暗い魂の乙女   作:Ciels

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大聖堂、竜狩りの騎士

 

 

 人の闇を、垣間見た。

 

 銀騎士は打ち付ける金槌の音を聞きながら静かに思索する。部屋の隅で眠る素振りを見せながら、しかしその実は瞑想に耽っているという矛盾は、銀騎士の中でも異端と言われた彼ならば何ということは無い。

 人の本質。それを理解できるほど人の世は甘く無い。神々は須く人々に偽りの役目と呪いを与え、しかしそれが当たり前であるのだとかの小王の末裔達は疑問すらも抱かない。抱いたとしても無駄だ。異を唱えるには既に遅すぎるのだ。

 

 あの二人の不死。まだ若く、しかし勇猛であろう彼らは真実を知ったらどう思うのだろうか。

 特にあの女は。その内に、薪以上の何かを抱えた過酷な使命を背負った彼女は。果たして神々が思い描いた通りの行動をするのだろうか。

 

 やはりつくづく人間とは面白い。最早進歩のない神々や、その下に媚びへつらう人々には無い進化がある。そしてそれこそ闇の本質。光の住人でありながら闇を好むなど、銀騎士多しと言えども彼くらいだろう。

 あるいは、盟友であるあの岩のような騎士も同じ事を思っただろうか。最早姿すら無い、伝承と化した彼も。この銀騎士と同じく人を好んだのだろうか。

 

「武器、鍛えた」

 

 ふと、瞑想に耽る彼の目の前に巨人の鍛冶屋が大槌を差し出した。ふむ、と頷きそれを手に取れば銀騎士はその大槌を背負う。

 

「良い、良い。私の武器など鍛えられるのは限られているからな、助かるぞ」

 

「あんたの武器、重いから嫌いだ」

 

 そんなクレームに銀騎士は笑った。自らよりも巨大な膂力と身体を誇るのによく言ったものだ。

 彼は不死の二人が登っていった階段を目にすると、足をそちらに向ける。少しやる事ができたようだ。何をするにも、気紛れというのは長い人生を楽しむのであれば必要なのだ。

 そしてそんな彼を訝しむように、巨人は問いかけた。

 

「あんた、どこいく?」

 

 いつもならすぐにこの城から去るのに、という言葉は会話が苦手な巨人の口からは語られず。しかし長い付き合いの銀騎士ならばその意図も分かるもの。うん、と口にして彼は答える。

 

「腑抜けた騎士に喝を入れるのよ」

 

 大笑いは、やはり豪快な彼に似合う。巨人の鍛冶屋は特に追及することもせずに作業を続けた。

 

 友よ。もし、自らの使命に疑問を持ってしまったのならば。その時は、使命など捨ててしまえ。使命とは呪いなのだから。呪いとは、神々には似合わぬよ。故にあの御方は自らの地位を捨ててでも旅立ったのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スモウの一撃を回避する。大振りの振り下ろしは私のような華奢な身体ならば一撃で灰に帰せるものだ。だが如何なる竜の息吹や神の雷であろうとも、当たらなければどうという事はない。

 確かに彼は強い。きっと少し前の私であるならば手も足も出なかったに違いないのだから。それこそ私を守ったバーニス騎士のように、殺されまくってずっと燻っていたかもしれない。

 

 だが、私とオスカーは。最早別人と言える程に鍛え過ぎた。得た(ソウル)を無駄にせず、全てを最適化した。技量と持久に注ぎ込んだ私のスタミナは底知れず。攻撃をした後の回避にも余裕があるくらい。オスカーの筋力と体力に重きを置いた力もあの竜狩りオーンスタインと対等以上に戦える。

 人とは、可能性の生き物であると聞いた事がある。英雄が魔物や竜を倒すように。私達にも、同じ事ができるのだ。

 

