GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! 平安大魔境   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は新規連載と言う事で「平安大魔境編」です。シナリオの中でやるには話が長くなりそうなので、単独シナリオでFGOの特異点と化した平安編です。ただしカルデアはでないのであしからず、そして忘れているかもしれませんが。第一部でアンケートをした東方からのぐやちゃんともこたんを出して行こうと思います。それでは平安編始まります!


その1

 

 

平安大魔境 その1

 

 

~横島視点~

 

障子から零れてきた朝日に眉を顰めながら目を開くと目の前に一杯に広がる茶色い塊……うりぼーだ。

 

「……ぷひゅるー」

 

器用に鼻ちょうちんを作り、俺の枕元で気持ち良さそうに寝ているなあと思った所で身体が動かないことに気付き、唯一自由に動く右腕で布団の中を覗きこんだ。

 

【のばあ……】

 

「……すーすー」

 

涎だらだらで俺の胸の上で寝ているチビノブと左腕を抱え込んで寝ている紫ちゃん。夜中に起きて寂しかったか、寒くなってもぐりこんできたのかなと思い布団を元に戻す。

 

(起きれないなあ)

 

とても気持ち良さそうに寝ているので、もう少しこのままにしておいて上げようかなと思い。2度寝ではないが、目を閉じていようと思いゆっくりと目を閉じた。

 

「……」

 

「……何してるの?」

 

顔に吐息を感じたので目を開くと清姫ちゃんの顔が目の前に広がっていた。にっこりと笑ったのでそれにつられて笑い返すと清姫ちゃんの顔が近づいてくる。

 

「待って!?なにする……ふむぎゅ」

 

口をその白魚のような手で塞がれたが信じられない力で振りほどくことすら出来そうにない。

 

「本で見ました、朝の口吸いがあると、それが現代の愛を伝える方法だとか……ならやるしかないじゃないですか!」

 

「むーむーーーッ!」

 

相変わらず目が怖い、そしてアクセル全開である。お姫様のはずなんだけど、なんで彼女にはブレーキがないのか不思議で仕方ない。俺のイメージで申し訳無いが、お姫様ってもっと御淑やかなんじゃないかなと思うんだけど

 

(てっやばい!)

 

そんな事を考えているうちに清姫ちゃんの顔は目の前に来ている、このままでは口を塞がれ声を出せないうちに、唇を奪われることになる。清姫ちゃんは可愛いし、美少女だとは思うけれど龍族のお姫様なのだからそんな事を軽々しくして良い訳が無い。目で駄目だと訴えるが、清姫ちゃんの恍惚の色はますます強くなり、やばいと思ったその瞬間。

 

「みむう」

 

「……あは、チビちゃん」

 

髪の中からもぞもぞと顔を出したチビ、ぱちぱちと放電する音がしているが不思議な事に俺には全く電気が流れてきてない。

 

「ちょっとした出来心だったんです」

 

「みぎいッ!」

 

「ふみゃああああーーーーッ!!!!」

 

余り聞いた事の無いドスの聞いたチビの鳴き声の後、凄まじい放電音と共に清姫ちゃんの何とも言えない悲鳴が屋敷に響き渡った。

 

「……全く本当に学習しない馬鹿だな」

 

「冷たい……痛い……寒い」

 

氷の上での正座に加え膝に氷の重り……拷問にしか見えない光景を紫ちゃんに見せるわけには行かないと手で目を塞ぐ。

 

「なーに?」

 

「ううん。なんでもないよ、ご飯にしようね」

 

紫ちゃんの精神衛生上絶対良くないので清姫ちゃんを見せないように背中で庇いながら、一度だけ振り返り俺と目が合った瞬間に頬に赤みがさした清姫ちゃんやべえと思わず思ってしまいながらその場を後にするのだった……。

 

 

 

~美神視点~

 

早朝からの清姫の悲鳴と庭で凍り土下座している姿に、横島君を襲おうとしたのだと判り私はたぶん虚無顔をしていたと思う。

 

