レストラン「怪獣」へようこそ   作:青色好き

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色んな所に住んでる虫の怪獣達です。

次回は2021年2月5日12時00分に投稿予定です。


レストラン「怪獣」へようこそ 5 虫

 レストラン「怪獣」のある一室。窓から見える星々の風景と浮遊大陸の大地は相も変わらずいつもの風景である。何時もと違うのはふわふわ浮かぶ怪獣達の魂くらいである。そんな変わらぬ風景を見ている怪獣が席に座っていた。

 

「何時もと変わらない風景だなぁ……」

 

 そう呟いたのは窓沿いのカウンター席に座り、変わらぬ風景を眺めているクリケットンだ。彼は虫の怪獣、あるいは怪獣全体の中では珍しくコオロギの怪獣だ。このレストランに度々来ている怪獣なのだ。

 

「地球は緑溢れる風景が多かったが、此処は星と大地と魂くらいしかいないなぁ……」

 

 そんなことを言い、手に持っている蜜柑ジュースをストローで少量吸った後テーブルにジュースが入っているグラスを置いた。怪獣墓場に初めて来た時は空に浮かぶ星々を見て綺麗だと思ったのだ。何度見ても飽きない程の美しい風景で、レストランに来た時は眺めの良い此処の席によく座っているのだ。

 

「お、クリケットンじゃないか。また此処にいるのか」

 

「ん…… その声はカマギドン、と…… お前達か……」

 

 声の発生源を向くと、そこにはクリケットンの知り合いである怪獣、カマギドン・カーンジョルジョ・メガロ、そしてアゴンがいた。ついでに、アゴンは恐竜の怪獣の方のアゴンではなく、カブト虫の怪獣のアゴンの方である。奇しくも同じ名前なので少しややこしいのだ。

 

「此処カーンら眺める景色はカーンわらないけど綺麗だよなぁ」

 

「そうだね。でも飽きない美しさがあるよ」

 

「ああ、確かにあるな!」

 

 クリケットンが座るカウンター席の眺めが綺麗だとカーンジョルジョが言うと、カマギドン・メガロもそれに同意する。席からの眺めはやはり美しい。黒と星の輝きが怪獣達を惚れさせている。

 

「あ、近くの席に座って良い?」

 

「あ、良いぞ」

 

 カマギドンのお願いにクリケットンは了承し、それを聞いた4体はカウンター席の近くにあるテーブル席に座る。

 

「あ、すいません、イチゴジュース下さい」

 

「じゃあ、私はアップルジュースを一つ」

 

「俺はメロンジュース」

 

「じゃあ俺はバナナジュースで」

 

「はい! 分かりました! 少々お待ちください!」

 

 カマギドン・カーンジョルジョ・メガロ・アゴンは各々注文し、それを従業員である恐竜太郎が承った。彼は厨房へ向かって歩いて行く。こうして、カウンター席に座るクリケットンと近くにあるテーブル席に座るカマギドン達の会話する場が形成された。

 

「そういえば以前聞いた話だけどね、地球にいる虫がどれだけ多いか知ってる?」

 

「うん? いきなりどうしたんだ。藪から棒に」

 

 カマギドンが突然変わった問いかけをしてきたことにクリケットンは疑問を投げかける。カーンジョルジョ達は頭の上に「?」を浮かべているような顔をしている。どうやらカーンジョルジョ達も同様の様子だった。

 

「いや、実はさ、以前カマキラスやビッグライガーが教えてくれたんだよ。その虫の多さに驚いてさ…… どれくらいいると思う?」

 

 もしかしたら自慢したいのかな? と思う一同だが、ひとまずは考える事にした。一応気にはなるので。

 

「う~む、10万種くらいはいるんじゃないか?」

 

「5万種くらいカーンな?」

 

「地球の生き物の内…… 1割くらいじゃねぇのか?」

 

「いや、2割じゃねぇの?」

 

 各々が思う答えを述べていく。クリケットンとカーンジョルジョは種数、メガロとアゴンは地球における生物数の内の割合で答えた。その様子を見たカマギドンは、ほぅ と言いたいような顔になった。

 

「ほう、皆意見が割れたね。フッフッフ…… では教えよう! どれだけ多いかと言うと……」

 

 如何にも自信満々に言おうとしているカマギドン。そのせいか微妙に喋り方も変わっているように一同は感じている。普段は大人しい性格なのでが、何か自慢する時は少し偉いような喋り方になるのがカマギドンの性格だ。

