異世界でも大東亜共栄圏   作:えなかま

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 支那派遣軍が対パーパルディア皇国との戦争に明け暮れている中、対ソ連の要であった関東軍は割と暇していた。そんなのを見計らってかトーパ王国で異変が起こる。



第八話 魔王の足音

日本から西にあるフィルアデス大陸、その北東部に四国ほどの大きさの島がある。

 

 フィルアデス大陸とその島は、厚さたったの200m、長さ30kmという細長く伸びた陸地によって繋がっている。

 

 

 

 その島国の名はトーパ王国という。

 

 

 

 トーパ王国の北東部には厚さたったの100m、長さ約40kmの陸続きでグラメウスと呼ばれる大陸に繋がっている。

 

 

 

 大陸グラメウスは魔物と呼ばれる生物が支配する大陸であり、人間、亜人の国家は存在しない。

 

魔物は全く話しが通じず、人間や亜人を見つけると襲い掛かってくる。

 

 魔物自身は特に文明を築いている訳ではなく、その秀でた身体能力を使用し、バーサーカーのように人間に襲い掛かる。

 

 日本人が魔物を一言で表すなら「害獣」である。

 

 

 

 トーパ王国の北東部には城塞都市トルメスがあり、魔物の大陸グラメウスとトーパ王国の間の細長い陸地には「世界の扉」と呼ばれる城壁を築き、永きにわたりトーパ王国は魔物の侵入を防いできた。

 

 

 

 この世界の扉には、トーパ王国兵が交代で常駐し、それを支えるために城塞都市トルメスが存在する。

 

 

 

 トーパ王国の民は、フィルアデス大陸への魔物の侵入を防ぐ人類の守護国として高い誇りを持っていた。

 

 文明圏だの列強だの言っていられるのは、魔物の侵入が無いという絶対的に治安が良い状況だからこそ国が富む。

 

 トーパの民がいなければ、その国々は立ち行かなくなる・・・と。

 

 

 

 その日はいつもと同じように、穏やかな朝だった。

 

 非常勤として雇われた傭兵、ガイ は魔物の大陸グラメウスとトーパ王国の勢力圏の境目にある城壁「世界の扉」でグラメウス大陸の方向を眺めていた。

 

 

 

「はーーー、眠いなぁ。寝とくかぁ」

 

 

 

 ガイはやる気の無い声を出す。

 

 

 

「こらこら、グラメウスの監視は人類、その他亜人の生存に関して重要な任務だぞ」

 

 

 

 幼馴染であり、共に勤務をする事になった騎士モアが傭兵ガイに注意を飛ばす。

 

 

 

「そんなこと言っても・・・・。」

 

 

 

 ガイは城壁を見る。

 

 

 

「この世界の扉は、高さが20mもある城壁だ。魔物の大陸と陸続きといっても、ここ10年で最大規模の魔物でも、道に迷ったゴブリン10匹だぜ!上から弓を撃って、はい、おしまい、だろ?ゴブリンなら1000匹いてもこの城壁ならビクともしねぇ。寝てても一緒だろう?」

 

 

 

 エルフでもあり、真面目な騎士モアが反論する。

 

 

 

「・・・ここ100年くらいで見ると、オークやゴブリンロードも城壁まで来たことがある。オーク等は、やっかいだぞ」

 

 

 

・・沈黙が流れる。

 

 

 

「確かになぁ。オークは要塞砲を直撃させてやっと倒せるほど強大だが、100年単位の話を言われてもよう・・・。エルフさんは真面目だな。ヤレヤレだぜ」

 

 

 

 非常勤のガイはうなだれる。

 

 いつもの日常がそこには広がっていた。

 

 「世界の扉」と呼ばれる城壁から北側のグラメウス大陸に向かっては、長の短い草が生えているのみであり、見通しは良い。

 

 今の季節は草は濃い緑色をしており、陸地部分の北側を見れば、見通せるかぎり草原が広がる。

 

 小鳥たちは歌い、蝶は舞う。

 

 今日も何事も無く、この勤務は終わるだろう。

 

 騎士モアと傭兵ガイがそう思った時だった。

 

 

 

 コォォォォォォ・・・コォォォォォォ・・・・・。

 

 

 

 おぞましい・・・・おぞましい何かが聞こえる。

 

 

 

「何だ!?あれは!!!」

 

 

 

 グラメウス大陸の方角の大地が少しづく黒くなっていく。

 

