無限の成層圏へのジャンプはライダーキックへと変わる 作:スカイハーツ・D・キングダム
カズマ「はあ!」
俺事ゼロワンは、バッタの力を宿したフォーム『ライジングホッパー』の姿でセシリアに向かっていった
パンチやキックを次から次へと浴びせていき…セシリアは防ぐので精一杯だ
セシリア「グッ……生身の時もそうでしたが…近接攻撃が得意のようですね…なら!」
そう言うとセシリアは空に飛んで距離を取った
セシリア「どうです!飛び遠具のない…飛ぶ事もできないあなたには、わたくしに攻撃する事もできっ!?」
話している最中のセシリアに俺が近づく
カズマ「バッタはジャンプするって知らないのかおい」
ライジングホッパーのアビリティ『ジャンプ』はその名の通り、跳躍に長けた能力
最大で60メートルは飛べる脚力を持つこのフォームならば、セシリアのいる高さにまで届く
カズマ「オラァ!」
俺の蹴りがセシリアにぶつかり、そのまま地上に落下するが、起動を立て直し、
セシリア「クッ…あまり調子に乗らない事ですわよ!」
ブルーティアーズ4機を俺に囲わせ、四方からレーザーを飛ばしてきた
カズマ「出番だ…」
俺は足元に置いてあるアタッシュケースを拾うと展開させると
『アタッシュカリバー!』
音声が流れ、アタッシュケースは剣状の武器へと変化し、レーザーを全てそらす
セシリア「か、形が変わった!?」
カズマ「フン!」
俺はバッタの脚力でセシリアとの距離を縮め
カズマ「はあ!」
アタッシュカリバーで攻撃する
セシリア「ッ!……」
俺の攻撃を受けてセシリアは苦しそうな顔をしている
カズマ「さて…そろそろここらで…」
俺はそう言うとドライバーに装着しているデバイスを抜き
『ジャンプ!』
スイッチを押し、アタッシュカリバーにある差し込み口に差し込む
『"Progrise key confirmed. Ready to utilize."』
カズマ「邪魔なビット兵器(ブルー・ティアーズ4機)を切り裂いてやろう」
『グラスホッパーズアビリティ!』
その音声と共に、アタッシュカリバーの刀身に黄色のエネルギーが纏い
カズマ「はあああああっ!」
ラ
イ
ジ
ン
グ
カ
バ
ン
ス
ト
ラ
ッ
シ
ュ
セシリアのビット2機を破壊した
ラ
イ
ジ
ン
グ
カバンストラッシュ
セシリア「なっ!?わ、わたくしのブルー・ティアーズが!」
セシリアが驚愕した顔を浮かべるが…
セシリア「で、ですが引っかかりましたわね!ブルー・ティアーズは」
カズマ「全部で6機だろ?知っている」
俺は背後にある別のビット2機の内1つを破壊した
セシリア「き…気付いていたですの!?」
カズマ「まあ…こんなもんだろ……」
俺はそう言うとデバイスを抜き、変身解除をした
セシリア「な…何をしているのですか!?」
カズマ「お前との勝負はこの位で結構…それに目的は果たしたしな」
セシリア「も、目的?」
カズマ「イギリスの専用機『ブルー・ティアーズ』のデータ収集は済ませた…俺の目的の大部分は済んだ…それに、お前の弱点は既に見切っている…これ以上戦ってもお前には勝ち目はない…」
セシリア「な、わたくしの…弱点…」
カズマ「お前は近距離戦が得意ではないのと、お前のそのビットは毎回お前が命令を送らないと機能しない、そしてその間…お前はそれ以外の攻撃ができない…なぜなら制御に意識を集中させなければならないからだ…違うか?」
セシリア「……!」
カズマ「図星みたいだな…それに……これ以上お前と戦ったら…次お前が戦う一夏が有利になるだけだろ……この決定戦における勝利の条件は、相手を倒すことではなく、相手よりも強いと証明することだ……俺の実力は…戦ったお前がよくわかるだろ?……」
俺はそう言うと……俺はピットに戻って行った
△△△△
《一夏視点》
アリーナでカズマとセシリアの戦いを見ていた俺達だが…箒や山田先生は驚愕していた
