―続き
大本営敷地内 艦娘寮 大鳳の私室より
時刻は午前4時30分。
いつもは5時起床だがいつもよりも早く起きてしまったのだった。
大鳳「…んん。ふわぁ~…」ゴシゴシ
■■「…」ボーッ
大鳳「ん…わぁっ!!…■■■■さん、起きてらしたのですか?!…■■■■さん?」
起きて早々、隣で寝ていた■■■■の姿に驚く大鳳。大鳳よりも早く起きていた様だが眼には光がなく、表情もどことなく暗い。大鳳が■■■■に話しかけるも■■■■は何の反応も返さないので不安に思っていた時、■■■■が口を開く。
■■「…大鳳さん、私、こレからどうナルノですか…?」
大鳳「どう、とは?あぁ、今日から東第一泊地の芙二提督と共に向かってもらいます。後で呼び出しが提督からかかると思いますから呼ばれたら向かいましょう」
■■「…そう、デスか…私はそこでも、以前の様な視線を受けるのでしょうカ?」
大鳳「(あれ、さっきから変に片言な気が…)」
大鳳「大丈夫だと思いますよ。きっと、芙二提督の所なら安心できるかと思うんです」
■■「なるほど…どうしてそこまで、彼を推すのです?」
大鳳「一昨日姫級を倒したと一報入りましたのでだんだん戦力も整ってきているとみていいでしょう。それに彼の言動には何かを感じたのです」
■■「ふむ、それはここも同じではないのですか?」
大鳳「そうです。でも、ここには、もう一人の…」
■■「どうして、私が生まれて、、しまった、、のです、、か…?」
大鳳「…分かりません、少なくとも私には。でもこれは何かが起きるような気がしてならないのは内緒にしてくださいね」
■■「何か、ですか…?それに、あんな…事も…」
大鳳「あんな事…?」
■■「いえ、お気になさらずに。■■は少し風に当たって来ますね」
そう、愛想笑いをして外へ出かけていったであった。
大鳳「…あんな事…?もしかして深海化することと何か関係でもあるのでしょうか…?」
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場面変わって東第一泊地 芙二の私室より
現在、午前5時17分。芙二は起きて行動していた。昨日、八崎に言った通り彼女が居る所へ向かおうとしていた。
アビス「芙二、今日も早いですね。これからどこへ向かうのですか?」
芙二「おはよう、アビス。これから八崎さん所行って少し頼み事をするのさ」
アビス「なるほど…昨日の様に艦娘を拾うって事はしないんですか」
芙二「昨日のはたまたま…あ、アビス?耳に入れといて欲しいんだけどさ」
アビス「なんです?」
芙二「規格外の生物に能力って通じる?」
アビス「規格外…?」
芙二「そそ、規格外の生物にはこの力は使えないのかなって」
アビス「いや使えると思いますよ。だって、現に使ってるのでしょう?」
芙二「あ、確かに…」
アビス「でも、バレる事はないように…それと今日、誰か迎えるのですよね?」
芙二「そうね、迎えるよ。それが?」
アビス「んー、取扱いには気をつけて…とだけ」
芙二「勿論、陶器を扱うように…「そうじゃなくて」おん?」
アビス「深海化してしまうのでしょう?時雨の様には行かないですよ。毎回」
芙二「分かってるよ、でも悲しい魂も解放しないとだろ。それに最後に選ぶのは本人だからな、俺らが出来るのは手助けだけだ」
アビス「そうですね…では私は工廠へ向かうので。芙二もお気をつけて」
芙二「了解、またな」
―アビスが離脱しました―
芙二「さぁて、八崎さんとこ行きますかね」
※
―詰所 付近
青葉は朝早くに目が覚めたので適当にふらふらしたらいつの間にか八崎のいる詰所付近へ来ていたのだ。そしてこちらへ向かってくる芙二を見かけ声をかけようとする
青葉「んー、あそこに見えるのは司令官?おーい!司令かーん!」テヲフル
芙二「むむ、なんだか呼ばれているような…あ、青葉!おはよー!」フリカエス
