とある泊地に着任した提督のお話   作:ふじこれ

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投稿してすぐ書き始めました。そしたら、上手くまとまったような気がしたので出します。

これから迷走しますがよろしいお願いします。



二章 41話『その変化は人知れず』

―続き

 

 部屋に戻った芙二は早速、大鳳に電話を掛けるのだった。

“プルルルル”とコールをする音が部屋に響く。そしてすぐ相手は出たのだが、相手は大鳳でも海堂でもなかった。

 

??「はい。こちら総司令部。えっと…………どちら様でしょうか?」

芙二「! (この声は…………衣笠か)初めまして、私は東第一泊地の芙二 凌也と申します。大鳳さんは今、そちらに居られるでしょうか?」

 

衣笠「え!? 東第一泊地の提督!? 私は衣笠といい……いいます。以後お見知りおきを…………えっと何の用でしょうか」

 

芙二「至急、報告したい内容があるのですが大鳳さんは居ますか?」

衣笠「えっと…………大鳳さんと提督は今出かけています」

 

芙二「いつ頃お戻りになるか分かりますか?」

衣笠「えっといつになるかは――「衣笠さん、さっきから大きな声を出してどうしたのですか?」あ、大和さん! あの、東第一泊地の芙二提督が大鳳さんに報告したいことがあるって」

 

芙二「(大和もいるのか……!!)…………」

衣笠「す、少しお待ちを………「衣笠さん、変わってください」大和さん?」

 

 芙二は突然登場した大和と衣笠の会話を聞いていた。大和もいる事に驚きはしていたが、声を出して驚くのは止めた。

 そして衣笠から大和に切り替わった様だ。

 

大和「長らくお待たせしました。先に自己紹介を致します。大和型戦艦、一番艦の大和です。えっと東第一泊地の芙二提督。大鳳さんは今不在ですので要件、お聞きしましょうか?」

 

芙二「初めまして大和さん。私は東第一泊地の芙二です。要件は口頭で説明したいのです。なにぶん重要な事なので直接お聞きになってもらいたいのですが…………」

 

大和「そうですか。これでも私は代理を任されていますので要件、お聞きしますが?」

芙二「…………(あれ? 怒ってる?)では、パソコンにファイルとデータを送りますのでそれを大鳳さんが帰宅されたら確認をしていただくようお伝えください」

 

大和「分かりました。ですが、私は現在()()()()()なので確認しても構いませんよね? 芙二提督殿?」

 

芙二「見ても構いませんが、ショックで言葉を失うと思いますし何より確認後、あなたの(ココロ)(カラダ)が分離しますがそれでもよろしいのであればどうぞ」

 

大和「魂と魄? 何か危険なものを送ろうとしてますね?! ウイルスですか? 私は秘書艦代理としてあなたを報告します!」

 

芙二「(あれ、なんか面倒な方向になった気がする)報告するのは構わないですが。それはウイルスでも何でもないです。貴重な情報ですから丁寧に扱って欲しいとさえ思います」

 

大和「貴重な情報……? それはどんな情報でしょうか?」

芙二「まぁ端的に言えば、世界が破滅するかもって所でしょうか」

 

大和「世界が破滅する? ふふふっ……大分誇張してませんか? あなたは新人提督ですよね? 慣れない業務でお疲れの様ですし、今日は休まれてはどうでしょうか」

 

芙二「(あーやっぱり信じてもらえないよなぁ)いえ、自分は今日も働きま「そうですね! では頑張ってください!」(ガチャン!) え、切られた……」

 

 大和ってあんな感じだったっけと頭にクエスチョンを浮かべたのだが、一応海堂のパソコンに例の写真を添付したメールを送るのだった。

 

――――――――

――――――

――――

 

 芙二と大和が電話で話をしている際、部屋に向かってくる人物がいた。

 

??「司令官いるかな……」

 

 それは敷波だ。

 ルームメイトの響の事について相談しようとしていたのだった。

 部屋の前まで来てドアをノックしようとした時だった。

 

 “まぁ端的に言えば、世界が破滅するかもって所で~”という声が聞こえてきたのだ。

 

敷波「(え? 世界が破滅? どういうことだろう)」

 

 衝撃的な話題を耳にしたせいで響のこと(相談内容)など頭からすっぽ抜けた瞬間であった。

 それに気付かないまま、敷波はドアをノックする。

 

芙二「はーい。空いてますよー」

敷波「し、失礼しますっ」

 

芙二「お、敷波かー。どうしたー暇になったのか―」

敷波「あ、えっと…………世界が破滅ってどういう事?」

 

芙二「あちゃー聞いてたかー」

敷波「え? 聞いちゃダメだった!?」

 

芙二「そうだなー聞くにはまだ早かったかなーって事で」

 

 悪い顔をした芙二が敷波を手招きする。

 敷波は直感で逃げなきゃと思ったが逃げる事も出来ず捕まった。

 

芙二「よーし、確保! これでもう逃げらんねぇ…………ぜ!」ククク

敷波「え、ちょ、司令官!? な、何をするの!?」

 

芙二「機密(ひみつ)を聞いちゃった敷波ちゃんは――――お人形になってもらいます!!」

敷波「お人形? 何をされるのか分かんないけど誰かー! 「おっと! させねぇぜ!」やめ――」

 

 “お人形になる”とはどういうことなのかと思うも危険なにおいがしたので叫ぼうとするも芙二は能力を応用させて指を鳴らし、遮断する。これで悲鳴が漏れる事はないだろう。

 

敷波「誰か~~!! 助けて~~!!」

芙二「クックック…………無駄無駄。敷波ンの声は誰にも届かないのサ! ここから出る方法はこの俺を倒すしかないのだ、なぁ!! フハハハ!!」

 

