とある泊地に着任した提督のお話   作:ふじこれ

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いやぁありがたいです。こんなといっては失礼ですけどお気に入り登録してくれた方々ありがとうございます。

今回はなんか長くなったのでいつものように前、後と分けましたが一日の話です。

そして今回も成長しないタグを発動中ですのでカオスな文章となってます。

では、よろしくお願いします

R4 1/8 サブタイトルの一部を変更


二章 16話『演習前の準備 前編』

―続き

 

芙二「…んん」モゾモゾ

 

 芙二は目を覚まして時刻を確認する。現在の時刻は5時丁度でありいつも通りと言ったところだろうか。しかし本日はあまりすることがないのでまだゆっくりしたいが寝付けそうにないので横で寝ているサラトガを起こさないように、と細心の注意を払いながら洗面台へ向かった

 

サラ「…」スピー…パチッ

 

 

 

 顔を洗う。冷たい水が肌を刺激して目を覚ます。あらかじめ置いてあったタオルで拭くと歯ブラシセットに手を伸ばす。そして歯を磨きながら昨日の侵入者の事について考えていた

 

 うがいをして、口元を拭き取るとクローゼットが置いてある部屋へ行き着替えようとする…が

 

 「提督、おはようございます。これから何処かへ行くのですか?」と声を掛けられる。芙二は起こしちまったのかと思い謝罪から入る。

 

芙二「おはよう、サラトガさん。起こしちゃった?だとしたらごめんな」

サラ「いえ、いつもこの時間に目を覚ましてしまうので気にしないでください。ところでこれからお出かけですか?もし、邪魔でなければご一緒してもいいですか?」

 

芙二「えぇ、すぐそこまで歩くだけですけどそれでもいいのであれば構いませんよ(foooo!!!え?え?2次元の存在(サラトガ)が一緒に散歩に付き合ってくれる??これ、もうデートでは??デートでは??あっでも俺には叢雲が…重婚です?重婚です??(早口))」ニコニコ

 

サラ「では、少しだけ待っててください。すぐに支度しますので」

芙二「うん、俺もこれから着替える所だったからさ。お互い準備が終わったら部屋出てすぐの廊下に集合ね」

 

サラ「はい!」ニッコリ

 

 ―お互い準備中―

 

 芙二は普段の軍服と違い、軽い格好でいたが今はまだ春なので少しだけ肌寒かった。

 待っていたらサラトガが部屋から出てきたのであった。

 

 

サラ「提督、待ちましたか?」

芙二「いや大丈夫。さて、これから行こうか」

 

 玄関を出て響を拾った(いつもの)砂浜へ向かう。サラトガはちょこちょことついて行っていた

 

サラ「朝日が眩しいですね」

芙二「そうだな…朝っぱらから日に当たったら目が醒めそうだ」

 

サラ「そうですね…それにしてもここは波の音とかもめの鳴き声でしょうか?とても心地いいですね。心が安らぎます」

芙二「あ、そだ」

 

サラ「どうかしました?」

芙二「ここは何日か前に響を拾ったところなんだよ」

 

サラ「えぇ…と?響というと白髪の駆逐艦の()ですか?」

芙二「そうだ…名前覚えてくれて来てるのね。ありがとう」

 

サラ「い、いえ。でも、どうしてここに?建造かドロップ艦でしたっけ…そんな風でしか邂逅するもんじゃないのですか?」

芙二「いや響は()()()()()らしい。本人から聞いたことじゃないから分からないけど」

 

サラ「え?元深海棲艦…?本人からじゃないと誰からなのですか?幽霊(ゴースト)…?」

芙二「いや妖精さんから聞いたのよ。あ、その妖精は響の艤装の妖精さんじゃないよ。元々別の艦娘が持ってた艤装の妖精さんよ」

 

サラ「なるほど…その響さんは時雨さんと同じ、姫級なのですか?」

芙二「いや、妖精さんの話だとイ級だね」

 

サラ「イ級…?あの魚みたいな深海棲艦ですか?」

芙二「そそ。でも、砲撃による傷じゃなくて噛みつかれたような生々しい傷だったんだって…息絶えてからまばゆい光に包まれて艦娘になったんだって」

 

サラ「本当にそんなことが…」

芙二「俺も耳を疑ったけどまぁ、事実なのだろう。後は話しをしてくれた妖精さんと艦娘も未知の生物に遭遇したらしい」

 

サラ「昨日の話の続きですか?」

芙二「んー、そうだね。でもあまりにも目撃情報が多すぎて確信してしまいそうだよ。しかも昨日の龍人族の少女と思わしき情報でしょ?揃い過ぎてる、よ。まぁ見るまでは100%で確信しないけど」

 

サラ「…(あの言葉は何だったのでしょう…?)」

芙二「…辞めておこう。この話は。確証が持てないのに触れ回るわけにはいかない」

サラ「そうですね…(あの声は、言葉は…)」

 

 

 

??8.xue(赦さない)nu 0;t゛b0dw(我が毀してやる) 8.xue(赦さない)!!」

 

 

 二人は砂浜を歩きながらしばらく談笑して部屋へ戻ったのだった。

 

―――-

 

 ―食堂

 

 

 

 

サラ「提督、冷葉補佐。サラはなにをすればいいでしょうか?」

冷葉「おぅサラトガさんはレタスを千切ってくれ」レタスワタシ

 

サラ「~♪~♪」ムシリムシリ

芙二「…冷葉、これでいいか味を見てくれないか?」コザラワタシ

冷葉「ぺろっ…!こ、これは…!せ、せいs「おk、味は大丈夫だな」ちょ、言わせてくれよ」

 

芙二「いや、言わせねぇよ??毒殺なんかしないぞ??」

冷葉「ネタやん…あ、味噌汁できたぞ。芙二、ほらよ」

 

