奏でることを忘れた少年   作:TAKACHANKUN

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俺ができること

【朗報】Poppin'Party・RAS・Roselia

武道館でライブすることが決定

 

朗報も朗報。

すべてはタイトルの通りである。

 

武道館への切符を手にしたのはこの三バンド。

 

投票の結果、一位通過はRoselia。

 

二位が同票数でPoppin'PartyとRAS。

 

どうせなら二バンドどっちもあげちゃおうぜ的な

感じで武道館行きが決まったらしい。

 

運営の人達に拍手。

マジでよくやった。

 

本来なら一位・二位のところ三バンドって…

同じ票数ってどんな確率だよ…

奇跡としかいいようがない。

 

いや、奇跡なんかじゃないな。

紛れもない実力で勝ち取ったモノか。

 

「今の気分は?」

 

ロックへ質問する。

 

「最高やー!」

 

だ、そうです。

 

「どうよ?」

 

続いて聖堕天使(どっちだ)あこ姫へ聞いてみる。

 

「ふっふっふ…よくぞ聞いて」

 

「はいはい、とっても嬉しいと。」

 

もっとこう、変化球で来いよな。

直球ストレートばかり投げやがって。

 

「戸山はボランティアスタッフだっけ?」

 

「うん。」

 

いつの間にやら加入していたらしい。

そんなのあるなら俺も入りたいんだけど。

 

なんにせよ良い子や…この子は。

そんなのはそうそうできることじゃない。

 

「…そういうのって、心の中に閉まっておくものじゃない?すごく恥ずかしいんだけど…」

 

心の声が駄々もれだったみたい。

ちょいちょいあるな、こういうこと。

 

「何だよみんなして…俺も何か力になれんかね…」

 

応援してくれるだけでもあこは嬉しいよ!

とは宇田川。

 

ポピパさんと武道館だなんて…と、もはや

別世界にいるロック。

 

第一印象が厨二病娘と鈍くさい地味眼鏡。

 

そんな二人が武道館とは今となっては

とてもじゃないが信じられん。

 

 

 

「世の中って何があるかわからないよな。」

 

「ホントだね。」

 

「頑張ってほしいよな…二人とも。」

 

「…うん。」

 

ふと、戸山がこちらを見ていることに気づいた。

 

「どうした?」

 

そんなに見つめられると恥ずかしいんだが。

 

「…優って変わったよね。」

 

「俺が?」

 

変わった?

 

「うん…最初は何事にも無関心…って感じだったけど。」

 

実際そうだったからな。

話しかけんなオーラ出してたつもりだし。

 

「何も期待なんかしてなかったからな…高校生活なんて…つまらないものだと思ってたし。」

 

けど、現実は違った。

 

つまらないなら面白くすればいい…

そういうパワーに溢れた人達がたくさんいて…

いつの間にかそんな人達のペースに

飲み込まれて…

 

案外悪くはないかもしれないって思い始めて…

 

「変わったっていうより、変えられたってほうが正しいかな。」

 

どうしてみんなそんなに一生懸命になれるのか

最初は不思議で仕方がなかった。

 

でも、今ならちょっとはわかる気がする。

 

「入学式の時にさ、日菜先輩が言ってた

るん♪ってしよーってのはこういうことなのかもな。」

 

「そうかもね。」

 

「…ありがとな。」

 

「…このタイミングでお礼?」

 

「最初に話しかけてくれたろ。ちょっと嬉しかったんだぜ?女子ばっかりで不安だったしさ。」

 

本当に。

俺にはもったいなさすぎるくらい幸せな日々だ。

 

「優は?」

 

「んー?」

 

「バンド、組めばいいじゃん。」

 

「その発想はなかった。」

 

とは言うものの、たぶんそれはないと思う。

 

「ライブとかやれば、あこも六花も

お姉ちゃん達もみんな観に行くと思うよ?」

 

「その発想もなかった。」

 

それならワンチャンありか?

…が、それはありえたとしても

まだまだ先のこと。

 

それよりも今は…ほんのちょっとだけ先のことに

目を向けよう。

 

…俺ができることは。

 

眼に焼き付けて、心に刻みつけて、精一杯応援

すること。

 

ガールズバンドの人達を。

 

彼女達のライブがより良いライブとなるように。

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