そうして青葉は芙二の元へ小走りで向かった。そして芙二の近くへ行くと止まり改めて挨拶をするのだった
青葉「司令官!おはようございます!こちらへは用事があるのですか?」
芙二「改めておはよう、青葉。あーえっと八崎さんに用があるんだよね、流石にもう起きてると思うけど」
青葉「なるほどです…青葉もついて行ってもいいでしょうか??」
芙二「んー、青葉はねぇ…(どうしようかな、内容は能力含め云々なんだけどな…)」
青葉「…」ワクワク
芙二「…(その眼差しには勝てんなぁ…はぁ)いいよ、でも定時連絡だからあんまり楽しくないと思うよ?」
青葉「それでも大丈夫です!」キラキラ
芙二「そっかぁ…」ハハハ
―詰所
芙二と青葉は八崎の元へ訪れると八崎は驚きそしてジト目で芙二を見ていた
芙二「なんです?」
八崎「まさか、案件です?」
青葉「八崎さん、おはようございます!さっきそこであったばっかりですよ!!」
八崎「なるほど…では、中へどうぞ」
芙二「あ、いいよ。少しだけしか話さない予定だからさ」
青葉「いいのです?」
芙二「まぁね…(いいんですよ、青葉にはまだ早いので)」
八崎「…ッ!?(こいつ、直接脳内に…ッ)」ビク
青葉「!…八崎さん?どうかしました?」
八崎「いえ、お気になさらないでください。では、聞かせてください」
芙二「えぇ…まずは俺が不在で不審者が現れたら冷葉を頼ってください」
八崎「ふむ、行動不能にするのはありですか?」
芙二「それはありです、躊躇わずにお願いします。でも殺してはだめですよ」
八崎「了解です」
芙二「次に閣下に休日を貰えないか意見具申しますので結果が分かり次第以前話した通りにお願いします」
八崎「了解です。商店街にそういったお店は…?」
芙二「ありますよ、あぁでもブランド物があるかは分からないのでそういった類が欲しければ、ポケットマネーからお願いします」
八崎「了解です。ブランドはあまり触れてこなかったので分かりかねますが…」
芙二「以上ですね、何か質問はありますか?」
八崎「そうですね…」チラ(青葉を見る)
青葉「??」クビヲカシゲル
八崎「いえ、特には。芙二提督殿も本日はお気を付けてください」
芙二「ありがとうございます。では、失礼します。青葉行くよ?」
青葉「はい、了解です!では、八崎さん失礼します!」ビシ
二人は八崎に一礼して去っていった。本来の話が出来なかったのを少し悔やんでいたのだった
八崎「芙二提督殿に話を伺いたかったのですが…帰ってから聞きましょうか」
―寮付近
青葉「司令官、今日は何時ごろになるんですか?」
芙二「帰宅か?」
青葉「はい!新しい艦娘が来ると聞いてわくわくしてます!!」
芙二「そうだな、夕方までには帰りたいと思っているよ。だから冷葉とみんなで歓迎会の支度をしておいて欲しいな。昨日建造された娘たちの分も兼ねてるんだ、俺と冷葉が大いに振舞ってあげるから、ね?」
青葉「了解です!期待してます!!では、失礼します!」ビシ
芙二「はーい。まだ、朝早いから静かになー」ノシ
―青葉が離脱しました―
青葉と別れた芙二は食堂へ行くのだった
―食堂
まだ誰もいないようで食堂は静かであったが芙二は入るなり窓を開け空気の入れ替えを行いつつ、厨房へ向かうと誰かいるようで影が動いた
芙二「誰かいるのか…?」
影は素早く動き、厨房を抜けようとしたので能力を使って封じると影は何もない壁にぶつかり頭を押さえるのだった
??「いてて~…はっ!まずい、芙二に見つかっちゃう!」バッ
芙二「…よぉ、そこでなにしてんだ?主砲さん」
主砲さん「ひぃっ!べ、別に?ぼくはなにもしてないよ…ハハハ」
芙二「口元にあんこついてるぞ」
主砲さん「えっ!?どこ、どこ!?…あっ」
芙二「ほぅ…?水まんじゅうを食べたのか…正直にいいなぁ?何個だ?」
主砲さん「えっと、3個…おなかがすいちゃって…ごめんなさい」