 

 そしてカマギドンの口が開き、答えを言おうとしたその瞬間――

 

 

 

 

 

「地球の生物の内の7割だろ」

 

 

 

 

 

「そうそう、7割も虫なんだよ。凄い多いよ…… え? その声って……」

 

 カマギドンが答えようとしたその瞬間、別の“誰か”の声が答えを申したのだ。カマギドンだけでなく、クリケットン一同もその声を聞いた事があるのだ。その声の主を。

 

「ってお前はシルドロンじゃないか! また未来を予知したな! せっかく僕が言おうとしたところなのにー!」

 

「あ、すまん」

 

 答えを言った主は、隣のテーブル席に座っていた。両手に鋏を持ち、額に水晶体を持つ怪獣、シルドロンだった。シルドロンは額の水晶体を発光させることで相手の行動を予知出来る能力を持っている。先程カマギドンが言おうとした答えもその予知能力を使って答えたと皆は思っていた。

 ついでにシルドロンの他にも、ビグスタッグとバクラーに原生動物、そしてバタフライングが座っていた。

 

「あと、その話はカマキラス達から聞いたと言ってたな」

 

「う、うん。それがどうかしたの……?」

 

「俺にも話してたぞ」

 

「えぇぇ!!?」

 

 シルドロンの衝撃の事実を告げるとカマギドンは大層と驚いた。もっとも、レストラン内ということもあり小声で言っている。「あ、周りの状況をちゃんと分かってるな」とクリケットン達は心の中で呟く。

 

「あ、一応言っとくと俺達以外の他の怪獣にも言ってたぞ」

 

「マジ!?」

 

「マジ」

 

 あっさりとシルドロンはまた衝撃の事実を述べた。他の怪獣にも言っていた…… つまり他の怪獣もこの事を知っているということである。

 

「うわ~ん、せっかく言おうとしてた自慢が他の皆も知ってるなんて……」

 

「自分で自慢って言うバクか……」

 

 カマギドンの嘆きにバクラーはやや冷えたツッコミを入れた。バクラーの近くにいる原生動物も微妙に「オイオイ……」と言いたげな顔をしている。

 

「あ、でも私達はその事を聞いたことカーン無いよ。その話は何時話したんだ?」

 

「あ、そういえばそうだな。カマキラスの奴らは誰に話したんだ」

 

「あ、それは以前あった宴会にいた怪獣達に話したからだよ。君達はその場にいなかったから……」

 

 カーンジョルジョととアゴンはビグスタッグからカマキラスの話が何時話されたか聞くと、二体は、ああ、成程と言いたい顔となる。少し前に行われたちょっとした宴会でカマキラスはその事を話していたのである。クリケットンやカーンジョルジョ達はその宴会に行ってなかったので知らなかったのである。

 

「そういえば何の宴会だったんだ? 宴会があるとは聞いてたけど……」

 

「『どうやったらヒーローを倒せるか飲み食いしながら話し合おう宴会』…… だったよ」

 

「何だよそれ……」

 

 クリケットンがバタフライングからその宴会の名前を聞くとややドン引きした。宴会の名前があまりにもそのまますぎるからである。ヒーローをどうやったら倒せるか…… 話し合うと言いながらも結局飲み食いするだけになったんだろうなぁと考える。

 

「話を戻すが、地球の生物の内7割が虫って本当なのかよ…… 予想以上に多いな」

 

「確かにそうだね。7割って相当な数だよ。僕たちもその7割の中に入ってるのかな?」

 

「う~ん、どうバクね?」

 

 メガロとビグスタッグは7割という多さに驚いている。地球に存在する虫(昆虫など)は100万種を超える。途方も無い数だ。その多さ故にバクラーは自分達虫怪獣もその中に入ってるのか気になり始める。

 

「こんなに多いと地球は『虫の星』と言えるだろうな」

 

「確かに。そんなに多いとなるとその名前も強ち間違いじゃなさそうだな」

 

「虫の星かぁ…… 同じ虫としてなんか誇らしく感じるなぁ…… 僕たちの仲間が沢山いるんだもの」

 

 シルドロンは虫の多さから地球を「虫の星」と例え、クリケットンはその例えに同感し、バタフライングは何処か誇らしく感じた。自分達の同胞が大勢いることを少し喜んでいるのである。

 

「こんなに多いんだもの、虫が地球を支配してるも同然じゃないカーン!」

 

