いても立ってもいられずパレオが
住んでいる(であろう)鴨川まで来たはいいが…
正直、無計画にも程があったと若干後悔している。あと反省も少々。
引きずってでも…とは言ったものの、女子中学生に対してそんなことをしようものなら一発レッドカード。退場。俺が制帽を被った青い制服の人達に連れて行かれる未来しか見えない。
ぶっちゃけて言うと…
「…詰んだ。」
せめて、チュチュに何か情報でも聞いてくるんだった。いや、そもそもあいつが何か知ってるのかも怪しいところだけど…
しかし…本当に何も知らないでやんのな…
パレオのこと。手がかりはほぼナシのこの状況。
聞き込みでもするか…?
レオナちゃんって名前の女の子知ってますかって?却下だな…完璧不審者だもん。
「さて、どーしたもんか…」
困った。
非常に困った。
啖呵切って出てきたはいいものの、収穫ナシで帰るだなんて…カッコ悪すぎるにもほどがある…
相変わらずのノープラン男だな…俺ってやつは。
と、思っていたらますきさんから電話がかかってきた。タイミングが神すぎる。
不本意だが、四の五の言ってられる状況でもない…この人に泣きつこう。
「もしもし?」
「優!お前今どこにいるんだよ?」
「俺ですか?聞いて驚かないでくださいよ?」
「…もしかして鴨川にいんのか?」
秒でバレた。
私はどこにいるでしょうかなんて茶目っ気
出してる場合でもないけど。
「はい。」
「…そっか、考えることは一緒だな。」
「えっ?」
一緒って…まさか。
「…そっちも鴨川にいるんですか?」
「…あぁ、ロックも一緒だ。」
マジかい…何でこう…行動力の塊が多いかね。
しかし、そのおかげで一つ手間が省けた。
「それじゃあ、一旦合流しませんか?情けない話
俺一人じゃどうしようもなくって…」
「わかった。」
いや、助かった…ホント良いタイミングで電話かけてきてくれたよ。
そして無事、二人と合流に成功。
「ったく、何も考えずに出てきたのかよ?」
「…面目ない。」
そっちもどうせ似たようなものでしょうに…とは言えない。めちゃくちゃ言いたいけど。
「けど、どうします?」
「そりゃあ、聞いて回るしかないだろ。」
「ですよねー。」
中学校に行くのが手っ取り早いということになり
最寄りの中学校へと向かう。
到着した俺達は早速聞き込みを開始した。
手始めに、女子生徒三人組がいたのでその子達に聞き込みをすることにした。
「パレオってやつ知らねーか?」
「ちょっ…」
ますきさん?そこから突っ込まなきゃいけませんか?
「…それで通じるわけないっしょ。」
「あぁ?じゃあ何て言えばいいんだよ?」
ロックが突っ込まないのを見ると、どうやらこの二人も無計画の極みだったようだ。人のこと言えないじゃないかよ。
「レオナって名前の女の子を探してるんだけど…そんな名前の子いたりしないかな?」
「レオナ?…
「にゅうばらさん?」
どうやら心当たりがあるみたいだ。
「はい、同じクラスに
「…その子って、ピアノをやってたりとかする?」
「はい!すごく伴奏が上手なんです!」
「ねー!」
これはほぼ確定かな?
いきなりビンゴとは運がいい。
一応ますきさんが写真を見せて確認をとる。
「え!?かわいいー!」
「でしょ?そうなんだよ…もう、かわいさの権化っていうのかね…かわいさが留まるところを知らないっていうか…」
どうやらこの鳰原 令王那さんはパレオ本人に間違いはないみたいだ。
「…あの、鳰原さんとはどういった?」
尤もな質問だ。
どう答えたらいいものか…
「…んー、音楽仲間…かな?」
これしかないよな。
「…だな。」
「はい!」
ますきさんとロックも肯定してくれる。
「鳰原さん…なんだか具合が悪いみたいだったから…連絡も取れないから心配になっちゃってさ…でも、俺ら誰も鳰原さんの住んでるところとか知らなくって…良かったらでいいんだ…知ってたら教えてくれないかな?」
彼女にとっては迷惑かもしれない。
他でもないパレオが選択したことだ。
俺らがどうこう言ったところで簡単に揺らぐことはないだろう。
鳰原 令王那をパレオにしたのはチュチュだ。
殻に閉じ籠ってしまった令王那を再びパレオにすることができるのは…チュチュだけなんだ。
「お前、何でパレオの名前知ってたんだよ?」
教えてもらったパレオの家に向かう途中、ますきさんがそんなことを聞いてくる。
「まぁ、仲良しっすから…俺ら。」
「何だそりゃ。」
「…どうしたよ、ロック。」
「…私、パレオさんのこと何も知らなかったんやなって…」
「…俺もだよ。」
知らないならばこれから知っていけばいい。
でも、そんな機会も失われてしまうかもしれない。
…そんなの寂しすぎるだろ。
チュチュ…お前は本当にそれでいいのかよ?
パレオはもう戻ってこないかもしれないんだぞ?
今ならまだ間に合うかもしれないんだ。
お前には…あんな思いはしてほしくない。
もう、御免だ…せっかくできた繋がりを失うのは。
「ん。」
メッセージ?
…レイヤさんからだ。
今どこにいるのかという所在を問う内容だった。
「…二人とも先に行っててもらえますか?」
「どうしたんだよ?」
「ちょっと野暮用が…すぐに追いつきますから。」
「わかった…すぐに来いよ。」
どうやら、彼女も鴨川に来たようだ。
「そうか…来たのか。」
それじゃああとは、任せよう。
アイツに託そう。
RASの運命を。
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あと、ロックちゃん…誕生日忘れててごめんよ。