妖怪ウォッチif   作:伝説の妖怪マスター

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妖怪ウォッチの知識、特に4が必要となってきます。
神ゲーなのに17万本しか売れてないのはなんでですかね?
取り敢えず日野神には一刻も早く新たな妖怪を追加して欲しいものです。


第一話 始まり

妖怪。

人間に取り憑き、少し”おかしな”行動や思考を起こさせる不思議な存在の総称。

記憶を忘れたり、性格が急変したり、魔がさして友達の玩具をパクったり、無駄遣いが激しくなったり、知ったかぶりをかますようになるのも、全て妖怪の仕業である。

 

この世で起こる不可解な出来事には、ほぼ全てに妖怪が絡んでいる。

だが、その肝心の妖怪を視認することは一般人には不可能だ。

まぁ、長らく怪異に触れていたとか、極稀に子供でも見ることが出来るが、それはあくまで例外。

ともかくとして、妖怪というのは普通の人間では関わることが出来ない。

だから不思議、だからおかしい、だから妖怪。

 

けれど、そんな妖怪たちと交流を図ることが出来るアイテムが存在する。

その名は、妖怪ウォッチ。

 

これは7……いや、八人目の妖怪ウォッチ使い、ウォッチャーである僕の物語。

石ノ森ユウヤの、妖怪ウォッチを巡る一夏の思い出だ。

 

◆◇◆◇

 

最初に”ソレ”を見たのは、小3の頃だ。

田舎に暮らすおじいちゃんの家を訪ね、両親が挨拶している際に暇だった僕は、かなり大きな離れ家に無断で立ち入った。

様々な本が乱雑に置かれ、骨董品らしきものが棚に飾られ、そしてそれら全ては埃を被っている。

年相応に秘密基地と言ったような場所が好きな僕は、そこを気に入った。

 

「ゲホッ!ぅくっ……なんだ?コレ……」

 

埃に塗れた刀を退かし、そのせいで埃が舞って目にダメージを受ける。

しかし幸い水筒を持っていた僕は、それを自分の顔面にぶっかけ事なきを得た。

そして、その刀の奥に何かが見える。

 

江戸時代あたりで米の細分に使われていたような、小さな木箱。

僕は不思議と、それに興味を示した。

水に濡れた顔を拭くことすら忘れ、地面に刀を置いてその木箱を手に取る。

その、瞬間。

 

『開〜けろ開けろ〜……付〜けろ付けろ〜』

「うわっ!?」

 

どこからか幻聴が聞こえてきた。

それに驚いて木箱を落とすも、さらに声は聞こえてくる。

 

『開〜けろ開けろ〜、今開けろ〜』

 

普通なら、怖がるだろう。

怖がって怪しがって、木箱を棚に戻してハイ終わり。

しかし、僕は再度その箱を手に取ってこじ開けた。

今思っても、何故僕がそんな行動を取ったのかわからない。

強いて言うなら、それが魅力的に見えた、だろうか。

 

「……時計、か?にしてもデカイな。重いし」

 

白と黒を基調とした、不思議な時計が木箱の中に入っていた。

縦に分厚く、なぜかレンズのようなものが付いている。

しかも、コインでも入れるような隙間。

長年放置されていたであろうはずなのに時を刻んでいたり、変にゴテゴテしていてなんらかの機能が搭載されていそうで、明らかにこの時計は不思議だ。

だが、

 

「……カッコいいな」

 

欲しい、と思った。

しかし、この離れ家にあるものは全ておじいちゃんのものだ。

だからこれが欲しいなら、おじいちゃんに許可を取らなければならない。

幻聴のことなどすっかり忘れて、離れ家を出て母屋のリビングに戻る。

 

まだ両親がおじいちゃんと話をしていて、けれど僕は空気を読まずにおじいちゃんの元に駆け寄った。

その場にいる全員が驚く中、僕は元気な声で問う。

 

「ねぇおじいちゃん!これ頂戴!」

 

と。

当然次の瞬間、両親が口々に叱ってくる。

早く戻しなさいとか、勝手に持ってきちゃダメでしょ、とか。

けれどおじいちゃんは両親を黙らせ、僕にこう言った。

 

「あぁ、良いよ。持ってゆきなさい」

 

嬉しかった。

ただの腕時計として見れば利便性の欠片もないが、不思議とこの時計が世界に一つしかないのだと理解できた。

そして、興奮する僕を他所におじいちゃんはさらに言葉を紡ぐ。

 

「……儂は付けれなかったが、まさかユウヤが付けれるなんてなぁ」

 

それは独り言だったのだろうが、僕の耳にはちゃんと届いていた。

そして僕の手のひらに乗った時計のレンズを押さえて、おじいちゃんは言う。

 

「それで、沢山友達を作りなさい。きっとユウヤなら、珍しい友達が出来るだろう」

「うん!」

「あぁそれと、その時計には名前があるそうだ。なんだったかな……確か、妖怪ウォッチ――」

 

