とある科学の時間掌握(テンプスコントロール)   作:シャーロキアン

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超お久しぶりです

いや、久しぶりとかよりも申し訳ないです。
約1年近く投稿してませんでした。
言い訳を言わせてもらいますと、他の作品書きたいなと思ってしまい、そこから主人公はこんな感じでとか話はこんな感じに進んでとプロットを作ってしまいまして。
その他にも最近マキシブーストというガンダムのゲームにはまってしまい、全くといって手を付けていませんでした。

もしかしたら、他の作品の方も投稿してしまって二作品同時進行というパターンもあり得ます。
そうしたらさらに更新速度が遅くなるかもしれません。
こんな作者ですが暖かい目で見ていただけたら幸いです。

久しぶりに書いたので文章などがおかしくなってるかもしれませんがそこは、ご了承ください


木山春生

 

白井黒子は頭を抱えていた。白井黒子は前日鳴川須玖と会い、幻想御手(レベルアッパー)の事について話をしたら推測だがもしかしたら演算能力を補助する物かもしれないという結論に達している。

 

だが、結論に達している事に問題があるのではなく鳴川須玖が前日幻想御手(レベルアッパー)の話を初めて聞いてすぐに推測が出来てしまった事だ。初めて聞いたのならそこまでの推測はすぐには出ない筈である。

 

さらにいえば銀行強盗の時も「銀行は金融関係の設備だけど今日は定休日ではないはず。となると残るは銀行強」と言っており、銀行強盗にあっていると予測していた。

 

鳴川須玖には何か隠している事がある、白井は確信していた。

 

 

 

 

 

 

 

「なんで夏休み初日に外出ないとダメなんだよ」

須玖は不機嫌になりながら目的地へと向かっていた。

今日は家でゆっくりしていた須玖だが一本の電話によって出かける羽目になった。

 

目的地に着き、呼び出された人物を見つけそこへ向かった。

「で何で俺が呼ばれたんだ?」と自分が何故呼ばれたかをその人物に聞いた。

 

「そうですわね。昨日の推測が原因ですの」

と白井黒子が笑顔で答えた。

 

そう電話を掛けた主は白井黒子だった。

「昨日の推測をそこにいらっしゃる木山先生に話した所推測をした本人に話してみたいと言われ呼んだのですわ」

 

白井が見た方向を見るとそこには御坂と白衣を着た女の人が椅子に座っていた。

どうやら白井の話に出てきた木山先生とはあの人のことだろう。

 

「水穂機構病院院長より招聘された木山春生です。一応研究者だ。君が鳴川くんかい?」

その木山春生と名乗る女性は目の下に隈を作っておりさらには髪がボサボサで年相応の女性らしさは無い。

 

「そうですけど」

と須玖はすぐに答えたものの研究者という者はもう少し変わってるものだと思っていた。

 

須玖はどうしても研究者と言ったらあの一族しか出てこないからである。

 

「こんな病院内で話をするよりも何処か別の場所しないかい?少し前にも言った通り暑いと思うのだが」

 

木山先生は別の所で話をする事を提案してきた。

 

「そ、そうですわね。何処か近くのファミレスにでも」

「私も黒子の言う通りファミレスあたりが良いと思うわよ」

 

と何故か白井と御坂は焦りながら答えていた。

 

何か自分が来る前に何かあったのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

須玖を含む四人は近くのファミレスへ移動した。

 

「ここは冷房が効いててとても快適だな。それでは話の続きでもしようじゃないか」

 

「いや、その前にどんな事が話されていたんだ?」

 

木山先生が話を切り出そうとしたが須玖は途中から来た為どのような話をされているのか知らない。

 

「ここは私が説明しますわ。この前の銀行強盗と私は現場には居ませんでしたが一昨日の連続虚空爆破(グラビドン)事件を覚えていますか?」

 

白井はどうやら誰かに須玖が連続虚空爆破(グラビドン)事件の現場に居た事を聞いたらしい。多分御坂あたりに聞いたのだろう。

 

「ああ、覚えているがそれがどうしたんだ?」

 

「銀行強盗の発火能力者(パイロキネシス)連続虚空爆破(グラビドン)事件の犯人の介旅初矢が原因不明の昏睡状態に陥っていますの」

 

「昏睡状態に陥ったってどうゆう事だよ?」

 

「ですから何故昏睡状態に陥ったかも分かっていませんの。さらにいえば原因不明の昏睡状態に陥った方は他にもたくさんいますわ」

白井の話を聞き、須玖は手を顎に持っていき考える人の様な姿勢をした。

 

「そこでまず原因を調べる為に木山先生が呼ばれたというわけか?さらにその介旅初矢って奴の能力が書庫(バンク)のデータと一致しなかったから、幻想御手(レベルアッパー)の話が出て俺って訳か」

 

須玖は今までに白井から聞いた事を元に自分が呼ばれた理由を推測した。

 

「まあ、そんな感じですわね」

 

 

「君たち話をしているとこ悪いが外にいるのは君たちの知り合いか?」

木山先生は外に誰かいると言いながら指を指していた。

そこには満面の笑みで窓に手をつけてる佐天とその近くで微笑んでいる初春がいた。

 

 

 

 

「へぇ〜、木山さんって脳の研究者さんなんですか。ハッ!まさか白井さんの脳に問題が」

 

幻想御手(レベルアッパー)の件で相談してましたの」

 

