ゼロワン 01hers 仮面ライダーゼロ 作:pater-col
《全世界規模の謎の武装集団によるバイオテロから一カ月、被害にあった各地では、復興が進んでいます》
テレビから破滅主義新興宗教団“シンクネット”によるテロ行為からの復興が流れていた。全世界規模で発生したこのテロ行為は、からくも“仮面ライダー”の存在によって鎮圧された…その一人が自分の就職先である飛電インテリジェンスの代表取締役社長・飛電或人である。さてそろそろ会社に向かわなければ。いつも通りの仕事をこなしつつ、ゼロワンドライバーのデータを…
「あ」
時計を見てみると8:30をしめしていた。出社時間は、9:00である。
「遅刻だああぁぁ!!!」
急いで荷物を持って自転車に乗る。ここから全力で漕げば20分で着くだろう。信号に捕まらないことを祈ろう。
「急げ!間に合え!」
自転車を漕ぐスピードを増して彼は、遠く離れていった…
―――デイブレイクタウン某所―――
一人の男がそこにいた。滅亡迅雷のメンバーではない男。赤味がかった背広を着用し、真っ直ぐモニターの方に向かっていく。
「ようやく私の夢が完成する」
男はそう呟きながらパスワードシステムを解除し、ネットワークに侵入していった。そしてデータを入力していき、SDカードを差し込むと多次元プリンタが起動する。
「人類絶滅の夢が。私のプログライズキーとゼロワンドライバーで」
そこに構築されたのは、ゼロワンドライバーとゼロツープログライズキーに似た赤黒い、飛蝗の描かれたプログライズキーだ。
男はそれを手に取り部屋を出ていく。
「待っていろ、飛電或人。私が全て絶滅させてやる」
「アーク様がいなくてもあの力…何者かしら。でも、人類を滅亡させてくれるならいっか」
何処からいたのか、何処にいたのかも分からないアークの秘書、アズが微笑んでいる。
―――都内某所―――
「ネットワークにアクセスがあった?」
《そう、僕達じゃない誰かのね》
ヒューマギア、滅は同じヒューマギアの迅から通信を受けていた。
「それで、だれが侵入したか分かったのか?」
《それが…アクセス履歴もセンサのデータも消されてたから分からないんだ》
「相当な手練れだな…A.I.M.S.の二人に知らせよう」
そう言いながら滅は、A.I.M.S.の本拠地に向け歩き始める。
《あ!滅。どうやら何かを構築していたみたい…えーと構築物は…》
「構築物は?」
聞き返すと迅は、驚愕したような声で返す。
《プログライズキーと…ゼロワンドライバー…?》
「何?…今すぐ飛電或人のところへ向かえ。A.I.M.S.には、俺が知らせる。あとZAIAのあいつにも知らせろ」
《わかった。雷や亡にも知らせとくね》
滅はそう返しながらA.I.M.S.に向けて歩いていく。
(なにか…大きな悪意が動いている)
―――飛電インテリジェンス社長室―――
「迅から通信が入りました。何者かがデイブレイクタウンに侵入したようです」
秘書のヒューマギア、イズが社長の或人に伝える。
「迅から?それに侵入って」
「そこであるものが構築されたようです。今データを出します」
そう言いながらイズは、頭部のヒューマギアモジュールから空間ホログラムを投影する。そこに投影されたのは、ゼロワンドライバーとプログライズキー。
「…!これは、プログライズキーとドライバー!」
「或人社長、ゼアの予測によればこれを構築した人物は、わが社に来る可能性が高いそうです」
空間ホログラムを閉じ、深刻そうに告げるイズ。
「わかった、今すぐ避難指示を出そう。兄貴には、何かあった時に対応できるように待機を」
「かしこまりました。直ちに行います」
―――A.I.M.S.本拠地―――
「迅から通信が入りました。何者かがデイブレイクタウンに侵入し、ゼロワンドライバーと見たことのないプログライズキーを構築したようです。今こちらに滅が向かってます」
亡が刃唯阿に告げる。
「ドライバーとプログライズキーが?…A.I.M.S.直ちに出動準備。不破には、私が知らせる」
