暗い魂の乙女   作:Ciels

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不死教会、鍛冶屋

 

 

 どういう理屈かは分からない。だが確かにあの太陽の騎士が言っていたように、奴は橋の奥深くに鎮座していた。

 鎮座という表現は語弊があるかもしれない。なぜなら奴……あの憎き赤い飛竜は橋の奥、辿り着くべき不死教会の建物に張り付き、来るであろう侵入者を口から溢れる炎で迎撃すべく待ち構えているのだから。そして奴の眼下には亡者兵士共が防御態勢を確保しているため、例え飛竜がいなかったとしても苦戦することは必須だろう。

 私とオスカーはそれを遠眼鏡で眺めながら策を練る。

 

「無理じゃないか、あれ」

 

 策など、特に思いつかない。たかだか二人でできる事は限られているし、その二人が御世辞にも戦士として強くはない。きっとあの飛竜は先の牛頭のデーモンよりも圧倒的に脅威となるだろう。地に足ついた奴らなら攻撃も当たろうが、飛ばれてはどうにもならない。

 

「ふむ……」

 

 オスカーは腕を組んで何かを考える。案外その格好は様になっているが。

 

「何か良い案があるのか?」

 

 隣の騎士に私が問えば、彼は橋の中腹を指差した。そこは少しばかりの広場となっており、壁を利用すれば例えあの竜があそこから炎を吐いたとしても防御出来る可能性がある。

 

「あそこまで辿り着ければ、例え炎を吐かれても大丈夫だろう」

 

「その次は?」

 

「あそこまで辿り着いてから考えるさ」

 

 私が言うのも何だが、かなり楽観的な意見だった。だがまぁ何もしないよりはマシだ。最悪拾ったクロスボウで嫌がらせくらいはできるかもしれない。それに、いかにドラゴンと言えども共同戦線を張っている亡者諸共燃やし尽くそうとは思わないだろうから。

 私達はある程度の準備をすると、大橋に侵入する事にした。どうせ死んでも蘇るのだから、何度でも実施すべきなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドラゴンには血も涙も無いのか。橋へ侵入した私達は、あっという間にドラゴンに気が付かれて亡者兵士ごと燃やされてしまった。こちらへ勇しく突っ込んでくる亡者など気にせず、飛竜が放った炎のブレスは全てを飲み込んでしまった。

 焼死とは苦しいものだ。痛みだけならまだしも、肺に入り込む炎が息すらも絶えさせ、仮に炎が止み生き延びたとしても肺が焼けてしまっているせいで呼吸が出来ず窒息死する。

 オスカーも私と同様で、むしろ彼の方が酷い。金属製の甲冑は例え炎を直撃していなくても、熱を持ち体内の温度を上昇させ急激な熱中症へと誘う。死んでもいないのに倒れたオスカーごと燃やされた時は温厚な私も彼に苛つかされたが……まぁ仕方ない。

 とっくに数十回の死を迎えた私達の身体は亡者そのものだが、意志だけは捨てていない。かつて不死院でオスカーと出会った時は次に死んだら亡者になってしまうと言っていたが、あれは何だったのだろうか。まぁ良い。

 

 そうして数十回死んで、私達はようやく大橋の中腹へとやってこれた。下手な防御も当たらぬ攻撃も要らない。ただひたすら、私達は走っただけだ。

 

「うわアッツ!」

 

 飛竜が吐いたブレスがすぐ側に迫る。私達の最大の誤算は中腹の広場の壁は防壁として全く役に立たなかったと言う事だが、嬉しい誤算もあった。

 それは中腹には下へと通じる通路があったと言う事だ。これのお陰で炎は届かないでいる。おまけにここは先程休憩した城下不死教区の篝火に繋がっており、私達は一先ずここで一服する事にした。

 

 亡者から生者へと戻り、紙巻きタバコを取り出すとその先端を篝火の炎に擦り付ける。燻るタバコの先端を見て、私は反対側に口を付けて吸い込む。あまり美味くはないタバコだが、久しぶりに摂取した多少のニコチンが私の苦痛を和らげた。

 

「タバコなんて吸っていたのか?」

 

 兜を脱ぎ、今はもう牛頭から手に入れていた人間性で人間状態へと戻ったオスカーが眉を細めた。私はもくもくと口から煙を昇らせれば回答する。

 

「昔ね。不死院に入ってからは火がないから吸っていなかったけど」

 

「趣向品だろう? 聖職者は通常そういったものは嗜まないと聞いたが」

 

 何やら口煩そうなオスカーが常識を語る。

 

「そうかい。普通はそうなんじゃないの? あんたも吸ってみる?」

 

