とある泊地に着任した提督のお話   作:ふじこれ

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久しぶりの更新でめっちゃ忘れられてそう(小並感)



二章 35話『引率者』

―続き 

 

―厨房

 

 

芙二「……」

冷葉「……」

 

 2人はひたすら黙ってこなしている。

 冷葉は今どうしたらいいか分からなくなっていた。

 

 朝から自身が長年抱いた疑問を解消する発言を突然、耳にした。

 それが真実なのかどうかを問い挑発されたとはいえ一応の上司に何発も発砲してしまったのだ。

 

芙二「……」

冷葉「……」

 

 多分お咎めはないだろう。なんかとんでもない体験をさせられたからだ。

 芙二(あいつ)は急に変な鎧を着たかと思えば、悪魔みたいな姿になっていたし。

 

 それに赤い球が自分に向かって落ちてきて、気がつけば暗い所にいたのだ。辺りは真っ暗なので上を見上げると青い空が遥か上に見えた。

 

 そしてあいつが抱え上げて俺を地上(そと)まで送ってくれたし。

 何人かの艦娘がどうやら来てくれたようで嬉しかったけど今思っていれば海が凍るってどういった理由で思っていた。物凄い熱を感じたのに凍ったままとはいったい……

 

冷葉「(というか、元々人間離れしてると思ったら本当に人間じゃなかったり……それにこれからあいつの母親と保護者的な人が来るとかなんとか言っていたな)」

 

芙二「……」<ジュー……

冷葉「(母親も人間じゃないよな……いや……それよりも)」

 

 視線を芙二に移す。

 芙二は冷葉の視線気づかず淡々と自身の作業をしていた。

 

芙二「……ふぅ。できた」

 

 そういってコンロの火を消す。

 そして初めて冷葉の方を向いてこう言った。

 

芙二「……朝食が出来た。俺はサラ達に伝えてくるよ。冷葉は妖精さんを何人か呼んでおいて」

冷葉「……お前さ。どうするんだ」

 

芙二「おいおい……話す。今日はみんな出来るだけ買い物に行ってほしいと思う」

冷葉「おいおいか。今夜はダメなのか? 俺にだけでも、さ」

 

芙二「何を知りたいかによる、がまぁ今はみんなに飯を出すところからだ」

冷葉「……そうだな」

 

 “飯を出してから”そう言った芙二の発言に頷き、それぞれ別々に行動をする。

 

芙二「おーい、サラ~こっち来れる~?」

サラ「はーい! 提督、お呼びですか?」

 

芙二「皆を呼んできてほしい。飯が出来たからさ」

サラ「了解です。提督は、どうされますか?」

 

芙二「俺は……執務室に行ってようかな。ちょいとまとめた後に放送で今日の内容を話せばいいわけだし」

時雨「提督はさ。怖くないの?」

 

 サラトガよりも後ろにいた時雨が話しかけてくる。

 

芙二「怖い?」

時雨「だって、正体がバレちゃったんだよ? 皆から奇異な目で見られたりして……」

 

芙二「ハハハ。いやいや仕方ないさ。人間だって偽って提督やってたんだから。それなりには覚悟していた。でもこんなに早くバレるなんて思わなかったわ。だってまだ2週間だぜ?」

 

 時雨の目を見ずに少し笑って言った。

 その後に夕立も話しかけてくる。

 

夕立「夕立も朝潮と同じで提督さんの味方だから、追い詰めないでね」

芙二「大丈夫。大丈夫。最悪提督を辞める事になっても第三勢力で降臨するから……ただまぁ」ニヤ

 

時雨、夕立、サラ「「?」」

 

芙二「その時は人の形をしなくてもいいかなって思ってる。異物は全部取り除いてあげるから……なんてね。ほら、伝えてきてくれ。飯が冷めてしまう」

 

 そう言ってサラトガ達の退室を促す。

 促されたサラトガ達は脚早に食堂を抜けていくのだった。

 

芙二「……頭の片隅には覚えておいてやる」

 

 サラトガ達が行ったのを見て、厨房に戻ろうとする時冷葉に声を掛けられる。

 