「……お気持ちは判ります。でも、清姫様は神魔の中でもエリートの血筋なんですよ?」

 

「変態のエリートとか言わない?」

 

「……竜族です」

 

知ってるわよ……でもなんであんなに残念なのか不思議でならない。

 

「大丈夫でした?」

 

「チビが迎撃してくれた」

 

「みっむう♪」

 

「偉いわよ、チビ」

 

「みむー♪」

 

ハムスターサイズなのに並みのGSよりもはるかに強いチビに、乙事主と同じ神性を持つ新しい神として生まれたうりぼーに、信長とシルキーの融合したチビノブ……。

 

「横島君だけでもかなりの過剰戦力よね」

 

「……ですね」

 

横島君自身も大概だが、横島君の周りも相当やばいのよね。

 

「せんせー!散歩!散歩でござるー」

 

「朝ごはん食べてからに決まってるでしょ?馬鹿犬」

 

「ふぎいッ……」

 

タマモに足払いされて顔面から滑ってくるシロ。余りにも人間が少ない今の状況なのに、なぜか妙に心が落ち着いてしまう。

 

「西条さん、どうしよう。私人外に溢れてるこの光景になれてるわ」

 

「……僕もだよ。仕方ないと受け入れるべきなのかな?」

 

「おはようございます、あ。美神さん、西条さん、まだあの白い子鹿いましたよ」

 

「「まだいるのッ!?」」

 

【……きゅうーん】

 

琉璃に言われて屋根を見ると白い子鹿がつぶらな目で横島君を見つめて……。

 

【クアー】

 

【きゅ……】

 

(((増えたッ!?)))

 

私達の見ている前で白い子鹿の背中の上に紅い翼にオレンジの長い尾を持つ神々しい鳥が停まった。小竜姫様を見ると目を見開き、くちをぱくぱくさせている。

 

「……なんだ。朱雀か、横島を見に来たんだな」

 

シズクが清姫の膝の上に氷を追加して、エプロンで手を拭いながらなんでもないように言うけど四聖獣の朱雀とかなんで来るのよ。

 

【ノーブウ】

 

「……ああ、今食事にするよ」

 

チビノブに呼ばれて台所に向かうシズク、私達も見なかったことにして広間に向かおうとした。

 

【シャア】

 

【……ガー】

 

……止めて下さいお願いします。この恐ろしいまでの神通力とか絶対振り返りたくないんだけど、何がいるのか知りたくて振り返り絶句した。

 

「猫かな?随分と立派な猫だ」

 

「おっきいねー」

 

「「……」」

 

「みっむー♪」

 

「ぷぎいー」

 

「あれ?シロとタマモ?それに蛍と神宮寺さんもどうかしました?」

 

庭にいた精悍すぎる猫……と言うか虎……それも白虎を猫と言う横島君に絶句し、岩だと思っていた物から手足が生えて蛇の尾と竜の頭を出したのを見て心臓が止まるかと思った。

 

(……どうしよう)

 

(どうしようもないんじゃないか?)

 

(いや、横島君だけじゃなくて前世がやばすぎると思うんですけど)

 

何故か四聖獣の3匹が見に……その直後雷の音が響いた。

 

「あれ?天気雨かなあ?、チビ何かした?」

 

「みむ?」

 

そっかーチビじゃないか、じゃあ天気雨だなと言う横島君。だけど私達の目には雲の中を雄雄しく泳ぐ蒼い竜が見えていた。

 

「……青龍です」

 

「「「知ってる」」」

 

四聖獣が横島君を見に来た。なにこの地獄絵図と思いながら、朝のこの光景を見なかったことにして私達はそさくさと広間の中へと逃げていくのだった……。

 

 

 

 

~蛍視点~

 

朝からとんでもない事になっていると思った。京都は横島の前世の高島のホームグラウンドだったとはいえ、これだけの神魔がやってくるとは思っても見なかった。

 