 だから、そんなお坊ちゃんな彼を試そうと私は悪戯心に火を灯して尋ねる。きっと彼の事だから僕はそんなもの要らないとか何とか言うに違いなかった。

 だから、ジッと私を見つめる彼の一言は私を多少なりとも驚かせてみせる。

 

「少し、吸わせてくれ」 

 

 そう言ってこちらに手を伸ばす彼を、しばし私は呆けた顔で見つめた。優等生らしからぬ回答だ。催促する彼に私は吸っていた紙巻きタバコを差し出す。上級騎士の鎧とタバコは何とも似合わぬものだ。

 オスカーは恐る恐る口を付ければ、あっさりとむせた。模範回答のようなむせ方で思わず笑ってしまう。

 

「何とも……これはキツいな」

 

 そう言ってタバコを突き返してくる。そんな彼に私は悠々とタバコを吸う事によって模範例を見せてあげる。

 

「やはり君が吸っているのを見ていた方が良い」

 

「なによ、生臭聖職者と笑うためかしら?」

 

「いや、美人にタバコはよく似合うんだ」

 

 唐突な口説きに私は言葉を失った。白い雪のような肌が赤く染まる感覚に苛まれる。私はフードを深々と被るとしばらく下を俯いて、味のしないタバコを灰にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 飛竜は相変わらず城壁に張り付いて陣取っている。こちらには気がついていないようだ。これは僥倖だ。

 オスカーはそんな赤い奴に向けて弩を放つ。竜狩りには心許無い一撃だが、それでも奴の意識を引きつけるくらいには役に立つものだ。そして案の定あの飛竜はその尾を射抜かれこちらに気がつく。私達が隠れているために奴は索敵の必要があるようで、翼をばたつかせるとあっという間にこの広場へと降り立った。勝負の開始だ。

 

 一気に私達は走り出す。飛竜の足元を抜け、ようやくこちらに気が付いた間抜けな赤いあん畜生を無視し橋を渡り切ろうとする。最早亡者兵士達は炭と化している。脅威は本当に飛竜のみ。

 隣を走るオスカーは道中何かのソウルを拾い上げていたが、そのせいで遅れを取る事はない。牛頭のソウルは彼と、そして私の持久力の糧となったのだから。

 

 飛竜がブレスを放つのと、私達が大橋を渡り切ったのは同時だった。急いでそれらしいレバーを引いて大柵を降ろせば炎は分散し意味を為さない。ようやく私達はあの飛竜を出し抜いてみせたのだ。

 

「はぁ、はぁ! やった!」

 

 隣でオスカーが膝に両手を着いて喜ぶ。その横で私は息を切らしながら丁度運良く目の前に突き刺さっていた剣と灰に点火した。これで良い、これで一息付ける。

 

━━Bonfire Lit━━

 

 めらめらと燃える火は不死に安らぎを齎す。飛竜が吐くものと同じ炎のはずなのに、篝火の火は優しいものだ。腰を下ろし、しばらく揺れる炎を眺めていればオスカーがいつも用いているものよりも一回り大きい剣をソウルより具現化した。先程拾っていたものだろう。

 クレイモア。シンプルだが武器としては最も機能を発揮する形状の大剣だ。横に振るえば多人数相手にも有効な手となるだろうし、突けばその重量も相まって大きな相手にも脅威的な一撃を与えられるだろう。

 

「いつも持っている剣よりもよっぽど騎士らしいわね」

 

 皮肉まじりにそう言えば、オスカーはちょっとだけムッとして反論した。

 

「この剣は我が一族の秘宝だ」

 

 そう言って彼はいつもの直剣を掲げる。確かに強力な祝福が施されたそれは、そこらの鍛冶屋で手に入るような一品ではない。由来は分からないが、それは確かにアストラの国では秘宝級のものなのだろう。そしていかに貴族であろうとも一騎士の彼がそれを持つという事は、餞別の意味があるのだろう……それに気付かぬ彼ではないはずだ。

 そう、と私は興味を見せない。他人の持ち物が欲しくなって奪おうとするほど落ちぶれてはいないし、欲深くもない。それに、そんな思い出の品はその思いを受け継いだ者だけが持てば良いのだ。

 

 

 

 黒騎士、という者達がいる。

 

 かつて大王グウィンが火継ぎに向かった際、その軍勢である騎士達は彼を追い再び織った炎に焼かれたのだという。それ以来彼らの身体は黒く煤け、大王が去った今でもかつての強大な敵……デーモンと闘うためにロードランを彷徨っているのだとか。

 かつて旅をしている中で聞いた事がある。所詮世に蔓延る噂話の類であろうと思ってはいたが……まさかこの目にする時が来るとは。

 