冷葉「芙二。お前、旧駆逐棲姫(時雨)戦後に俺らが見た光景は……」

芙二「そうだ。あれも俺がやった。というか、時雨を蘇生させたの東第三鎮守府での出来事も俺が全て独断でやったことだ」

 

冷葉「……化け物かよ。死んだ生命すら蘇らせちまうのか」

芙二「そうだ。人間から見れば(おれ)は化け物だろうさ。そして伝えておくが死んだものは原則生き返らない。魂が残ってないと、意味がない」

 

冷葉「魂? 魂なんて存在するのかよ……」

芙二「存在するぞ。後、言い方悪いが艦娘程度だったら、ましてや怨念に支配されているものだったら蘇生の可能性は上がる。でも、魂亡き骸には作用しない」

 

冷葉「そうなのか?」

芙二「そうだ。だからこの方法を使えば、だ。姫や鬼となっている深海棲艦を……そうなる前に戻す事が出来るかもしれない。それを試験的に行おうとしてるんだが、な」

 

冷葉「どこで……あ、東第三鎮守府……か?」

芙二「そうだ。俺はこれから、少しずつだがサルベージ作戦を遂行するつもりだ……」

 

冷葉「……凄いな。人間には出来るのか?」

芙二「死んだ直後だったら可能だ。だが、腐敗してしまうと元には戻れない。容れ物がない」

 

冷葉「そうか……」

芙二「……お前さん俺をここに止める事が目的だろ」

 

冷葉「どーだかな? まぁみんながどう思うかはしらん。でも、ジャックしようものなら芙二は本気出すだろ?」

芙二「まぁな。あんまり使いたくないが武力行使ってやつだな」

 

冷葉「……お、噂をすればなんとやらだ」

芙二「はぁ。そうだよなぁ……」

 

 冷葉が視線を扉の方へ移しながら言った。

 遠くの方からガヤガヤ、バタバタ音が近づいてくる。

 

赤城「お。冷葉補佐! 朝ごはん貰ってもいいですか? ちなみに今日はなんです?」

冷葉「赤城さん、おはよう。今日は定食Aと定食Bがあるんだけど~~」

 

赤城「あ、じゃあ私は定食Aで。磯波ちゃんはどうする?」

磯波「私は定食Bでお願いします」

 

冷葉「了解。みんなもどっちか決めたらテーブルの上にある紙に書いて妖精さんに渡してな~」

艦娘達「「了解です!!」」

 

 そして皆はどちらにしたらいいか話していく。冷葉は忙しそうに厨房へ戻っていった。

 

 

 皆がワイワイとしているのを見て隅に居た芙二は観念したかのような態度で厨房に戻ろうとする時、突然首根っこを掴まれる。

 

芙二「ぐぇ!」

川内「提督~? ねぇ、提督って人間じゃなかったの?」

 

芙二「川内か。それを聞いてどうするんだ」

川内「んー、もしも深海棲艦だったら殺しちゃおうかなって」

 

 その言葉を聞くと皆、会話を止めて芙二と川内を見つめた。

 

芙二「……さっきも言ったが俺は確かに人間じゃない。そして深海棲艦でもない」

川内「じゃぁなんなのさ」

 

芙二「……言っても信じないだろうが俺は龍人族だ」

川内「龍人族? どこの国から来たの?」

 

芙二「この世界の出身じゃないよ」

龍驤「…………ちぃとまちや。首突っ込んで悪いけどなぁ? この世界の出身ではない? つまりあれか? 自分は宇宙人とでも言いたいんか?」

 

芙二「それも違うね。まぁ言ってしまうと、こことは異なる世界から来たって話」

龍驤「そんな話があるわけ……」

 

芙二「まぁ普通は信じらんないよね。でもまぁさっき目の当たりにしたんじゃない?」

川内「じゃあ本当にさっき落ちてきたのって……」

 

芙二「俺だね」

赤城「で、でも私達が何ともなかったのは……」

 

芙二「あぁそれ? 俺が一時的に付与したんだよ」

赤城「付与……?」

 

芙二「壊れないようにってね。だから、実際に喰らったら大抵の者は即死して骨も残らないよ」

 

そう説明する芙二を見て、皆思い思いの反応をする。中には芙二と闘ってみたいと思う者もいた。

 