 跳躍し、振り下ろされたハンマーの上に乗る。今までそんな事をしてくる奴などいなかったのだろうか、型破りな私の戦い方にスモウは困惑しているようにも見えた。

 飛びかかり、斧槍の横薙ぎをスモウの首元に振るう。デーモンすら屠る斧槍は、金色の鎧を切り裂いた。神であろうと人であろうと血は出るものだ。暴れて喉元を抑えるスモウから距離を取り、観察する。

 最早、彼は敵ではない。

 

 苦しむスモウに駆け寄る。苦し紛れの横振りは、しかし懐に入り込んだ私に当たる事はなく。

 渾身の一撃を、彼の腹に突き刺した。それは致命の一撃。

 

 仲間の危機にオスカーを相手にしていたオーンスタインが割り込む。突然の横槍を後方にローリングして回避すれば、私の横にオスカーが並んだ。

 

「君に先を越されたようだな」

 

 不敵に、しかし獰猛に笑うオスカーが言ったのと、スモウがオーンスタインに手を伸ばしたのは同時だった。

 処刑人はしばらく無言で竜狩りの手甲を掴めば、事切れる。ぐったりとして動かなくなったスモウから(ソウル)が溢れ落ちそうになったのだ。つまり、死んだのだ。神が物理的に死ぬとは考え難いが。

 オーンスタインはその光景を、しばらく唖然と眺めていた。やはり神と言えども同族の死に何かを覚えるのだろうか。

 

 しかしどうした事か、未だ健全に身構える私達とは打って変わって竜狩りは戦意を多少消失しているようだった。かつて竜との戦いにおいて犠牲はあっただろうに。彼がその度にああも嘆いていたとは考え難い。

 あるいは、死を嘆いているのではないのかもしれない。私達が知らぬ何かを、彼も抱いているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 別に、処刑人と仲が良かった訳ではない。余りある残虐性に手を焼いて、神々に彼を排除するように願った事もあるくらいだ。彼と共にこの大聖堂を守れと勅命を受けた時は感情をぐっと抑えるのに必死だった。

 でも、彼は思っていた以上に信心深かった。神と仇なす存在であるというのにも関わらず、こうも神のために身を捧げる者を他に知らないくらいに。例え敵が自らの丈に合わぬものであろうとも、それこそかつて逃した黒竜相手であろうとも、彼は最期まで神のために戦うであろうと。

 

 対して、自分は前に思ったように無力に尽きる。かつての竜のような血を滾らせる強敵も、信じた者もいない。誰も知らぬ偽りの使命に身を奴し、ただ門番にまで成り下がった四騎士の長。そんなものに愛着などありはしなかった。

 

 目の前で処刑人が死んでいく。歪な身体が竜狩りの手甲を掴んだ。まるで意志を託すかのように。彼は神ではないから、きっとこのまま朽ち果てるだけの存在だ。彼の存在はすべてが遅過ぎた。かの大王が火継ぎに向かったその後で、彼は処刑人として命を受けたのだから碌な信仰を受けられなかったのだろう。

 

 そんな目で見ないでくれ。違うんだ。最早貴公が信ずるものなど、ありはしないのに。

 

 

 

 

「ならば、どうする竜狩りよ」

 

 

 

 

 威厳のある、聞き知った声が聖堂に響いた。これには竜狩りだけではなく不死達も振り返り警戒する。

 それは銀騎士だった。このアノール・ロンドに何処にでも居る銀騎士の鎧に、手にするのは一振りの大槌。嫌でもわかる。それは異端として知られ、神々ですら制御の効かぬ風雲児。かつて岩のようなハベルと親交を結び竜狩りにおいて多大な戦果を挙げるもその異端さから碌な褒賞も得られなかった騎士。

 

「貴公は……」

 

 不死の騎士が驚いたように声を出す。だがその銀騎士は彼らを通り越し、まっすぐに自分の下へと歩み寄ってきた。

 

「自らの使命に嘆き、ただありもしないものに縋るなど愚の骨頂よ」

 

 そんな彼に、竜狩りはこの場で初めて口を開いて反論した。

 

「貴公には分からぬ。放浪し、好き放題している貴公には」

 