 

 

「何だ!?大地が・・・黒くなっているのか!!?」

 

 

 

 騎士モアは望遠鏡を覗き込む。

 

 

 

「あ・・・あれは!ゴブリンだ!!!大地を埋め尽くすほどのゴブリンの群れが向かって来るぞ!!ぬ!!!オークが、オークも見える。ひゃ・・・・総数1000を超えるぞ!!!」

 

 

 

 さらに先に、オークよりも大きい魔物が2体見える。

 

 

 

「な・・・なにぃ!!!あれは、まさか・・・魔獣レッドオーガとブルーオーガ!!!!伝説の魔獣までもが見えるぞ!!!」

 

 

 

 オーガと呼ばれた2体の魔獣の後ろには、パーパルディア皇国の地竜を3回り大きくした赤い地竜のようなものが見える。

 

 その上には、オーガよりも1回り大きい魔獣のような物が1体。

 

 

 

 騎士モアはトーパ王国の資料室で古文書を読んだ事があり、それを思い出す。

 

 

 

「せ・・・せ・・・せ・・・・赤竜と、魔王ノスグーラ!!!!!!」

 

 

 

「通信兵ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 

 

 

 彼は通信兵に命じ、世界の扉の南方にある城塞都市トルメスに至急通信を送った。

 

 

 

 コォォォォォ グゴォォォォォォ・・・

 

 

 

 大地を灰色に覆いながら、魔物ゴブリンの大群が世界の扉へ迫る。

 

 当面は、常備兵力のたった150人で城壁を支えなければならない。

 

 現時点の世界の扉を守る兵たちの長、騎士長が騎士モアに命ずる。

 

 

 

「モア!!お前の知識は魔物に精通している。今見た事を、お前はトルメスに直接出向いて伝えろ!!!」

 

 

 

「し・・・しかし、私も共に・・・・・」

 

 

 

「うるさい!!!非常時だ!!!この情報を正確に伝える必要があるんだよ。ここでミスをすると、国全体、いや、最悪フィルアデス大陸の全生命に脅威が及ぶぞ!!!反論は許さん!!!仲の良い傭兵もお供に連れて行け!!!」

 

 

 

 騎士モアとガイは馬に乗り、城塞都市トルメスに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 トーパ王国 城塞都市トルメス

 

 

 

 世界の扉を管理するために作られた城塞都市トルメスに、騎士モアと傭兵ガイが馬を飛ばして到着したころには、魔通信を受信したトルメスは、すでに非常召集をかけており、全力で「戦争」の準備中であった。

 

 

 

 モアとガイは、トルメスに着くなりすぐに、トーパ王国北部守備隊長の元に通される。

 

 あいさつもそこそこに、激が飛ぶ。

 

 

 

「すぐに現状を報告せよ!!」

 

 

 

「はっ!!発見日時は通信時、グラメウス大陸方向から魔物が地を埋め尽くす勢いで侵攻!!ゴブリン約20万、ゴブリンロード約2万、オークが2千、王立古文書に記載された伝説の魔獣、レッドオーガとブルーオーガが各1体を確認、また、赤竜に乗った魔王ノスグーラを1体確認しました!!!」

 

 

 

 絶句・・・想像を絶する圧倒的戦力だ。

 

 

 

「北部守護隊の全力出撃、兵5千ではとても持たない!通信兵!!!」

 

 

 

「はっ!!!」

 

 

 

「王に速報!!魔王ノスグーラが復活した!!!国軍を全力投入する必要ありと送れ!!!」

 

 

 

「はい!!!」

 

 

 

 通信兵が走って行くと同時に別の通信兵がとび込んでくる。

 

 

 

「何事だ!!!」

 

 

 

 隊長が問いただす。

 

 

 

「世界の扉が突破されました。守備隊は全滅です」

 

 

◆◆◆

 

 

 

 トーパ王国 王都 ベルンゲン

 

 

 

 国王トーパ16世の前で国の重臣たちが真剣に会議をしている。

 

 城塞都市トルメスの精鋭兵約5千は現在突如として現れた魔王軍約20万の猛烈な攻勢にさらされている。

 

 トーパ王国軍約1万5千の援軍はすでに王都ベルンゲンを出発し、城塞都市トルメスに向かっている。

 

 

 

「何故・・・今突然に、神話の魔王軍が復活したのか・・・そもそも、本当に魔王軍なのか?どうやって確認したのだ?」

 