芙二「っと、まぁそんな感じで質問したいかもしれないけどまぁ明日にでもしてくれればいいかな……飯が冷めちまう」

 

 そういうと皆、ハッとして冷葉や妖精さんに注文をし始めるのだった。そして芙二も厨房へもどるのだった。

 

―――――――――――――

―――――――――

―――――

―――

 

 

~朝食後~

 

川内「ふぅ。ごちそうさま~」

芙二「はいはい。お粗末様~」

 

皐月「んー……ねぇ、司令官は……」

芙二「なんだ、皐月」

 

皐月「……司令官はどうして提督になろうとしたの?」

芙二「大した理由じゃないんだけど、提督という職業に憧れていたから」

 

川内「そんな理由なんだ。なんか、もっと大層なモノがあるかと思っていたよ」

芙二「まぁこれだけじゃまだ弱いか」

 

川内「んーそれでもいいんじゃない? なりたいって思ってなれる人は少ないんだからさ」

赤城「でも提督はそこまでの力をどうして公にしないのですか? 実力行使して終わらせれるような気がしますが」

 

芙二「皆殺しにすればいいってもんじゃないんだよね。根本を何とかしないと、って考えてる」

赤城「んー、でも私達の仕事は深海棲艦を殺す事ですよ」

 

芙二「時間はかかるけど何とかしてみるよ。付き合ってくれるかい?」

赤城「えぇ、構いません」

 

冷葉「芙二、手伝ってくれ。皆も支度を済ませてくれ~。後、何が欲しいのかも纏めておいて欲しい」

 

芙二「あ、ちょっと待って。今日の外出の件(買い物)だが引率者が増える事になった。その為、ほとんど全員行っても構わない。が、それでも行かないものはネットで注文、ここ宛てに配達という形になる。引率者は14時頃、ここに到着。そして簡単な自己紹介をしてから八崎さんと共に買い物へ行ってくれ」

 

叢雲「司令官? 引率者って誰? 自己紹介をしてからって事は知らない人?」

芙二「そうだな」

 

叢雲「えっと、葉月?って人じゃないのね?」

芙二「いや合ってる。それにもう一人追加だ」

 

叢雲「誰が来るのかしら……?」

芙二「俺の母さん……に当たる人

 

叢雲「え? 今なんて」

芙二「ん、いや大丈夫。些細な事しか言ってないから「て、提督のお母様!?」あ、っちょ」

 

叢雲「は?」

芙二「まぁそうなる。だから、まぁその…………察してくれ」

 

赤城「提督のお母様って事は提督と同じ人種?」

芙二「あーうん。そうなるね」

 

川内「へー……うん? てことは葉月さん達も……」

芙二「それは俺も分からん」

 

叢雲「まぁなんだか、凄い事になりそうね」

芙二「ハハハ。まぁそういう事だ。準備等、任せたよ」

 

艦娘達「「了解です!」」ビシ

 

時雨「……提督への質問会はまた明日以降だね」

陸奥「そうね。私達が安心するため、必要な事だからよろしく頼むわよ?」

 

芙二「へいへい。答えられる範囲で全て、な」

青葉「司令官! 言質貰いましたよ!」

 

―艦娘達が離脱しましたー

 

芙二「さてと、と。冷葉―手伝うぞー」

冷葉「えぇ……」

 

 引率者が母親だと知って啞然としている冷葉にデコピンをする芙二。

 

冷葉「あでっ」

芙二「もしもし? 気は確かか? 俺ぁとっとと、用事済ませて俺も支度すっからよ」

 

冷葉「痛てて……そうだったな。俺ら憲兵やんなきゃだしな」

芙二「それもある。だがその前に俺はぶっ壊した建物を復旧しないと……」

 

冷葉「……そこは触れないでおく。それよりも手伝ってくれ」

芙二「おぅいいぞ」

 

 そして冷葉の手伝いを終わらせる頃には10時近くなっていたのであった。

 芙二は手を拭き、冷葉に外へ行くと伝えると辺りを散策しに行くのだった。

 

―泊地 敷地内

 

