり犯は痙攣(けいれん)し、白目を向いて気絶した

 

「……寄り道をしてしまった」

 

アークゼロはひったくり犯の携帯を触り、ロックを開ける

 

そして検索サイトでとある男の顔写真を見つけた

 

 

「……サポート企業 デトネラット社 代表取締役社長…四ツ橋力也」

 

アークゼロは携帯をひったくり犯の横に置く

 

「…次は貴様だ」

 

そう告げると携帯を踏みつけ、粉々にする

 

アークゼロは屋上から降り、どこかに消えた

 

 

 

その映像はとある食事中の男の目に入っていた

 

「これはまずいな」

 

「どうします?リ・デストロ」

 

「…敵連合とぶつけよう。彼は遅かれ早かれここに来る。そのタイミングに合わせて敵連合とぶつける。我々の邪魔者を同時に倒すチャンスだ」

 

男はワインを飲み、額に右手の親指を当てそのまま人差し指で天井を指す

 

「デストロの名に()いて…アークゼロの抹殺(まっさつ)を」

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