とある泊地に着任した提督のお話   作:ふじこれ

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お気に入りが減ったけど、仕方ない。
最近全然書けないし、ネタも思い浮かばない。

改めてですが、駄作を読んでくださってありがとうございます。





経過報告⑧ 軽井とヲ級

 

 今日はヲ級と面談をする日であった。彼女と話しながら、些細な事から何か変わったことなど。箇条書きにしてはメモを取っていく。面談が終わり次第彼女は「お花摘みに行く」と告げ、退室した。

 

 ヲ級の退室後、真面目な顔で経過報告書を書き始めている軽井。再び部屋に戻ったヲ級だが、仕事を邪魔したい欲とスキンシップを取りたい欲に挟まれていた。わざとらしく腕を組み「むむむ」と唸ったが軽井は気づきもしない。仕事に一生懸命な軽井を見つめていると書いている内容が気になり始めた。

 

 なので、彼氏の邪魔をしない範囲で覗こうと近づいたのだ。集中しているようで彼女であるヲ級が近づいても微動だにせず、書類へボールペンを動かしていた。

 

ヲ級「軽井、集中してる……。? 書き方が前とは違う?」

 

 

 『十一月 十一日 天気:雨のち晴れ 気温:不明 場所:ヲ級の部屋』

 

 ヲ級の目にはそう書いてあるのが見えた。前は日付だけなのに今日に限っては天気や気温。それに場所が……いいや場所は書いてあっただろう。あまり気にしていないだけか、と考えていた。

 

軽井「ふぅー……ん、ヲ級?すまない、気がつかなかった。どうした? 構って欲しくなったのか?」

 

 ストレッチの為に首を左右、上下に回しているときにヲ級の存在に気が付いたようだ。一度、元の姿勢に戻ると振り返りつつヲ級に聞いた。しかし首を横に振り「今日は書き方が違うけどどうして?」と疑問に思っていたことを聞き返した。

 

軽井「書き方? あー、たまには良いかなと思ったのだよ。まぁ上に咎められてしまったら元に戻すがね」

ヲ級「……マンネリ化、防止措置?」

 

軽井「そんな言葉どこで」

ヲ級「食堂。ダニエマが料理しているときに聞かせてくれた」

 

 「あいつらめ……」とやれやれと表情を曇らせ、溜息を吐いているとヲ級がダニエマの口調を真似てこう話し出した。

 

ヲ級「料理の味も毎回同じだと飽きられてしまうからね、お嬢さん。アタシたちは”マンネリ化防止措置”を自分達で考え、話し合うの。それで決まったものを皆に提供するの」

 

 ダニエマやブリツィオ達ならそういう話はするだろうな、と納得する。続けて微笑みながら囁いた。「マンネリ化防止措置には普段と違うことをすればいいのよ」言い終わった途端、嫌な予感がしたので距離を取った。

 

 まさか距離を取られるなどと思っていないヲ級はショックを受けていた。口に手を当てて「軽井……?」そう小さな声で呟き、見つめていた。

 

軽井「あー……何というか、先日の訓練の影響でね。反射的に取るようになってしまっているのだ。して、ヲ級。普段と違うこととは何をしようとしたのか、聞かせてくれないか」

ヲ級「普段と違う事? それはちょっとだけ暴力的に♪ 解消の為、行ったら良いって!」

 

 目を細め、微笑む彼女は何処からともなく巨大な鉈を取り出した。左手で柄を握っており、右手をワキワキとさせていた。その様子を見て衝撃が走る。緊張し、手のひらから汗が滲み出る。ダニエマは『肝心なとこ……暴力的なスキンシップの意味を伝え忘れただろう!?』などと内心叫ぶ。そもそも暴力的なスキンシップの時点で、既におかしいが。

 

 このままでは彼女にスプラッタされる未来しかい見えない。幸いなことにリ級との訓練の末、異常な速度の回復量を獲得している。ぱっと見だが、不老不死に見えなくもない。腕を切断されても激しい痛みは伴うので、あまり回復はしたくないのだが――。

 

軽井(それはともかくダニエマは後で報告しておこう。いやでもそんな内容で上がまともに機能するわけ――)

 

 腕か足、もしくは首が切られるのを覚悟する。対するヲ級の右目は黄色く光っていた。これは”フラグシップクラス”の個体と同じでは?などとどうでもいいことを考えたのが命取りとなった。

 

ヲ級「あ! 今別の事を考えたでしょ。私のことを考えない軽井はこうしちゃえ」

 

 ブォン!

 

軽井「あぶなっ!! 確かに考えたけどその横薙ぎは私の命が危ないのだが?」

ヲ級「え、リ級から軽井は人間を辞めたって聞かされているし。ガラス片が頭を貫通したのも分かってたよ?だからあの時は本気で心配したのに、軽井ってば!」

 

 ブン! ガツン! 

 

軽井「だからその縦動作は当たったら切断は免れないのだが」

 

ヲ級「――ッ!? 案外ジンジンするね。でも普段こんなものを扱わないから新鮮だけど」

 

軽井「際ですか。いや暴力的なスキンシップってこんな意味じゃないだろ! 私はあまり詳しくはないけど、被虐体質(M)加虐体質(S)などの関係を指すのではないか――!?」

 

ヲ級「……それってどういうこと?」

 

 鉈を振り上げたヲ級が問う。なんとなく言った内容に食いついてくれて助かったと安堵する。興奮気味のヲ級に説明する前に巨大な鉈を取り上げる。柄を握った瞬間『ズゥン……』とあまりの重さに沈みこむ。驚きのあまりヲ級を見るも、きょとんとした表情で『どうしたの?』と首をかしげている。

 

 

軽井「……話に入る前に質問だ。これは誰から借りた?」

 

ヲ級「え?リリアだけど。()()()()()()と言ったら貸してくれた、の! ……あ、これは違くて」

 

軽井「ほぉ。肉を断ちたい、とな。私はてっきりダニエマが意味を伝え忘れていたものと思っていたが、どうやら違うようだな? なあヲ級?」

 

 真相をしり、強気の態度をする。ヲ級からはさっきの勢いは消えて、わざとらしく口笛を吹こうとしているが上手くいかず『ピ、ヒュー、ヒュー』と風の音を奏でていた。誤魔化そうとしている彼女の顔を見て深く溜息を吐く。ダニエマの報告は取り消して、まずは鉈を返しに行こう。それにリリアの道具だろうしなと呟く。

 

軽井「ヲ級。まずはリリアに会いに行くぞ。借りたものはちゃんと返さないとな。それと後でお説教だ。恋人にそんなことをしないように徹底的に教え込まなくては、な?」

 

 普段しない厳つい表情で告げる。とても重い鉈をどう運ぶか、悩んでいる軽井を尻目にヲ級は普段しない表情に惚れ直しているのであった。百パーセント、反省はしていない。

 

 

 

 




時間は待ってくれないので、駄文でも投稿します。
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