芙二「一口…んー…沁みる…味ッ!!このしじみ汁美味すぎか??」

冷葉「俺も飲も…ごくっ…あ゛あ゛あ゛あ゛…沁みる…美味さが沁みる…」

 

サラ「あ、冷葉補佐。サラにも少し分けてください!」

冷葉「いいぞい。あ、レタスもらうね…それとはいっと」コザラワタシ

 

サラ「…ん~!!これが和食…!ですね!美味しいです!」キラキラ

冷葉「(この笑顔、守りたい…!)」ピキーン

芙二「(だろ?冷葉、俺らはこういうのを守ってかないといけないんだぜ)」ピキーン

 

冷葉「(なっこ、こいつ…直接脳内に…!!)」キョウガク

芙二「…後はベーコンエッグだけか…あ、それと塩抜きしたワカメね…それとトマトは角切りにしておいたからあとは混ぜるだけ」

 

冷葉「相変わらず手際良くて惚れ惚れするわ」

芙二「だろ?惚れてもいいぞ…なんてな」ヘヘ

 

 へへといい鼻をこする芙二。するとカウンターから声がかかる

 

八崎「では、私は惚れてもいいですかな?芙二提督殿?」

芙二「おやおや?もう時間でしたか。すみません、少し待ってください。八崎さん」

 

 八崎が早めに食堂へ来ていたのだった。芙二は軽く謝罪した後に厨房へ戻る。

 

八崎「いえいえ。出発時間よりも大分早いのでお気になさらずに」ハハハ

冷葉「八崎さんおはようございます。今日も頑張っていきましょう!」

八崎「えぇ、冷葉補佐殿。互いに頑張って参りましょう!おや、サラトガ殿もおはようございます」

 

サラ「えっと、八崎さん…で合ってますか?おはようございます」

八崎「えぇ合ってますぞ。では改めて自己紹介を。私の名前は八崎 樟葉(やつさき くずは)。一応これでも憲兵であります。本日は大本営へ向かわなければならないので1日だけ芙二提督殿にお願いしてあるであります」

 

サラ「えっと。航空母艦 サラトガです。気軽にサラとお呼びください…八崎憲兵さん?」

八崎「いえいえ、私は八崎と呼び捨てでも構いませんよ。サラトガ殿」

サラ「提督も冷葉補佐も“さん付け”なのに私だけそういうわけには行きません…私も八崎さんで呼ばせてもらってもいいでしょうか?」

 

八崎「えぇ、えぇ。どうぞ、これからよろしくお願いします」ニコニコ

芙二「冷葉~!すまねぇけど、サラダ混ぜてくんね?俺の方はベーコンエッグ一人前できそうだからよ」

 

冷葉「おっと…あ、八崎さんどっちがいい?オニオンスープかしじみの味噌汁か」

八崎「そうですねぇ…私はしじみの味噌汁でお願いします」

 

冷葉「だってよ、芙二。俺もこれから取り掛かるわ」

 

 サラトガと八崎の自己紹介を見ていた冷葉も芙二から声が掛かると厨房へ入っていった

 残されたサラトガは少しだけ困惑するも八崎が宥めて話す。

 

八崎「まるで阿吽の呼吸でしょう?まだ、ここが動いて一週間とちょっとなのにどうしてこう、出来るのでしょうかねぇ…それに二人共女子力が無駄に高いのも問題ですよね…あまりあれこれ知らないんですけど…あれもこれも見せつけられている気がします」カカカ

 

サラ「…あれこれ…?サラはまだ昨日の料理しか…」

八崎「あれも二人が作ったのですよ。間宮殿と伊良湖殿が来れば更に凄いことになりそうですな」カカカ

 

サラ「…そういえば、間宮さんと伊良湖さんは…まだいないのですね」

冷葉「そうだぞ、でももうすぐ来るとかなんとか言ってたと思うんだけど。お茶ね」コトリ

 

八崎「どうも」

芙二「あ、八崎さーん!飯取り来てー!」

八崎「了解であります」

 

 芙二に呼ばれた八崎は朝食の入ったトレーを受け取りに向かうのだった

 

冷葉「…あ、サラトガさんや」

サラ「はい?なんでしょう?」

 

冷葉「俺はまだだぜ、芙二の野郎もっとすごい事してくるだろうさ」

サラ「…もっとすごい事…?」

 

冷葉「俺と芙二さ今度戦うんだけど…まぁ負ける気はしねぇわな」

サラ「え!?戦うのですか!?(どうみても戦力差がありすぎるのに…)」

 

冷葉「あーそんなに意外だったか?まぁ軍人同士で()()()()なんか、そらそうか」

サラ「料理勝負…?」

 

冷葉「そそ」

サラ「な、なるほど…(そうですよね。わざわざ正体隠してるのに…見せるわけないですもんね)」

 

八崎「冷葉補佐、今の話は本当ですか?!」ガタン

冷葉「おう、事実だぞ」

 

八崎「いつ、いつ開催されますか!!?」

冷葉「ちょ、ちょ…がっつきすぎ…まだ決めてないよな?芙二」

 

芙二「おぅ。決めてないぞ…昨日のと言い海域攻略といい解決しなくちゃいけないことは沢山あるんで…」

 

八崎「それもそうですよね…あ、では先に戴きますね」

芙二、冷葉「「召し上がってくださいな」」

 

 八崎が食べ始めた時、隣から空腹を知らせる音が聞こえたので芙二と冷葉は“ニヤっ”と新しく笑い3人分の朝食を用意して楽しく食事をするのだった。

 

 

 

 

 

 朝8時になり、起きたての艦娘達はぼちぼちと食堂を訪れ始めていく。

 たちまち食堂は賑やかになっていく。しかし中には頭を押さえながら入ってくる者もいた。

 

 一応、パンかごはんかで選べるようになっているのだが昨日酒を飲み過ぎた者は皆、何かに感謝する眼差しをしたまま味噌汁をおかわりし何度も飲んでいた。

 

 それでもパッと見た感じ何名か足りないので近くに居た艦娘に聞いてみていた。

 