「おお、確かにそうバク! こんなに多ければ人間どころかウルトラマンやスペクトルマンにも勝てそうだ! 多勢に無勢とは正にこのことバク~!」

 

 するとカーンジョルジョとバクラーは調子に乗ったとばかりにはしゃぎ始めた。数の多さ故に人間だけでなくウルトラマンなどの巨大ヒーローにも勝てると言い始めた。はしゃぐと言ってもレストラン内ということを分かっているのか、小声で言っている。

 

「ん、他にも来るな……」

 

「え? どうしたんだ、シルドロン? 来るって誰が?」

 

 クリケットンはシルドロンが言った、もうすぐ来る『何か』のことを聞こうとした。恐らく、というより十中八九予知能力を使ったんだろう。シルドロンに聞いてみようとしたその瞬間だった。

 

「あ、皆いる」

 

「おお、皆さんお揃いで何はしゃいでるんです?」

 

 そこに現れたのは、カマキラス同様にカマキリそっくりの姿だが背中に蝶の羽が付いているパラジュードンと、大きな黒い蜘蛛のような見た目のジャイアントウィドースパイダーの二体であった。

 

「なんか虫の星がどうとか言ってなかったか?」

 

「そうなんだよ、パラジュードン。実はさ……」

 

 先程来たばかりの二体にクリケットンはこの場で話された内容を伝えた。

 二体は何か考えているような表情となった。何を考えているのか少しばかり気になる。

 

「成程、そのような事を話されているのですね……」

 

「そうなんだよ、妙に調子に乗ってきたみたいでさ……」

 

 カーンジョルジョとバクラーががやがや騒いでた理由を知り、メガロがそれに加えて、それ故に調子に乗った事を伝えた。二体はやはりどこかわくわくしているような、興奮してる感じだった。余程、虫が多いことに悦に入ってるようだ。

 

「はぁ、あなた達、虫が支配してると言いますが……」

 

「「?」」

 

 ジャイアントウィドースパイダーは一拍置いて――

 

 

 

 

 

「人間と比べると『知能』はないでしょう?」

 

 

 

 

 

「「ウ……」」

 

 ジャイアントウィドースパイダーの一言でカーンジョルジョとバクラーは黙ってしまった。彼の言った一言が図星だった。

 

 『ヒト』という種の学名である「Homo sapiens」の意味は「知恵のある人」である通り、ヒトは大脳が発達しており、それ故に非常に高い知能を得た。濃厚器具や服・機械・乗り物を創り出し、言葉で意思疎通し、地球のあらゆる事を学んでいった。ここまで知能が発達している生物は他に存在しない。地球のあらゆる物事や事象を理解し、それらを活用・応用している。住む場所も地球のあらゆる場所に存在する。正しく地球を支配していると言っても過言ではないのだ。

 

「私達虫は何か物を作ることは滅多にないです。作ったとしても人間が作る物と比べると劣るものが多いです」

 

 虫が物を作ることは少なくはない。例えば巣。虫にとって自分の生活の為に作る構造のこと。土や枝などで作ることが多い。人間の場合はそれらだけでなくコンクリートや鉄などの金属を使い、さらには電気を通してテレビや冷蔵庫が使える環境を作り出す。虫どころか鳥などの動物が作り出す巣とは一線を画している。

 

「で…… でも、沢山の虫がいるんだカーンら、数で圧倒して……」

 

「人間の作り出す武器に対抗できますか?」

 

「う……」

 

 ジャイアントウィドースパイダーの一言でカーンジョルジョはすぐに黙ってしまった。

 人間が作る武器は非常に多彩だ。一般人でも殺虫剤という、虫にとって凶悪な兵器を持ってることも珍しくはない。更にそれ以外では一般人が持ってないような物を含めると槍や銃・ミサイル、怪獣が存在する世界ならビームや光線を放つ武器も作られている事が多い。虫がこれらの武器に対抗出来るのか? 答えは火を見るより明らかだろう。

 

「それに地球ではゴジラさんやガメラさんみたいに相当強い怪獣だっているんですよ。彼らに対抗出来る自信はありますか?」

 

「「う……」」

 

 更に追い打ちの如くジャイアントウィドースパイダーは説明を続ける。地球には人間だけでなく怪獣も当然存在する。地球出身の怪獣として強い部類に入るゴジラやガメラがおり、その2体を除いてもバードンやガタノゾーア・ネロギラスといった強力な怪獣達もいる。いくら数が多い虫と言えども彼らに対抗出来るのか…… 答えは明白であろう。

 

