不意に暇が訪れて、Metubeを開いた時、チャンネル登録のベルが鳴っていた。
銀玲のメンバー限定配信が始まっていた。ゲリラだから、居合わせたのは運がいい。
普段見せるきびきびとした姿とは真逆の、銀玲がそこに居る。
「ふぁぁあ……おはようございます」
おはよう
今三時だぞ
ここには、銀玲の味方しかいないからか、割とふにゃふにゃだ。ガサゴソ、物音が響く。衝突音。
「あいててて」
大丈夫?
ポンコツかわいい
「それじゃはじめます」
配信タイトルは、さくせんかいぎになっている。
「ライブをやろうかなと思っていまして」
お、ついにやるのか
チャンネルの方で告知しないの?
「正式にやるって決まったら、動画出します。今は打ち合わせ中です」
「今日聞きたいのは、どういうのがいいかです。
歌ってほしい曲とか、共演してほしい人とか、尺とか、値段とか場所とか、色々」
「まず料金なんですけど、どのくらい出せますか」
赤スパ代越えなければ幾らでも
流石にライブ代くらいは出すでしょ
メンバーに聞いてもな
「んー、じゃあ逆にします。どのくらいまでなら無料で出しても許せますか」
30%くらい?
15%
半分までなら
「結構分かれてますね。じゃあ次曲についての話をします」
「まず、オリジナル曲聴きたいですか」
聴きたい
ききたい
今から作るの?
「やっぱり、カバー曲だけで終わるライブは寂しいですよね。
となると、オリジナル曲を作る必要があります。
プロの人に頼むと、お金が掛かるので、慎重に選ばないといけません」
ファンメイドがあるじゃん
「ファンメイドの作品がもし叩かれたら、私責任取れないので。プロの人はお金払っているからまだいいですけどね。
勿論、単発の動画なら喜んで歌いますが、ライブだと中々」
銀玲が作るのは駄目なの?
「私がですか? まぁ『Vark out』に手伝ってもらえば出来なくはないですけど」
銀玲の曲が聞きたい
それいいじゃん
「じゃあ頑張って作ります」
やったー
「次は、カバー曲の内容ですね。何がいいですか?」
林檎もぎれビーム!
キン肉マンGO FIGHT!
「あくまで銀玲というキャラのライブなので、そういうキャラ名が入ってる曲はえぬじーです」
林檎もぎれビーム! は考えますけど、そんなハイテンションになれるかどうか」
死んだ目で歌ってもいいんやで
「最初に歌いたい曲はこれですね」
なになに
大丈夫かな
軽く歌ってみて
「ホントのコト!」
ホントのコト 作詞:般若 作曲:Mr.BEATS・a.k.a.・DJ CELORY
「魂なんて売るよすぐ」♪
「好きなタイプはデブでブス」♪♪
「これ歌ったら会場もぶちあがるかな?」
うーん
無理じゃないかな
「結構カラオケで練習したのになぁ……」
「最低のMCはどうですか! いや、これは流石に場違い……」
多分止めたといた方がいい奴
銀玲最低
「じゃあ皆殺しのメロディにしましょう」
皆殺しのメロディ 作詞:甲本 ヒロト 作曲:甲本 ヒロト
「我々人類は バカ」♪♪
「ホントのコトよりもコールしやすいですよ?」
意外と盛り上がるかも?
銀玲HIPHOP好きなんだ
これを無料公開で見せるのか(呆れ)
「まぁ冗談はこのくらいにしておいて」
マジなトーンだった
絶対冗談じゃないでしょ
切り抜いていい?
「メン限は切り抜きえぬじーでお願いします。見つけたら皆で通報ね。
次は真面目な話をするのでよく聞いてください」
「皆は生がいいですか?」
切り抜きNGな(先制打)
エロいニュアンスにしか聞こえん
口パクってこと?
、
「普通、ライブはアーティストが生で歌うじゃないですか。多少下手でもそういうものだし、上手かったら嬉しいです。時には口パクをする人がいます。何故でしょうか? 生で歌うことが重視されていないor困難であるからです。vtuber……というか私は、ライブの時皆の前にいるけど、何というか偏在していて、そこに居ない存在であって。上手く言えないけど、私は事前収録でもいいと思ってます」
やめてくれないか 早口で畳みかけるのは
悩んでいるのはわかった
「全部が全部というわけではないです。MCは即興でやるし、オリ曲は絶対生でやります。
少なくとも、ライブは一時間以上、十曲は歌うので、私の体力が持たないという面も」
たしかにそう
ならしょうがない
体力ないからなー
「体力が無い銀玲は公式設定じゃないですからね?」
その後も、ライブの話が続いた。
「こうやって考えてる時が、一番楽しいな」
わかる
いざやってみるとそんなに楽しくない奴
「あのさ、……いや……ライブ……ごめん、今日の枠はここで終わる、皆ありがとう」
乙
気になるから言ってよ
【大事なお知らせ】
なんと銀玲、●月▽日にライブをやることが決定しました!
場所は◆◆◆◆で一週間の間アーカイブ視聴も可能です。
値段は5000円で現地の場合は8000円になります。
決して安くはない金額だけど、見に来てくれたら幸いです。