芙二「おはよう、響、叢雲。大淀さんや川内達…いやもっとか。時雨や夕立がいないけどなんで?」

 

響「おはよう、司令官。さぁね?私にはよくわからないな。きっとハメを外し過ぎて恥ずかしいんだよ思うよ。気になるんだったら寮を訪れてみるといいさ…では、いただきます」

 

 そういうと響はカウンターから貰って来た朝食をもぐもぐと食べ始めた。

 叢雲は叢雲で少しだけ顔を顰めつつも味噌汁を啜って“あ゛あ゛~…“と湯に浸かったおっさんみたいな声を上げていた。

 

芙二「(おい、折角の美少女面が崩れてんぞ…ん?どこからか視線を感じる)」

 

 そう思ったので振り返ると青葉と秋雲がこちらを見てニヤニヤしていたのでそちらの席へ行く

 

芙二「なんでぇ、なんでぇ…にやにやしてよぉ…あ、二人ともおはようさん」

秋雲「提督~?いくら艦娘(私達)が美少女だからってジッと見るのはマナー違反だと秋雲さんは思うよ」ニシシ

 

芙二「…だよなぁ…反省して今度から許可を貰うわ」ニヤニヤ

秋雲「いやそうじゃないでしょ!」ビシ

 

 芙二のボケに秋雲が突っ込む中青葉は青葉でカメラで写真を撮り収めていた。

 

芙二「ってなに撮ってんだよぉ…?肖像権侵害で訴えるぞ…??」

青葉「あっ…すみません、司令官」

芙二「いやすまん、冗談。青葉は何か欲しかったりするの?それとも秋雲と似たような感じ?」

 

青葉「あっ…えっと、司令官。一つだけいいですか?」

芙二「はいはい」

 

青葉「昨日の歓迎会を通して青葉分かったことがあるんです!」

芙二「はいはい?」

 

青葉「きっとここはネタが尽きない…と。なので新聞のようなものを書かせては頂けないでしょうか!」

冷葉「いいよ。面白そうだしさ」

 

芙二「あ、冷葉いうなよ。俺の台詞とったな」

冷葉「まぁまぁいいじゃん?実際に面白いと思うぞ。でも、人が嫌がる内容はNGよ」

 

芙二「そうだな、人が読んでて泣くやつとかダメな。個人情報を許可なくバラすのもNG」

青葉「分かりましたっ…!あ、でも司令官もう一つ質問いいですか??」

 

芙二「なんだい」

青葉「えっと…そのぉ…道具がないです」

 

芙二「あーそういうね」

冷葉「だよなぁ…青葉さんや」

 

青葉「なんです?冷葉補佐。青葉の事は青葉って呼び捨てでも構いませんよ!」

冷葉「そっか、じゃあ失礼。青葉の道具もそうだけどここって娯楽ないよな」

 

芙二「そうね、艦娘の私服もリストもないしな。なんならまだ1週間とちょっとだぞ…給料は今月末か…」

 

冷葉「だよなぁ…青葉さんよ。だから今月末まで少し待ってくれねぇか…あ、ノートとペンなら上げれるけどさ。それでもう少しだけでも待ってくれ「いえ、大丈夫です!」お、おぅ」

 

青葉「許可が取れただけでも大丈夫です!!ありがとうございますっ!あ、冷葉補佐。今日はパンの方を~…」

 

冷葉「はいよ。っと芙二、来ねぇ奴ら見てきてくれねぇか。俺はとっとと朝の分を出しちまうからよ」

 

芙二「はいよー…俺ちょっち行ってくるわ」

サラ「あ、私も…サラもご一緒してもいいですか?」

 

芙二「かまわんよ」

サラ「ありがとうございます。提督」

 

芙二「じゃ、ちょっと理由を聞いてくるわ」

サラ「はいよー」

 

 ―芙二とサラトガが離脱しました―

 

 ―以下、廊下

 

 

芙二「サラトガさんって寮に行くのは初めて?」

サラ「いえ、昨日大淀と共に行ってます」

 

芙二「そうなんだね…あ、那珂ちゃんじゃん。おはよぉ…ってどうしたのさ。目ぇすごいよ?」

サラ「(那珂ちゃん…さんというと…あぁ艦隊のアイドルを目指している方だったような)ってえぇ!?大丈夫ですか?!」

 

那珂「…(目が虚ろ)」スタスタ

サラ「…ヒッ(目の隈が凄い…)」

 

芙二「あれ、昨日とは違うし…なにかあった?」

那珂「川内ちゃんが…」

 

芙二「川内が?ハッスルしちゃった?」

那珂「そう…なんだよぉ…すごい昂ってるとかなんとかで…最初は神通ちゃんも止めてたんだけど…」ハァ

 

サラ「…もしかして、そのまま戦闘に入ったり…?」チラ

 

那珂が言葉をつなぐ前にサラトガが口を出すとこちらを向いて充血した(まなこ)をかっぴらいて言い放った

 

那珂「そうなんだよぉ…!!二人がヒートアップしちゃってね…外で暴れてきたようで…シャワー入って爆睡しちゃってる…昼頃には起きてくると思うよ…私も朝食取ったら少し寝かせてもらうよ…あ、迷惑かけてごめんねェ…」トボトボ

 

 最後は謝罪する形でどよ~んとしたテンションで食堂の扉を開いていった。

 その後、食堂から悲鳴と心配する声が聞こえたのは___

 

 

芙二「えぇ…那珂ちゃん大丈夫か?これ…外で暴れるって夜戦禁止ぐらい出した方がいい?」

サラ「どうでしょう…?でも昨日の自己紹介とは全く違うので少し心配です…」

 

芙二「だよねぇ…飲酒を封じた方が良かったりする??」

サラ「…コメントは差し控えさせていただきます」

 

芙二「…行こうか」

サラ「そうですね…」

 