 

 

 王が問う。

 

 王立大学の教授が発言する。

 

 

 

「神話では・・・神話では、魔王は勇者4人のうち、3人の命を使用した封呪結界に封じ込められているとあります。

 

 そして、同結界は毎年少しづつ減衰していくとも。

 

 魔王復活はこの封呪結界の減衰によるものと思われますが、今回、大軍を率いて侵攻してきているため、今復活した訳ではなく、時間軸としては少し前に復活し、軍備を整えてから侵攻してきたものと思われます。」

 

 

 

 話は続く。

 

 

 

「次に、魔王の確認方法ですが、王も知ってのとおり、勇者パーティーにいた獣人族ケンシーバのイメージの魔写を石版に施し、今では失われた技術ですが、時空遅延式魔法をかけています。

 

 王国でも古文書研究者等、魔王の魔写を見たことがある者もいます。

 

 私も見たことがありますが・・・今回最初に報告してきた騎士モアも見た事があったとの事です。

 

 また、レッドオーガやブルーオーガも確認されていることから、今回の魔王軍は本物である可能性が高いと判断いたします」

 

 

 

 外交担当大臣が前に進み出る。

 

 

 

「何れにせよ、万単位の魔物が侵攻してきている。もしも我が国が落ちれば、神話のごとくフィルアデス大陸全体に魔物が流出しかねない緊急時です。

 

 王!この事実を各国に伝えてよろしいか?」

 

 

 

「うむ、魔物の動向はリアルタイムで伝えてやれ。

 

 各国が援軍を組織中に我が国のみが倒した場合、やはりリアルタイムで伝えることが必要だろう。」

 

 

 

「援軍の要請はいかがいたしますか?」

 

 

 

 外交担当大臣の問いに、騎士団長が口を挟む。

 

 

 

「陛下、畏れながら私は援軍が必要だとは思っておりません」

 

 

 

「ほう・・・何故か?」

 

 

 

「まず、昔は国家の概念すら無かった。当時に比べたらドワーフの技術は向上し、魔導砲もあります。エルフの魔術研究により、魔法も失われたもの多いとはいえ、飛躍的に向上しています。

 

 人族についても高度な戦術、戦略が取れるため、昔に比べ、「強さ」という意味において、昔とは比較になりません。気をつけるのは、魔王とレッドオーガ、ブルーオーガくらいであり、その他のオークやゴブリンの兵を見るに、我が国のみの戦力で十分対応可能かと思われます。魔王やオーガも、王宮魔導戦闘衆特戦隊で対応可能ではないかと思います。」

 

 

 

「そうか・・・。」

 

 

 

 王は考え込む。

 

 

 

「では、各国には事実だけを伝えろ、問題は魔王とその側近だな・・・。

 

 大日本帝国は強大だが・・・そもそも国交がないしなぁ・・・。あまり頼みたくはないが・・・外務担当大臣、パーパルディア皇国に小隊規模でも良いから援軍を送れないか、打診してくれ。」

 

 

 

「はっ!!!」

 

 

 

 会議は深夜まで続いた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 魔王軍 本陣

 

 

 

 暗闇の中、コウコウとした松明が焚かれ、その光が魔獣3体を照らしている。

 

 その中で中心的な場所にいる者、黒い体は筋肉で盛り上がり、針金のような毛は人間たちの刃物を弾く。黒く渦巻き状に突き出た角を持ち、他種とは隔絶した魔力を放つ「それ」はゆっくりと話し始める。

 

 

 

「しばらく見ないうちに、人間どもは随分と数を増やしたみたいだな・・・。

 

 まあ、人間の肉は美味いので、食料の現地調達はしやすくなるのは良いな」

 

 

 

 肉を食べながらその者は言い放つ。

 

 付近には食された後の人骨が散乱する。

 

 

 

「魔王ノスグーラ様、今回の侵攻、軍はどこまで行かれるご予定で?」

 

 

 

 魔王と言われし者にレッドオーガが話しかける。

 

 

 

「前回は、海の南の大陸(ロデニウス大陸)の神森に手を出して太陽神の使いを召喚されたからな・・・。

 

 今回は南の大陸(フィルアデス大陸)の制圧までにしておくか・・・。」

 

 

 

「しかし、手ごわいですな。20万用意したゴブリンのうち、すでに2万体が消耗した。しかし、人間どもは300体程度しか討ち取れていない」

 

 

 

