無限の成層圏へのジャンプはライダーキックへと変わる   作:大トロ

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第8話 クラス対抗戦後

《カズマ視点》

 

カズマ「んで?何か言う事は?」

 

一夏/鈴「「反省はしているけど後悔はしてない」」

 

千冬「全く…お前達と来たら…」

 

ここ学園の保健室

 

学園を襲撃したあのISを相手に無茶し、俺と織斑先生に意識刈り取られた一夏と鈴を保健室のベットに寝かせ休ませた

 

しばらくして起きてきたので、軽く説教したらこの態度だ

 

カズマ「呆れた……マジで死ぬ所だったのに、何再戦しようとしてんだ?」

 

一夏「うっ……」

 

鈴「ま、まあ……それよりも試合は結局どうなったのですか?」

 

千冬「……試合は無効だ……あんな事があったんだ…当然だろう」

 

一夏「マジか………結局決着つかずだった上…俺達ただ怪我しただけかよ……あ、そう言えば刃さん達は……」

 

カズマ「あのISを詳しく調べる為にまだいるが、『お前は休んでろ』ってさ」

 

一夏「そうか……」

 

千冬「とにかく…お前達はもうしばらく休んだら部屋に戻ってろ…私はこれからやる事があるからな…」

 

そう言って織斑先生は保健室から出ていこうとしたが俺の耳元に

 

千冬「……弟を助けてくれた事…感謝する…」

 

そう…子声で言って保健室を後にした

 

カズマ「……さて…俺もやる事があるから…後はお前達3人(・・)で話でもしてろよ」

 

そう言って俺も保健室を後にした

 

《鈴視点》

 

3人?

 

一夏「……いるんだろ?箒」

 

え?箒?

 

そうあたしが思っていると保健室の扉が開いて

 

箒「……」

 

箒が入ってきた

 

鈴「箒!あんた来てたなら声くらい掛けなさいな」

 

箒「いや…ふたりの様子を見に来たんだが…先に織…千冬さんが来ていたから入りづらくて………それにしても…ふたり共身体は…」

 

一夏「特に問題はないな」

 

鈴「しいて言えば千冬さんが投げたブレードが特に効いたわ」

 

一夏「俺はカズマが投げたアタッシュカリバーが…」

 

箒「……敵よりも身内の攻撃に効いてどうする……」

 

呆れた様子で箒に言われてあたしは思わず苦笑いした

 

一夏「ふわぁ…悪い…俺さっきの戦いで疲れてるみたいだからまた寝るわ…用があったら起こしてくれ」

 

そう言って一夏は背中をあたし達とは逆向きにして寝返って、少ししたら寝息が流れた

 

鈴「う〜ん、あたしもだいぶ疲れてるわね…」

 

箒「そ、そうなのか?…ならまだ休んでいたほうが」

 

鈴「んー、まああたしはまだ大丈夫だから…それはそうと箒…ここに来たのはあたしと一夏の見舞いだけじゃないんじゃないの?」

 

箒「!」

 

箒はそう…ドキッとした反応を見せた  

 

鈴「当てよっか?それはあたしと一夏との関係についてじゃないの?」

 

箒「……ああそうだ…お前と一夏好敵手(しんゆう)と言っていたが…実際はどうなのか…それを…」

 

鈴「まあ…あれだけ想い人と距離が近かったらそう思っちゃうもんね」

 

箒「なっ///!」

 

鈴「わかりやすいのよアンタは…」

 

箒「うっ…///カズマ達にも指摘された…」

 

鈴「隠すならもっとうまく隠しなさいな…まあでも安心して…あたしは一夏の事は気が合う好敵手(しんゆう)としか見てないから」

 

そう言いながらテーブルにあたしはおいてあるリンゴを…ナイフで切らずにそのまま食べる

 

箒「ほ、本当にそうなのか?」

 

鈴「しつこいわね…とにかく、箒の恋のライバルになる事だけはない…それだけははっきり言えるわ…そ…それに…」

 

箒「それに?」

 

鈴「あ///あたしもその///…す///好きな奴がいるから///」

 