 芙二とサラトガは不安を抱えたまま寮へ向かうのだった

 

 

 ―艦娘寮

 

 

芙二「ここが…改めてみると…まだ改築の予知ありだな」

サラ「そうなのですか?」

 

芙二「そうだと思う」

サラ「なるほどです…」

 

 寮の玄関から入り来ない艦娘の部屋をと行きたいところだが部屋割りを確認してこなかったので二人は手当たり次第にノックしていった。

 

 

芙二「…」

サラ「…誰も居なさそうですね」

 

 片っ端から扉を叩いて声を掛けたが誰も反応せず…もしや入れ違いになったのでは?と思う芙二。しかし、先ほどすれ違った那珂の話しによれば神通と川内は何処かの部屋で寝ているはずだ。

 でも大淀もいないし…陸奥や榛名は居たな、飯食ってた。でも少しだけ顔が赤かったような。まだ酔いが醒めてないのか?…まだ赤かったら俺らで声を掛け合おう

 

 そんな事を考えていたら、玄関に近い方の部屋の扉がゆっくりと開き誰かがこちらを覗いていたのが見えた。それは大淀であった。

 

大淀「…あの提督…?どうされました…?」

芙二「大淀さん、おはようさん。朝飯の時間になっても来てないから心配になってきてたんだ。何処か悪いところとかあるのかい?」

 

大淀「…え?!もうそんな時間でした!?」

芙二「えぇ…そうです。来ている人はきて食べてますよ。食堂へ行けます?」

 

大淀「あ、あの…提督。昨晩の事は覚えてませんか?」アセアセ

芙二「なんです?(あなたの…大淀さんってやつか知らんふりしとこ)…全く覚えてないですよ。まぁ泥酔してしまったのですよね。慣れない量を飲まないようにしてくださいね」

 

大淀「…提督(良かった。覚えてなかった、か。あなたの大淀さんだなんて…少しだけ残念です…何でしょう?この気持ち)」ズーン

 

芙二「あ、そうだ。川内と神通達の部屋知ってる?」ソダ

大淀「それなら、私の部屋から見て扉を4つ挟んだ先の少しだけ大きな部屋です。もしかしてきてないのですか?」モシヤ…

サラ「はい。そうです。先ほど会った那珂さんの顔色が優れてなくて…理由を聞いたら夜が明けるまで川内さんと神通さんが戦闘してたみたいで…」ニガワライ

 

大淀「そうなのですね…提督…彼女達は反省文を提出させるようにしますか…?」エェ…

芙二「…そうしよう」

 

大淀「了解です。では、朝食後にですが私は執務室へ向かいます。先に書類を整備しておきます」

芙二「了解。川内と神通を起こしに行ってきます」

 

そうして芙二とサラトガは川内型の部屋を訪れるのだった

 

 

 

 

 

 芙二はノックして入り川内と神通を探す。部屋は暗く電気がついてない様だった。

 その中で寝息が聞こえたがそれは1つだけであり、首を傾げる二人。

 

 サラトガは“失礼しますね“といい寝息が聞こえる布団を捲るとそこには川内がいた。なんとも気持ちよさそうである。芙二は川内には悪いが…と手を伸ばして起こそうとするも急にゾッとして引っ込める。サラトガは芙二の異変に気がつくも声を出せずにいた。

 

 二人の後ろ或いは頭上から鋭利な殺意が向けられているような気がしたのだ。

 芙二はサラトガに動かないようにと呟くように指示を出し、指示を出した当の本人は素早く動き、ついでにサラトガを攫いドアの外へいく。そしてサラトガにはここから動かないよう言うと再び部屋の中へ入っていく。サラトガは当てられたこともない殺意に当てられ、怯えているだけだった。

 

 そして中から金属と金属が当たる音が聞こえ始めた。

 

 

 

 部屋内

 

芙二「…おっと!危ねぇな…」カイヒ

神通「どちら様でしょうか…?」カマエ

 

芙二「おぉん?俺だぜ、神通。芙二ちゃんさ、飯の時間になっても来ねぇんで来てやったらこれだぜ。酔ったままなのか?」

神通「…私は酔ってません。でもなんだか身体が火照ってきてしまいます…えっと、不審者を殺しますね?」ダッシュ

 

芙二「ちょ、ちょ、ちょっとぉ!!俺、不審者じゃなくてここの提督!?!おk??」イーヤー

神通「もっとまともな嘘をついてください…!」ブン

 

芙二「グッ…!!チィッ!ここだとぶっ壊れちまう…!なんとかして外へ行かないと!」

神通の拳が芙二の左腕を捉える。案外入るかと思う反面、痛みに呻き声をあげつつこのままだと部屋がぐちゃぐちゃになることを怖れ、思考する。

 

川内「…ねぇ~?誰?せっかく寝ているのにさァ…むにゃむにゃ…」メヲコスリ

神通「川内姉さん、ごめんなさい。不審者が今この寮内へ侵入しましたので戦闘()っております」

 

川内「ん~…?不審者…?不審者…あっ!なら、暴れられる?」ピコーン

芙二「えぇ…その思考は危ないぞ」

 

 つい、突っ込みを入れる芙二。

 

神通「あなたの存在の方が危ないです。どうしますか?このまま投降しますか」ギラ

芙二「いやしないよ。どうやら寝ぼけているようだ。それとも欲求不満…?夢遊病者?」ハハ

 

川内「…夢の中にいるように身体が軽いよ。今なら姫級でも沈めれそうだよ」カマエ

神通「私もそんな感じです。先に行きます!」ダッ

 

芙二「えぇ…新手の夢遊病患者かよ。てか艦娘って夢遊病になんの??」ハハ

神通「随分と余裕そうですね」ブン

 

芙二「さっき見たよ。そのパターン」ガシ

神通「なっ!?私の腕を掴んだ…!?それなら…!」

 

芙二「うわぁお。手を掴まれたら蹴りが入ってくるか…痛そうだから避けるか」カイヒ

川内「神通を放せ!!」ギラッ

 