 低く、ドスのきいた声にも格下の銀騎士は怯まない。だが銀騎士の(ソウル)からある種の怒りを感じた。きっとそれは、竜狩りに対する失望なのだろう。

 

「分からぬさ。貴公と私とでは立場も生き様も違うのだから。そしてそれは、あの御方も同じ事よ。聡い貴公なら分かっているのだろう?」

 

 今度は反論できなかった。ただ彼は、その銀騎士の説教に耳を傾けることしかできない。

 銀騎士は不意に背後の不死を指差す。

 

「この不死の勇者達も同じことよ。それぞれ異なる使命と想いを抱き、貴公らと対峙しているのだ。全てが同じ者など、それこそ亡者よ。あの御方は果たしてそんな安っぽい神だったか?否、あの御方こそ戦士。己が目的を戦いの中で探し、自らを信じたのだ」

 

 脳裏に姿が浮かぶ。竜に乗り、神々しい雷を身に纏った戦神を。

 

「貴公、竜狩りの騎士よ。使命など、デーモンにでも食わせておけ。貴公は少し神経質過ぎる。この処刑人のように信じられぬのであれば、それで良し。貴公は貴公のなすべき事を成せば良いではないか」

 

 使命とは、呪いのようなものである。かつて友であり四騎士であった騎士が言っていた。あの時の竜狩りにはその意味が分からなかったが。今ならば理解できるかもしれない。

 そうなのだろう。彼は使命に縛られ過ぎていたのだろう。だが、使命あってこその騎士であることも確かだ。故にその二つの間で竜狩りは揺れ動く。

 

「後は貴公次第だ。無様に倒されるのか、その者の意志を継ぐのかを選ぶが良いさ」

 

 それだけ言えば、銀騎士は立ち去る。マイペースにスタスタと立ち去ろうとして、不死達に声をかけた。

 

「我が友が失礼したな。貴公らも悩まず励めよ」

 

 いや、悩む事も成長なのかもしれぬな、と銀騎士は笑えば濃霧から大聖堂を立ち去る。

 スモウの意志。それは神々の大聖堂を護る事。それは即ち、侵入者を迎撃することだ。戦いだ。

 

 ああ、と竜狩りは何かに気がついたのだ。なるほど、いつからか最も単純で重要な事を忘れていた。戦いとは相手に関わらず己の全てをぶつけるものだろう。使命とはその後に着いてくるのだ。そんな単純な事だろう。

 スモウはきっと、信心深い訳ではなかったのかもしれない。彼は神々を理由に、戦いを楽しんでいたのかもしれない。それは神々にしてみれば野蛮ではあるのだが。戦士としてはこれ以上ない程の理由なのだ。

 

 竜狩りは槍の鋒をスモウの亡骸に向ける。

 

 良いだろう。たかが処刑人と蔑んでいたが、貴公は戦士だよ。

 

 雷を宿した槍は、スモウの身体を貫いて(ソウル)を吸収する。自らに流れ込む凶暴な血が、竜狩りをかつての姿に戻す。それは竜狩りが、本当の意味で輝いていた時の姿だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突然現れた銀騎士が竜狩りに何か言って立ち去ったかと思えば、今度は唐突に竜狩りが処刑人の死体を槍で突き刺した。

 突き刺した槍は放電し、スモウの身体を(ソウル)ごと吸収しているかのようにも見える。仲間の亡骸を自らの糧にするとは何たる冒涜だろうとも思ったが、それは我々不死とて同じことだ。私達だって殺した相手の(ソウル)を根こそぎ奪っているのだから。

 

「一筋縄ではいかないようだな」

 

 オスカーの言う通り、竜狩りオーンスタインの身体に変化が起こる。吸収した莫大な(ソウル)は神族の身体にも余るようで、完全に吸収し切った竜狩りの身体は放電しながら巨大化した。

 神々とは人ならざるものだ。その身は大きく偉大。もしかすれば、あの姿こそ彼の本来の姿なのかもしれない。ともあれ竜狩りは、力を得たのだ。アイアンゴーレムなど霞むような(ソウル)を感じる。

 

 そしてその(ソウル)を渇望するのは悪い事だろうか?