箒「つ、強い…」
山田「一年生とはいえ相手は代表候補生なのに…全く苦戦せずに圧倒するなんて……」
千冬「あのくらいで驚くな……これからこんなことがしょっちゅう起こる」
一夏「んじゃあ次は俺だな」
千冬「一夏…分かっているとは思うが」
一夏「言われずとも分かっている…しっかり考えてこの機体の能力を最大限使いこなせるようにする…それと、そこは織斑じゃないですかい…織斑先生?」
千冬「フン…これは私の独り言だが……負けるなよ」
一夏「はっ!初めから負けるつもりで挑むわけないじゃないですか…」
そう言って今度は俺がゲートに向かった
箒「一夏!」
一夏「うん?」
箒「そ、その…勝ってこい!」
一夏「ああ…勝ってくるさ」
△△△△
《カズマ視点》
さあて続いては一夏の番でこれからアイツの専用機『白式』がセシリアと戦う事となる
IS同士の闘いが繰り広げられる
はずだったが
アナウンス『え、えー…勝者…織斑一夏さん!』
……なんか清々しいくらい速攻で決着ついた
試合時間わずか10秒足らずで終わった
突然だが、IS同士のバトルの説明をしよう
ISバトルは、相手の『シールドエネルギー』(操縦者を守るためにISの周囲に張り巡らされている不可視のシールド。攻撃を受けるたびにシールドエネルギーを消耗し、シールドバリアーを突破するほどの攻撃力があれば操縦者本人にダメージを与えることができる)を0にすれば勝ちだ
そしてISの操縦者が死なないように、ISには『絶対防御』(全てのISに備わっている操縦者の死亡を防ぐ能力であり、シールドバリアーが破壊され、操縦者本人に攻撃が通ることになってもこの能力があらゆる攻撃を受け止めてくれるが、攻撃が通っても操縦者の生命に別状ない時にはこの能力は使用されない。この能力が使用されるとシールドエネルギーが極度に消耗する)がある
まあ要するに攻撃をくらい続けると負けてしまうと言う単純な事なのだが、それでは試合が10秒で終わった理由の説明がつかない
俺の攻撃を受けてシールドエネルギーが消耗していたとはいえ、セシリアにはまだシールドエネルギーは半分近く残っている…それではなぜなのか……
それを織斑先生に聞くと次の様な事を言った
千冬「『雪片弐型』(ゆきひらにがた)の『ワンオフ・アビリティー』……『零落白夜』(れいらくびゃくや) の効果は…『バリアー無効攻撃』だ…」
雪片弐型とは、白式の近接攻撃用の刀剣型の武器であり、この武器の特殊能力名は零落白夜……発動中に相手に攻撃を加えると、バリアーの残量に関係なく本体にダメージを直接与える事ができる…つまりはISの絶対防御が発動し、シールドエネルギーを大幅に削ぐ事ができる…
一見すると防御無視攻撃の様な強力な効果に見えるがデメリットも存在する……それは
千冬「自分のISのシールドエネルギーを攻撃に転化するという、諸刃の剣だ」
ゲームで例えると、防御力を犠牲に攻撃力を上げるような物……
つまりは理論上、シールドエネルギーの転化量が多ければ多い程威力が上がる
ただし…多すぎればこちらのシールドエネルギーが0になるだけではなく、相手の操縦者ごと切り捨てる危険性もある為、考えて使わなければならない……
つまり一夏は、試合開始の瞬間、シールドエネルギーの何割かを攻撃に転化させ、『瞬時加速』《イグニッション・ブースト》(IS運用における加速機動技術のひとつでスラスターから放出したエネルギーを再び取り込み、2回分のエネルギーで直線加速を行う、いわゆる「溜めダッシュ」)を瞬時に発動し、一瞬でセシリアを切伏せ、シールドエネルギーを0にして勝った
千冬「全く…一夏の奴め…無茶な勝ち方を」
まあそりゃあそうか……今日初めて使う専用機のアビリティをこうも大胆に使う……
