とある泊地に着任した提督のお話   作:ふじこれ

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書き溜めが終わりました。はい。まぁうん。
あ、イベは甲丁丁で完了しました(どうでもいい報告)


二章 50話『春の夜の報告会 in工廠』

―続き

 

 芙二パート

 

 芙二は食堂を抜けて、そのままサラトガがいるであろう寮を目指す。

 その際に八崎や妖精さんに会い、適当に会話して寮の入口へ着いた。

 

 サラトガの部屋は分かっていたので着いた足で真っ直ぐ向かった。

 そしてノックをしたが部屋の主はどうやら不在のようで反応は帰ってこなかった。

 

芙二「う~む。食堂を抜ける所以来見てないんだよなぁ……何処に行ったんだ? あ、能力で探せばいいか? よ~し、そうなれば……――「ちょ、そこでなにしてんのよ!」ん?」

 

 能力を用いて探そうかと思った時、後ろから怒声が聞こえた。 

 思わず、探すのを止め声の方を振り向くとそこには――曙がいた。

 

曙「ちょ、こんなところでなにしてんのよ!」

芙二「や、曙。こんばんは。お邪魔してるよ」

 

 呑気に返す芙二を見て、ハッとした曙。

 

曙「(こいつ。こんな風にセクハラをしてるんじゃ……覗きとかも行ってそうね)」

芙二「? どうした? 俺はサラに用があったんだけどどうやら不在の様なんだ」

 

曙「(! サラトガって艦娘に変な事しようとしてるのね!? 私が止めないと……!)」

 

 曙はこんな時間に寮内にいる芙二に対して良からぬことをしに来たのではないか。

 その際中に自分に見つかってなんとかやり過ごそうとしているのではないか、と思っているうちに夜這い(変な事)しに来た自分を権力振りかざして手籠めにしようとしてるのではないかと、勘違いから曲解した。

 無意識に臨戦態勢に入っていたようで芙二が少しだけ声を大きくして言った。

 

 

芙二「あーえっと、変な事はしてないゾ。構えないで? 流石にここだと(修繕するのが)面倒なんだ」

 

曙「(面倒!? ここだと足がつくから――……不味い。なら、今ここで!!)」グッ

 

 芙二が目の前の曙に向かって言った途端、こちらに向かって来た。

 しかしその顔は焦りと怒りが混じった表情をしていた。

 どうやら話し合いは無理らしい。このまま戦闘になるのは避けたいのだが――。

 

芙二「はぁー……しゃーなし。このまま(コンクリに)埋めるか」

 

 コキコキと関節を鳴らし、そう呟く。

 しかし今向いてる方とは反対側から小さな声が聞こえてきた。

 

??「て、提督さん?」

芙二「名取?」

 

 そう。名取がいた。

 名取は芙二が支給したパジャマを着ていた。

 いまいち状況が飲み込めていないようで向かって来る曙と芙二を交互に見てポカンとしている名取がいた。

 

曙「こンのクソ提督!!!!」

芙二「あべしっ」

 

 曙の拳が芙二の右頬を捉えた。

 少女の姿をしてるとはいえ、艦娘。兵器の力が加わり後方にいる名取の元まで飛んでいった。

  

名取「え、曙ちゃん!?」

曙「はぁ……はぁ……もう1発!!」

 

 芙二と名取の方まで寄ってくると倒れている芙二に向かって拳を振り上げながら言った。

 

芙二「……いいパンチだったぜ? ……っと2発目は受ける気はないんだわ」ニコ

 

曙「ちょ……!?」ゾワ

名取「て、提督さん?」ゾワ

 

 2発目も受ける気はない、と言った時に名取と曙は芙二から放たれる震えあがりそうな殺意を受け、萎縮する。

 それにより曙は咄嗟に後ろに下がろうとした時躓いて尻餅をつき、名取は座り込んでしまう。

 

 さっきまでとは違って青ざめた表情をして芙二を見ていた。

 砲撃された時や初めて会った時(昼間)では見てなかった表情に驚いていた。

 2人を見て芙二は不味いなと思ったが顔には出さず、急に転んだ曙や座り込んだ 名取に向かって口を開いた。

 

芙二「おっと、すまない。どうしたんだい。2人とも。そんなに震えて」

曙「……っ」

 