 

 

 竜狩りの咆哮が大聖堂を突き抜ける。身体を抜け、(ソウル)すらも揺さ振る叫びは獣。否、まだ見ぬ竜に近いのだろう。かつて数多の竜を屠り、その(ソウル)の数々を得た竜狩りは、いつしか竜に近しい存在にもなっていたようだ。

 私達が再度身構えれば巨大な竜狩りは跳躍し、大槍を大きく引く。それは突き刺しの構え。

 

 内なる(ソウル)が警鐘を鳴らせば、自然と身体は横へと転がっていた。刹那、眩い雷矢が私達の間を駆け巡る。それは伝承通りの神々の雷。かつてグウィン大王が用いたとされる物の再現だろう。

 

「面倒ね」

 

 呟きながら私は竜狩りの次の動作を窺う。着地するや否や、竜狩りはオスカーに向け神速の突撃を見せた。間一髪それを回避する上級騎士は、しかし反撃の暇を見出せない。あの巨体で、あまりにも早過ぎる。

 ならばと私は魔術師の杖を取り出す。脳裏で唱えるのはソウルの矢。気休め程度にしかならないだろうが、反撃の機会させ掴めれば良い。

 

 青白いソウルの矢はオーンスタインに届く直前、槍に打ち消された。あまりにも弱い一撃だが、それで良い。私の目的はオスカーに攻撃の機会を与える事なのだから。

 一瞬こちらに気を取られたオーンスタインの膝下に、オスカーのアストラの直剣が刺さる。祝福されたその剣は、しかし有効な一撃にはならず。あっさりと剣を蹴り返されるとパキンと折れてしまったではないか。

 

「馬鹿な!」

 

 騎士としての誇りを折られた上級騎士の動きが止まる。そしてそれを見逃す程竜狩りは甘くない。即座に槍を振るい、オスカーを弾き飛ばせば重い甲冑ごと彼はすっ飛んでいくのだ。

 

「オスカー!」

 

 彼の名を呼び走り出す。未だ死なずとは言えどもオスカーが受けたダメージは大きい。甲冑ごと肉を切り裂かれたオスカーは夥しい血を噴き出しながら立ち上がろうともがいているのだ。

 私が助けなければならない。

 

 追撃をするオーンスタインの間に割り込めば、案外あっさりと彼の注意を引くことができた。当初の目標であるオスカーから私へと攻撃の対象を移せば、竜狩りは槍を突き刺そうと構える。一か八か、やるしかない。

 槍が突き刺される瞬間、私は斧槍を大きく振るう。グルングルンと回転させて勢いをつければ、その重みも相まって黒騎士の斧槍に破壊的な力が生まれるのだ。

 

 そして、その回転と突きを合わせ。

 

 思い切り斧槍の鋒と槍の先端を打ち合わせた。

 

「ッ!」

 

 手に強い衝撃と痺れが伝わると同時に竜狩りが驚く。パリィが得意な私ならではの機転だろう。まさか斧槍で大槍をパリィするなどと。まさか成功するとは思ってもいなかったが。

 

「早く回復してッ!」

 

 私が叫ぶと、ハッとしたオスカーはエスト瓶の中身をがぶ飲みして瞬間的に傷を癒す。不死の良い所だ。だがそんな光景を待ってくれる相手でも無い。

 パリィから体勢を立て直した竜狩りは、まるでスモウのように両足を上げながら跳躍する。(ソウル)を受け継いだと言うことは、言い換えれば技を受け継いだと言っても過言ではない。あれはスモウのヒップドロップだ。

 私はバックステップで距離を取る。あの攻撃は、要は真下にいなければ当たることは無い。そして落下した竜狩りに攻撃を加えられるよう斧槍を大きく振り被る……

 

 

 

 竜狩りが着地すると同時に、辺り一面に電撃が走った。大理石の柱も打ち砕くその雷撃は、近くで攻撃寸前だった私を容易に飲み込んでいく。

 