「まあ、前回からずいぶん時間がたっているしな。下種どもも、少しは学んだのだろう。

 

 オークはまだ10体しか倒されていない。

 

 何れにせよ、我々の創造主である魔帝様の復活が近い。

 

 この世界を自分たちの物と勘違いしている下種どもを駆除し、魔帝様が速やかに統治に移れるように、少しでも助力するのが我らの使命よ」

 

 

 

 話は続く

 

 

 

「魔帝様の国・・・魔法帝国が復活した暁には、その絶大な国力であっという間に世界を征服なさるだろう。

 

 人間や亜人は魔帝様のように、今は国を作っているらしいが、下種が魔帝様の一族に対抗するなど不可能だ」

 

 

 

「時は近い。その前に少しでも征服地を広げるぞ」

 

 

 

「オウ!!!」

 

 

 

レッドオーガはゆっくりと話し始める。

 

 

 

「ところで魔王様、私は少し気になる事があるのですが・・・。」

 

 

 

 レッドオーガの顔は困惑している。

 

 

 

「何だ」

 

 

 

「前回の戦いで、我々は「太陽神の使い」に敗れました。

 

 太陽神の使いたちは、強かった。

 

 キーンと甲高い音を発し、音を超える速さで飛び回る神の船、強大な爆裂魔法を放つ角の付いた鉄の地竜、全長が250mを超える強大な力を持った魔導船。

 

 敵の種族連合をあっさりと敗った精強な魔王軍が手も足も出なかった。

 

 太陽神の使いたちの強大な爆裂魔法の恐怖が今でも魂にこびりついています。

 

 俺は、古の魔法帝国の力を知らない。

 

 魔王様、古の魔帝様のお力は、あの太陽神の使いすらも上回るのでしょうか?」

 

 

 

 魔王ノスグーラは笑い始める。

 

 

 

「はっはっは、そんな事か。あの忌々しい太陽神の使いでさえ、魔帝様のお力の足元にも及ばんよ。

 

 空を飛ぶ神の船は、おそらく魔帝軍の誘導魔光弾にかかればあっさりと落ちるだろう。

 

 魔帝軍の天の浮船の頑強さは凄いぞ!!!太陽神の使いのように、誘導魔光弾1発で墜ちる程やわではない。

 

 太陽神の使いの、巨大な戦船も、魔帝軍の爆裂誘導魔光弾の飽和攻撃で沈むだろう。

 

 何れにせよ、魔帝様の力は絶大だ。いかなる種族も魔帝様には勝てない。

 

 その強さは絶対的だ。安心するがよい」

 

 

 

「ははっ!!!」

 

 

 

 魔王軍の夜は更けていった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 パーパルディア皇国 皇都 エストシラント 第3外務局

 

 

 

 トーパ王国大使は小規模部隊の派遣要請のために、第3外務局を訪れていた。

 

 

 

「以上、神話に刻まれし伝説の魔王が復活いたしました。我が国の騎士団は総力を挙げて交戦中ですが、魔王が伝説のとおりの強さであれば、討ち取るのは大変な困難を伴います。

 

 貴国の歩兵でも持ち運び可能な魔導砲が極めて有効となる可能性があります。

 

 小隊規模の派遣をお願いしたいのですが・・・。」

 

 

 

「無理ですな。」

 

 

 

 第3外務局担当は即答する。

 

 

 

「な・・・ご検討だけでもしていただけませんか?もしも我が国が突破されたら、フィルアデス大陸全土に魔王軍が浸透する事になります。」

 

 

 

「今、皇国は大日本帝国と交戦中です。

 

 小隊とはいえ「軍」を他国のために派遣している場合では無いのですよ。これは、貴国に嫌がらせをしている訳ではありません。

 

 それに・・・フィルアデス大陸に国の概念が無い時代に名を覇せた魔物が今更復活したところで、たかが知れているのではありませんか?