名取「……て、提督さん? 怒って……」

芙二「ん? いや怒ってないとも。怒ってないよ。殴られるのは想定内さ。」

 

曙「ッ……でも、今のは――」

芙二「? 何を言ってるんだ? あ、やべ。工廠に行かねぇと」

 

 冷葉と約束してるんだった、とわざとらしく呟くと寮内から退散しようとする時 ガチャと斜め後ろの扉が開く。

 そこから出てきたのは――夕立と時雨だ。

 

夕立「あれ? 提督さん? そこでなにしてるっぽい?」

時雨「本当だ。提督じゃないか、誰かに用があるのかい?」

 

芙二「お、2人とも夜分遅くに失礼。サラに用があったんだけど不在でね。まぁ明日の朝でもいい用事だからとっとと退散しようとしてるところさ」

 

夕立「そうっぽい?(でもなんで名取と曙(新人)が震えて縮こまってるのかしら)」

時雨「あれ、提督。右頬、どうしたの? 青痣になってるじゃないか」

 

 

芙二「ん? これは大したことねえ。まぁそこの2人を任せたわ」

夕立「いいよ?」

 

時雨「また明日ね。提督。おやすみなさい」

芙二「あぁおやすみ」

 

 夕立たちに曙たちを任せ、歩きながら右頬の痣を消していく。

 その際一番近くに居た名取が見ていた。

 

名取「(え? 提督さん……顔の痣がどんどん治って……)……」

 

 芙二は名取が気づいたかもしれないということに気付かないまま、工廠へ向かったのだった。

 

 

――――

――

 

 冷葉は明石の元へ行くべく工廠に夕食を入れたトレーを持ってきていた。

 そんなところに妖精さんが現れ、こんな時間にいる冷葉に問う。

 

開発妖精A「冷葉だ! こんな時間に何しに来たの?」

冷葉「お、妖精さん。こんばんは。明石、いる?」

 

開発妖精A「んー、明石なら奥に居るよ!」

冷葉「はいよー。ありがとうなー」

 

 妖精さんと少しだけ会話をした時、明石の場所まで聞けたのでその妖精さんに感謝の言葉をいい奥へ進んだ。

 

―工廠の奥

 

冷葉「あーかしさん! 今平気?」

明石「冷葉補佐?どうして――って。あぁ夕食を持ってきてくれたんですね」

 

冷葉「そそ。一息つけるのなら、ここいらでどう?」

明石「そうですねぇ……もう少し待ってください。終わらせますので」

 

冷葉「はいよー」

 

 明石の作業が一区切りつくまで冷葉は待っていた。それまでは鉄を叩く音やドリルの音などが夜の工廠に響いた。5分ほどしたら音が止んだので一区切りついたのだろうか。

 

明石「ふぅ。これで終わりっと! 冷葉補佐、お待たせしました」

 

 そんなことを言いながら明石がこちらに向かって歩いてきた。

 

冷葉「明石さん、お疲れ様。これ、今日の夕飯ね」

 

 労いの言葉を伝えながら、トレーを渡すも明石はムッとした顔をする。

 何か気に障ったのだろうかと冷葉は思った。

 

明石「さん付けはいいって言ってるじゃないですか……でも、わざわざここまでありがとうございます」

 

冷葉「いやいいって、いいって。あ、そうだ。芙二もここまでくるからよ。それまで――いやここじゃアレか。美味くは食べれないか」

 

明石「いやそんなこともないですよ? 手を洗って来るので少し待ってもらえますか?」

冷葉「はいよー」

 

 手を洗ってくると言うと明石は少し奥へ姿を消した。

 その間、冷葉は“芙二、遅くねぇか?”と思っていた所に明石が戻って来た。

 冷葉から受け取ったトレーをいつも作業する机に置き、椅子の上に乗ってる工具を床に置いて自身と冷葉が座れる場所を作った。

 明石は冷葉に一言入れると遅めの夕飯を摂り始めた。

 

明石「……はむっ……もぐもぐ」

冷葉「美味しい?」

 

 対面になるように座りあった冷葉と明石。

 余程おなかが空いていたのかもぐもぐと夕飯を食べる明石を見てふと冷葉は思った事を聞いた。

 

明石「ん……(ゴクン)……えぇ。とても」

冷葉「ありがと」

 