 芙二がこれからやる事は散策と言う名の能力使用の修復である。

 昨日放った一撃よりも強い一撃を冷葉に向けて放ったのだ。ある程度、壊れているだろうと思っていた。

 

芙二「まずは玄関から……」

 

 そういって玄関付近を歩き回る。

 すると、あまり壊れはしていなかった。

 

 強いて言うならば、門が門として機能してないくらいだ。

 門だったものの前まで来て、瓦礫に触れながら呟く。

 

芙二「これは……重力によるものか? コンクリが砕けていやがる」

 

 ふぅ。と小さな溜息を吐きながら門を修復させる。

 修復させた後、芙二はその場で考え込む。

 

芙二「(あれは……狂獄龍忌呪を使った技だよな? 前は使うと意識が遠くなった気が。もしかして、怨念結晶を使うと……ノーリスクで使えるのか)」

 

 感情的になって黄昏の欠片から怨念結晶を何個も取り出して噛み砕いて飲み干した。

 それによって昨日よりも高威力を放つことが出来た。

 

 “狂獄“。知らないうちに取得していたスキル。あのスキルが生み出す状態異常は未知な部分が多い。

 上空に居た俺は分からなかったが、凍った海を歩いて近づいてきた赤城たちに聞いてみようかと思い門前(ここ)から立ち去ろうとするも背後から声が聞こえた為、振り返る。

 そこにはーーーー……

 

芙二「あー、えっとなんだい神通」

神通「あの提督……今、少しいいですか?」

 

芙二「いいけど……移動しながらでもいい? それとも一度建物の中に入った方がいい?」

神通「あ、いえ。歩きながらでも構いません」

 

 そういうと神通は芙二の隣へ来て話し始める。気にせず、ゆっくり歩き始める

 

芙二「(玄関から……とりあえず、海側へ。本当は建物全体を見たいけどまぁ誤魔化すのだったらいくらでもできるかな)……えっと、用事はなんだい」

 

神通「あ、えっとその……」

 

 そして他愛ない話しをしていた。今日の買い物が楽しみだとかそういったものだ。しばらく歩いた2人は砂浜の方へ来ていた。

 

 そこで神通が本題を話し始めるも芙二を見つめる眼差しが若干、敵を睨みつけるモノとなっていた。

 

神通「初日からの謎が解けそうなのですが……提督はその、本当に私達の味方なのですか?」

芙二「おぅ。芙二提督は味方だぞ」

 

 そんな眼差しも気にしないといった顔で笑って味方だと言い放つ。

 すると神通の睨みつける目は更に強さを増し、ついには臨戦態勢へ入りだしたのを見て芙二は驚く。

 

芙二「おいおい……俺は味方だって……」

神通「提督は私達の味方ですか。それとも深海棲艦の味方ですか。答えによっては……私は」

 

芙二「……」

神通「黙っていては分かりません。早く教えて欲しいです」

 

 芙二の目の前に突き出した砲をガコンとゆっくりリロードさせていく。もし、深海棲艦の味方だと言ってしまったらこの場で殺してしまうしかないと。

 

 しかしそんな者がわざわざ提督になるだろうか。他に理由があるかもしれない。などと思うものの人間ではないと分かった以上、知っておかないとならない。

 本当は新手の深海棲艦かも知れないのに、りゅうじんぞくと嘘を流しているのかも知れないからだ。

 

 

芙二「さっきも言っただろう? 俺は艦娘の味方だ。それだけじゃなく、一部の()()()()()()()()()()()が……な。まぁその辺はおいおい話してやるから」

神通「ッ!!」ギロ

 

神通「……どうして深海棲艦の味方なのですか。人間ではないからですか」

芙二「山よりも低くてそこら辺の浅瀬並みの理由があるのさ」ニコ

 

 少しお茶らけて笑う芙二に神通は砲を突きつけた。次はないと、そう言った意味を込めて。

 

神通「っ! ふ、ふざけっ……ないでください!!」

芙二「というか、それだけじゃないだろ。ここで初めて生まれた(建造された)時なんか感じたんじゃないか?」

 

神通「それは……て、提督から深海棲艦と似たような感じがしたので……」

芙二「あー……マジか。その時からバレてたのか……」

 