芙二「あれ?昨日冷葉が渡しに行ったんじゃなかったっけ?」
主砲さん「うん、貰ったよ…でも、あまりにも美味しくて…それで」
芙二「侵入してつまみ食いかぁ…アビスに渡すかなぁ」
主砲さん「えぇ?!」
芙二「つまみ食いしなくても冷葉に言ったらくれたと思うぞ…アビスも鬼じゃないから死なないと思うよ」
芙二「ひぇぇ…ということだ、よろしくね。…開発組の妖精さん」
主砲さん「え?」フリムク
開発妖精B「へいへーい…こちらへおいでー」クイクイ
主砲さん「芙二!助けて!」
芙二「さらばだ…」
主砲さん「芙二ぃいいい!!!!!」<ダンマツマ
―主砲さんが離脱しました―
芙二「さて、俺は朝食の支度しますか」
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芙二が朝食を作り始めてしばらくすると冷葉が現れ、話しながら朝食を作っていく
そして米が炊ける時間まで待つことになった芙二と冷葉。他愛のない会話をしていくのだった
※
予定時刻の九時より早めに向かうと門前へ迎えが来ており、運転手が一礼して“お待ちしていました、芙二殿。少し早いのですが行かれますか?”そういわれ、芙二は“お願いします。”といい車へ乗り込む。
こうして芙二の長い一日は始まったのである。
―車内
運転手「改めて、おはようございます、芙二殿。この度は何かされたのですか?」
芙二「えっと、おはようございます。何かって言ってもただの報告をしに行くだけですよ」
運転手「報告…?そのためだけに、ですか?」
芙二「えぇ、そのためだけ…ともう一つありまして」
運転手「聞かせてくれませか?もし、よければですけども」
芙二「いいですよ、実はうちの仲間になる娘を迎えに行くのです」
運転手「ほぉ…良きことですな。それに見た所、芙二殿はお若いと見える。仲間を増やして、良き提督ライフを送ってください」
芙二「え?ついてっきり、戦争を終わらせてほしいと言われるかと思ったのですが…」
運転手「ハハ…それもそうですけど、人生は一度切りですからね。闘って勝つのも重要ですけどもそれと同じかそれ以上に艦娘達と触れ合ってほしい、と思います」
芙二「分かりました、しっかり彼女らと共に勝利も刻みます」
運転手「えぇ、では着くまでお休みになってください」
芙二「分かりました。少し仮眠を取ります」
運転手「(今までお迎えに上がった中で、あのような心温まる場所は少なかったですな…芙二殿がそういうお方なのか、あるいは妖精と呼ばれる存在の所為なのか…ハハ、考えるのはよしましょう…)」
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※
<回想>
―昨晩、冷葉と八崎が退室したのを見計らって現れた叢雲に対して芙二は笑って部屋へ入るよう促した
叢雲「こんばんは、司令官。これから話をするけども短いから安心してちょうだい」
芙二「こんばんは、叢雲。それは前々から聞いてるから大丈夫だけど何を話すんだ?」
叢雲「司令官はどうして、その深海棲艦の姫と約束を交わしたの?」
芙二「あー俺の命の恩人だからかな」
叢雲「恩人…?助けてもらったの?」
芙二「そそ、で同胞を助けてやって欲しいって言われたのよ。快諾して、まぁ15年経って候補生なって卒業して今に至るね」
叢雲「え?赤子の時に話してたの?」
芙二「あーうん、そんな所かな…」
叢雲「えぇ…その時点で人間ではないじゃない。と、歳は20歳なのかしら?」
芙二「いや、200歳」
叢雲「そう…え?200?」
芙二「八崎さんも一昨日聞いてきてさーいや聞いた本人が驚いてたけど」
叢雲「えぇ!?司令官、人間なの!??」
芙二「いや違うって。あーでも
叢雲「そうだったわ…で、今こうして提督をやっていると…あ、あのっ」
芙二「ん?なんだ?」
叢雲「もしかして…葉月とメイって人が来た際…突然落ちた雷も…」