芙二「うぉ!!あっぶねぇ…!刃物やんけ…」テヲハナス

神通「っ…やっと放しましたか…川内姉さん、この不審者は結構やります…どうかお気をつけて」

 

川内「見ていれば分かるけど…絶対に油断しちゃダメだよ」

芙二「えぇ…これどうしよう…ショック療法ってやつで行ってみるか…良くて目が覚めて悪くて気絶だな」ポリポリ

 

 

 

 

 

神通「なにかいってます…!仲間を呼ばれる前に急いで始末しないと…!」

川内「そうだね…!行くよ、神通!!」

 

 ハイになった二人は深海棲艦を殺すより最も凄まじい勢いで芙二に迫る。ショック療法とか言ってたけども、どうも中でやるよりも外でやった方がいいと確信した。

 

芙二「…あー…五分追加だな。サラには悪いけどまだ待ってもらおう」ノウリョクシヨウ

 

 能力を応用して移動する芙二。迫りくる川内と神通は確実に殺す一撃を繰り出すもすでに残像としてなっていた芙二には当たることなく空を切る。そのことが理解できなくて焦り辺りを見渡す。

 背後から声が聞こえたので振り返ると窓を開けて立っている芙二を見つけ睨みつけ、その顔は決して逃がさないと言いたげだった。芙二は挑発するような顔をしつつ言葉で煽る。

 

芙二「…はぁ。ここの艦娘は強いって聞いたけどそうでもないな…いや艦娘など所詮は()()()()か…じゃあな。雑魚共。二度と会うことはないだろうがな」

 

 そういって窓を出て走っていく。川内と神通は見てるだけしかできなかったが不審者(芙二)を追いかける方とみんなに伝える方をいち早く決め、行動しようとした時不意に扉が開く。二人は仲間か!?と思い、殺意を向けるもその正体は昨日来た空母のサラトガであった

 

サラ「…ひっ…えっと、提督は…?」

神通「提督?提督はまだ見てませんが…」

 

川内「あ、そうだ。この部屋に不審者がいたんだ!でも、逃げられちゃったけども確実に始末してくるからえっと、サラトガさん?は提督やみんなに伝えてきてほしいの!」

 

サラ「あ、はぃ。分かりました」

川内「じゃあ任せたよ!」

神通「先に向かいますね」

 

 任されたサラトガは提督と川内達の事を食堂にいる冷葉達に伝えるべく走っていくのだった。

 

 

 外(泊地敷地内)

 

芙二「あー…やっべこれどうしよう。殴る?それか“おそろしくはやいしゅとう“をかます?」

 

 一人うんうんと考えていた。ショック療法といっても目が覚めるだけ…?なら、ちょっとしたトラウマでも与えてみるか。え?トラウマ?あーまぁ少しだけ罪の意識が芽生えればいい方かなっと。おっと登場のようだ…すげぇや ギラギラしてんじゃん?これを演習で発揮してくれよ。相手もガクブルだぜ?

 

 

神通「見つけました。今なら投降してください。命までは取りません」

川内「そうだよ…ん?この顔…どこかで見覚えが…」

 

芙二「嫌だね。絶対に投降しないよ…さぁ、かかってこいよ」

神通「…いいです。この刃の錆にしてあげます」チャキ

 

川内「…ん…あ、れ?なんで外に居るの…?え?提督?神通、どうして刃をそっちに向けて、るの?」

芙二「(川内…は目が覚めたのか…あーこのままで終わってほしいなートラウマを植え付けたくないもん)…川内!目ぇ瞑れ!!!」

 

川内「え!?ちょ、何かするの!?…分かったよぉ」ギュム

神通「川内姉さんを呼び捨てにして呼ぶな!不審者め!」ギラ

川内「ちょ、神通!!提督に何言ってんのさ!」

 

芙二「来いよ、神通。目覚ましにトんでもねぇのくれてやるよ」バッ

神通「その覚悟、受けて立ちます!」

 

 意識が覚醒した川内は神通のいうことが理解できずにいた。そしてなぜ、提督は煽るような事を言うのか、私達の一撃は陸とはいえ受ければ怪我をするのは確実なのに。

 

 しかも神通の目は据わっており、確実に殺す気でいるのが見えていたも今いる距離では静止させることは困難であった。ので川内は芙二に“逃げて!”と叫ぶも虚しく終わる。

 

 

芙二「!…ぐぅ…!いつつ…神、、通…目が覚めたか?」ゴフ

神通「…?」ボヤァ

 

川内「提督!!」カケツケ

 

 神通が芙二に刺突攻撃を行うも逃げず、避けずにいた為か握りしめていた刃物は見事命中する。苦悶の表情を浮かべ口から血を垂れ流しながらそう呟く。神通はハッとして状況が読めていないようだった。川内が大声を出して駆け寄る。

 

芙二「…おー川内は目が覚めたのか。良かったわ。改めておはよう、川内」ニコ

川内「おはよう…ってそうじゃない!提督、大丈夫!?」

神通「…提督?どうして…刃物が刺さってる、、んですか?」イッタイナニガ

 

 

川内「なんでって神通!あなたが…神通が刺したんでしょ!!」

神通「え?私が…?」エ?

 

芙二「…まーまー川内、そんなに怒んなって」

川内「提督も提督だよ!なんでそんな致命傷受けてヘラヘラしてんの!!ほら、早く医務室向かうよ」ガシ

 

芙二「おーおー怖い。俺の事はいいから早めに食堂行きなよ。飯食ってこいよ」ハナシテ

 

川内「え?今、何時?」エ?

芙二「え?8:30」ネボウヨ?

 

川内「嘘!?」マジデ?

