無限の成層圏へのジャンプはライダーキックへと変わる 作:スカイハーツ・D・キングダム
《箒視点》
箒「わ///私は///い///一夏が///す///好きだ///わ///私と///つ///付き合って欲しい///」
いろいろな騒動があった5月の最後の週
私事篠ノ之箒はとうとうルームメイトであり幼馴染の織斑一夏に告白した
場所は私と一夏が共同で使っている部屋だ
自分で言うのもあれだが、私は人付き合いが上手くない…いや、むしろ苦手だ
小さい頃から剣道をやっている…変わっていると自分も少しは思っている
人付き合いが苦手な私は周りと壁を作ってしまっていた
小学校のクラスでは常に浮いていた
小さい頃から剣道をやっていた私は同年代の男と比べても強かった
そのせいか…私は周りの男からは常に男女とからかわれいじめられた
それにより更に私は剣道にのめり込むようになり、周りとの壁が日に日に厚くなっていった
……そんな時だ…アイツと出会ったのは
私の家は剣道教室を開いており、そこに入門してくる者もいる
中には同年代の者も入ってくる
そんな道場に、ある逸材が入ってきた
その逸材こそが、後にIS乗りとして世界にその名を轟かせた初代ブリュンヒルデ事織斑千冬だった
そして…それに付いてくるように入ってきた者もいた
それが、千冬さんの実の弟であり、同年代で唯一私と対等に戦えた男…織斑一夏だった
一夏はそれはもう…剣道の才を持っていた
後から始めた癖に…すぐに私と対等の実力を身に着けた
ただ…一つだけ言うことがあるとしたら……ものすごく私をからかってくる!!
もうしつこいくらい私をからかって来る為、何度も怒った
だが、それを見ていた師範である父からは温かい目で見られ
母からは『箒が私達以外にあんなに話すなんてねえ…』
と父同様温かい目で見られた
私はそれに八つ当たりをするかのように、一夏に全力でぶつかっていった
門下生で私の全力をぶつけられても立ってられるのは一夏だけだった事もそうだが、私と勝負できる奴が居たのが少し嬉しかったからでもある
千冬さん?逆に私がのされる
そんなこんなが続いたある日…私はいつものようにクラスの男共にからかわれ、いじめられた
やれ『男女』だの『剣道やってておかしい』だの
正直もう泣きそうになった次の瞬間
一夏「何がそんなに笑えるんだ?」
このクラスではない、違うクラスから一夏が来た
一夏はクラスに入ると私と私をいじめてきた男達の間に割って入ると
一夏「お前らがなんでこいつの事をバカにできる!こいつの手を見たか?」
そう言われて私は自分の手を見た
竹刀を握り続けていた為私の手はとてもボロボロだ
同世代で私ほど手がボロボロなのは他にいないだろうな
一夏「こいつはな…いつもいつも欠かさず竹刀を振ってんだよ。それこそ休憩の時間になってもずっとだ!こんなに努力して、頑張っているこいつを…なんでバカにできる!!」
……その時、初めて私は一夏が私の事をよく見てくれていたと思った
あんなに私にからかっていたが、それと同時に私の事をちゃんと見ていた…
一夏「お前らこいつと同じ事できるのか?毎日毎日竹刀握って剣道できるか?何も努力していない奴が、努力している奴を笑っていいわけねえんだよ!!」
一夏の剣幕におされ、私をいじめていた男共は何も言えなくなっていった
これで終わりだと思った次の瞬間
一夏「何これで終わりと思ってる?お前ら箒がからかわれていじめられているのを見てるのに誰も助けなかったよなあ?言っておくけど、見てるだけのお前らもこいつらと同罪だからな?」
今度は周りにいる私のクラスメイト達を睨んで言った
その日から、私はいじめられなくなった
私をいじめていた男共はクラスから分かりやすいくらい孤立し、その一方で私を助けなかったクラスメイト達からは謝られた
その一ヶ月後、進級した私の新しいクラスの中に、一夏がいた
一夏「お前あのクラスで友達って呼べる奴一人もいなかっただろ?」
痛い所をつかれた
一夏「もし一人でもいたら、あんなにいじめられなかっただろうに……」
私は……今まで友達と呼べる者が居なかった……人との間に壁を作っていた私に…誰(いじめてきた男共を除いて)も関わろうとしなかった
一夏「たくっ……とりあえず今日中に友達を5人は作るぞ」
箒「は?」
一夏「は?じゃない。学校に来てるのに、友達も作らないでどうする。ちなみに拒否権はないから?」
なんか段々と進められた
一夏「また進級するまでに30人は作る。後29人友達を作る」
箒「ま、待て!なぜ私が…それになぜ29人?」
一夏「何言ってんの?一人は俺、つまり後29人作る…単純だろ?」
……いつの間にか友達認定された
そこからは流れるように進んで行った
これまで持たなかった友達ができ、慣れない対人関係には疲れる所はあったものの、それなりに楽しい学校生活を送れた
一夏からは、友達を紹介されたり、友達の作り方を教えられ、遂には私自身で友達を作れるようになった
いつだったか…私は一夏に聞いた
なぜ私にそこまで関わってくる
それに対して、一夏はこう言った
お前がどこか寂しそうにしていたから
後……お前が面白い奴だったからだな!