「が、あああああああ!!!!!!」

 

 身体の内側を電撃が破壊する。内臓が弾ける感覚の後に意識が飛びかける。

 

「リリィッ!」

 

 雷撃を免れたオスカーが私の名前を叫び、しかしそれで私も意識を保てた。私のカッコ悪い姿をこれ以上見せるわけにはいかない。そんな理由だったはずだ。

 震える膝に喝を入れて踏ん張る。常人ならば死んでいてもおかしくない傷だった。私の白い聖職者の服も所々焦げてしまっている。不死の頑丈さに感謝すべきだろう。

 

 勝機と見たのか、竜狩りは今度こそ私を仕留めるべく槍を引き、突き刺しを見舞おうとしてくる。だが、それが何だと言うのか。

 

 今度は斧槍を回転させる事もせず。死に瀕して研ぎ澄まされた感覚のみを用い、それを行う。

 あっさりと、まるで亡者の剣を弾くが如く。斧槍を用いて竜狩りの槍を払う。完璧で完全な斧槍パリィ。奴は一つ忘れているのだ。人間とは、少ない寿命の中で成長できるものだということを。

 竜狩りは今度こそ、完全に体勢を崩された。そして与えるは致命の一撃。

 

「オスカァアアアアッ!」

 

 背後の上級騎士の名を叫べば、彼はすでに応えていた。私を瞬時に通りすぎ、折れた直剣からクレイモアへと切り替えれば膝を付く竜狩りの騎士へと肉薄する。

 一気に跳躍し、縦に回転する様はまるで神話の深淵歩きが如く。上級騎士の名も無き大剣は、竜狩りの首を深く抉った。そしてそれが、此度の戦いの勝敗を決するのだ。

 

 首を半分ほど狩り取られた竜狩りは、そのままうつ伏せに倒れ込むと霧散する。兜越しでは分からぬというのに、どうにも満足したように見えたのはダメージによる幻覚だろうか。それを見届けた私は力尽きその場に倒れ込み、天井を仰ぎ見た。

 

 

━━Victory Achieved━━

 

 

「無茶をするな、君は」

 

 私を抱き抱えるオスカーが私の腰にあるエスト瓶を取り出しながら言う。

 

「良い案だと思ったんだけどね……死ななかったのが奇跡だわ」

 

 言い終わると、オスカーがエスト瓶を私に飲ませる。結局カッコ悪いところを見せてしまったが、何にせよ勝てたのだから結果オーライだろう。

 エストの暖かさが身体を癒す。身体に染み渡るというのはこう言うことを言うのだろう。

 

 その後、しばらく私とオスカーは崩れた大聖堂で休息を取る事にした。後はあの火防女の騎士が言っていた人物に会えば良いのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 竜狩りは敗れ、しかし別の世界の大聖堂で目覚めた。何て事はない、彼は神の一族に列する者なのだから信仰が失われない限り死ぬ事はないのだ。竜狩りを崇拝する人間など沢山いる。

 だがやはり、スモウはいない。彼に集まる信仰は無いし、神でもなければ当然の事だろう。例え世界が変われど、近い世界での出来事なのだから反映されるのは当然だ。

 まさか神々である自分があんな処刑人と異端の銀騎士に気付かされるとは、やはり自身は騎士としても戦士としてもまだまだなのだなと実感させられた。だが同時に、彼を縛る何かが消え去った。聖堂の騎士、神の僕。しかし彼は戦士なのだ。ならば、戦いを楽しめばよい。全身全霊をかけて。そこに神々の政治的な思惑など関係がないのだから。たったそれだけのこと。

 

 だから彼は、槍を取る。新たにやってきた自身が崇拝する者を崇める騎士と、何やら重い使命を背負った玉葱頭の騎士と戦うために。

 だって、戦士の本懐は戦いで死ぬことだろう?

 




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  • 見たい。百合こそ人類の宝、ダークソウル
  • いやぁそうでもないっすよ
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