セシリアの敗因は、相手を甘く見ていた事と、試合開始直後にイグニッション・ブーストをして来ることを予測できなかったことだな
それにしても…初めて使ったにも関わらず、シールドエネルギーの量が操縦者ごと切り捨てない程度に抑えられたのは大したものだな
セシリア「゛う゛…゛うう゛…゛うううっ゛……」
あ、セシリアが泣いている…
そんなに俺に力の差を見せられたのと一夏に負けた事がショックだったのか
セシリア「゛うっ…゛ま、負けた…゛見せ場もなく゛瞬殺゛されました゛゛ああっ…゛゛ああああ!゛」
いや違った…見せ場もないまま瞬殺された事がショックだったのか…
一夏「あ、ああその…なんかごめんな…」
あ、流石に罪悪感を感じたのか、一夏の奴…謝ってるな
△△△△
山田「ええ、では…一組の代表は佐藤和真君……そして佐藤君がいない場合の代理人として織斑一夏君……そして織斑君もいない場合はセシリア・オルコットさんに代理人に決定です」
翌朝のショートホームルーム
山田先生が俺達一組の全員にそう告げた
セシリア「ま、待ってくださいまし!ど、どうなっているのですか!?」
一夏「そこの説明は俺がしよう。俺もカズマも事情があっていない時があるから、その間…他の奴に任せておきたくて、俺とカズマが話し合って決めた…まあここに居るときの間は仕事はしっかりするつもりだからいない時は頼んだぞ…」
セシリア「……あなた方は…一体、何者ですの?」
……まあそろそろ言っていいかな
そう思った俺は立ち上がり、一夏に声をかけてセシリアの前に立ち
カズマ/一夏「「申し遅れました。わたくし、こういう者でして…」」
そう言って俺と一夏は懐から1枚の紙切れを出し、セシリアに渡した
セシリア「なっ、なんですってええええ!?」
それを見たセシリアは、驚愕した
俺が渡した紙……名刺には次の様な事が書かれていた
『飛電インテリジェンス 代表取締役社長 飛電 和真』
セシリア「ひ、飛電インテリジェンスといえば、AIテクノロジーの最先端技術を持つ、日本最大の大企業ではないですか!?」
そう…俺は飛電インテリジェンスの社長だ
ウチの本業は、人工知能搭載人型ロボット「ヒューマギア」を開発・派遣するサービスを展開することだが、ISの開発にも携わっており、それに必要となるISのデータ収集をする……その目的でこの学園に来た
そしてアクアは飛電インテリジェンスのテストパイロットとして所属している
セシリアの発言を聞き、クラス中が騒ぐ
クラスメイト1「え?さ、佐藤君ってそんな大きな企業の社長さんなの!?」
クラスメイト2「あ、思い出した!2年か前に雑誌にも載ってた!確か、『AIテクノロジー企業に最年少社長が就任』って見出しだったはずよ!」
クラスメイト3「え?でも名字が違くない?」
カズマ「ああ、佐藤は俺の本当の名字で飛電は俺のじいちゃん……先代社長の名字だからな…社長の時は飛電って名乗ってるが、それ以外の時は佐藤が姓だからこれまで通りそう呼んでくれ…」
そして、セシリアは一夏の名刺も見た
セシリア「え…『
セシリアが再び驚愕した
ここでA.I.M.S.の説明をしよう
A.I.M.S.とは、飛電ともうひとつとある企業が共同で設立した対人工知能、IS特務機関
設立したのはほんの2年ほど前だが、既に世間で認知される程の実績を兼ね備えている
ISによる犯罪の対処及び、人工知能特別法違反を取り締まる権限のある組織だ
戦闘のプロだけでなく、機械を取り扱うエンジニアなどもいる
近頃は海外にも派遣させている
なぜ、人工知能を取り扱うウチが設立したのか…それは今は話せないが、一夏はあの誘拐事件(この事件自体は日本政府が隠している為、この出来事を知っているのは少数のみ)後、当時社長に就任する直前だった俺が声をかけ、A.I.M.S.に見習いで入隊させた
え?ではなぜ俺が一夏の誘拐事件を知ってるのかって?………そいつもいずれ話す