「わかりました。私も何かあった時のため…準備しておきます」
そう言いながら亡は、フォースライザーとゼツメライズキ―を取り出す。
「…ああ、無理はするなよ」
「承知しました」
―――飛電インテリジェンス開発部―――
《避難命令が発動されました。すべての職員は、仕事を中断し所定の避難場所まで移動をお願いします》
「避難?」「何か起きたのか?」「部長、すぐに準備を」
所内があわただしくなる。部長を中心に避難準備が始められていく。
「ついにこの時が…」
そういいながら今朝遅刻しかけた男、夢咲正紘がデスクの引き出しからレイドライザーとインベイディングホーシュークラブプログライズキーを取り出す。
「部長」
「ん?どうした夢咲」
「同僚の一人が放送が届かない場所にいるはずです。確かシステム検査で」
間違いではない。仕事表を見れば確かにそうなっている。
「漣君か…よし私が」
「いえ、自分が行きます。部長はここの避難を」
「…すまない、頼んだ」
「かしこまりました」
口実はできた。探しに行くついでに外に出よう。そう思いながら正紘は、開発部からシステム検査が行われている地下に向かっていく。
《不審者が近づいています。職員は直ちに避難をお願いします》
(何者かが向かってきているか…ますますこいつの出番だな)
レイドライザーとプログライズキーを握りしめる手が強くなる。
―――飛電インテリジェンス本社前―――
デイブレイクタウンにいたあの男が飛電インテリジェンスを見つめる。
「人類絶滅の時だ…」
「待て!」
後ろにA.I.M.S.の隊員と隊長の刃唯阿、滅亡迅雷.netの滅が隊形を組む。
「そのドライバーとプログライズキーは、デイブレイクタウンで生成したものだな。訳を聞かせてもらおうか」
「理由によってはお前を拘束する」
不破諫もそこに集結する。
「…君たちには興味がないが、仕方ない。」
男はそう言いながら大きく手を広げ、話を続ける。
「私はメシア。新たな夢であり人類絶滅へ導く地球の救世主である」
「救世主?ばかばかしい。中学生も大概にしろ」
〔バレット!〕
不破がシューティングウルフプログライズキーを起動する。
「脅威と認定した。今すぐドライバーとプログライズキーを渡せば戦闘にはならない」
「それはできない。私の夢だからな」
刃の勧告にも応じず、ゼロワンドライバーを腰につける。
〔ゼロワンドライバー!〕
「なら…倒すしかない」
〔ダッシュ!〕
滅もプログライズキーを起動する。
「世界の悪意は、我々滅亡迅雷.netが排除する」
〔ポイズン!〕
各々がプログライズキーをライザーに装填する。
〔〔オーソライズ!〕〕
三人それぞれがポーズを構え…
「「「変身!」」」
〔〔ショットライズ!〕〕
〔フォースライズ!〕
それぞれのライダモデルがアーマーを形成していく。
〔シューティングウルフ!〕
〔ラッシングチーター!〕
〔スティングスコーピオン!〕
〔Break Down...〕
「悪意は俺がぶっ潰す」
「対象を破壊する」
「滅亡迅雷.netの意思のままに」
仮面ライダーバルカン、バルキリー、滅がメシアの前に立ちはだかる。
「どうせ絶滅させるものだ。早まったと思えばいい」
メシアはそう言いながらプログライズキーを起動させる。
〔マリスラーニングジャンプ…〕
〔オーソライズ!〕
いつも聞くより禍々しい認証音が鳴り、メシアの足元から禍々しい黒い沼のようなものが広がる。そこから赤黒い飛蝗のライダモデルが現れる。
「私の夢の糧となれ…変身」
〔プログライズ!〕〔アーク!〕
〔End of the world...extinction of human...マリスラーニングホッパー…!〕
〔The savior of destruction, Here is born〕
飛蝗のライダモデルが装甲として展開していき、各部に張り付けられていく。そこに現れたのは、赤を基調とした装甲にぼろ布のマフラー、胸部に黒いリアクターを備えたゼロツーのようなものだった。
「私が仮面ライダーマリス、人類絶滅への力である」