 咀嚼していた物を飲み込むと冷葉の質問に答えた。

 答えを聞いた冷葉は少し照れくさそうに言いながら右手で頬を掻いた。

 芙二が工廠に到着するまでもくもくと夕飯を食べる明石とそれを見ながらメモを取る冷葉の奇妙な図が出来上がっていた。

 

―芙二が工廠の奥に到着

 

芙二「わりぃ~! 遅くなっちまった!」

冷葉「お~大丈夫、大丈夫。明石も今さっき食べ終わったばかりだからよー」

 

明石「提督、冷葉補佐。夕ご飯を持ってきていただきありがとうございます。とても美味しかったです」

 

芙二「おぅ。お粗末様でした。トレーは帰る時に回収してくからよ。そん時によろしくな」

冷葉「やっぱり美味しいって言ってもらえるとテンション上がらない?」

 

 芙二は“分かるわー“といいつつ本題に入ろうとする。

 まずはどっちがいいのだろうか、報告会か明石の話か。

 明石の話は後でいいかと一人思った芙二は2人に先に報告会をしようと勧めた。

 

芙二「先に報告会をしよう。明石の話はその後で」

冷葉「いいぞ」

 

明石「いいですよ。って、冷葉補佐にもするんですね」

冷葉「ん? あー明石もこいつと似たような感じなのか?」

 

明石「え? いや提督みたいなチートではないですけど……」

芙二「まぁその辺はまぁ後でね」

 

 冷葉は明石が芙二みたいなチートを持っていると思っていたようだが明石本人曰くそこまで強力なモノではないと言っていた。

 しかしこのままだと報告すらそっちのけになってしまうので芙二は後で、といい先に報告を済ませようとした。

 

冷葉「えっと先に報告だけど……サラと出会えた?」

芙二「いいや、会えなかった。まぁ明日の朝にでも伝えるわ」

 

冷葉「了解。じゃあ出撃の報告は後でいいや。開発と建造の報告をするわ」

芙二「はいよ」

 

 明石を無視して行われる報告会というものはそれぞれが話をするというだけの機械的なモノに近い。出撃の報告は後回しになったので先に開発と建造の報告をする事になった。

 

冷葉「まずは――開発からだ。今日の開発は4回行った。そのうち3回は失敗して、最後はドラム缶が作られた。これ、報告書だ」

 

 そう言って芙二に開発報告書と書かれたものを渡す。

 書類を受け取り、ペラペラと捲って資材数を確認する。

 

芙二「ふむ……各資材の数は大体2.5万ほどか。バケツは150個。開発資材は120個。改修ネジは――40個か。明石、ネジは使った?」

 

明石「え、まぁ。使いました。30個ほど。この後に話すつもりなんですけど。専用装備を作る関係上、資材とネジを使いました」

 

芙二「ふむ。仕事を増やすようで申し訳ないのだが、専用装備を作ったら逐一報告書を作ってはくれないだろうか」

 

明石「えっと……了解しました。これまでの分は書いた方がいいですか?」

芙二「ん~~っと。どれぐらい使ったか、覚えてるのならお願いできるかな」

 

明石「えぇ、覚えてます。じゃあ今週末くらいにはまとめて出しますね」

芙二「ありがとう。追加で仕事を頼んでしまって申し訳ない」

 

明石「いやいやっ! その程度は仕事が増えるうちに入りませんよ」

芙二「ありがとう。えっと冷葉、建造報告も聞いていいかな」

 

冷葉「ほい。建造は見て分かるように駆逐艦を建造してみたら曙が出てきた。他の建造はしていない。これ、建造報告書な」

 

芙二「了解。明日の開発は空母の誰かとやってくれ。彩雲か流星、試製烈風あたりが欲しいが……まぁ52型でも構わない。建造はしない方向で。なんだか明日は誰かに出会えるような気がするんだ」

 

冷葉「……了解した。お前の勘はどうでるかな。なんもなかったらその翌日建造するわ」

芙二「かまわん。それじゃ次は明石の話に入ろうか」

 

 開発や建造の報告を終えたのでこれから明石の話に入るのだった。

 

―続く

 




短めを意識しました。お気に入り減ったけどまぁ拙い上にカオスな文章ですから仕方ないですね。
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