奏でることを忘れた少年   作:TAKACHANKUN

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小説投稿から一年が経ちました。
この小説を読んでくださった全ての人達に
ありがとうと感謝の言葉を伝えたいです。
本編…?何のことかな…?


番外編
一周年


本日は大晦日。

もう一つ寝たら正月である。

 

「もう今年も終わりか…早いもんだ。」

 

今年は特に早かった。

もうあっという間だ。

イベントも盛りだくさんの濃い一年だった。

 

こんな濃い一年を過ごしたのは、生まれて初めて

かもしれない。

 

「大掃除も終わってるし、もうひと眠りでもするか…ん?」

 

と、思ったらパレオからメッセージがきた。

 

なになに…

 

『如何お過ごしでしょうか?チュチュ様が皆様と歳末をお過ごししたいとおっしゃっているのです!もし、ご予定などなければぜひいらしてください!ご連絡お待ちしております♪』

 

「マジかよ…」

 

あいつがねぇ…丸くなったもんだよな本当に。

俺としては嬉しい限りだけどさ。

 

…仕方ない。

寂しいだろうから行ってやろうか。

 

家にいたところでどうせ昼寝して、夜はテレビのバラエティか格闘技を見るだけだし。母ちゃんは紅白見てるだろうし、親父は会社が家みてーなもんだし。

 

「つーことで母ちゃん、悪いけど年の暮れは一人寂しく過ごしてくれ。」

 

「楽しんできなよ!」

 

やけにあっさりだな。

見守るような表情がちょっと腹立つ。

 

「優!男を見せるのよ!」

 

アホなのかな?

 

「じゃ、行ってくるわ。」

 

しかし、不思議なものだな…年々、年越しなんてどうでもよくなってたんだけど…今はちょっと

楽しみだもん。

 

「ジャーキー…買ってってやるか。」

 

 

 

パレオに連絡して、ちょっとお高めのジャーキーを買ってチュチュの住むマンションへと到着した。

 

…今さらだけど、これって外泊じゃないよな?

…いや、話の流れ的にそうなのか?

だとしたら、やべぇ。

 

「おい、チュチュ!俺年越したら帰るからな…と、悪い。」

 

どうやら、誰かと通話中だったようだ。

 

『ちゆのお友達?』

 

「Yes。」

 

もしかして、チュチュの母ちゃんか?

 

Mom(マム)よ。」

 

やっぱり…タイミング悪かったか。

 

 

 

『ちゆ…ボーイフレンドができたのね!』

 

「は?」

 

『是非ともお話したいわ!』

 

あれ…ひょっとして何かとんでもない勘違いされてる?

 

 

 

「いやぁ…しかし、チュチュ…あ、いや…ちゆ様のお母様がこんなに若くてお綺麗な方だとは…」

 

『まぁ!お上手なのね!』

 

「いやいや、ウチのMomとは大違いですよ。」

 

「誰がお母様よ…」

 

やかましい…こっちだってキャラ設定が迷子になってることぐらい承知のうえだわ。

 

『でも良かったわ!ちゆにボーイフレンドができて!』

 

ボーイフレンドって…つまりは()()()()()()だよな?残念ですが、娘さんは私のストライクゾーンの対象外なのですが…

 

「お、おい…お前のMomなんか勘違いしてんぞ…いいのかよ?」

 

「はぁ…相変わらずね…Mom…」

 

相変わらずね…じゃなくて!何でそんな悠長なんだよ。このままだと取り返しのつかないことになりそうな予感がするんですが?

 

「お母様、あのですね?僕とちゆさんはそのようなご関係ではなくてですね…」

 

『パパも呼んで四人でお食事でもどう?是非ともパパにも紹介したいわ!』

 

ほら見ろ。

何故かパパにも気に入られてトントン拍子に話が進むパターンだぞ…これ。

 

 

 

「はぁ…疲れた。」

 

「悪いわね…。」

 

「あやうく、ゴールインするところだったな。」

 

なんとか誤解は解けた(?)けど…解けたよな?

ちゆをよろしく頼むわね!ってどちらとも取れるようなこと言ってたけど。

 

「Wedding Ceremonyなんてまだ早いわよ。」

 

「だよな…びっくりしたわ…にしても、邪魔して悪かったな。」

 

「別に、構わないわ。」

 

「ウ、ウェディング…!?」

 

とか言ってたらパレオがやって来た。

 

「おー、パレオ。」

 

「い、いつからお二人は…そのような、ご、ごごご関係に…!?」

 

「落ち着けよ。」

 

そんな事実は一切ねぇ。

 

「みんな、まだ来てないのか?」

 

「はい!ですが、もうすぐいらっしゃると思いますよ♪」

 

しかし、どっと疲れた。

来て早々こんなことになるとは思ってもみなかった。

 

 

 

「おう。」

 

「ごきげんよう、ますきお姉様。」

 

「…………」

 

「すんません!ごめんなさい!もう言いませんから!コブラツイストはやめて!」

 

やっぱり、下手なことは口走るものじゃない。

来年からは気をつけよう。

 

「…ロックが話したのか?」

 

「は、はい…それにしてもお姉様って…笑うなってほうが無理…あ、ウソです!ウソです!勘弁してください!」

 

「もう…二人とも何やってるの?」

 

「レイヤさん…こんにちは。いや、ただ挨拶しただけなんですよ?」

 

「お前のは悪意に満ちてるんだよ。」

 

「また何か言ったの?優君。」

 

またって…最近レイヤさんも俺に味方してくれなくなってきてる気がする。

 

「何やこの状況!?」

 

続いてロックもご到着。

何でもいいから助けて。

 

 

 

「パスパレ出てんじゃん。」

 

さっきからパレオのテンションが高いと思ったら。

 

しかし、本当にすげーよな…テレビに出てるなんて。

そんなアイドルが身近にいるっていう状況もすごいけど。

 

『まんまるお山にいどろっ…』

 

いきなり噛んでるし…この人…確か丸山 彩さんだっけ。

 

一ヶ月後ぐらいにライブをやるらしく、その宣伝らしい。

 

「パレオはやっぱり行くのか?」

 

「はい!今から楽しみです~♪」

 

『私たちのライビュッ…』

 

また噛んでるし…ある意味持ってるな…この人。

そういえば、文化祭の時もテンパってたっけ…

 

『寒い季節が続きますが、大ガールズバンド時代の熱気はおさまりそうにありませんね!』

 

大ガールズバンド時代…か…よく言ったもんだよな。

 

この一年、そのガールズバンドというものを知ったのが一番の収穫だ。確実に…俺の世界を広げて、変えてくれた。

 

 

 

夜になり、年越しも近づいてきた。

 

「ちゆちゃんお眠?寝てもいいんだぞ?」

 

「Shut Up!」

 

「…一言いいか?」

 

「何よ…改まって。」

 

「いや、なんだ…その…俺は幸せ者だなって思ってよ。」

 

「そうね、ワタシ達の最強の音楽を間近で聴くことができるんだもの。」

 

「あぁ…だから、来年も最強の音楽を奏で続けてくれよ…ってそういう話。」

 

「決まってんだろ!」

 

「はい♪」

 

「そうだね。」

 

「が、頑張らんと…!」

 

 

 

「ってことで…来年も、よろしくお願いします。」




来年もよろしくお願いします。
皆さんにとっても良いお年になりますように。
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