芙二「ふじさん、うそつかない…あ、でも二人は後で執務室に来てな」イエスイエスイエス

 

川内「…分かったよ。さ、行こう?神通」ソッカ…

神通「…」

川内「…神通?」ミル

 

 神通に声を掛けるも反応がないので神通の方を見るとぶるぶる震えていた。

 

川内「…神通よく聞いて。やっちゃったモンは仕方ないから甘んじて受けようよ」

神通「…川内姉さん…私は何を…?」ブルブル

 

川内「もう一度いうけども刺したんだよ。酔ってたか夢現だったか分かんないけど…ね。今目の前にある事柄が事実よ」

神通「…」ブルブル

 

芙二「川内も暴れてたぞ。部屋ン中めちゃめちゃになってないかどうか分からんから妖精さんに依頼しておくね…っと」ブシュ

 

川内「!!」メヲミヒラキ

神通「提督!?な、何を…」ブルブル

 

芙二「…いつまでも刺さったままだと邪魔じゃん?」ドクッ…ドク…

 

 ……といいつつも即座に治癒を行う芙二。川内はただ驚くだけだが、神通の方は更に顔を青くしていた。

 

 

芙二「まーまーそんなに驚くなって」

川内「て、提督…大丈夫なの?」アゼン

 

芙二「おう、大丈夫だぞ。ほら、とっとと行くぞ」テヲノバス

川内「あ、うん」

 

神通「…」カタカタ

川内「…神通―?いくよー」

 

神通「…提督、私を解体してください」

芙二「ふぇ?」

 

川内「神通、何言ってんの!?提督も大丈夫っていってるから気にしちゃダメだよ!」

神通「でも、私は刺してしまいました。提督の事を不審者と言ってだから__「だぁ・かぁ・らぁ!行くぞ!!」えっ提督?!」

 

芙二「川内、すまん。このまま抱えてくわ」

川内「あっ…うん。いいよ」

 

そうして芙二と川内達は食堂へ向かったのだった。

 

 

 

 

― サラ視線

 

 サラトガは走って食堂へ向かった、ありのままを伝えるべだと。しかし考える。川内達は変なスイッチが入ったままだということを。

 そして侵入者が見つかったなどと報告したら中は騒然とするのでは?と。なので、サラトガは川内達に頼まれた事を少しだけ変えて伝える事にした。

 

 

冷葉「お、サラちゃんじゃん。芙二はどうした?はぐれちまったんか?」

 

 そう声を掛けるのは冷葉補佐であった。彼は今の今までみんなと会話を楽しんでいたようでニコニコしていた。

 

サラ「いえ、提督は川内さん達が中々起きてこないので無理矢理起こしてくるそうです。なので、先に行っておいて欲しいと頼まれました」

 

冷葉「お、そうなのか…那珂ちゃん良かったな。川内達来るって」

那珂「…はぁ。本当に良かったよ」トホホ

 

サラ「伝えたのでサラは提督を呼んできますね」

冷葉「おぅ。任せたぞ。俺は温め直してくるからよ」

 

 サラトガは報告を済ませると芙二がいる方へ足を運ばせた。

 

 

―廊下

 

 芙二と川内達は食堂へ歩いていた。神通は降ろしてくださいと涙目で言っており川内は芙二に質問をしていた

 

川内「ねぇ、提督はさー」

芙二「なんだ?」

 

川内「来てない艦娘に用があったんだよね?」

芙二「そうだな」

 

川内「誰が来てないの?」

芙二「大淀さん…はさっき会ったから、、今は川内達と時雨と夕立…だけど、まぁもう来るだろ」

 

川内「そうなの?」

芙二「うん」

 

川内と芙二が話していると頭上から声が聞こえるので耳を傾ける

 

神通「あの…提督、降ろしてください//」モジモジ

芙二「ダメ」

神通「そ、そんな…//」ガーン

 

 芙二にダメと言われて軽くショックを受ける神通。そんな妹の表情を察してか川内が声を掛ける。

 

川内「提督、降ろしてあげなよ」

芙二「うーん」

 

 神通を降ろすかどうかを渋る芙二、そんな中近づく影が二つ。

 背後をこっそりと迫っていくのだった

 

夕立「あ、提督さん発見っぽい!」

時雨「提督、おはよう…なんだかすごいことになってるね」

 

芙二「お、時雨と夕立か。おはよう、昨日は眠れたか?」

夕立「バッチリっぽい!」

 

時雨「うん、僕も大丈夫だよ。でも、なんで神通さんは抱っこされてるんだい?」

芙二「あーえっとな?」

 

時雨「うん」

芙二「寝坊しててよ、起こしたんだけど全然起きないからそのまま抱え上げ来たのだ」

 

時雨「…なるほどね。でも、もう起きてるっぽいから降ろしてあげたら?」

芙二「あー時雨までもそういうのか」

 

芙二「じゃあーしゃーなし」オロス

神通「わっと…提督、すみません…」

 

芙二「次からは寝坊すんなよー」

神通「はい…」

 

 芙二がやんわりと神通に注意していると前から誰かが来るのが分かったが川内達や今合流した時雨たちに声を掛けるとそのまま歩きだす。

 

サラ「あ、提督!無事だったのですね」

芙二「サラ!あぁ良かった。おいて行ったと思ってしまったよ」

 

神通「サラトガさん。あの、皆には伝えてしまいました…?」

 

おずおずと問う神通だがサラトガはニコニコしたまま答えた

 

サラ「はい!提督は川内達を無理矢理起こしてくる、そう伝えました」

川内「なるほど…ね。いやぁ良かったよ。うんうん」

 

サラトガの答えに安堵しながらうなずく川内。神通もホッとしていたようだった。 そんなとき芙二が声を上げる

 

芙二「よぉし、皆早く食堂へ行った行った!飯の後は明日の面子発表だからな!」

川内「え!?ほんと?すぐに行ってくるね!」

 

 芙二が話したら明日の面子…演習のメンバー発表と聞いて食堂へ真っ先に向かう川内。神通は提督に一礼するもつられて行ってしまった。

 