◆◇◆◇

 

「だーーーーー!!あっちぃぃぃぃぃ!」

 

夏休み。

全てを溶かしそうな日光が快晴の空から降り注ぎ、気が狂うほどの熱気が爆発する。

夏の風物詩である蝉が煩く鳴き騒ぎ、神社に取り付けられた風鈴が意味をなしていない。

やってられないと天に向かって叫ぶと、すぐ側であるものを探している少女も弱音を吐いた。

 

「うへぇ〜、死ぬぅ。もういっそ帰りませんか〜?ユーヤさ〜ん」

「バカを言うな……君のウォッチを探してるんだぞ……君が一番最初に諦めてどうする……」

「ユーヤの言う通りダニよ、イナホ。むしろ、ユーが一番頑張るべきダニ!さっきから一番休んでるダニよ!?」

「だってぇ……」

 

と、イナホが口上を述べている間にも探索は続いてゆく。

まぁ、僕の、ではないが。

 

「ユーヤさん!見つけたっスよー!」

 

とか言ってるうちに、地面から一体の妖怪が現れた。

その手にスコップと、一つの妖怪ウォッチを持って。

 

「お、思ったより早かったな。助かるよ、Mr.スコップ」

「いえいえ、自分、掘るのと探索だけが取り柄っスから!むしろユーヤさんの役に立てて光栄っス!」

 

Mr.スコップ。

本人の言う通り掘ることが大好きな妖怪であり、僕の友達の中でトップクラスに癖が無い素晴らしい妖怪である。

スコップにイナホのウォッチ探索を頼み、見事に見つけてきてくれた。

 

「うっひゃ〜!ありがとう!この恩は絶対に忘れませーん!」

「おい、僕への恩も忘れるなよ?」

「もちろんですよ〜。うんうん、やっぱりこの重量感だよね〜、安心するー!」

 

『妖怪ウォッチU2』で手当たり次第に辺りを照らすイナホに、思わずため息が漏れてしまうのは仕方のないことだろう。

軽いな、軽すぎる。

本当に反省しているのか怪しいぞ、やはりMr.スコップに頼るのはもう少し後にするべきだったか。

 

「イナホの代わりに礼を言うダニ。ユーヤ、ありがとうダニ」

「礼は僕じゃなく、Mr.スコップにするんだな。僕は何もしていないし、ちゃんと貰うものも貰ってる」

 

貰うもの、とはメリケン妖怪の妖怪メダルだ。

実は僕は、一度も海外に行ったことがない。

そしてもちろん海外にも妖怪はいるわけだが、うんがい鏡は一度行った事のある場所にしか行く事はできない。

つまり、僕は自力で海外の妖怪に会うことができないのだ。

なので、いつでもUSAに行けるイナホを通じてメリケン妖怪メダルを譲ってもらっている。

 

「じゃあ僕は帰るぞ。もうここに用はないだろ?」

「いやいや〜、もうちょっといましょうよ〜。はいパスっ!」

「うぉっ……おい、ものを投げるのは危ないからやめろ。しかもこれ、ラムネじゃないか」

 

ラムネ、粒の方ではなく瓶に入った液体の方だ。

こんなの地面に落ちれば一発で割れるだろうし、よく投げようと思ったな、君。

 

「少しは夏を楽しみましょっ!ほら、駄菓子もありますし!」

 

と、どうやって持ってきたのか、イナホの手にはこれでもかと駄菓子が乗せられている。

しかもチョコボープレミアムだと?絶対溶けてるだろ、ソレ……。

 

「……まぁ、いいか。夏休みも始まったばかりだしな。付き合うよ」

「やったぁ〜!ほら行くよUSAピョン!早く席取らないと!」

「……席なんてないダニよ?って、イナホー!待つダニー!」

 

何度も思うが、ほんと凄まじいテンションだな、イナホ。

この暑さの中でも保てるその元気を、少しは分けてほしいものだ。

そんな事を思いながら、彼女たちに向かって歩を進め出した。




特に書くこともないので、主人公の情報載せときます。

石ノ森ユウヤ
年齢:14
所持ウォッチ:妖怪ウォッチ”オリジン”
原作の登場人物、石ノ森ユウカの兄。
取り憑かれた妖怪の効力を何倍にも増幅させる能力を妹と同じく持っており、それに悩まされたことも数知れず。
数多くの妖怪と友達契約を結んでいるが、彼自身はビジネス関係で妖怪と接したいと思っている。
どれだけ小さくとも借りを嫌い、妖怪に力を借りるのもちゃんと対価を払う。
なお、彼が交流を結んでいる妖怪ウォッチ使いは、イナホのみ(ケータの存在すら知らない)

なぜ妖怪ウォッチに選ばれたのか分からないほど冷めた性格ですね。
あ、ちなみにイナホがウォッチを無くしていたのは、4のとあるイベントを参照してます(コアすぎる)
それと、この時点で空亡の成仏は完了しております。
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