 

 もしも魔王軍がフィルアデス大陸に侵攻してきましたら、その時は我が国も考えるでしょう。」

 

 

「そ・・・そんな!! 魔王軍は強大です。フィルアデス大陸の存亡だけにとどまらず世界の存亡が掛かっているのですよ!」

 

 

 トーパ王国大使は食い下がらない。当然自分の生死にかかわってくるので必死だ。

 

 

 「正直申しましょう。我々としては派遣するメリットが欲しいのですよ。貴方も大使ならお判りでしょう?こちらとしては別にトーパ王国が滅んでもかまわないですし、なんならそのまま大日本帝国と戦って互いに損耗しあえば一石二鳥とまで考えているのですよ。」

 

 

 大使は少し間を置くと

 

 「わかりました。我が国は何をすればよろしいですか?」

 

 大使はプライドを捨てる。これも国のためだ。魔王に服従を誓うよりはよっぽどマシだと自分を納得させる。

 

 「流石大使。話が早くて助かりますな。ではこれでどうですか。パーパルディア皇国が魔王軍を討伐した暁には即座にトーパ王国は大日本帝国に攻め込むと。攻め込む理由は何でも構いません。」

 

 第3外務局担当はニヤついた顔で淡々と条件を提示する。

 

 大使は予想していたこととはいえパーパルディア皇国と大日本帝国どちらかを選べと問われればパーパルディア皇国を選ばざる負えない。

 

 「わかりました。しかし即座…ですか?」

 

 「トーパ王国軍の規模では大日本帝国軍に対して大した損害を与えられないでしょう。しかし奇襲であれば少しは対抗できるかもしれない。流石に駐留まで認めさせたらトーパ王国の立場上都合が悪いのは理解しているつもりです。」

 

 

 実のところ第3外務局担当は魔王軍残党討伐の為とか適当に理由をつけて実質的に駐留させようと考えていた。何なら魔王軍残党が大日本帝国側に逃れた為とか理由をでっちあげてトーパ王国側から大日本帝国を攻め込むまで考えていた。

 

 

 「わかりました。約束しましょう。ただ確実に魔王軍を退けていただきたい!」

 

 

 「もちろんですよ。列強を見くびってもらっては困りますなぁ。」

 

 第3外務局担当は少し考えると

 

 「そうですな。では軍団規模の援軍を期待しててください。古代の遺物など我が国最新の魔導砲の前には無力ですよ。」

 

 

 「それは心強い!王も喜ばれます!」

 

 

 トーパ王国大使は魔王軍を退けた後の国の行く末を憂いながらも、パーパルディア皇国の援軍要請に成功した。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 満州国 首都 新京

 

 

 

 トーパ王国の外交官は悩んでいた。

 

 本国から、大日本帝国へ魔王討伐の援軍を願い出るよう指令が来る。

 

 パーパルディア皇国への援軍要請は成功したらしいが…

 

 

 

「ふぅ・・・何も知らないと、気楽だな・・・。」

 

 

 

 大日本帝国はパーパルディア皇国と戦争中だというのに。そもそも国交も無いのに。その事は、本国にも報告済みなのに・・・・どうしたものか・・一つ賭けに出るか・・。

 

 

 

 コンコン

 

 

 

 部屋のドアがノックされる。

 

 どうやら、満州国外務部の準備が整ったようだ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「と、いう訳で我がトーパ王国騎士団は現在、城塞都市トルメスにおいて、各種族の敵、魔物を制御できる魔王とその配下の魔王軍と戦っています。

 

 ゴブリン等のザコは我が国の騎士団で何とかなるのですが、魔王の魔力が伝承のとおりなら、我が騎士団に相当の被害をもたらします。魔王とレッドオーガ、ブルーオーガを倒すため、小隊規模で良いので軍を派遣していただけませんか?」

 

 

 

 外務部の担当は考え込む

 

 

 

「流石に国交のない国に軍を派遣するというのは…しかし、パーパルディア皇国が軍団規模の戦力の派遣を決定しているというのは気がかりですな。」

 

 

 

「我々も驚きました。あのケチ臭い皇国が軍団規模の派遣を決定するとは。どうせパーバルディア皇国のことです。何か企んでいるに違いありません。もし、魔王軍が撃退された後に皇国が日本軍を攻撃するようなことになったとしても我々には止める術はありません。なので日本軍の皆様方がいれば安心なのですが。」

 

 

「わかりました。一旦持ち帰って検討させていただきます。」

 

 

 

 後日、トーパ王国、皇国と満州国及び関東軍の間にパーパルディア皇国軍の魔王討伐隊の領内通過をを許可する協定が成立。さらに関東軍は皇国軍の大規模な派遣を脅威と判断。皇国軍の監視も兼ねて一個師団と一個戦車連隊の派遣を決定。

 

 

 

 トーパ王国大使は、結果的にパーパルディア皇国と大日本帝国両軍の援軍要請に成功した。

 

 

 

 

 

 

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