そう…なんてことないかのように、笑って言ってきた
……寂しそうにしていたか…
そうなのかもな……身内以外と関わったことのなかった私は……クラスで誰とも関わる事はなかった……けれど…心のどこかで、クラスで楽しそうにしているクラスメイト達が羨ましく…寂しかった……ちゃんと見ていたのだな…
そして…私をいじめから守ってくれた辺りから…一夏といる時、なぜか緊張して、女子と話している一夏を見ると不安になる事が増えた
手を触れられると顔が赤くなってまともに考えられなくなる
それが私の初恋であると知ったのは、それからすぐのことだった
……その後……ISを発明した私の姉…篠ノ之束が姿をくらました事で、政府の重要人物保護プログラムにより、日本各地を転々とさせられる事となり、一夏に想いを伝える前に転校して行った…いや、それは言い訳か
多分私は告白出来なかっただろうな…
一夏と離れ離れにはなったものの、一夏から友達の作り方を教えてもらっていた事もあり、転校先で孤立する事はなかった
だが…例え友達ができたとしてもまた転校してしまう
それでも友達を作ることはやめなかった……
一夏が私に初めて教えてくれた事だったそれを続けて行けば、いつかまた会えると信じたから
…そして、一夏が私の誕生日にプレゼントしてくれたこのリボンを使ったポニーテールをし続けていれば、一夏にすぐ分かってもらえると思ったからだ
そして…6年の歳月が立ち、ようやく再会できた
色々変わっていた所はあったものの、やっぱり一夏は一夏だった
相変わらずからかっては来るが、なんだか懐かしい
私以外の女子と関わりを持ってはいたが、一夏に好意を向けてはおらず、それどころか私の心の内を指摘された
そして……私がいなくなった後に転校してきた一夏のセカンド幼馴染兼
鈴「一夏が好きなら、さっさと告っちゃいなさいよ。一夏はね、直接告白されたことはないけど、ラブレターはたくさん貰ってたのよ。けど、一夏は直接告白じゃないなら話を聞く気はないのよ。自分の気持ちを直接話す。そうしなきゃ、一夏は答えてはくれないの…だから、いつまで経っても好きな男に告白しないあたしの事をヘタレって呼ぶのよ……はあー…」
そう言われ…私は、この6年思い続けてきた気持ちを一夏に伝えた
一夏「……」
言った…言ってやったぞ
ど、どうなんだ…お前の答えは……
一夏「箒……お前…
いくら今までそういう経験が無いからって、流石に部屋のドアを開けたままの告白は不味いだろ」
と…冷静に返された
ってえ?開いてた!?
私は驚いて寮の廊下に続くドアを見ると開いていた、しかも結構な音量で言ったから外に聞こえてしまったかも…
箒「あ///ああっ///」
ここまで来て更に恥ずかしくなった
一夏「……とりあえずドア閉めて、改めて聞こうか…」
そこからは、一夏に自身の胸の内を全て話した
一夏は私の本音を全て黙って聞き、それが終わると
一夏「そうか……箒が俺の事好きなのは6年前からなんとなく知ってたが……きっかけがよく分からなかったからなんでか考えてはいたんだがなあ…」
箒「ふぇ///」
ここに来てまさかのカミングアウト!
知ってたんだ…
箒「な///なぜ知ってたのに///今まで言わなかった!」
一夏「単純な理由だ。俺は箒の事意識してなかったからな」
箒「え?」
一夏「友達として意識してたが異性としてはしてなかった」
それはつまり……
箒「私のことは……好きでは、なかった……」
………失恋…そういうことなのだろう
はは…なんてことだ……どうしよう…これから、どう接すれば…
そう思っていると
山田「あのー、篠ノ之さんと織斑君いますか?」
このとぼけた声は山田先生だ
一夏「どうかしたんですか?先生」
山田「あ、はい。お引っ越しです」
一夏「主語抜けてますよ…それでは山田先生がこの部屋に引っ越すと捉えられますよ?」
山田「あ、すみません!えっと、お引っ越しするのは織斑君です。部屋の調整が終わったので今日から同居しなくてすみますよ」
つまり…一夏とはここでお別れか…
今の状況では好都合……だが…こんな逃げる様な真似…私はしたくない…だが…一夏とこの場に居るのは余計に辛い…失恋をする前は同じ部屋に居たかったのに…
一夏「ああ待って下さい山田先生。俺は別に移動しなくてもいいですよ?」
山田「はい?」
箒「え?」
へ?