 サラトガは明日の事について夕立に聞いている様だった。

 夕立から演習相手を聞くと露骨に嫌な顔をするが楽しみだと言っている夕立に悟られないように笑顔を作りながら二人は歩いて食堂へ向かっていった。

 

 サラトガが嫌そうな顔をしたのを芙二は見逃さなかった。すぐに後でフォローをしなくてはと思う芙二だが、サラトガの表情が一瞬だけ変化したのを疑問に思った時雨が問う。

 

時雨「…提督、なにかあったの?」

芙二「いや、な?俺が無理矢理起こした際に()()()()神通の胸を触ってしまってな、それで一発殴られた」

 

時雨「いやそうじゃなくて」

芙二「…サラの事か?」

 

時雨「そうそう。なんで一瞬だけ嫌そうな顔をしたの?」

芙二「時雨は聞いてないのか…?」

 

時雨「演習相手…か。いや聞いてるよ。中々な屑野郎だよね、ダブりとはいえ目の前で生々しい取引をするんだから」

芙二「だな…明日は確実に殺す…じゃなくて負かす」

 

時雨「そうだよ、そうこなくちゃね。連れていくのは全員とはいかないんだろう?」

芙二「そうだ。まぁ明日は休みの始まりだし…中継を繋げるかな。一応相手には許可を取るよ」

 

時雨「許可をすると思うかい?」

芙二「すると思うよ。まぁ負けたら最後だからいいのでは?と言ってみるけどね」

 

時雨「あぁ…負けたらうちの艦娘全員貰うんだっけか…でもダブり扱いになると思うけどなぁ」

芙二「嫌な話しを聞きたいか?」

 

時雨「…嫌だね。遠慮しておくよ」

芙二「…歩きながら話そうとしよう」

 

時雨「いいよ」

芙二「サラトガが居た施設だが、そこは崩壊している」

 

時雨「!…崩壊?誰か壊したのかい…それとも深海棲艦?」

芙二「いやドラゴン(未知の存在)だ」

 

時雨「…未知の存在…?」

芙二「しかも南西諸島海域のどこかに潜んでいるらしい」

 

時雨「…えぇ!これから攻略する所じゃないか!」

芙二「まーなんとかなるだろ」

 

時雨「そうだといいよ…ということは僕の所はまだあるの?」

芙二「だと思う。昨日の連中もあそこから来たと見た方がいい。だが、まだそういった施設はあると思うから片っ端に破壊していくしかないな…手伝ってくれるか?」

 

時雨「そうだね。僕たちも力をつけて行かないと!」

芙二「食堂へ着いたな。とっとと飯食ってこい。俺は厨房へ向かった後に執務室へ行くからよ」

 

時雨「うん、ありがとう。提督」

 

 そういうと時雨は夕立の方へ向かって歩いて行ったのだった。

 

 厨房へ

 

冷葉「おぉ、芙二か。大変だったな」

芙二「冷葉か、すまんな。任せきりで」

 

冷葉「いや大丈夫だ。飯の後に言うんだよな?」

芙二「そうだな…その前に執務室へ行ってくるわ」

 

冷葉「分かった、洗い物も俺がやっちまうよ」

芙二「ありがとよ、冷葉」

 

冷葉「いいって。俺らの仲だろ?」

芙二は冷葉に軽く一礼して食堂を後にして執務室へ向かった。

 

 

 執務室

 

 芙二が部屋に入ると突然、電話がジリリリリと鳴り響く。冷葉や艦娘だったら驚くのかも知れないが誰が掛けてくるか予想が出来ていた芙二は受話器を取った。電話口から聞こえたのは痛々しい声だった。

 

??「あ、あの東第一泊地の芙二提督殿でしょうか…?」オドオド

芙二「ん、あぁ。そうだが。こんな朝っぱらからかけてくるかね」

 

??「…あっす、すみません…!」

芙二「責めるわけじゃない。で、要件は?…というか名乗ってくれ誰だかわからん」

 

春雨「えっと…白露型5番艦の春雨といいます…えっと要件は…イタッ…ウゥゥ…」オドオド

芙二「?どうかしたのかい?(殴られてる?いや叩かれてんのか?…黒か)」

 

??→春雨

 

春雨「えっと、明日の演習なのですが…芙二提督殿が敗ければ全艦娘及び泊地の権利を全ていただくということです」カタカタ

芙二「なるほど、それを言う為だけにかい。(余程、殺されてぇ命知らずか)…はぁ。そこにいる神城提督に言ってくれ。明日の演習は配信してもいいか?勿論、見るのはうちのメンツだけだがな」カカカ

 

神城「おい、代われ!!…なんで俺がいることが分かったのかは分からんがまぁいいとしよう、いいぞ。貴様の艦隊が敗ける無様な姿を映させてやろう!ハハハ!!」

 

芙二「あれ、来なかったらって事じゃなかったっけ」

神城「はん!そんな事は言ってない!どうやら都合の良い耳をお持ちのようで…ククク」

 

芙二「もしも、だがいいか。俺達の艦隊が勝てば、だが」

神城「ふん!勝てたらなぁ…ククク。いいだろう、聞いてやろう。()()()()言ってみろ」

 

芙二「簡単な質問を何個か聞くだけだ。それだけでいい」

神城「ほぉ…?そんなんでいいのか?欲が無ければ好かれるとでも思っているのか!?ハハハ…バカな男だ。やはりそんな男は俺が直々に制裁をくれてやる」

 

芙二「おい、お前んところは代々続いてきたんじゃないのか。その顔に泥を塗ってどうする」

神城「…あ?お前が何を知ってるのか知らんが知った口を聞くな!!」

 

芙二「だるいな。これは…面倒だ」

神城「あぁ!!?何言ってやがる!!…気分が悪くなった!もう切るぞ、いいな!」ガチャン

 

芙二「…朝から元気な奴だ、さて欲しいモンは机にあるし…っと」

 