 いい歳した大人が子供に向かって大人げない事をしていた。最近建造された敷波では、芙二に傷をつける事は可能でも倒すことは不可能だと理解していた。

 

 レベル1がレベル100に挑んだって勝てないのは誰でも知っている。それでも敷波はこの状況を覆す方法を知っていた。昨日の買い物で教えてもらったのだ。

 それは――――――情を訴えるのだ。これで堕ちない男はいないという。だが…………

 

敷波「司令官…………私に痛い事しないでね? 流石に……」ウルウル

芙二「いやしないが」スンッ

 

敷波「え」

芙二「提督は道化でもあるのだ。だからそんな不埒(めんどー)なことはしない」

敷波「え、お人形さんになってもらうって」

 

芙二「それは記憶(■■)を消したり改竄(××)するだけだよ」

敷波「え? なんて?」

 

芙二「おっと、間違って自分にかけてしまった。(まぁ消えないが)そしてまぁ世界がどうとかって事だが――――もしもの話さ。大丈夫、そんな事は起きないし起こさせない」

 

敷波「でも誰かと話していたんじゃないの?」

芙二「あーそれはアレだ、友達と話していたんだよ。そんな机上の空論を語り合った所でって事だ。心配かけたな。すまない」

 

敷波「そ、そうなんだ。それなら…………(あれ、なんか忘れてるような気がする)」

芙二「俺は工廠へ行って――――『ヴーヴー』…………おや誰かから電話のようだ。敷波、ちょいと失礼するよ」

 

敷波「え、あ、うん」

芙二「もしもし、どちらさんですか」

 

神城『こんにちは、芙二提督殿。神城だ。急な連絡すまないが今日の午後はここへ来れるだろうか?』

芙二「おぉ、神城提督殿。一昨日ぶりです。えぇ、構いませんが……問題でも起きました?」

 

神城『いや…………あぁ起きそうなのだ。午後、一番に来れないだろうか。今の時刻は11時過ぎか。一番は難しいか。……15時までには来れるかな』

 

芙二「行けます。俺から何か持って行くものはありますか」

神城『ない、が。えっとサラトガは連れて来れるか』

 

芙二「サラトガですか……? すみません、今日は一度も会ってないのでなんとも言えません」

神城『そ、そうか。では、芙二提督殿だけでも構わない。時間までには来てほしい。来たら、直接執務室へ来てほしい』

 

芙二「了解しました。では、失礼します」

神城『あぁ。待っているよ』

 

通話終了のピッという音が小さく鳴り、芙二は端末を仕舞い敷波に声を掛ける。

 

芙二「敷波。すまないが用事が出来てしまった」

敷波「あ、うん。分かった。司令官」

 

芙二「なんだ?」

敷波「ここに相談しに来たんだけど内容を忘れちゃったから思い出したらまた来るよ」

 

芙二「りょーかい。明日まで休日だから思い思い過ごしてくれ」

敷波「うん! じゃ、戻るね!」

 

 そういうと敷波は執務室を後にした。

 芙二はこれから冷葉に出かける事と昼食について考えたことを伝えようとしていくのだった。

 

 

――――――――

――――――

――――

 

 

 ―泊地近辺 砂浜

 

 サラトガは夜が更けそうな時間からずっとここにいた。もう6時間は経つ

 どうしてここにいるのかは、サラトガ自身にさえ分からない。

 

 ここに行かなければ、ならない気がしたのだ。

 昨夜の死体を見てから自身の中に渦巻く何かがあった。

 そしてその何かについて考えた結果の行動だった。

 

サラ「…………」

 

 ぼーっと海を眺めていた。最初はただただ悲しかった。サラトガの身体と心は徐々に深海化して行っていた。芙二がどこまで気づいているか分からないが昨晩は埋葬する為、死体に触れた時何かが解かれたのを感じた。

 

 サラトガは目を閉じ、波の音に耳を澄ませる。

 心地の良い波の音が聞こえ、深海化というモノが薄まって行くように感じたが突然、謎の声が聞こえたのでハッと目を開けて辺りを見渡すも誰もいなかった。

 それでも声ははっきりと聞こえる。

 

 

■海■月姫『モウ…………少シデ。モウスコシ…………アァ…………楽しミだ』

 

サラ「誰なの? どこにいるのっ!」

 

■海■月姫『貴方は私。私は貴方』

 

サラ「何を言ってるのか、分からないわ」

 

■海■月姫『フフフ……そウ、焦る必要はナイわ。いずれ、訪れルものだから』

 

 そう言い残して謎の声は聞こえなくなる。

 一体何なのだろうとサラトガは思うも背後から声が掛かる。

 

??「サラトガ、大丈夫かい?」

サラ「時雨? どうしてここが…………」

 

 声を掛けてきた時雨の方を向く。すると時雨の顔が思いもよらないものを見た時の表情をしてさらには大声を出し驚いた。

 

時雨「その顔、どうしたんだい!?

サラ「え? 顔?」

 

 そういうと時雨はサラトガを連れて波打ち際まで連れて行く。最初は濡れる事を躊躇っていたのだがそれでも時雨は顔が映る所まで歩いた。

 

 すっかり足が濡れてしまったので起こるサラトガだが、水面に映る自身の顔を見るや否や怒りなどすっかり失せてしまった。それほどにショックを受けてしまったのである。

 

 

サラ「え、なんですか、これ!?」

 

 それは顔の左半分が黒く変色していたのである。

 

―続く

 




書けたんで寝ようかな、なんて。
では、次回もよろしくお願いします
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