神通「という事は、提督は本当に……」

芙二「いやな? どうせバレっから言っちまうけど。艤装を纏えるんだよ」

 

神通「え」

芙二「まぁそういう顔するもんな? でも、まぁさっきの見たから少しだけ信じられるんじゃないか?」

 

神通「……それじゃ本当に、、、、深海棲艦側なのですか」

芙二「あっ……いやそうじゃない。俺は一部の深海棲艦の味方であって……いや味方なのか?」

 

神通「私には分かりません……でも、結局提督はここで何をしたいのですか」

芙二「え? 神通たちとイチャイチャしていt……(咳払い)……まず、深海棲艦と人間のいざこざを終わらせる。そして俺は……」

 

神通「俺は? どうなさるのですか」

芙二「俺は帰るのかなぁ? あの世界(故郷)に。冷葉達に任せるかどうかはまぁ後々どうにでもなるって事で」

 

神通「とりあえずは、分かりました」

 

 納得したようで砲を解除する

 

芙二「まぁここからならいいかな……」

 

神通「? これから提督は何かされるのですか?」

芙二「えっと、建物の修復。どうだい、神通も来るかい?」

 

 そういって手を差し伸べる。神通は少し照れたそうで頬を赤らめて手を取る。

 

芙二「よし、捕まってな」

神通「え?」

 

 そういうと芙二が何かしようとするので神通はきょとんとしていた。

 次の瞬間足元が光り出したので思わず、目を瞑る。

 

芙二「大丈夫だ。もう開けてもいいぞ」

 

 という声が聞こえたので恐る恐る目を開けると、びっくりする。

神通「え、なんで飛んで」

芙二「ここからなら一望できそうだなと思ったのよ」

 

 2人は泊地の真上に居たのだ。足元が光り出したのは、ここまで移動するから。

 そして神通は思わず下を見てしまい小さな悲鳴を上げる。

 

芙二「まぁ門以外は殆どなんとかなりそうだな」

神通「え?」

 

 芙二がそういうもあまりの恐怖によりなんて言ってるのか理解できていなかった。

 そんな神通を無視して芙二は能力行使で修復作業に当たるのだった。

 

 

――――――――

――――

ーー

 

 

― 葉月宅 

 

シェリル「ねぇ葉月さん? ここからどれぐらいで着くのかしら」

葉月「そうですねぇ……2時間程ですかね」

 

シェリル「2時間かぁ……メイさん。待ち合わせ時間は14時よね?」

メイ「そうですね」

 

シェリル「それじゃあもう少しで移動を始めるの?」

葉月「うん。その予定ですよ」

 

シェリル「そうなのねぇ……あぁっ……5()0()()()()に凌也君に会えるなんて……」

葉月「まぁそうですよね。でも、今日は一応頼まれてますから。家族団欒はその後でお願いします」

 

シェリル「そうね。凌也君の()()()()()()にも挨拶をしておきたいわ♪」

葉月「(カノジョ……?)」

 

メイ「(何か勘違いをされているような)」

シェリル「私は準備出来てるからいつでも大丈夫よ!」

 

メイ「まぁいいか。クロ様、私も準備が整いました」

葉月「はーい! んじゃ行きますよ~」

 

―――――――

――――――

――――

ーー

 

~2時間後~

 

 

葉月「時刻は12時37分。まぁまぁですか……っと門前に誰か居ますよ」

メイ「あれはヒヤハ様とフジ様ですね……それと何人か見ない顔ぶれが……」

 

シェリル「えっ!? 凌也君!? ど、どこ!?」

メイ「門前ですよ「ちょっと行ってくるわね!」あ、ちょっと」

 

 

―― 芙二目線

 

 少し前、大体30分前かそこらだけども連絡が来たので冷葉とサラトガ達と共に門前で待機していた。すぐ、案内できるようにだ。

 

 そして今、遠目だが車が一台止まった。間違いない葉月さんの車だ。

 俺は駐車場まで誘導しようと思い、冷葉達には待機命令を出そうとした時だ。

 

 車の方から誰か走ってくる。それも物凄い勢いで。まさに全力疾走というべきだろうか。

 ちらりと冷葉達の方を向いてみると驚いていた。何人かは冷葉を護ろうとしている。

 