「…… はぁ…… 虫は多くても下の身分同然なのカーン……」

 

「なんか自信が無くなってきたバク……」

 

 あれだけ気分が高まっていた2体はすっかりと落ちてしまい、体から敗北感のような雰囲気が漏れ出している。バクラーのお供である原生動物も何だか落ち込みそうな感じになっている。周りにいるメガロやアゴン・ビグスタッグ達もその様子を見てどうすれば良いのか困っているように視線をキョロキョロと様々な角度に向けている。

 

「これって大丈夫なのか? 二体共グロッキーと言わんばかりに落ち込んでるぞ……」

 

 あまりの二体の落ち込みぶりからクリケットンは少々心配になる。ジャイアントウィドースパイダーは正論を言ったつもりなのだろうが、その結果が今の状況である。何を思ってそう言ってるのか…… 心配になってつい心の中の台詞を外に出してしまった。

 

「いや、大丈夫だ。良い結末になるぞ」

 

「え?」

 

 その声はシルドロンの声だった。良い結末になる? 未来が見えるシルドロンが言うってことは、未来を予知したのか? だとすれば、この先の結末って――

 

「――とまぁ、ここまで言えば虫は大したことのない存在に見えるかもしれません。しかし、それは大きな間違いです」

 

「「??」」

 

 先程まで落ち込んでいたカーンジョルジョとバクラーはその言葉を聞いて顔を上げる。原生動物やカマギドンなどの他の怪獣達も同様だ。

 

「虫は地球の生物にとって非常に重要な存在なのです」

 

 その言葉を聞いてシルドロンを除く皆はえっ? と言いたいような顔となった。そんな様子を気にせずジャイアントウィドースパイダーは語りを続けた。

 

「生態系という言葉を聞いた事はありますよね? 自然環境とそこに住む生物達が構成する空間の事を言います。環境の維持や生物が生きていくために、様々な役割を持っている環境や生き物が存在しますが、虫はとても重要な役割があるのです」

 

 虫が貴重な役割? この場にいる皆は疑問に思った。

 

「例えば花粉の媒介。虫媒と言う方が正しいですが。花に群がる蜂などの虫は体に花粉が付着することで、花粉を運んでくれます。それにより、他の植物に花粉が付いて植物の繁殖に貢献してくれます」

 

 花粉の媒介する手段は幾つかある。動物や風で媒介する方法があるが、最も見られるのは虫で媒介する「虫媒」である。蜂や蝶などの虫の体に花粉が付き、それが他の植物に付着する事で受粉する。植物にとって子孫を増やす事に大きく貢献しているのだ。

 

「あ、そういえばバタフライングやパラジュードンが花畑で蜜を吸ってる時があるけど、もしかしたらその時も……」

 

「えぇ、恐らく受粉に一役買ってるでしょう。モルフォ蝶も恐らくは……」

 

「「そうなの?」」

 

 カマギドンが言った一言にジャイアントウィドースパイダーが答えた。バタフライングとパラジュードンが少々驚いた。花畑…… 恐らくサタンローズやギジェラが怪獣墓場の一角で育てているネスギラスやばびらん・プラーナを育てている花畑のことだろう。怪獣墓場で一番美しい風景として怪獣達にも知られている。その花畑に通って蜜を吸ったりしているバタフライングとパラジュードンは、自分たちの行為が他の花々に役立っているとは思わなかったばかりに、やや驚いた。

 

「それに、ワラジムシやヤスデなどの虫が落ち葉を食べる事で落ち葉の分解が促進されていくのです。勿論、ミミズなどの生物も食べますが虫も食べてます」

 

 木から落ちる落ち葉は虫などが食べて分解していく。豊かな土壌が形成されるのに非常に大事な役割がある。そしてその土が木や花・草などの植物が育ててくれる。

 クリケットンは以前、キダマーから「落ち葉を食べてくれる虫達のおかげで豊かな土ができるんじゃよ」と聞いた事がある。その土のおかげでトリフィド達が喜んでいたことを思い出した。

 

「このように虫は自然界で大事な役割を持ってるのです。ですので下の身分ではありません。人間を含めた多くの生物が生きていくうえで我々虫の存在は必要不可欠と言っても良い程重要な存在なのです」

 

 テーブル周辺が静まり返る。話を聞いていたカーンジョルジョとバクラーは何処か嬉しそうな表情となる。皆の視線が二体に集中する。

 

「俺達は…… 俺達は大事な存在なのカーン!」

 