 休憩を終えて篝火から先へ進んだ私達は、横道に何か有益なものが無いかと近場の塔を登る。そこに居たのだ。太陽を眺め、ただ茫然と立ち尽くすその黒騎士が。

 手にする大剣はかつての強大な敵を打ち倒すために不必要なほど巨大であり。そしてやはり彼らは黒く煤け、最早生き物であるかどうかすらも怪しい。鎧に魂が宿っていると言われても不思議ではない。

 

 あまりにもそのソウルは強大。今私達が対峙してもどうにもならないだろう。故に私達は気づかれないようにその場を去る。彼の騎士もまた、今更必要以上の戦いを望むはずもない。

 

「やはり伝承は偽りではなかったか」

 

 階段を降り、オスカーはそんな事を言う。それはそうだろう、火のないところに煙は立たぬのだから。例え虚構が入り混じろうが、その原点は何かしらあるものだ。

 

 

 

 

 デカイ猪や亡者の兵士に行く手を阻まれつつも横道へ逸れ、先へ進んでいく。多少敵が多くともやれない相手ではなかったが、問題は頭の良い亡者が門を閉めてしまった事。仕方なく私達は迂回を余儀なくされたのだ。

 道中には通常の亡者兵士の他に、古い国の騎士達も多く見られた。彼らはバルデルと呼ばれる亡国の騎士達だ。騎士王として名高いレンドルの故国であるバルデルだが、ある時大量の不死を産み出し滅び去ったそうな。どうでも良い歴史の話だが、問題は彼らバルデルの騎士達の練度が亡者と化しても非常に高いのだ。

 金属製の盾を持つオスカーを前衛に彼らの攻撃を受け、その隙に私がメイスで鎧ごと潰していく。彼らの鎧は全身を覆うタイプの物ではなく、最低限の防御のみを想定した軽い鎧だ。故に叩き潰す武器の敵ではない。

 それでもレイピアを持つ亡者騎士には苦戦したが。動きは素早くそれでいて刺剣の持つ一撃は恐ろしいものだ。それすらも叩き潰したが。

 

 そして一つ問題が片付けば新たに問題が出てくる。教会の中に入ろうとした私達はその巨大な姿に思わず怯んだ。

 

 バーニス騎士。大きな身体に重厚で黒い鎧に身を包んだ騎士。手にはクレイモアよりも一段と大きいグレートソードと塔のようなタワーシールド。攻守共に優れた騎士が、上に繋がる階段の近くに陣取っている。

 彼らバーニスの騎士達は一時期最強を謳った騎士団である。彼らも例外無く不死を多く生み、ロードランへと渡ったと聞いていたが……やはり亡者と成り果てていたか。

 目の前にいるバーニス騎士はどうやら祭壇に眠る誰かの遺体を守っているようだが……そんなものはどうでも良い。いかに私達が数で押そうとも、あれをどうにかするのは相当に苦労するだろう。それに近くにはバルデル騎士達も多くいる。

 

 一先ず、私達は近くの篝火を探す事にした。エスト瓶の中身は残り少なく、補充する必要もあるし集めたソウルを使いたい。

 そうしてやって来たのは、教会から少し離れた場所にあった建物。その中に、篝火はあった。

 

 階下からは金槌で鉄を打つような音がひっきりなしに響いている。敵であれば厄介だが、まともな鍛冶屋であれば幸運だろう。

 

 エスト瓶を補充し、その金槌の音の方へと向かえばその人はいた。

 

 鍛え上げられた肉体を惜しみ無く晒し、白髪と白髭を蓄え熱心に鉄を打っている。どうやらまともな者らしく、唐突にやってきた私達をひと睨みすればすぐにその表情を和らげた。まるで酒場の気の良いおっさんのようだ。

 

「よう、あんたらまともみたいだな」

 

 そう言う高齢の鍛冶屋は、話しながらも手を止める事はない。

 

「貴方は、鍛冶屋か?」

 

「ハハ、見ての通りさ。いつ来るかも分からねぇ奴らのためにここでずっと鉄を打ってる。なんだ、あんたらもそのために来たんじゃ無いのか?」

 

 と言う事は、それなりに不死の間では有名なのだろうか。

 

「まぁいいさ。俺はアンドレイ。もし所望ならあんたらの武器を鍛えてやれるぜ」

 

 アンドレイと名乗った鍛冶屋は、自らの手に燃えるようなソウルを握ればそれを熱した武器に零していく。キラキラと光るソウルは武器に触れれば、どういう訳か満遍なく武器を覆っていった。そしてそれを金槌で叩く。一回、二回、三回と叩けば、ソウルは色を無くし武器に染み込んでいった。ロードランではこうして武器を鍛えるのか。

 