箒「な…」

 

鈴「中学の時によくつるんでいた奴だけどね………告白するチャンスも何度かあったけど…結局告白出来ないまま国に帰っちゃって…おかげでメールとか電話で一夏からヘタレってよく呼ばれて…」

 

箒「うぐっ!」←転校する前からチャンスあったけど告白出来なかった奴

 

鈴「……今の反応…箒…アンタも…」

 

箒「……」コクッ

 

鈴「……」

 

あたし達は無言でお互いの両手を握った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△△△△

 

《千冬視点》

 

千冬「……それで唯阿(ゆあ)…これの解析結果は…」

 

刃「ああ千冬……やはり無人機だった……しかも未だに完成していない遠隔操作(リモート・コントロール)独立稼働(スタンド・アローン)が成されていた」

 

山田「そんな!……」

 

ここは学園の地下50メートルに位置する空間

本来レベル4権限を持つ者しか入れない場所だが…

A.I.M.S.は人工知能及び、ISを取り締まる権限を持つ組織である為、こうしてここに入ることができている

 

唯阿こと刃唯阿(やいばゆあ)はA.I.M.S.総指揮官であり、A.I.M.S.特殊技術研究所の最高責任者も兼任している

一応一夏の上司に当たる

歳は私と同い年である為、お互いタメ口で話す

 

千冬「コアはどうだったか?」

 

刃「…登録されていない物だった…」

 

千冬「……そうか…」

 

私には……これについての心当たりがある……

 

こんな事をする……そして、これだけの技術を持つ者は…私の記憶には一人だけ当てはまる…だが

 

千冬「……できれば…お前では無い事を祈るぞ……(たばね)

 

そう…誰にも聞こえないくらい小さく呟いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△△△△

 

《カズマ視点》

 

カリカリカリカリ

 

カズマ「……」

 

俺は寮にある自室で反省文を書いている

 

織斑先生からの罰として反省文を5枚を渡され現時点で3枚半を書き終えた

 

アクア「お疲れ様……お茶入れたけど飲む?」

 

カズマ「ああ、ありがとうアクア」

 

と、アクアがお茶を入れた湯呑を持ってきた

 

一応言っておくと、俺のルームメイトはこいつだ

 

カズマ「それにしても…織斑先生も少し甘いなあ…」

 

アクア「甘いって?」

 

カズマ「ちょっと上級生から聞いたんだが、織斑先生はこの学園の教師の中で一番厳しいって言われてて、特に反省文を尋常じゃないくらい書かすってさ」

 

アクア「ちなみにそれってどれくらい?」

 

カズマ「一番多くて本のページ並みに書かした事があったらしい」

 

アクア「うっ……私は問題起こさないようにしておこ…」

 

カズマ「だから、この5枚ってのがあまりにも少な過ぎるから甘いって言ったんだよ…大方教師がすべき事を変わりにやったり、弟を助けてくれた事に免じてこの量にしてんだろうな」

 

アクア「まあでもいいじゃないの…少ないなら少なくても…」

 

カズマ「それもそうだな……うっ……ん、少し疲れたな」

 

アクア「カズマ学園にいる時もパソコン使って仕事してるじゃないの。少しは休んだら?」

 

カズマ「もう少しだけだ。これを終わらせればしばらくの間は書類とにらめっこしなくても済む…」

 

アクア「まあカズマは夏休みとかの宿題は最初の内に一気に終わらそうとするタイプだしね」

 

カズマ「言っておくが、俺がそうするのは夏休みとかの宿題や課題を貯めてしまうお前のせいだからな、毎度毎度飽きもせず最終日に泣きついてくる癖に」

 

アクア「うっ…」

 

カズマ「この学園で出された課題はさっさと終わらせるぞ…俺も最終日をお前の課題を終わらせる事に使うのはもう勘弁だからな」

 

アクア「わ、分かってるわよ…」

 

カズマ「……本当に分かってんのか〜?っと、これで終わりだ」

 

アクアと会話しながらも反省文を書いている手は止めずにいた為終わらす事ができた

 