「俺達は下の身分でもないことが分かって嬉しいバクー!」

 

 余程嬉しいのか二体は思わず感情を口に出してしまった。カマギドンやメガロといった面々は少々笑っている。その笑いは何処となく晴れやかな笑みである。

 

「まぁ、とにかく元気になって良かったな」

 

「あぁ、俺達って大事な存在であることも理解出来たしなぁ……」

 

メガロもアゴンも一安心し、安堵の表情を見せた。そろそろ頼んだメニューが届く頃だろう。そしたらまた楽しい話を再開するとしよう。シルドロンやビグスタッグ達も加わってるので更に楽しい話になるだろう。カマギドンの自慢話がまた来るかもしれんが。

 

「じゃあ、財布の金に気を使いながらだけどもうちょっと何か注文しよう!」

 

「「「「おおおぉーー!」」」」

 

 皆も賛成だった。このテーブル席も間もなく賑やかな席となる。勿論周囲に迷惑のかからない程度にだが。

 

「こうなることも予知してたのか?」

 

「あの二体が喜ぶところまでさ。今の現状までは予知してない。あ、スイカイドムが育てた西瓜でも頼むか。ケムジラも美味しいと評判だったからな」

 

 やれやれ、とクリケットンはため息をついた。シルドロンは何かとこういう奴だよなぁ、と内心思った。だが一緒に居てうんざりしたことは一度もない。自分も何か頼むかとメニュー表を開いた。

 

「あ、皆、どうしたんだ? こんなに集まってさ?」

 

「もしかして宴会か? 混ぜてよ~」

 

「おまたせしました! ご注文の品です~!」

 

 するとカッパルゲとモグラキングがたまたま通りかかり、注文品を届けに来た恐竜太郎も来た。直に賑やかになることは火を見るより明らかだ。

 

 

 

 今夜も楽しい一夜になるだろう。

 

 

 

 怪獣図鑑

 

・宇虫怪獣 クリケットン

 ドラマ「アイアンキング」に登場した怪獣。宇虫人タイタニアンの一人が変身した姿。細長い4本の腕を持つコオロギのような怪獣。尾から光線を放ち、両手を飛ばして攻撃する。更に胴体を分離する事も出来る。

 怪獣界でも珍しくコオロギの怪獣。名前の由来は恐らく、英語で「コオロギ」を意味する「Cricket」だと思います。

 

・双鎌怪獣 カマギドン

 ドラマ「メガロマン」に登場した怪獣。黒星族が地球に送り込んだ怪獣。ケンタウロス体型の4足歩行怪獣で、体の上部と下部に顔が付いている。電気を主食としており、武器にもなる鎌で電気を吸収する。

 4足歩行怪獣で珍しく上と下に顔がある怪獣。ペアモンスキングとは違う意味で印象に残る怪獣です。

 

・毒蜘蛛超獣 カーンジョルジョ

 ドラマ「電光超人グリッドマン」に登場した怪獣。蜘蛛のような姿をしており、腹には蜘蛛の巣の模様がある。手から糸を出し、口から光線と光弾を出す。コンピューターワールドに侵入した際は日本の法律を悪事を推奨するカーンデジファー憲法に書き換えた。

 蜘蛛の怪獣なのですが、手足が4本なので蜘蛛らしさが薄い気がする…… 肩書きが「超獣」とありますが、ドラマ「ウルトラマンA」の超獣とは関係無いです。

 

・昆虫怪獣 メガロ

 映画「ゴジラ対メガロ」に登場した怪獣。カブト虫のような姿で、両腕はドリルのような形となってる。シートピア海底王国の守護神で、王国の人々がメガロを尖兵として地上へ送り込んだ。武器は口から吐くナパーム弾・角から出す光線・両腕のドリル。ドラマ「ゴジラアイランド」では敵怪獣として登場し、小説「GODZILLA 怪獣黙示録」と「GODZILLA プロジェクトメカゴジラ」ではアフリカなどを襲撃した。

 カブト虫にドリルという変わった怪獣です。シートピア人の守護神なのですが、劇中では下っ端みたいな扱いに…… それで守護神……?