「対価は……ソウル?」

 

 私が尋ねれば、アンドレイは頷いて私を指差した。

 

「それと、嬢ちゃんが持つ楔石だ」

 

「楔石……ああ、これね」

 

 そう言って私はソウルから黒くて文字の刻まれた石を取り出す。先程光る蜥蜴を狩った時に手に入れたよく分からない石の数々。拾っておいてよかったが、どうして彼は物質化していないこの石を持っていると分かったのだろうか。アンドレイはその疑問を見透かしていたようで、不敵に笑って言って見せた。

 

「なぁに、こちとら鍛冶屋は長いからな。石を持ってりゃその気配でわかるもんさ」

 

 どうやら職人は凄技を持つらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アンドレイにメイスを、オスカーは直剣とクレイモアを預けて鍛えてもらう。それなりに時間が掛かるらしく、武器も無い私達は一先ず周辺の探索だけをする。

 アンドレイ曰く、この辺りにはセンの古城という不死の試練とも呼ばれる城と黒い森、そして私達が通った不死教区があるらしい。そして黒い森に繋がる道にはよからぬデーモンがいるらしいのでそちらはスルー。今や開かずの門と化しているセンの古城へと向かう。亡者もいないらしく、何か有用な物が無いかだけでも見に行こう。

 

 門はやはり、閉まっている。仕掛けは無く、人の力では開ける事も壊す事もできないだろう。行き止まりのようだ。

 

「……これは、玉葱?」

 

 その門の前で座り込む玉葱のような鎧を見て、オスカーは呟いた。無理も無い、これを初見で有用性のある鎧と言い当てる方が無理がある。

 

「絶対にそれ聞かれないでよ。カタリナの騎士は玉葱と言われる事を嫌うからね」

 

 カタリナの騎士。それは古くからあるとある国の勇猛な騎士達だ。その戦いはまさしく英雄的。しかし心は豪胆にして愉快。人の良い彼らはしばし旅の最中でも出会う事があり、その殆どが善人だ。

 共に戦い酒を飲めば次の日には盟友と化す彼らはしかし、その鎧を蔑まれる事を酷く嫌う。見た目は完全に玉葱にしか見えない重い鎧だが、その傾斜した鎧は相手の剣を受け流し、高い技術でしか作成できないのだそう。

 

「うーむ……うーむ……」

 

 そんな高名なカタリナの騎士は、何やら考えに耽っていた。それも私達に気がつかないくらいには。一体何を考え込んでいるのかは分からないが……彼らは通常そんなに考え込まず、勢いで突き進むものだ。

 と、そんな私達に気がついたのか、玉葱のような兜から覗く瞳が驚愕に開かれ私達を覗いた。

 

「お、おお! すまぬ、考え耽っていた」

 

「はぁ……何をそんなに考え込んでいて?」

 

 思わず相槌を打つ。

 

「私はカタリナのジークマイヤー。実は少し難儀していてな、そこの門がどうしても開かぬのだ」

 

 どうやら彼の目的はセンの古城にあるようだ。しかし考えていても開かぬものは開かないだろうに。

 彼はずっと待っているらしく、ずっと思索に耽っているとの事。一体それ程の時をそうしていたのだろうか。不死となってから時間の概念が薄れていて、常人ならば長く感じる時間も何も思わなくなってしまったが……ロードランにいるという事はきっと彼も不死なのだろう。

 

 ガハハハ、と笑うと彼はまた考え始める。どうやら害も無さそうだし、私達にできる事も無さそうだ。出会いも早々に私達はこの場を後にする。

 

 

 

 

 

 妙な玉葱戦士との出会いを終えアンドレイの下へと戻る。するとこの短時間の内に彼は既に武器を鍛え終えていた。通常ならば考えられぬほどに早いが、それもソウルの業が為せるのだろう。外の鍛冶屋に見せたら邪道と言われそうだが、早くて頑丈になるのならそれに越した事はない。

 楔石の欠片を一つずつ用いて強化されたメイスと直剣、そしてクレイモア。見た目では分からぬが確かに元よりも鋭利に、そして重厚になっている。重さ自体は変わらないのに、一体どういう仕組みなのだろうか。

 

「武器は大切にしてやれよ。あんたらの命を守るもんだからな」

 

 あんたらが亡者になる姿なんて見たく無いぜ、と付け加えたアンドレイは完全に善人だ。漢気があってここまで良い人となれば早々居ないだろう。私としてはもう少し悪意を見せてもらえた方が逆に安心するが……隣の上級騎士はそういうのには慣れていなそうだからね。

 

百合ばかりの番外編を

  • 見たい。百合こそ人類の宝、ダークソウル
  • いやぁそうでもないっすよ

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