アクア「……会話しながらも反省文を書くなんて器用な事よくできるわね…」

 

カズマ「社長と学生と仮面ライダーの両立するにはこのくらい出来てなきゃ話にならないだろ……それに、器用さならお前に負ける」

 

アクア「……私はカズマみたいに頭の中で複数の事考えながらの作業はできないわよ」

 

俺はパソコンを開きながらも会話を続ける

 

カズマ「………ブルー・ティアーズに甲龍…データも結構集まってきたな……」

 

アクア「まーた仕事しちゃって…もう休んだら?ただでさえ最近忙しかったってのに…」

 

カズマ「しかしだな」

 

アクア「ああもう!いいからこっち来て休みなさい!」

 

そう言うとアクアは俺の手を引っ張るとベットに倒した

 

アクア「ほら、背中を向けなさい…またマッサージしてあげるから」

 

カズマ「……はあー…はいはい」

 

俺はため息を吐いたが諦めて大人しくアクアに従った

 

アクア「ん…だいぶ硬いわね……どんだけこってるのよ」

 

カズマ「最近は1日16時間仕事してたからな」

 

アクア「一気に終わらせて後は楽するってやり方…私は良くないと思うんですけど…」

 

カズマ「分かった分かった…もう少しやり方変えるからそんな口酸っぱく言うなよ…秘書か」

 

アクア「……一応人間(・・)秘書(・・)は私なんですけど…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

△△△△

 

一夏/鈴「「お騒がせしました」」

 

翌日、傷を癒やしたふたりが早速俺に謝罪してきた

 

セシリア「正直驚きましたわ。まさかあれだけ戦ったのにも関わらず更に再戦しようとしたのは…」

 

めぐみん「戦い馬鹿なだけですよ…」

 

ダクネス「ああ、それも末期レベルでな」

 

箒「……なぜ私の幼馴染はこうなったのだ…」

 

……なんか他の奴等から呆れた声があがってきたが、そりゃあそうなるわな

 

今日は休日…その為IS学園内では制服ではなく普段着を着ている生徒でいっぱいだ

 

カズマ「まあ…いい…それよりもお前ら、誓約書は書いたな?」

 

鈴「まあ、昨日書かされたわ」

 

一夏「俺も一応な…」

 

クラス対抗戦で起きたあの襲撃事件は、混乱を避ける為に世間には公表しない方針で学園とA.I.M.Sが事後処理をした

 

他の生徒にも口止めをしたが、直接戦闘に関わった鈴と一夏は誓約書を書かされた

 

一夏はA.I.M.S.所属だから書く必要ないとは思うが一応…

 

え?俺は書かなかったのかって?

 

……こういう時企業のトップって楽でいいよなあ?

 

カズマ「それはそうと一夏…お前昨日は無様だったな」

 

一夏「!」

 

カズマ「お前はいつも詰めが甘い、って雷電(らいでん)に散々注意されてたよなあ?」

 

俺はここで一夏に昨日の戦闘に対しての駄目な点を指摘した

 

カズマ「こんなんじゃお前……また(・・)訓練受けないとなあ?しかも今度は俺も交えて」

 

一夏「!や、やめろ!ま、待て!」

 

この学園に来て初めて一夏がここまで狼狽えているのを見たからだろう…セシリアや箒が驚いた様子でいる

 

カズマ「と言うわけで一夏……いざ!飛電インテリジェンスへ!」

 

そう言って俺は素早く一夏に接近して取り押さえた

 

更にこの中で特に力のあるダクネスも一夏を取り押さえて連行した

 

一夏「やめろ!死にたくない!死にたくない!死にたくない!死にたくなーい!

 

セシリア「なっ!?あ、あの一夏さんがあそこまで取り乱していますわ!?」

 

箒「な、何がどうなっているのか!?」

 

鈴「……またか…」

 

めぐみん「今のが一夏の数少ない弱点ですよ……」

 

アクア「まあそれより、よかったら皆も飛電に来ない?」

 

セシリア/箒「「へ?」」

 

 


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