虹の花咲くその日まで   作:T oga

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今回は文字数少なめで、アニガサキ3話後~アニガサキ4話の序盤部分にあたるところまで書きました!

アニガサキでいきなり出てきた新しい部室の話です。それでは、どうぞ~!



25話 同好会 NexT 233

 せつ菜の屋上ゲリラライブの次の日の昼休み

 

 俺は中川に生徒会室へと呼び出された。

 

「……で? 話って何だよ?」

「実はですね……」

「ん?」

 

 何を勿体振ってるんだ、中川は……?

 

「実は……以前のスクールアイドル同好会の部室はワンダーフォーゲル部に渡してしまって……今、空きの部室がないんです……どうすればいいでしょう……?」

 

 

 何……だと……っ!?

 

 

「……いや、待て待て待て待て!? 本当に全部の部室使っちまったのか!?」

「……はい」

 

 中川は申し訳なさそうに首を縦に振る。

 

 

 嘘……だろ……?

 

 

「……いやいやいやいや、か…階段登ってすぐの部室と階段の真下の部室は空いてたはずだよな? もしかして、そこも全部使っちまったのかよ!?」

 

 俺が入学してくる前からもその二部屋はずっと空き部屋だったはずだ。どんなに多く同好会が出来てもその二部屋だけは空いていて部室がすべて埋まるなんてことにはならなかった。

 

 俺が驚いて早口になりながらそう聞くと、中川はキョトンとした顔をして……

 

「え? あの部屋は使用禁止の部屋だと聞いていますが……」

「使用禁止ぃ? 誰がそんな事を……?」

 

 俺の問いに中川はとある一人の名前を出した。

 

「理事長ですけど……?」

 

 

 …………よし!

 

 

「理事長と話しつけてくるぞ! 中川ついてこい!!」

「え……? あっ……、ちょっと、待って下さい!? 内村先輩!?」

 

 

 

 すぐに理事長室を訪ねた俺達は理事長から真実を聞かされる。

 

「あー。……えぇ、あの部屋は原則使用禁止よ。部室の空き部屋がなくなった時の為の予備の部屋だもの」

「「え?」」

 

 俺と中川の声が意図せず重なった。

 

「じゃあ……部室棟の空き部屋が無くなったら使っていい部室って事ですか?」

 

 中川がそう聞くと、理事長は笑顔でこう答える。

 

「えぇ、無問題(モーマンタイ)ラ!」

 

 という事で、部室もなんとか確保出来、スクールアイドル同好会は再始動した。

 

 

 

 そして放課後、集まった同好会メンバー全員で新しくスクールアイドル同好会の部室となった233号室を見に来たのだが……

 

「うわっ……」

「ひょえぇぇぇぇ」

「これは……」

 

 高咲と中須、桜坂が最初に部屋を覗いて微妙な反応をする。

 

 三人の反応に首を傾げながら、俺含む残りのメンバーも部室を見た。

 

 ……なるほど

 

「あぁーこれは酷いね~」

「本当だ。埃だらけ……」

「長年使っていない部屋でしたからね……仕方ありません」

「果林ちゃんの部屋でもここまでじゃないよ~」

 

 せつ菜の言った通り、当然と言えば当然だ。長年使用していない部屋だったので、埃だらけの(すす)まみれだった。

 

 ……ってか、朝香のやつ片付けられない系女子だったのか!? 完璧そうに見えるのに……意外だ。

 

 

「新生スクールアイドル同好会の最初の活動は部室の掃除になりそうだね~」

「そうですね、彼方さん! ……では、皆さん! 早速掃除を始めましょう!!」

 

 彼方とせつ菜の言葉で部室の掃除が始まった。

 

 出来れば俺も参加したかったのだが……

 

「すまん、皆! 実は今日はこの後、ちょっと予定があって……」

 

 俺はそう謝った。するとせつ菜は察してくれたようでこう聞いてくる。

 

「もしかして、前言っていた夢の事ですか?」

「あぁ」

 

 すると、自分の夢を話した事のない高咲と上原以外の全員が納得したようで、各々背中を押してくれた。

 

「そっか~、じゃあ仕方ないね~」

「うん。大丈夫だよ輝助くん」

「はい!あとは私達でやっておきますから!」

「先輩の男手を借りられないのは残念ですけどぉ、かすみんも将来、先輩の────ですし! 特別に許してあげます!!」

「エマさんやしずくさんも言って下さいましたけど、大丈夫ですよ! 部室は同好会メンバーでしっかり掃除しておきますから、先輩は夢に向かって頑張って下さい!」

「ありがとな、せつ菜。皆も」

 

 高咲と上原は中須の言葉を聞いて驚いているが、別に隠してる訳じゃないからな。まぁ、いいだろう。

 

「じゃあ、あと頼むわ」

 

 そう言って、俺は同好会メンバーに部室の掃除を任せて学園を後にした。

 

 


 

 

 その日の夜、また彼方から電話が来た。

 

 最近、彼方からの電話が多い気がする。

 

『もしもし、こーちゃん? 今だいじょ~ぶ?』

「あぁ、今家帰ってる最中だよ」

『こんな時間までお勉強お疲れ様~』

「ありがとな。んで、電話してきたって事はまた同好会についての話なんだろ?」

 

 おそらく「部室の掃除終わったよ」みたいな簡単な報告だけではないのだろう。もしそうならラインの連絡だけで電話まではしてこないはずだ。

 

『うん! あのね~!今日、部室の掃除終わった後にね~!』

 

 彼方はとても楽しそうだ。よほど嬉しい事があったらしい。

 

『同好会に入部したいって来てくれた子が二人もいたんだよ~!』

「おぉ!」

 

 また新しい入部希望者か。今年度になってからどんどん増えてくな!

 

 

 嬉々として喋る彼方の話の内容からスクールアイドル同好会に新しく入部したメンバーは情報処理学科二年の宮下愛と、同じく情報処理学科の一年生である天王寺璃奈──白猫事件のあの二人だと分かった。

 

 

 ……ん? でも宮下って今まで仲間と一緒にやる団体競技の助っ人しかやってこなかったよな……? 放課後とかでも必ず周りには誰かしらがいる気がする……一人でいる姿があまり想像出来ない……

 

 そんな彼女がソロスクールアイドルとして一人で舞台に立つのか? それとも彼女が中心となって新たなグループが出来上がるのか?

 

 

 まぁ、決めるのはせつ菜達だが……

 

 

 なんか、面白くなりそうな予感がする……!

 

 




輝助の夢については同好会メンバーには隠さないけど、読者には隠すスタイルで貫いていきたいと思います(笑)

予想とかして下さっても全然構いませんよ?


次回から愛さんとりなりー本格参戦です!

みんな、()()してるはず……!
サイコーハートを聞()()()って!!

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