芙二「おぅ。俺の所為だな…いや正確には俺が直接落とした」
叢雲「やっぱり…司令官一人で、深海棲艦どころか世界征服もできるのではないかしら?」
芙二「どーだろ?いやしないけどさ。しないよ?」
叢雲「なんで?」
芙二「なんでって…やったところでじゃない?色々面倒だからさ。それに艦娘と深海棲艦という戦争の在り方に茶々いれるなんて真似はしないぞ」
叢雲「そうなの…?」
芙二「だから、深海棲艦との戦争は叢雲達で終わらせるべきだと思うけど、度が過ぎたら俺も参戦すると思うよ」
叢雲「なるほどね…まぁ今日の所は失礼するわ」
芙二「お、いいのか?」
叢雲「えぇ、いいわ。おやすみなさい、司令官」
芙二「あぁ、こちらこそおやすみな」
そういって叢雲は芙二の部屋を退室したのである…
<回想終わり>
芙二「(…それが彼女を見た最後の姿だった…なんてないよな)」ハハハ
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※
運転手「芙二殿、着きましたよ。受付へ行き指示を受けてください」
芙二「ありがとうございます」<一礼
運転手「いえいえ、お帰りの際は連絡をお願いします。きちんと送りますので」
芙二「帰りもありがとうございます(おっと…能力行使の瞬間移動と行きたかったんだが…まぁいいか。御厚意に甘えておこう)では、失礼します」
そうして芙二は受付を訪ね、指示に従い元帥閣下である海堂の元へ行くのだった。
扉の前まで行くと芙二はノックして入室許可を取る
芙二「失礼します、閣下。芙二凌也、ここに報告書を持って参りました。入室してもよろしいでしょうか?」
海堂「あぁ芙二君ね、入りたまえ。今、うちの艦娘達がいるけど気にしないでくれ」
芙二「了解でありm「どーん!!」うわっと!」ガシッ
入室許可を出され、芙二はドアノブを引くと“どーん!”の掛け声とともに誰か突っ込んできた。芙二は驚き声をあげるも相手をケガさせないようにしっかりと受け止める形で受け身を取る。その姿に海堂も部屋内にいた艦娘も、そして突進した本人も驚いていた
海堂「おぉ…ナイスだ。ナイスキャッチだ、芙二君。こら、大潮。ダメじゃないか。芙二君出なかったら君も相手も怪我をしていたところだぞ」
海堂に言われ、自身の腹部の方へ目をやると泣きそうな大潮がこちらを見つめていた。芙二は“うーむ…どうしたものか”と考えつつ体勢を変え大潮を抱っこする形で部屋へ入っていったのだった
芙二「改めて、失礼します。元帥閣下、本日は件の報告と艦娘二名の配属決めの相談に来ました」ビシ
大潮を下ろした芙二は仕切り直して、海堂へ向かって伝え反応を伺った。大潮は恥ずかしそうに部屋内にいた愛宕の元へ行っていった
海堂「愛宕、大潮と共に退室してくれ」
愛宕「了解です。東第一泊地の提督さん?また機会があれば自己紹介させてくださいね♪」ニコニコ
芙二「芙二で、いいよ。愛宕さん」
愛宕「分かりました。ささ、大潮ちゃん行くわよ~?」クスリ
大潮「はい!芙二司令官!さっきはごめんなさい!今度はしっかり辺りを見渡してやります!」
芙二「はいよ、でも俺以外にすると骨折るかもだからやめときな?」ニガワライ
―愛宕と大潮が離脱しましたー
海堂「さて、芙二君。そこへ腰を掛けて報告をしてくれるかな」
芙二は指された方へ目をやるとソファーがあったので“失礼します“といい腰を掛ける
海堂「さっきはうちの大潮がすまないね、後で言い聞かせておくから…っといけないいけない。報告書を貰うね」
芙二は鞄から報告書を取り出し机へ提出した。海堂はそれを手に取り目を通す。時折、“うんうん”と頷いたり“ん?”と疑問符を頭に浮かべていたが全ての報告書に目を通したようで芙二に質問を投げかける
海堂「芙二君、この度は未知なる姫級の撃滅ご苦労様。報告書を見る限り、被害は最小限で収まった様でなにより。そして時雨君が例の被害者で間違いないかな?」