不機嫌そうになる白井の言葉を聞いた佐天は食べているパフェの手を止めた。

 

「それなら、私」

 

佐天はその言葉に聞き覚えがあったのか、ズボンの後ろポケットから何かを取り出しながら答えたが、

 

幻想御手(レベルアッパー)の所有者を捜索して保護する事になると思われますの」

 

「それが妥当だな、保護ついでに幻想御手(レベルアッパー)って物もどんなのか判るからな」

 

「何故保護するかと言いますと幻想御手(レベルアッパー)の使用者に副作用が出る可能性がありますから」

 

白井と須玖の言葉を聞き、佐天はポケットから取り出そうしていた手を思わず止めた。

 

「どうかしました?佐天さん」

「えっ、やっ別に・・・」

 

初春に話しかけらた佐天は慌てた様子で自分は何も持っていないと手を振った。

 

「白井の予想では、その副作用が今の昏睡状態って事か」

 

「まあ、あくまで予想ではありますけど私が考えるにその可能性が高いですわね。今後の予定ですけども、まずは幻想御手の現物の確保ですの。もし現物が手に入りましたら、早急に風紀委員(ジャッジメント)に届け下さい」

 

 

 

 

 

 

 

幻想御手についての話し合いは終わり、須玖が出た頃は真上にいた太陽も西に傾き、今は街を赤々と照らしており完全下校時刻が近づいている。

 

「お忙しい中色々教えていただき、ありがとうございました」

 

「いや、こちらも教鞭を振るっていた頃を思い出して、楽しかったよ」

 

「教師をしていらしたんですか?」

 

「ああ、昔ね」

 

彼女は何か思い出すような様子で答えた。

全員に手を振り去っていく木山に五人は礼をした。

 

「何というか、少し変わった感じの方ですの」

 

「白井さんよりですか?」

 

「ん?」

 

初春の言葉に少し不満げな顔で白井は初春を睨んだ。

そこで白井はあることに気づいた。

 

「お姉様と佐天さん、それに鳴川さんは?」

 

二人は辺りを見回したが、三人の姿を確認するのが出来なかった。

 

 

 

 

 

一体どうしたら良いんだろうと、佐天は逃げるように走っていた。

確かに私は幻想御手(レベルアッパー)らしき物を持っている。白井さんの話によると使用者を見つけ次第保護するみたいだし、さらには使用者は副作用で昏睡状態にあるらしい。

 

しかし、私には手放すことがどうしても出来なかった。私は能力者になる為にこの街にやってきた。なのに結果はLevel0でいきなり才能無しと宣告されている。どう足掻いても能力者にはなれないのだ。そんな時に幻想御手(レベルアッパー)の話が出てきて、そして現物を手に入れた。

そんな事を考えながら走っていると、自分の知っている声が聞こえた。

「おーい、待ってくれ」

声のした方に顔を向けると、そこにはまるで先回りしていたかのように鳴川須玖は立っていた。

 

 

 

須玖は佐天さんがこちらに気づいたらしく、走るのをやめておりハアハア言っていた。

「突然いなくなってたから、心配したよ。どうして急にいなくなったんだい?」

 

「えっと…あっ、スーパーに行く用があったんで急いでたんです」

 

「なら俺も一緒に行くか。明日辺りの材料とかも買っといた方がいいし」

 

「えっ…あーそうなんですか…」

 

「まあ、立ち話もあれだしスーパーに向かおうか」

 

ちょっと佐天さんの様子がおかしいところはあるけど、普通男子と一緒買い物とか行ったこと無いのかな。

因みに俺は吹寄となら行ったことあるぞ。もちろんデートとかじゃ無いけどな。

たまたまばったり会っただけだから

などと、少し前にあった事を思い出していた。

 

 

 

最寄りのスーパーに着いた。中はもう夕方なので学生や主婦などでかなり混雑していた。そんな中を二人で一緒に買い物していると、佐天が、

「鳴川さんは幻想御手(レベルアッパー)の事どう思ってます?」と聞いてみた。

 

「どう思うって言われてもな………俺は別にどうでも良いかなと思ってる」

 

「えっ…」と須玖の予想外の返答に佐天は唖然とした。彼は副作用で昏睡状態に陥る人まで出ているのにそれをどうでもいい。

 

「けれど、俺は裏技を使うことはダメだと思う。例えば学校の宿題を答えを見て書き写すことと同じ。他人には全く影響はないが、やった本人の為にならないからだ。本人はその時は楽出来るが、後に後悔することになるだろうけど。まあ、ズルするかズルしないかは結局本人が決めることなんだけどね」

 

鳴川さんはとても真剣な顔で自分の意見を言っていた。やっぱり鳴川さんは本心では止めたいだなと思った。

「あっ、ちょっと真面目に話し過ぎたかな。ざっと言うと、ズルするかズルしないかはもう本人次第ということ。すまんな、俺ばっか意見言って」と鳴川さんは申し訳ないと言った。

 

「いえいえいえ、何かやっぱり鳴川さんって、高校生なんですね。為になりました」

 

「その言い方だと、今まで高校生だと思われてなかったみたいじゃないか。まあ、良いけど俺はもう買うもの全部籠に入れたから会計して帰るわ」

 

「あっそうなんですか、私はもう少し欲しい物があるので。さようならですね」

 

「おう、じゃあな」と言ってレジへと須玖は向かった。

 


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