 そしてそれは冷葉達の方まで来ることはなかった。何故なら俺の所で止まったからだ。

 いや正確には……

 

??「久しぶり! 凌也君!!」ガバ

芙二「あ、うん。久しぶり。シェリルさん」サッシタ

 

 もうね。抱きしめられたんですよ。こう、胸に顔を埋められる感じで。

 ぎゅーって。

 

 ちょっとしてから悲鳴が聞こえましたね。主に冷葉の。

 艦娘達はどうかって? それは少し先で。

 

芙二「ふぇひふさん……ふぇひふさん!」ペシペシ

シェリル「あら! ごめんなさい。凌也君」カイホウ

 

芙二「……ふぅ。死ぬかと思った」

シェリル「それは申し訳ない事をしたわ……」

 

冷葉「ふ、芙二? その人が芙二の母さんか?」

芙二「おぉ、そうだが……あ、葉月さん達は?」

 

シェリル「えっと、、、、「やぁ芙二君! 大丈夫だよ。前回と変わってないからすぐに分かったよ」葉月さん、ごめんなさい」

 

葉月「いやいやいいって! 大丈夫大丈夫! 久しぶりの再会でしょう? 俺らの事は気にしないで!」

 

メイ「そうですよ。シェリルさん。私達は気にしてませんから大丈夫です」

シェリル「メイさんまで……」

 

冷葉「あ、この前はどうも」

葉月「いやいやこの前も今日もそうだけど急にすまないね」

 

冷葉「いえいえ……」

芙二「あ、じゃぁ皆を食堂に集めて。葉月さん、メイさん、シェリルさん。皆に簡単な自己紹介をお願いします」

 

冷葉「あ、じゃあ俺達が案内します」

メイ「はい。お願いしますね」ニコリ

 

 

葉月「あ、俺は芙二君に話しがあるけどすぐ終わるから後で行くよ!」

芙二「そういうことだから先に行って~!」

 

―冷葉とメイ達、艦娘達が離脱しました―

 

芙二「で、話とは?」

葉月「行方不明者の話ね。色々絞ってみたんだけども……俺の直感がこう言ってんのよ。南西諸島海域に居るって。まぁたまに外れるから、気にしないで。その時は」

 

芙二「いや俺も7割くらいは確信していたので。1週間前とはいえ、まさか近い期間で……って笑」

 

葉月「そっか。じゃぁ南西諸島海域で海路を封じてる深海棲艦は任せるよ」

芙二「任されました。撃滅後、すぐに連絡します」

 

葉月「頼もしいよ。それじゃ、俺達も後を追おうか」

芙二「はい」

 

 

 

 

――少し前の南西諸島海域 某島内

 

 

 東の空から不穏な気配を感じ取った。

 不意に空を見上げてしまう。

 

??「!」

 

 それを不思議に思った少女は問う。

 

少女「? どうしたの? 憲兵さん」

 

憲兵「あ、いや不思議な気配を察知したんだ。でも、気のせいだったみたいだ」

少女「不思議な気配? それってあの怪物みたいな感じ?」ブルブル

 

憲兵「いや別かな。でもすぐに消えたから結構遠くにいるのかもね」

少女「今すぐには脅威じゃないのね」ホッ

 

憲兵「そうだけども……早く君を大本営に届けたいよ」

少女「私の主砲の修理ももう少しでできそうだからすぐにでも……」

 

憲兵「いやすぐには止めた方がいい。燃料が持たない可能性がある」

少女「じゃぁどうしろって「近々、応援が来ると思うんだ。これでも僕は優秀だからね」来なかったら……」

 

憲兵「その時は深海棲艦(奴ら)から奪う。何体から頂くさ」

少女「それでもし深海化したら……」

 

憲兵「その時は僕が責任もってずっと居てあげる」

少女「そっか……優しいのね、憲兵さんは」

 

憲兵「まぁね。今は何かこの島を知り尽くそうか」

少女「そうよね。今日はどの辺まで行くつもり?」

 

憲兵「今日はーーーー」

 

 

 

―続く

 




やらかした感が満載なんだよなぁ……まぁいいか。

次回もよろしくお願いします
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