一夏「俺はここにいるのが定着してるし何より、ここにいる方が楽しいので…」
山田「で、ですが年頃の男女が同室で生活するというのは問題ありますし…」
一夏「ならこうしましょうか…この分ですと、もう一組の男女ペアにも引っ越しの呼びかけするつもりなんでしょ?」
山田「た、確かに佐藤君にも引っ越しの呼びかけはしますが…」
一夏「そっちの男女ペアが別に引っ越さなくても良いって言ったら俺はこのまま箒と同室って事にしてくれません?」
一夏がそう山田先生に提案した…こんなの通るわけ無いと思っていたが
山田「……分かりました。それでは佐藤君達の所に言ってきます。……多分引っ越すことになると思いますが……」
山田先生はそう言って部屋から出ていった
一夏「いーや、引っ越さない。100パー、いや…1000%引っ越さないね」
そう自信持って言った
箒「…どういうつもりだ……」
一夏「いやな?俺は箒の事をそういう風に見た事は無いが、何年も俺を想い続けてきた事と、俺に告白した勇気に免じて、一度だけチャンスをやろうと思ってな?」
箒「チ、チャンス?」
一夏「ああ…来月ある学年別個人トーナメントでお前の全力を俺にぶつけてこい。それで俺が認めたら、お前と付き合おう…」
箒「なっ///!?」
まさかの展開!つまり認められれば晴れて私は一夏と……いや、待てよ…
箒「ま、まさか一夏…お前…この為に……私との同居を……」
一夏「もし俺に認められて付き合う事ができれば箒にとっては天国だが…認められずなおかつ付き合えなければ、この一年間……気不味く過ごすことになるな♪」
こ、こいつ…私を追い込む真似をするとは…
箒「お前性格悪すぎるぞ!!」
一夏「その性格が悪い奴を好きになった悪趣味の女はどこのどいつたっけ♪」
くそ…これでは意地でも認めさせなければならないではないか!
一夏「箒」
箒「なっ、なんだ?…」
一夏「手を抜くなよ…お前の全てをぶつけろ…さもないと…天国ではなく気不味い一年間を過ごしたくなかったらなあ」
そう挑発気味に言われた
箒「………ああ!やってやる!!必ずお前に認めさせてみせる!」
こうして私は新たな決意を胸に、その日を終えた
ちなみに件の男女ペアは引っ越し拒否したので私達は引き離されなかった
△△△△
《一夏視点》
千冬「諸君…おはよう」
6月に入り、学年別個人トーナメントが近づく頃だった
山田「えー…本日は大事なお知らせがあります。ええ……このクラスに転校生が2名入る事になりました!」
それを聞きクラス中で歓声が上がる
山田「それでは入ってきてください!」
山田先生の言葉に、教室の扉が開いた
一夏「……(転校生…)」
《昨日の出来事一夏視点》
それは…昨日の夜の出来事だった
一夏「……それは本当なのか社長」
カズマ「ああ…どうやら明日、俺達のクラスに転校生が2名…しかもどっちも色々問題がある…」
カズマ…いや社長に部屋に呼び出された俺は社長がいる部屋まで来た…すると、突然転校生が来る事を話された
一夏「どう問題があるのか?」
カズマ「ああ…まず片方はフランス…あのISシェア世界第3位の大企業、デュノア社の息子……つまりは世界で
一夏「……いつかは出てくるとは思っていたが…きな臭いな」
カズマ「だろ?とりあえず、亡にデュノアにハッキングして調べさせてみるつもりだ」
一夏「……一応言っておくがそれ犯罪だろ?」
カズマ「なに言ってんだ?亡はA.I.M.Sの一員だぞ?それにこれがIS関連の犯罪なら未然に防ぐ為に先手は打つべきだろ?」
一夏「……物は言いようだな……それで…そいつの資料は?」
カズマ「ああ…今渡す…」
そう言ってカズマは俺に写真付きの資料を渡した
写真に写っていたのは、金髪で華奢な見た目の女とも男ともとれる美少年だった
一夏「……名前は…」
《現在》
シャルル「フランス代表候補生のシャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れな事も多いかと思いますが、皆さんよろしくお願いします」
そう告げたシャルルは一礼する
その間クラスは静かになった
……まるで嵐の前の静けさの様に
一夏「(やば!)」
俺はこの後の展開を予測できたので耳をふさぐ
よく見ると箒やセシリアも同じように耳をふさぐ
クラス中の歓声「「「「きゃあああああ!!」」」」
やっぱこうなるな
「男の子よ!」
「しかも三人目でうちのクラスに!!」
「美形で守ってあげたくなる系の!」
やばい…こいつら初日の出来事忘れてないか
そんなに騒いでいると
カズマ「うるせえええぇ!!」
ダンダンダンダンダンダンダンダンダン!←そこら中にゴム弾を発砲した
ほらな?
カズマ「あ、これがこのクラスだ。俺はクラス代表の佐藤和真。シャルル・デュノア君、ようこそIS学園に!」
一夏「(あの流れで自己紹介に持って行きやがった!?)」