 

・甲虫怪獣 アゴン

 ドラマ「仮面の忍者赤影」に登場した怪獣。普段は小さなカブト虫だが、くの一の虫寄せ風葉のオカリナや口笛を聞くと巨大化する。武器は角から出す相手の動きを止める光線と口から出す相手を固める液体。

 カブト虫の怪獣です。この小説の2話に出て来た恐竜の怪獣アゴンと同名です。同じ名前なのに恐竜とカブト虫、全く異なる姿とは面白いです。

 

・幼体怪獣 恐竜太郎

 ドラマ「恐竜大戦争アイゼンボーグ」に登場した怪獣。東京に出現し、D戦隊とアイゼンボーによって倒されたブラックマリアが生んだ卵から孵った恐竜。遊園地で神原五郎に育てられていたのだが……

 親であるブラックマリアが倒されているだけでも悲しいのに、後にああなるなんて…… この小説では幸せに暮らしています。

 

・両刀怪獣 カマキラス

 映画「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」に登場した怪獣。ゾルゲル島に住んでた巨大カマキリが気象コントロール実験の失敗の影響で怪獣となった。劇中では3体登場した。左脚が鎌で右脚が槍のような形になってる。映画「ゴジラ FINAL WARS」では1体のみ登場し、両手が鎌となっている。アニメ「GODZILLA」では1999年5月4日にニューヨークを襲い、その後世界各地で現れた。

 昭和の個体が槍と鎌ですが、なぜに槍……? 変異のせいでしょうか?

 

・猛毒巨虫 ビッグライガー

 ドラマ「レッドマン」に登場する予定だった怪獣。非常に凶暴かつ残酷な怪獣。IQは0.5。翼でチョップして相手を攻撃する。Matt Frank氏が描いた漫画「レッドマン」では登場した。

 レッドマンに登場する怪獣は全て既存の作品(主にウルトラシリーズ)の怪獣のみだったので完全新規であるこの怪獣をテレビで動く姿を見たかったです。Matt Frank氏の漫画では出るので、そちらも見てみたいです。IQが0.5って低くね……? 虫のIQってどれくらいあるのでしょうかね?

 

・変異昆虫 シルドロン

 ドラマ「ウルトラマンダイナ」の5話に登場した怪獣。両手には非常に硬い鋏を持ち、額の水晶体を発光させることで未来を予知できる。弱点は脆い腹であるが、予知能力と鋏による防御で弱点を補ってる。16話ではクローン技術により作られたクローンシルドロンが登場した。

 予知能力が出来るって普通に凄すぎます。変異の影響……?

 

・合体恐獣 ビグスタッグ

 ドラマ「セイザーX」に登場した怪獣。サイクリードがコスモカプセルのエネルギーでクワガタを怪獣に変えた。頭と両腕に大きな鋏を持つ。頭と両手の鋏から電撃を流し、触覚からは光線を出す。無数のクワガタに分裂して身を潜める事も可能。

 無数のクワガタに分裂できるって何気に便利そうな技です。あの大量のクワガタは何匹いるのだろうか……?

 

・シロアリ怪獣 バクラー

 ドラマ「宇宙猿人ゴリ」に登場した怪獣。目が一つあり、血を吸った人間をインベーダー人間に変えて操る。武器は口から出す光線・念力・羽を使って引き起こす強風。腹に原生動物が住んでおり、食べた木材を消化させている。

 シロアリだけど一つ目という不思議な怪獣。バクラーが出てくる20話ではスペクトルマンが富士山並みに巨大化してるのですが、その後バクラーはそのスペクトルマンと戦った場面があるので「バクラーは富士山並みの大きさに変身出来る?」と思った事があります。戦いの時の周りの崖の高さからして多分戦闘時は数十mくらいの大きさで戦ってると思いますが。

 

・グロース蝶獣 バタフライング

 ドラマ「ジャンボーグA」に登場した怪獣。普段は「死神」と名乗る女性に変身しており、毒蝶を操って相手を攻撃する。羽を使って空を飛び、全身から毒の鱗粉をばらまき、口からミサイルを出す。

 怪獣界では珍しい蝶の怪獣。私が知ってる蝶の怪獣はバタフライング、モルフォ蝶、パラジュードンの3体です。他にいましたっけ?

 

・原生動物

 ドラマ「宇宙猿人ゴリ」に登場した怪獣。バクラーの腹の中に住んでおり、バクラーが食べた木材を消化している。原生動物がいなければバクラーは死んでしまう。

 何処か可愛らしい気がする(?)姿です。ぬいぐるみにしたら売れる…… かも。

 

・熱エネルギー魔獣 パラジュードン

 ドラマ「サンダーマスク」に登場した怪獣。カマキリに蝶の羽を付けたような姿をしている怪獣。背中にある太陽熱吸収板が弱点。漫画家が描いた漫画の内容通りに暴れる。口から可燃性の液体を吐く。

 カマキリの怪獣なのか、蝶の怪獣なのか非常に迷います。それとも両方?