芙二「はい、そうです。彼女の口からは人体実験の材料にされたと聞きました」
海堂「ふむ…その件は君たちに任せよう。そして昨日の明朝保護された響君だが…」
芙二「なんでしょうか?」
海堂「…本当に、ドロップ艦なのかね?」
芙二「えぇ、そうです。散歩していたら妖精さんに誘われたのです。そしてらそこには…」
海堂「響君が寝ていたと…」
芙二「はい。駆逐艦 響と駆逐艦 時雨の配属を認めてはもらえないでしょうか?」
海堂「なに、戦力が増えるのは喜ばしい事ではないか。許可しよう、それと君達二人を少佐へ。冷葉君は/補佐だが代理を務める事もあるかもしれないから、な」
芙二「ありがとうございます。それともう一つ報告があります…偵察機が捉えた情報なので曖昧ではあるのですが…」
海堂「なんだね…?」
芙二「南西諸島海域にて、未知の生物を発見したそうです…環境生物ではなく、なんていうのでしょう…?すみません、よくわからないのですが…もし未知の生物に遭遇してしまったらどうすればいいのでしょうか?(偵察機ってのは嘘だけども。まぁなんとかなるかな…?)」
海堂「そうだね…そんな話は聞いたことがないけども…そうだね。撤退して直ぐに連絡をして欲しい」
芙二「了解です…すぐに連絡します」
海堂「ふむ…話は終わりかな?」
芙二「はい」
海堂「では、少し失礼するよ」
そういうと海堂は立ち上がり受話器を片手に何処かへ内線を掛け始めた。相手は大鳳のようで準備をして欲しいと言っていたのを聞いて芙二はそろそろかと思っていたのだった
大鳳への内線が終わり、再びソファーに腰を掛ける海堂。
海堂はしばらく何かを考えるような仕草をし、二人は沈黙の中に居るのだった
海堂が何かを考える中、芙二は芙二で考え事をしていた。両者が話さなずの沈黙の時間は扉をノックする音により解除されたのだ。
大鳳「提督、大鳳です。■■■■さんを連れてきました。入室してもいいでしょうか?」
海堂「あぁ、大鳳。構わないよ」
入室許可を出すと大鳳と芙二の元へ配属となる艦娘が入ってくるようだ。芙二は電話で聞いていたが実際会うのは初めてなのでワクワクしていた
芙二「(おぉ…ついに会えるのか…くぅ~…大型建造10回回しても来なかった娘が無料配布?!…ああぁ!!(喜死))///」
海堂「芙二君?大丈夫かね」
芙二「お見苦しい所を…はい、大丈夫です」
会える嬉しさを顔全体に出していたようで、海堂が声を掛ける。その声でハッと我に返り落ち着く芙二。しかし、その興奮は水を浴びせられたかのように冷めていくのだった
入室許可を貰い部屋へ入ってきた大鳳の後ろを歩いてくる娘が本日より
そして芙二は知る。彼女の苦しみを、痛みを。…魂の嘆きを。罪悪感を抱いてしまった芙二は感情を表には出せなかった。やがて大鳳、■■■■が目と鼻の先の距離になると静止し話が始まった。
大鳳「芙二提督。こんにちは、この方が本日より東第一泊地へ配属となった娘です。では改めて名前を「サラトガ…?なんで、そんなに怯えた顔をしているんだ…?」え?」
芙二は大鳳が言う前に小声で名前を呼び、見て思った事を言った。大鳳は自身が話している時に芙二が何か言ったのは分かったのだがだが、具体的には聞き取れずにいたため聞き返してしまっていた。
“なんでもないです“と芙二はいい大鳳は話を続ける。そんな中、芙二が呟いた言葉の意味を理解したサラトガは芙二に対して警戒をしたのであった
大鳳の話が終わり、笑顔で元気溌剌に話すサラトガは軽くだけ自己紹介をしたのであった。しかしその自己紹介は何処か気を張るようであったり語気に怯えともとれる感情が含まれていたりで芙二は尚の事気になったのであった。
芙二「俺は、いや私は東第一泊地の提督。芙二 凌也という者だ。サラトガさんの容体は理解の上でこちらへの配属を許可しました。もし、深海化が始まってしまったらすぐに私の所へきてください。これから、よろしくお願いします」ペコリ
