ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 常怠常勝の智将と戦場の幽霊(ゴースト) 作:naosi
僕の周りには、いつも死体が並んでいた。殺さなければ自分が殺される。だから戦い続けた。
それを救ってくれた人がいた。その人は敵だったが銃を向けずに手を差しのべてくれた。その人は、傭兵団のリーダーだった。女性ながらも男集の傭兵を率い?彼等と共に幾つもの戦場を駆け回り、何十年続いた戦争を終わらせたり、テロリスト集団を壊滅させたりした。
その間に色々なことを教えてくれた。他国の言葉や文字、武術に情報戦、医療術に薬学、毒学など、ありとあらゆる分野を身に付けことができた。
だが、傭兵団は突如解散となった。
各国の政府が強くなりすぎた力を恐れて、解散命令を出してきたためだ。
勿論無用な争いを嫌う団長はそれに従ったが、条件として団員達のその後の生活の保証と身の安全を条件に出した。
各国の政府もそれに従い、快くその条件を受け入れた。
ほとんどの団員達は、自分の国に帰り新な生活を手に入れた。一部の団員は団長と行動を共にし、民兵による殺戮やテロリストによる誘拐、人身売買などから人々を救うために新な組織を築き、活動しいった。勿論俺のことを助けてくれた団長に俺はついて行った。
ある日、娘を攫われた両親からの依頼で攫われた少女の救出任務を僕ともう二人の仲間共に中南米に潜入し、現地の案内人に案内してもらい、アジトに向かって夜のジャングルを歩いていると虫や鳥の声が聞こえなくなったのに気づいた。
鳥や虫が鳴かない理由は一つしか無い。何かしら警戒すべき何かがいるため、鳴くのを止めて逃げる。
それが何を表すのか、この場では1つしか無い。
案内人を後ろから襲い、盾にするようにして手に持っていたサブマシンガンをジャングルに向かって適当に撃ちまくった。僕の意図に気づいた仲間もすぐに倒木や木に見を隠した。それと同時に前方から閃光と見えて撃った場所目掛けて、いくつも銃弾が飛んで来た。
「ちくしょう!やっぱり、罠か!?」
「どうするんだゴースト?」
遮蔽物に隠れながら撃ち返しつつ、仲間の二人が聞いてきた。
「ジョン、マック、二人は合図をしたらここから離れてくれ」
僕の言葉を聞いて、二人は目を大きく開いた。
「レイ!てめぇまさか!?」
「レイ、本気なのか?」
「死ぬつもりは無いよ。ここじゃ無線は繋がらないし、全員で逃げるには無理がある。誰が足止めしないと」
「だからってお前がやる必要無いだろ!それなら俺が・・・」
その言葉を言わせる前に首を降った。
「二人共僕が主にどこで戦っていたかは知ってるでしょ?だから僕に任せて」
僕の言葉に二人は黙った。
確かにジョンは、傭兵部隊が出来た当初からいるベテランだがこう言う撤退時の足止めが出来るだけの能力が無い。何より頭に血が登りやすく、すぐに冷静差を失ってしまうけどそれに何度か助けられた経験もある。でも今回はそんな事でどうにかなる状況ではない。
マックもスナイパーとして優秀でも木や背の高い草、木から垂れ下がる蔓からあってはその真価も発揮出来無い。
僕の場合は、遮蔽物の多いジャングルや市街地、ほとんど無い、サバンナや山岳地帯、でも経験がある上に隊長に拾われる前はジャングルで戦っていたので戦い慣れている。
その事は二人も知っているがまだ、十五の子供に任せるべきではないと思ってしまっているだろうけどそれが現状一番成功率が高い。
「分かった。必ず帰って来いよ!」
「おいマック!?」
「悔しいがレイの言うとおり、俺やお前ではここでの足止めは向いて無い。無理に残ってもすぐに殺られる。それなら成功率が高く、同時に生存率も高いレイが残るべきだ」
真向から言われた言葉にジョンは返す言葉に困り、黙ってしまう。
「分かった。必ず帰って来いよ!」
「うん!!」
ジョンの言葉に大きく頷いた。
二人を逃がすために裏切った案内の口をテープで塞ぎ手を結束バンドで後ろ手に縛り、ケツにフレアを付けて放り出した。
光りで暗闇にシルエットが浮かび、敵がそれに注意を向けている内にマックとジョン下がり、フレアの明かりが消えたと同時にワザと発砲して敵の注意を引いた。逃げながらこっちに注意を引いて、ブービートラップや簡単な蔓を貼った罠を仕掛けて足止めを繰り返したが照明弾が打ち上がり、敵の銃弾が太ももを貫いがた。
止血ベルトで止血してそれでも反撃したけれど後ろから右肺を数発の銃弾が突き抜けた。
その事により、僕は口から血を流して倒れた。
マフィアの連中は、警戒することもなく近づいて僕の生死を確認に来た。
「お前は何者だ?」
一人の男が聞いてきた。
「幽霊(ゴースト)だ!」
そう言いながらベストに入っていた手榴弾と焼夷弾のピンを四つ見せた。
それに気づいた連中はすぐに逃げ出したが時すでに遅く、集まっていた十数人を巻き添えにした。
それから数時間後、本部に連絡したジョンとマックは、3機のヘリと共に戻ってきた。
二人はそこで大きく燃えた木々と多数の焼死体を見つけた。3機の内の一機が着陸し、ジョン共にマックが降りてきて、レイの遺体を探した。まだ、燻り煙が上がる中二人は自分達を逃してくれた少年を必死に探した。
そして中心部で最も損傷の激しい死体に気づいた。それがレイだと二人には分かった。なぜなら奇跡的にドックダクが残っていたからだ。
二人はひと目をはばからず涙を流しながら出来る限りの遺体を死体袋の中に入れて本部に持ち帰った。
それを聞いた隊長は死体袋を抱きしめながら涙を流した。
そこでレイと言われた少年の人生は終わったはずであった。
風が頬を撫でる感覚と木々の葉が擦れる音や鳥の囀りが耳に残る入ってきた。
薄っすらとめを開ける木々の間から太陽の光が差し込む森の中に寝ていた。体を起こして辺りを見渡すと遠くに住居らしき建物が見える。
「おかしい。確かに僕はあの時に死んだはずだ」
立上り体を触ったりしながら受けた筈の傷が無いことからなぜ無傷のまま、森の中に横たわっていたのか、どうしてここに居るのか分からなかった。
持ち物としては、最後に装備していたP90とファイブセブン、小太刀にカラビットナイフ、M67手榴弾にM14特殊焼夷弾、等と何故か見覚え無いタブレットがあった。
電源を入れて見てみるとありとあらゆる兵器が移し出された。
銃はもちろん、戦車に航空機、艦船に剣や槍など古い物も乗っていた。試しに隊長の祖国である日本刀を押してみると目の前に現れた。地面現れたそれを手に取り、鞘から抜くと太陽を反射させ、光輝く刀身が姿を表した。
「本物だ、何故こんな物がここに?」
刀を鞘に戻し、腰のベルトに結び付けいると後ろから足音が聞こえて来た。振り返ると十代位の黒髪の少年と赤髪です腰にサーベルとマンゴーシュを持った少女が現れた。
「こんにちは!君は誰?どうしてこんな所にいるの?」
これが後に常怠常勝の知将と呼ばれるイクタ・サンクレイと白兵戦の鬼と言われたヤトリシナ・イグセムと帝国の幽霊(ゴースト)と呼ばれた。レイ・サンクレイとの出会いであった。
次回からアルデラミン後に原作の方に入っていきます。