 

・昆虫怪獣 ジャイアントウィドースパイダー(Giant Mutant Widow Spider)

 アニメ「Godzilla The Series」に登場した怪獣。ある島に生息しているジョロウグモが巨大化して誕生した怪獣。非常に高い繁殖力を持つ。毒針と糸が武器。

 色合いからしてかっこ良さを感じるデザインです。クモンガよりかっこいいかも。

 

・水爆大怪獣 ゴジラ

 第1話を参照。

 

・ガメラ

 映画「大怪獣ガメラ」に登場した怪獣。北極の氷の中で眠っていた怪獣で、名前の通り亀のような姿の怪獣。手足や顔を引っ込めて手足を引き込んだ穴から炎を出して回転し飛行でき、後ろ足の部分から炎を出して空を飛ぶ事も出来る。口から炎を吐く。当初は子供に対しては友好的で、後に人間に対しても友好的となる。平成3部作では「古代文明の生体兵器」、「小さき勇者たち」では赤い石の上にある卵から生まれた」という設定。

 ゴジラとウルトラマンと肩を並べる程有名な怪獣ですが、「亀そのまんまの見た目でよく人気が出たよなぁ……」と思います。平成の作品は敵がギャオスばっかりで飽きてます。キングギドラやモスラでもそこまで毎回出ないぞ……

 

・火山怪鳥 バードン

 ドラマ「ウルトラマンタロウ」に登場した怪獣。火山噴火によって出現した怪獣。鳥のような見た目で、赤と青の派手な色合い・両頬の毒袋が特徴。武器は口から吐く火炎放射・翼で引き起こす突風・嘴とそこに含まれる猛毒。両頬を破壊すると弱体化する。

 派手な見た目が特徴です。両頬の毒袋を破壊しないで倒そうとすると撃退のハードルが上がりますね。

 

・邪神 ガタノゾーア

 ドラマ「ウルトラマンティガ」に登場した怪獣。アンモナイトのような殻を持ち、多数の鋏状の触手を持ち、下あごに赤い目を持つ怪獣。口から吐く闇と電流・触手・石化光線が武器。特に闇は強力で、飲み込んだ生物を即死させ、物理的な力では止められない。ドラマ「ウルトラマンオーブ」では亜種であるマガタノゾーアの存在が語られた。

 かなり印象に残っている怪獣です。ここまで異質なデザインの怪獣は見た事がありません。ガタノゾーアの着ぐるみを作ろうとしたら何万円かかるのかやら……

 

・殺し屋怪獣 ネロギラス

 第2話を参照。

 

・巨蝶 モルフォ蝶

 ドラマ「ウルトラQ」に登場した怪獣。アマゾンにしか生息していないのだが、日本では巨大な個体が生息していた。鱗粉には毒が入っており、劇中に登場した学者はこれを浴びて巨人となった。

 モルフォ蝶って「モルフォチョウ」という実在する生物の別名らしいです。どうぶつの森でもそこそこ高値で売れる蝶で、よく採ってました。

 

・宇宙植物 サタンローズ

 ドラマ「ジャイアントロボ」の3話に登場した怪獣。宇宙植物の化石をBF団に操られた学者によって復活させられた。足で歩行し、長い蔦で相手を拘束し、花から黄色い花粉を出す。花が赤く光ると磁力体となって周囲の金属を引き寄せ、青く光ると磁力がなくなる。足から地熱を吸収することができ、攻撃を受けるとその熱エネルギーを吸収して頭頂部から溶岩弾を放つ。弱点は水と電気。肉食性。17話でも再登場した。

 結構多彩な技を持ち、植物怪獣の中では強めの部類じゃないのかな? と思っています。

 

・超古代植物 ギジェラ

 ドラマ「ウルトラマンティガ」に登場した怪獣。人類滅亡の時が近づくと咲くと言われる植物。繁殖力が非常に高く、世界各地に小型のギジェラを咲かせ、幻覚作用のある花粉を飛ばして多くの人々を魅了させた。花粉のエキスは人の脳細胞の老化を防ぐ作用がある。本体のギジェラは花粉・蔦・電撃で攻撃する。

 明らかにヤバイ植物だよなぁ……

 

・宇宙植物 ネスギラス

 ドラマ「マグマ大使」に登場した植物。ネス遊星に生えている植物で、怪獣ピドラの栄養源でもある。数千度に耐える程の非常に高い耐熱性を持つ。振動に敏感で、近づく相手を粘液で動きを封じる。

 耐熱性が凄すぎる…… アニメ版ゴジラの次に耐熱性が高いかも。

 

・人喰い植物 ばびらん

 ドラマ「仮面の忍者赤影」に登場した怪獣。巨大な花で、おしべで相手を締め付けたり、爆弾や花粉・目くらましの光を放つだけでなく、瞬間移動も出来る。

 瞬間移動が出来る植物怪獣ってバビランくらいじゃないのかな……?