芙二の自己紹介を終えると海堂は“うむ、サラトガ君と共に頑張りたまえ!”と応援の言葉を贈り、大鳳は“サラトガさん、短い間ですがありがとうございました。芙二提督の所でも頑張ってください!”と別れの挨拶をしていた。
サラトガは笑って“はい!ここを離れても忘れずに、頑張っていきますね”といい芙二の方をちらりと視線を送る。芙二も芙二で“私もサラトガさんとうちの艦娘と共に勝利を刻んでいきます!”とそう高らかに言ったのであった。
※
■■■■→サラトガ(以下、サラ)
そんなこんなで時間は正午を回り、海堂と大鳳に食堂でお昼でもどうかね?と言われたのだがサラトガが少し嫌そうな顔をしたので芙二が“閣下、申し訳ございません。少し時間を逸らしてはもらえないでしょうか?”とお願いすると、海堂は“すまないね、こちらも少し気が利かなかった。間宮か鳳翔に持ってきてもらうとしよう”といい内線を繋ぎ掛け始めた。
大鳳は大鳳でお茶の支度を始めているので空間にはサラトガと芙二の二名しかいなかった。
芙二「…」
サラ「…」
二人は海堂がメニューはなにがいいか、と聞いてくるまで無言を貫いていた。
芙二は定食Aといい、サラトガも同じ物を頼んでいた。海堂はメモをして再び話始めていた
そしてまた二人は静かになる。しかし、ここで芙二の脳内を覗いてみよう
芙二「(うおぉおお!!!目の前にサラトガがいる!!やべぇやべぇよ!めっちゃ美人!!えぇ…おっぱいでっかい!二次元で見るよりも迫力がガガガガ!!!…しかしでも、なんでだ?どうして、深海化するのか…時雨と同じパターンか、或いは…ってか、何か話さないと!!…あぁっででも!何話せばいいの!?…教えてくれ、アビス~!)」ピエン
このように賑やかな事になっている。しかしこの感情は表へ出てないので仏頂面のままなのがまた、この状況を作り出していたのである。一方サラトガは…
サラ「(さっきの発言はなんだったのでしょう…?まるで私の体験を知ってたみたいに…もしかして、芙二、提督は奴らの仲間…!?でもそんな人が…いえ、まだ判断をするには早すぎます。この方をしっかり見定めなくては…)」
サラトガは芙二をじっと見つめていたのだった。そんな二人を見ていた大鳳は“緊張しているのでしょうか?”と思うのであった。
―間宮と伊良子がそれぞれの定食を持って現れる。芙二とサラトガは挨拶をすると何故か驚かれもしたが、会食は楽しく終わったのであった。
先ほどきた伊良湖が空いたトレーを下げる時にハッとした彼女が口を開く。
伊良湖「えっと、その東第一泊地の提督様は料理が得意なのですか…?」
芙二「え、あ、はい。まだうちには間宮さんも伊良湖さんも着任してないので…お恥ずかしい話、私と冷葉が作ってます」ハハハ
伊良湖「えぇ!?…大変ですね…」
芙二「いやそうでもないですよ。モーニングルーティーンになりつつありますし(笑)」
伊良湖「なるほど…」
芙二「というか、どうして俺じゃなくて私が作っていると…?」
そういい終えると周りも“うんうん“と頷いていた。そして続けて答える
伊良湖「提督様についてる妖精さん達が頬を緩ませてこちらの妖精さんに自慢していたので…なんとなく気になりまして…」
芙二「え?妖精さん?今日は誰も来てないと思うけど…」チョイチョイ
伊良湖「あっ!この子です!」
芙二「この妖精さんは…?」
海堂「あんな妖精さん見たことがないな…」
建造妖精B「…ふじー!!仲間を連れてきたぞ!!」
芙二「え、建造組の妖精さんじゃん?どうしてここに?後、仲間って?」
建造妖精B「おい、新入り!こいつがさっきの話の当人だ!挨拶しろ!」
新入り妖精「あっはい!自分、東第一泊地の提督に憧れたんです!」
芙二「あ、そりゃどうも…まぁこれからよろしくね?」
