呪術廻戦・辻   作:ドラゴン竜

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両面宿儺・1

「百葉箱!?」

 

 

 現場に着いた伏黒は電話に向かって驚きを叫ぶ。

 

 

「そんな所に特級呪物保管するとか馬鹿過ぎるでしょ」

 

 

『アハハ、でもおかげで回収も楽でしょ』

 

 

 電話越しの五条は緩い感じに返答する。

 

 

 伏黒はその声にイラつきつつ、目的の百葉箱を開ける。

 

 

「⋯⋯ないですよ」

 

 

『え?』

 

 

「百葉箱空っぽです」

 

 

 マジで?ウケるね、なんて笑いながら五条は手を叩く。本気でぶん殴ってやろうかと思い始めた伏黒。

 

 

『まぁ、そういう事もあろうかと応援呼んどいたから』

 

 

「応援?まさか春夏秋冬ですか?」

 

 

『そーそー』

 

 

「はぁ、分かりました」

 

 

 春夏秋冬がいつ頃到着するのか、体調は大丈夫なのかと話した後電話を切り、その場に座り込む。やれやれ、なんであの目隠しはこうも雑なんだ。全く⋯⋯

 

 

******

 

 

「着きましたよ、春夏秋冬君」

 

 

 司は伊地知の声で携帯から目を離して外を見る。見慣れない景色、学校らしい学校に来るのは久々だ。高専はどうにも学校感がないんだよな。

 

 

「ここまでありがとうございます。伊地知さん」

 

 

「ええ、では気をつけて。伏黒君にも連絡したので、ここで待っていれば来てくれますから」

 

 

 車を降りて、伊地知に頭を下げて校門に背を預ける。何やらガヤガヤと喧騒が耳に入る。学校ってこんなにうるさかったっけ?と昔の記憶を遡る。ろくな事を思い出さなかったので、直ぐに止めた。

 

 

 ゴーン、ゴーンとチャイムの音が鳴り響く。そんな中に伏黒の叫びも混じる。伏黒が近くにいるのか、と思い校門をくぐろうとすると。

 

 

「あぁ、ごめん!」

 

 

 車ぐらいのスピードの男が目の前を過ぎ去って行った。風圧で口がブワッてなった。普通なる?

 

 

「春夏秋冬!来たのか」

 

 

 暴走特急の後に伏黒も来た。伏黒の元気そうな顔を見れてどこか安心する。

 

 

「えっと、久しぶり?元気そうでよかった。それより、さっきの彼は?」

 

 

「あいつ、恐らく呪物を持ってる。放置すると危険だ。着いてきてくれ」

 

 

「分かった!」

 

 

 伏黒が走り出し、その背を追う。

 

 

******

 

 

「虎杖悠仁だな」

 

 

 病院の受付にたっている青年に対して伏黒が問う。

 

 

「あぁ、そうだけど?」

 

 

 青年に対して一通り呪いや呪物に付いての説明を施す。

 

 

「まぁ、そういう事なら。でもなんで俺?先輩に言えよ」

 

 

 虎杖は伏黒が見せた写真の入れ物を投げる。中を開くと空っぽであった。

 

 

「中身は!?」

 

 

「だぁから先輩がもってるって!!」

 

 

「その先輩さんのお家てどこなんだ?」

 

 

 司は虎杖に問いかける。少し考えこむ虎杖。

 

 

「あ、そういえば。今日の夜、学校であのお札剥がすとか何とか言ってたな。⋯⋯え?もしかしてヤバイ?」

 

 

 伏黒の顔が険しいものとなっている。言葉を聞かずとも次に出てくる事は容易に想像出来た。

 

 

「ヤバイなんてもんじゃない。ソイツ死ぬぞ」

 

 

 それを聞いた虎杖の表情から緩みが消える。

 

 

「とりあえず学校に居るんだな?春夏秋冬、行くぞ」

 

 

「俺も行く」

 

 

 虎杖が歩き始めた2人の横に並びそう言い放つ。

 

 

「ちっ、言い争ってる場合じゃない。走るぞ!!」

 

 

 こうして3人は学校へと向かう。

 

 

 

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