 

・吸引怪獣 プラーナ

 ドラマ「ネオ・ウルトラQ」に登場した怪獣。不景気の最中突然現れた怪獣で、白い球体のような姿をしており、排気ガスを吸収する。吸い続けるといびつな形となり、そして開花する。

 この話は色々思うところが多い回です。

 

・杉の木巨獣 キダマー

 ドラマ「巨獣特捜ジャスピオン」に登場した怪獣。心優しい杉の木がサタンゴースの光線により凶暴化して怪獣化(巨獣)した姿。町を壊して森を復活させようとした。武器は根・口から出す木製の矢・大量の杉花粉。地中に潜る事も可能。

 優しい杉の木だったのですが、ああなるとは…… 恐ろしきサタンゴース……

 

・トリフィド(Triffid)

 小説「トリフィド時代(The Day of the Triffids)」に登場した怪獣。3本の根で歩行する肉食植物。頭部にある毒の刺毛で相手を倒し、それを栄養とする。良質の植物油が採れるため大量に飼育されてたが、流星雨により多くの人が盲目となった後は脱走して人々に襲いかかる。なんらかの方法でコミュニケーションを取るような描写がある。

 人々が盲目になるだけでも1つの作品になれそうですが、さらにトリフィドが暴れるから凄いあらすじである。映画化もされてるので(映画「人類SOS!(原題:The Day of the Triffids)」)、良ければ鑑賞しては如何ですか?

 

・思念獣 スイカイドム

 ドラマ「鉄甲機ミカヅキ」に登場した怪獣。人の記憶から生まれる怪獣であるイドム(イデアモンスター)の内の1体。当初は巨大なスイカの姿で浮いており、スイカノイドというスイカの種のような小型怪獣を出していたが、後に怪獣態となる。武器は口から吐く炎・胸から出す二本の鎌がついている触手・背中から生やす棘付きミサイル。

 スイカをこのようなデザインにするとは、本当に凄いです。そういえば劇中では足元の人工物を腐食させるような描写がありましたけど、あれは何なのか自分でも分からないです。腐食で良いのかな?

 

・食葉怪獣 ケムジラ

 ドラマ「ウルトラマンタロウ」に登場した怪獣。大昔生息していた昆虫怪獣。火山活動により復活した。甘い物などが好物で、スイカなどを食べる。口からは毒性の糸を吐く。巨大化すると、オナラで攻撃する。バードンの好物でもある。

 ケムジラが出てくる話を見たらスイカを喰えなくなりそうな気がする。

 

・カッパルゲ

 ドラマ「行け!ゴッドマン」に登場した怪獣。クワガタムシが突然河童のような怪獣となった姿。手裏剣が武器。ドラマ「行け!グリーンマン」ではトンチキが送り込んだ怪獣として登場。口から粘着性が高いシャボン玉を吐く。

 クワガタが河童(鳥?)になるってどういうことだよ……?

 

・異次元昆虫 モグラキング

 ドラマ「ミラーマン」に登場した怪獣。疲弊したミラーマンの前に現れた怪獣。ミラーマンとは戦わず逃走し、その後新宿で暴れた。武器は頭部の角から出すミサイル・腕と尾から流す電流・口から吐く光線。背中や尾の角をミサイルとして飛ばせる。

 モグラなのに肩書きが「昆虫」とはこれ如何に。異次元ではモグラは昆虫扱いなのか?




 色んな怪獣ドラマを見てますが、一番好きなのは「レッドマン」・「行け!ゴッドマン」・「行け!グリーンマン」・「突撃!!アーマージャック」です。理由は「余計な人間ドラマや色気描写が無く、怪獣のみに焦点を当てているから」です。
 ガメラ対バルゴンみたいなドロドロした人間ドラマやSSSS.GRIDMANみたいな露骨なエロ描写とか見て誰が喜ぶんだよ……
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