とにかく、一夏をA.I.M.S.に入隊させたあと、A.I.M.S.に所属しながら飛電にいるとある宇宙服を着た男に散々鍛えられて今の強さを得た
そしてその過程で当時、ウチの会社にあるISの試作型に触れた事で、ISが使える事が判明…そこからすぐに公表せず、ISを使ったトレーニングも行った
初めて使う専用機をあれだけ使えるのは、この時のトレーニングが大きいだろうな
なおこの事を認知知っているのは中学の頃の仲の良かった数人の友達とアクアやめぐみんにダクネス…それと織斑先生位だ
セシリア「は…ははは…わたくし…とんでもないものにケンカを売ってしまったのですわね…」
カズマ「まあそういうわけで、俺も会社の事情でいない時があるし、一夏もA.I.M.S.の仕事がある時はいないから、その時は任せた」
そう言って、俺と一夏は席についた
セシリア「は…はい…分かりましたわ…それと…」
セシリアは立ち上がると教卓の前まで来て
セシリア「ええ…まず初めに、あなた方日本人を極東の猿呼ばわりした事や、あなた方の祖国である日本を侮辱する発言をし、大変申し訳ございませんでした。これからは心を入れ替え、代表候補生の名に恥じない振る舞いをする事をここに誓います。ですので……どうかお許し下さい……」
そうセシリアは少し怯えたようにして俺達に謝罪してきた
カズマ「……その言葉に…偽りは?」
セシリア「ありません。イギリス代表候補生の名にかけて…」
一夏「……んで?みんなはこいつを許すか?」
一夏がクラスメイト達に言った
クラスメイト4「まー…謝ったんだし…私はいいかな」
クラスメイト5「二度とあんな事を言わないなら、私も水に流すわ」
アクア「まあ私としては、反省するならこれで終わりでいいわ」
と、アクアを含めたみんながセシリアの謝罪を受け入れた
カズマ「っと、セシリアは謝ったし、これはいらないな……」
一夏「そうだな」
そう言うと俺と一夏は懐から小さい機械を取り出していじる
セシリア「あ、あの…それは」
カズマ「うん?ああこれ…なんてことはない。ただのボイスレコーダーだ」
セシリア「ボ、ボイスレコーダー?」
一夏「ああ、この学園で何かしらのトラブルがあった時の為に俺達は持ってんだ。お前が俺達に暴言言った日、実はあの時ポケットにしまっていたこいつで録音してたんだよ」
セシリア「い、一応お聞きしますが…それを何に使うおつもりでしたの?」
カズマ「お前が万が一、俺達に謝罪をせず、態度を改めようとしなかった場合…こいつをイギリス政府に送るつもりだった。けどお前は謝罪して反省したからこれを持つ必要もなくなったわけだから、削除しようとしてるんだよ」
一夏「いやー良かったなセシリア。きちんと反省してなかったら今頃これがイギリス政府に送られて、最悪代表候補生の資格剥奪に専用機没収になっていたかもしれないからさ」←悪意のある笑顔(ドS)
セシリア「……ビクッ!」
その時のセシリアの顔色はものすごく青くなっていた
後にセシリアにこの時の心境を聞いてみると次の様な事を言った
『生まれてきてから今日程命拾いしたと感じた日はありませんわ…』
△△△△
《とあるチャイナ娘視点》
???「ふあー…もうそろそろ日本に着くのね」
中国から日本行きの飛行機に乗って結構経つ
一眠りする頃には着いていると思っていたけど、まだみたいね…
中国生まれの中国人のあたしだけど、日本はあたしにとっては第二の故郷であり思い出の地である
あたしは携帯で今の時刻を確認しようとしたがそれよりも…携帯の待ち受けに目を止めた
いつも当たり前のように見るけど、目が止まってしまう
待ち受けにはあたしを含めた4人の女子に4人の男子が写っている
みんな笑顔でピースしていて、思わずあたしも笑みを浮かべてしまう
???「もう少しで…会えるわね……みんな…待ってなさいね」
そうあたし事