22 4/26:あとがきの一部を変更しました。
―続き
ヲ級の部屋へ藤尾と共に訪れるとそこには双子がいた。
姉のリリアは軽井と藤尾という珍しい組み合わせに目をぱちくりさせていたが妹のアンリエルは二人の方を見ると立ち上がり会釈をした。
軽井「こんにちは。リリア、アンリエル。ヲ級とル級に用があるのだけど、いいかな」
アンリエル「こんにちは、軽井さん。二人に用があるのね? えぇ、構わないわ。それにしても、美玖さんと一緒にいるなんてこれから何かするのかしら」
リリア「こんにちは、美玖さん。軽井さんと何かしてたの?」
藤尾「久しぶりですね。リリアちゃん。軽井さんとナニをしてたかって? そりゃあ――
リリア「へぇ。軽井さん自身が個人の好みについて、話したんだ? あ、もしかして
軽井「これから近づく予定だ。いや接触をしてみる。まずは言葉が通じるかどうか。その辺も報告書に書くつもりだからな」
アンリエル「これから……あぁそれで美玖さんと一緒にいるんですね。美玖さん、軽井さん自体に何か見えたの?」
藤尾「まぁね。軽井君ひとりで行かせてたら確実に「殺されている、かしら」そうですね。原形を留めないくらいに、はやられちゃいますね」
アンリエル「ふぅん。あ、私もついて行ってもいい? なんか美玖さんだけじゃ、荷が重いもの」
リリア「アンリエル、それだと美玖さんに失礼よ。残念だけど美玖さんにも見えるわ。軽井さんと同じものが。ヲ級ちゃんやル級ちゃんには一切見えないけれど……戦える準備はしとけって指示を出した方がいいんじゃない?」
軽井「リリアの言う通りだ。ヲ級、ル級。隔離部屋の中で戦闘は避けられないかもしれない。その時は二人に頼ってしまうが、許してくれ。なるべく、戦わない方針で行くからな」
ヲ級「ヲ! 軽井ヲ守ル!」
ル級「大丈夫ダ。ワタシハ艤装コソハ、扱エナイガ……肉弾戦ナラ負ケナイ」
軽井「ありがとう。二人とも。リリアもアンリエルもついてくるのは勝手だが、危なくなったら逃げてくれ。君たち死体処理班がいなくなったら困るからな」
リリア「えぇ任せてちょうだい。たまに生きている深海棲艦と当たるから弱点は知り尽くしてるの。だから襲ってきたら容赦はしないわ。それであの個体が死のうが傷つこうが、知らないわ」
アンリエル「リリアの言う通りよ。私達は知ってるわ。でも――軽井さん達を守りながらは難しいかもしれないから、軽井さん達こそ逃げてちょうだい」
軽井「ありがとう、リリア、アンリエル。美玖さん、ヲ級やル級の準備が済み次第――……」
ヲ級「軽井! ワタシタチノ準備ハ終ワッテル!」
ル級「ソウダゾ。トットト向カウゾ」
ヲ級やル級の準備はとうに済んでいた。双子は自分達の武器を取りに行ってくる旨を伝え一度離脱した。場所を教えようとしたが、知っているからいいと言われてしまった。
ヲ級の部屋を出て、藤尾らと共に例の隔離部屋へ向かうのだった。
軽井(戦う
藤尾の言葉に従ってよかったと思った時だった。どこかしらネジが外れている従業員だが、こういう時には頼りになるんだと実感した。
藤尾「あ、いま失礼なこと考えませんでした?」
軽井「何の事ですか? リリアたち、重武装してこなければいいですけど」
『そうね~。でも案外軽装かもよ?』と藤尾はにやけながら言った。軽井はあいつ人間の心が読めるのか? 相変わらず、恐ろしい女だと思っていた。
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ヲ級「……」
ル級「ン? ドウカシタノカ?」
ヲ級「何カ、嫌ナ気ガ……誰カ死ヌ、ソンナ予感」
ル級「藤尾美玖トカイウ女ニモ……見エタ、ラシイナ。今回ハ人間ダケガ死ヌダロウナ」
ヲ級「……軽井ハ殺サセナイ!」
ル級「……ッ! ヲ級ソレハ? 右目オカシイゾ」
ヲ級「大丈夫。コレハ大丈夫」
ル級「ソウカ、ナライイ。軽井ニツイテ行コウ」
少し話しをしたヲ級たちは軽井と藤尾の傍へ近づいて行った。
――隔離部屋――
部屋の広さは畳50枚ほど。そんな空間にはリ級以外は監視カメラと拘束具の残骸しかない。白かった部屋も投与されたその日のうち暴れたために黒く汚れた。
中央には胡坐を掻きながら右手を頬に当て、苛立っているリ級本人がいた。目には黒い殺意が滲み、杯から溢れ涙となり頬をつたう。流れるのは艦娘の血液だ。
薬と共に投与された血液だが、リ級の身体には合わなかったようで余計な記憶だけ残して腐っていった。
リ級?『……最悪な気分だ。この私に余計なモノを流し込んだ人間は残らず殺す! そいつの味方をするヤツは全員、殺す!!!!』
―続く
既存のキャラクター
リ級 変異個体:
片言ではない。傲慢な性格。
そんな性格のため相手の逆鱗に触れる発言を躊躇なくするので痛い目を見る。
許可なく自分の身体を改造されたため人間に強い恨みを持っている。
人間の味方をする奴は同族だろうと容赦はしない。