 机に置いてある書類を持ち食堂へ戻るのだった。

 

 

 食堂 

 

芙二「すまんー少し遅れ…た。って、こっち見んな、見んな!」

 

 

 戻ると既に食べ終わっており待機している状態であった為、皆の視線は芙二に向いていた。芙二が食堂へ入ったのが分かると厨房から歩いてこちらへ来る

 

冷葉「案外かかったな?書類(それ)は見当たんなかったか?」

芙二「いや、書類を探していたのではないんだわ…これが」

 

 それは冷葉であった。芙二はそうではないというとやや食い気味になっていう冷葉

 

冷葉「じゃぁ何があったんだよ」

芙二「明日の演習相手から電話があったんだわ」

 

冷葉「ほぉ…?相手は何だって?」

芙二「口が悪くなるから前もって失礼。奴さんどうやら死にてぇらしいンだが…」ポリポリ

 

冷葉「要はめちゃくちゃな事言ってた?」

芙二「負ければ、艦娘全員とここの権利奪うってよ」

 

大淀「それはおかしな話です!!」ガタン

芙二が言い終わると大淀はすぐに椅子から飛び上がるように立ち、声を張り上げていう。

 

芙二「分かってる。てか、代々提督というか軍人を出す家系に泥を塗るようなことをすんなって言っちまったんだがよ」

冷葉「相手はどうでた?キレた?」

 

芙二「おう、勿論キレてた…でもおかしな話だろ?」

冷葉「まぁその話は後で、にしようぜ。で、芙二は何を要求したんだ?」

 

芙二「俺達が勝ったらってやつ?」

冷葉「そうそう、相手もめちゃくちゃな事言ってやがるけどよ。お前も言ってやったんだろう?」

 

芙二「相手はなんでもいいっていったからよ。一応言ったぞ」

冷葉「何を言ったんだ?」

 

芙二「質問に答えろ、ってだけ」

冷葉「は?それだけ?」

 

 芙二が言った答えに唖然とする冷葉。それは無理もない、相手がめちゃくちゃな要求をしてきているのに自分たちは質問だけだという。いやまぁ勝っても奪うなんてことはしないけどさ…と思う冷葉であったが話を聞いていた艦娘の一部は納得が行かない様であり芙二が続きを話し出す前に遮って発言する

 

霞「ちょっとクズ司令官!なんでそんなにも、しょうもない事を言ってしまうのよ!」

朝潮「霞!司令官になんて口の利き方ですか!「朝潮姉さんはちょっと黙ってて!」…霞!」

 

芙二「あー、まぁ言いたいことは分かる。仮に勝ったら奪うのか?」

霞「っ!…いやそれはないわ。でも、もし負けてしまったら…」

 

 ”負けてしまったら、意味の分からないやつの元に行って司令官も冷葉補佐も…”とは言えずに途中で切ってしまう

 

芙二「だぁーいじょうぶ。負けねぇよ…相手が馬鹿だったら7割の確率で勝てる…まともだったら8割の確率で負ける」

 

冷葉「…芙二、大丈夫なのか?」

芙二「どーだろうな。俺らは指示しかできんだろ。闘うのは彼女らだ」

 

川内「…で、提督さ?メンバーを発表してほしいなって…」

芙二「いいぞ、川内。発表しよう…か」

 

 執務室から持ってきた書類の内容を読み上げる。

 

芙二「メンバーは川内、神通、rj…じゃなくて龍驤、叢雲、榛名、夕立だ…今回は負けられない戦いになるので選んだ次第だが…「やったー!!」あ、ちょ、川内うるさい」

 

 演習メンバーを聞いた瞬間に川内が子供のようにはしゃぐ。いきなり大声で叫ぶせいで周りの艦娘も驚いていたので芙二は注意するとシュンとする川内であったが周りを見渡せば頑張ってね、などと応援する声も聞こえたので猶更負けられない気がしてきたのであった

 

冷葉「まぁまぁいいじゃんかよ、初めての他鎮守府との演習メンバーに選ばれたんだぜ?」

 

芙二「ふぅ…よし。朝はこれで解散!午前は軽く遠征を行って、午後は明日に響かない程度に演習を行ってくれ。遠征メンバーは解散時に呼びかけるからな、各自準備しておくこと」

 

艦娘’s「「了解です!」」ビシ

 

芙二「んーまぁこれでいいかな…後は冷葉と大淀さんは龍驤や榛名を連れて艦戦と艦攻、徹甲弾の開発をやってみてくれ」

 

冷葉「分かった」

大淀「了解しました」

 

芙二「サラは後で俺と共に執務室へ…あ、そうだ。大淀さんさっき言ってた反省文書かせるための紙って今、執務室?」

 

 大淀に問う。しかし芙二の口から反省文を書かせるなどと不穏な言葉が放たれるなどと思っておらず一部の艦娘の顔はやや曇っていた。

 

 

大淀「あ、はい。そうですね。朝食後に行こうとしていたので」

 

 その問いに答える大淀。それを聞いて丁度いいと思った芙二は暴れた(先ほど)の二名を連行しようと考える。

 

芙二「んーじゃあこれで解散とするんだけど、これから名前呼ばれたら来てー」

 

艦娘’s「「了解です」」

 

 

 朝食の伝達事項も終わり解散となった。芙二はすぐさま遠征メンバー名前を呼んでいく。

 その中で旗艦となる艦娘には遠征で向かう場所を告げ、準備に取り掛かるように指示を出す。という一連の事を後二回くり返す。 呼ばれた艦娘は各自、準備に取り掛かる。

 

 

 そして冷葉、大淀、芙二、サラトガ、川内、神通、龍驤、榛名は執務室へ向かったのだった。

 

 

―続く

 




長くなっちゃった☆
まぁ気にしない。気にしない。

投稿し初めてはや半年あまりにも早い…早いすぎるなんて思いながら執筆してるふじこれです

次回もよろしくお願いします。
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