「はい、あーん」

 

「あーん」

 

そして横島は横島で紫ちゃんのお世話で平常運転である。あれだけの神通力の持ち主を普通に猫と言える横島は正直天然が過ぎると思う。

 

(……どうしてこうなったかなあ)

 

横島の属性が良く判らなくなってきていると思う。助兵衛じゃなくなるとどうしてこうも天然路線に進んでしまうのか……これは間違いなく横島の謎だと思う。

 

「今日はヒャクメが来るので、屋敷で待機していてください」

 

「ヒャクメさんがですか?」

 

「はい、1度横島さんの検査と紫ちゃんの事ですね」

 

「私?」

 

人造神魔であるからこそ何が判るか判らない、そのための検査ですという小竜姫様。横島に関しては高島の縁の物が多すぎるので、それに対する検査と見て間違いないだろう。

 

「まぁゆっくり出来ると思うといいですわ」

 

「そうね。これが終われば観光とかも良いしね」

 

「……どこか見ておくか」

 

観光の話や休息の話をしているくえす達には悪いけど、晴明神社で得た昔の霊具とかの情報を纏めるのを忘れてないかなあ……でも、私も横島と観光はしたいわね。

 

「とりあえずご飯にしましょう、その後どうするかは皆で話し合えばいいからね」

 

美神さんの一声で京都でどんな話をするかと言う話は中断させられ、皆朝食に集中し始めたんだけど……。

 

「あー」

 

「はい、あーん」

 

「あむう♪」

 

やっぱり横島は紫ちゃんの世話であんまり食事が進んでいないのだった……。

 

「こんにちわー」

 

昼の少し前にヒャクメさんがトランクケースを持ってやって来た。これで横島の今の状態が詳しく判るし、紫ちゃんの事も詳しく判る。そう思っていたんだけど……それが間違いだった。

 

「え?あ!?な、なんなのねえッ!?ひ、ひええッええええッ!?」

 

「ヒャクメさん!?」

 

屋敷の中にヒャクメさんが足を踏み入れた瞬間。ヒャクメさんの背後に漆黒の穴が開き、その中にヒャクメさんが吸い込まれそうになり、横島が慌ててその手を掴んだ。

 

「横島君!?」

 

「横島ぁッ!」

 

そして私と美神さんもその穴に吸い込まれようとしている横島の手を掴み、腰を落としてその力に耐える。

 

「千切れるぅ!腕千切れるのねええ!!」

 

「我慢してええ……って俺の腕もちぎれるぅ……ッ!」

 

横島とヒャクメさんの悲鳴が重なる中。全員で協力して吸い込まれまいとするが、その力が余りに強く徐々に穴の中にヒャクメさんが吸い込まれていく。

 

「ヒャクメ!貴女何かしたんじゃないですか!?」

 

「な、何もして無いのねえ!むしろ、これからするところなのねえ」

 

「「「ちょっと、そこの所詳しく」」」

 

「ひえ!?薮蛇だったのねえ!?」

 

検査って名目で横島に何をするつもりだったのか、それを問い詰めなければならない。

 

「私もそこのところは詳しく聞きたいですねえ!」

 

「死ぬ!吸い込まれなくても、吸い込まれてもしぬうぅ!」

 

「暴れないでぇ!」

 

だがその脅しが良くなかった。命の危機を感じて暴れだしたヒャクメさんの動きで辛うじて踏み止まっていた横島がバランスを崩し、声を上げるまもなく私達は漆黒の穴の中に吸い込まれてしまうのだった……。

 

「横島……?」

 

呆然とした様子でくえすが呟いた。お前達は来るなと言わんばかりに弾き飛ばされ、尻餅をついている間に漆黒の穴は最初から存在しないように消え去っていたからだ。

 

「小竜姫様!」

 

「判ってます、すぐに天界と魔界から応援を呼びます!何がどうなっているのか、それを知らなければいけません」

 