サラ「!(提督が妖精さんと触れて、話してる!?…そんな事ってありなの?)」
海堂「大鳳、彼と妖精さんは何をしていたんだい?」
大鳳「えっと、一人の妖精さんが意気揚々に何か言ってます…すみません、内容までは聞き取れないです…芙二提督?一体なんの話を…」
芙二「あっと…えっと…意気揚々に憧れたって言われました」
伊良湖「それで、東第一泊地へ行くようです」
海堂「なるほど、芙二君は話せるのかい?」
芙二「あーこの子だけですよ…」ハハハ
大鳳「いいですねぇ…身振り手振りで判断しなくちゃいけないので…」
芙二「なるほど…(う~わ。やったな…うーん、細工するかなぁ…)」<カンショウ
伊良湖「あ、いけない。提督様もお帰りの際はお気をつけてくださいね」ニッコリ
芙二「分かりました。こちらこそありがとうございます」
―伊良湖が離脱しましたー
芙二「閣下、これにて我々は失礼します。件は納得のいく結果を持って行きますので掴め次第報告します」
海堂「うむ。期待しておるぞ」
そして報告会は幕を閉じたのであった。今朝の運転手へ連絡したら到着まで15分程度かかるとの事。サラトガの荷物を芙二が持ち、二人して待機しているのだった。
サラ「あの、提督?少しいいでしょうか?」
芙二「あぁいいよ。どんな事でも答えてあげる」
待機しているうちにサラトガが質問を投げかける。芙二は彼女と話せることが嬉しくてどんな事でも、と言ってしまっていた。しかしサラトガはいたって真面目に質問している様だった。
サラ「提督は妖精さんと話せるのですか?」
芙二「うん、だよね?妖精さん」
建造妖精B「そうだぞー!芙二と冷葉と話せるぞ」
新入り妖精「ぼくも、話せます!」
サラ「えっと、その冷葉って方は?提督なのですか?」
芙二「いや冷葉は補佐だな。補佐」
サラ「なるほど…でもどうして話せるのですか?」
芙二「うーん、生まれつき?あ、でも冷葉は
サラ「えっと、私達艦娘の中でも話せる方もいるのですか?」
芙二「いるよー、明石とかは話せる。でも大淀はどうだったかな…」
サラ「その、私も話せるようになりますか…?」
芙二「うーん。それはサラトガさん次第じゃないかな。閣下も大鳳さんも
サラ「…?弄った…?しかしさっきはなにも…」
芙二「こちらの事情でね。今は話せないんだよね。あ、でも伝えてもいいか?どう思う?妖精さん」
建造妖精B「うーん!いいんじゃねぇのか?だっていずれ皆知るんだろ?」
芙二「そうねぇ…」
建造妖精B「それに安心材料として染み渡らせちまえばいいんじゃねぇのか…加減を間違うとアビスの兄ちゃんが依存しちまうって…まぁ甘味期待してるぜ…もうすぐ試製艤装第二作目が完成するぞ…あ、これ伝えたらダメなんだっけか。忘れてくれ」ニシシ
芙二「あーアビスに聞いてみるわ…甘味は期待してくれ。いずれ料理対決があるからよ」
妖精さん‘s「「おー!!楽しみですっ!!」」
サラ「甘味?料理対決…?何を話しているのかしら…それに気づく気づかないって…」
芙二と妖精たちで話に盛り上がってると後方からクラクションを鳴らされ振り返ると送迎の車がこちらへ向かっていたのだった。
運転手は芙二とサラトガの前へピタリと停車すると運転席から降りて一礼する。
運転手「待たせてしまい申し訳ございません…おやそちらのお嬢さんが新しいお仲間さんでしょうか?」
芙二「はい、そうです」
運転手「なんとも、可愛らしいお嬢さんで…あ、荷物預かりますね」
芙二はサラトガの荷物を運転席に渡す。運転手は手慣れた手つきで荷物をしまい込み、扉を開ける。運転手は芙二とサラトガに“どうぞ“と声を掛ける。しかし芙二は”レディーファーストだから“とサラトガに譲り自身は助手席へ行った。
そして運転手も乗り込みエンジンをかけ東第一泊地へ向かったのであった。
ー続く
ようやく書けました…いやぁムズイなぁ
次回もよろしくお願いします