思いついてしまった、エイプリルフール企画――!

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ハイスクールD×D 月とネコと杖の話

4月1日企画!!

 

「……! 大丈夫ですか、部長」

 

 塔城小猫という少女がたどり着いた、校舎の屋上。そこではかけがえのない家族、もう一人の姉とも言えるリアス・グレモリーが、結婚を迫るライザー・フェニックスという男に傷つけられていた。

 

「よくも部長を……!」

 

「おいおい、これは王同士の決闘だ。戦車でしかない君は、手を出さないでほしいな」

 

「『家族』を傷つけられて、黙ってられません!」

 

 そう叫びファイティングポーズをとる。――しかし。

 

「やめておくんだな。君程度じゃこの俺には勝てない。実力差も分からないほど弱くはないだろう?」

 

「……!」

 

 歯噛みする。確かに自分の実力では、目の前の相手には勝てないだろう。――――『自分なら』。

 

「最後の手段です……!」

 

 足元に魔法陣を描く。それはこのレーティングゲームで唯一認められるもの。

 

「今更『使い魔』の召喚だと? そんなもので――」

 

「ただの使い魔じゃありません! 主の私ですら、あまりの恐ろしさに封印していた存在です!!」

 

 そう、それはあまりに逸脱し、あまりに醜悪で、あまりに冒涜的な存在。

 

「来なさい、我が使い魔……!!」

 

 異なる世界、異なる法則、異なる次元から今――――!!!

 

 

「ネコではダメだというのかーーーーーーッ!!!」

 

 

「あじゃぱーーーーっ!!?」

 

 魔法陣ではなく、ライザーの足元からナニカ飛び出した。

 

 

――ソレは、ネコというには余りに丸すぎた。

 

――大きく、ふやけ、つぶれ、そして大雑把すぎた。

 

――ソレはまさに落書きだった。

 

 

 余りにも適当に作った感漂う丸っこい手足、線を引いただけのような目と口、トレーナーっぽい服とスカート状の服を着ているところを見ると、知性はあるようだ……その顔には一切知性を感じさせないが。

 

「しーきゅーしーきゅー! SOS信号キャーット! い~ま助けにネ~コが来たーーーっ!!! いや~、ちょっとジェットで頭文字○的にコーナー攻めてたら、危うくネコ、地獄へまっしぐらになるとこだったニャー!!」

 

「……そのまま地獄に、落ちれば良かったのに」

 

「おおう、その辛辣な口調は相変わらずだニャ、マイマスタ☆ ところで、真祖ワープの出口にいた、このネコ耳萌えっぽいチョイ悪系なボーイはどなた?」

 

『……ライザー様、完全に気絶。戦闘不能と認めます。よってレーティングゲームはリアス・グレモリー様の勝利です……』

 

 ……完全なる事故で、レーティングゲームは終了した。

 

 ◇ ◇ ◇

 

「白音……! 貴女も苦労してるんだにゃ……!」

 

 空間を隔てた先。今回のレーティングゲームを遠見の術式で覗いている者がいた。やたら着崩した着物が特徴の美女である。

 

「これ以上苦労しないよう、その内お姉ちゃんが迎えに――」

 

 

「フッ、深夜アニメのチェックを途中でやめてきた甲斐があったニャア……吾輩の永遠のライバル、エセキャットを倒せば、吾輩も晴れて自宅警備員から格上げだニャア」

 

 

 美女の横から声がした。ソレは、画面の先のナマモノと、よく似た存在だった。

 

「ところでマイマスタ? 今日のご飯はなんなのかニャア? 吾輩はペティ○リーチャムを希望」

 

「やかましい! テロリストの私にそんな余裕あるわけないにゃ!」

 

「……甲斐性なしだニャア」

 

「永遠の自宅警備員が言うにゃーーーーー!」

 

 これを遠巻きに眺める彼女の仲間たちは、一様に生暖かい視線を送り続けていた……。

 

 ◇ ◇ ◇

 

「わー☆ 何なのかな、アレ?」

 

『ムム、ビビッと来ましたよー! あのバケネコは永遠の私のライバルだと!!』

 

「へー、そーなの?」

 

 ここは観客席。画面の中のナマモノを見つめていた彼女は、その場で異彩を放っている。なぜならその姿は――――『魔法少女』だからだ。

 

「セラフォルー、君はあの、あー、ネコ?に興味があるのかい?」

 

「んー、そーだね、サーゼクス☆ 魔法少女には、マスコットがつきものでしょ?」

 

『ひ、ヒドイですよ、レヴィアたん! 私以上のマスコットなんていないでしょう?!』

 

「あー、そーだね☆ ルビーは私のベストパートナーだもんね☆」

 

 彼女は手の中の杖に話しかける。そして、杖はまるで弾力を持つようにその身を曲げながら楽しげに声を上げる。

 

『それでは、参りましょう! (私にとっての)愛と正義の使者、カレイドステッキ・ルビーと――――』

 

「カレイドの魔王少女☆ プリズマ☆レヴィアたん、はじまるよー♪」

 

『ブゥラボォーーーー! ブゥラボォーーーーですよ、レヴィアたん!!』

 

「ルビーも蝶☆最☆高だよ~」

 

 観客席は常にハイテンションだった。

 

 ◇ ◇ ◇

 

「「「ぐはあああああああああっ?!!」」」

 

「――もうやめるにょ。無益な殺生は好まないにょ」

 

『もうテロなどから足を洗うのです』

 

 死屍累々。その言葉が似合うほどの惨状。その中にあまりに不似合いな存在がいた。

 

 

――ソレは、恐らくは黒い蝶をイメージしたのであろう。その薄い生地は、あまりにも上等だ。

 

――ソレは、恐らくは少女の魅力を余すところなく引き立てるであろう、衣装。水着のようでもあるが、それでも充分魅力的だった。

 

――ソレは、美しい生地を、衣装を――――――破かんばかりに膨れ上がった筋肉。

 

 

 目の前にいるのは、魔法少女の衣装をまとった――――――漢女(オトメ)だった。

 

「ば、ばけもの……」

 

「誰が化け物だにょ!」

 

『非常に不快です』

 

 そしてその漢女(オトメ)と一本の杖はポーズを決める。

 

「私は愛と正義の魔崩衝女(まほうしょうじょ)! プリズマ☆ミルたんだにょ!!」

 

『その相棒、サファイアです。以後お見知り置きを』

 

 今、世界に最凶最悪の魔崩衝女(まほうしょうじょ)が誕生した――――!!

 

 ◇ ◇ ◇

 

これは、出会うはずのない物語。出会ってはいけなかった物語だ。

 




4月1日に突然降りてきた電波。原作読んだことないのでやりません。本当に一発のみのネタです!

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