穴の中に吸い込まれ消えたのはヒャクメ、横島、美神、蛍、そしてマスコット軍団と清姫とシズクの6人。確かに手を繋いでいたのに、必要ないといわんばかりに弾かれたくえすや琉璃、そして西条やシロとタマモ……それが何を意味しているのか、誰もが判っていた。突然の穴の出現、それがガープによる攻撃であると言うことは明らかなのだった……。

 

「ギリ……ッ」

 

近くに居たのに何も出来なかった、それ所か眼中に無いと言わんばかりに弾かれたくえすは唇を噛み締め、拳から血が滴る程に強く拳を握り締めるのだった。

 

 

 

 

~???視点~

 

長い黒髪を翻しながら女が涙で顔をぐしゃぐしゃにした男をゆっくりと追い回す、男は必死に逃げていたがついに袋小路に追詰められた。

 

「ひっ、何故こんな事をする?」

 

その顔を恐怖に歪めながらそれでもその手に札を持ち、女と対峙しようとする男。だがその指が剣指を取る事も、言葉を発することも無かった。

 

「さぁ?何故でしょう?でも……殺さないといけないですから、死んでくださいな」

 

「え……あ」

 

白い光りが走り、男の首は胴体と泣き別れになり、首から噴水のように鮮血が噴出し、女の身体を真紅に染める。

 

「あはは……私?私……そう、鬼……鬼を殺さないと……あは……あはは……」

 

幽鬼のように女は手にした刀を地面に引きずりながら闇の中へと消えていく……。

 

「ひっ!またじゃ、また首を切られた陰陽師の死体じゃ」

 

「どうなっているのだ、これは鬼の仕業なのか」

 

日が照らす中、昨晩首を刎ねられて殺された陰陽師を見て、恐れ戦く陰陽師から背を向けて歩き出す1人の陰陽師の姿があった。

 

「おい、何をしている。1人で何をするつもりだ?」

 

そんな男を目ざとく見つけ1人の陰陽師が慌ててその男の肩を掴んだ。

 

「西郷か、悪いが今回の件は1人で動く」

 

「……自分がなんと言われて判っての事か?」

 

「は、んなもんで俺は止まらないぜ」

 

「貴族連中は適当な奴を犯人に仕立て上げることを考えているぞ?」

 

「ご苦労なこった、だけどこれは鬼の仕業じゃねえ。死体を見れば判るだろう?」

 

「……確かに違和感はある。だが……妖の可能性があるんじゃないか?」

 

「そんな生易しいもんなら俺も1人で動くなんて言わないぜ、桁違いの化けもんだ。足手纏いを連れて戦える相手じゃねえ、じゃあな、迷惑を掛けるが当主様によ、適当に伝えておいてくれよ。西郷」

 

疑惑の視線を向けられた陰陽師は手を振りながら朝日と共に起き出した町民の中へと消えていく。

 

「あの鬼子め、協調性の欠片も無い」

 

「所詮は孤児よ、我らとは違う」

 

「いや、あの男が使役しているのではないか?あの男は竜と暮らしている」

 

「なるほど、自分が犯人と「黙れ、陰口を叩いている暇があったら動け」

 

男の悪口を言う陰陽師達を睨みながら言うと、西郷に睨まれた男達は逃げるようにその場を後にする。

 

「……ったく、「高島」め、少しは協調性を……無理か、はぁ……」

 

陰陽師高島。平民の生まれでありながら、陰陽師として頭角を現したがそれゆえに疎まれた天才陰陽師。そしてそんな高島の数少ない人間の友人である西郷は頭をかきむしりながらその場を後にするのだった……。

 

 

平安大魔境 その2へ続く

 

 





次回からは一部「東方」および「FGO」のキャラ及び設定の一部を使わせていただきます。特異点とかそう言う感じですね、キャラの方は口調が怪しかったりするかもしれませんが、温かい目で見ていただければ幸いです、それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。
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