我妻物語   作:スピリタス3世

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第十一話 八咫河元親

  side 萌

 

 とりあえず私は八咫河という男に色々と聞こうとしたのだが、

 

「おっと、村田の鴉も鬼化してるんだった。なら斬らなければ‼︎」

 

 その男は村田という男に寄ってきた鴉までも斬り殺した。村田の鴉だと?奴は鴉でも飼ってたのか?

 

 

 

 考えても仕方なかったので、私はとりあえずその男に近づく事にした。

 

「あの………」

「ん、なんだお前は?」

「はっ、初めまして‼︎私は新人隊士の大久保瑠美と申します‼︎」

 

 本名だと身バレの可能性があるので、一応さっき考えた偽名を名乗っておいた。

 

「なんだ、新人か。なら良かった‼︎」

 

 何が良かったんだろう?まあとりあえず話を聞くか。

 

「俺の名前は八咫河元親(やたがわもとちか)。階級は甲で、次に柱になると言われている男だ。」

 

 なるほど、準柱級か………これはかなり手強い相手だな。少なくとも下弦の方々並だと思った方がいいかもしれない。

 

「とりあえず新人は俺に従え。いいか、分かったな?」

「はっ、はい‼︎」

 

 とにかく、まずはこの男の身元を聞かないと。もしかしたら同じ鬼の可能性があるかもしれないからな。先程死んだ村田が塵になって消えてないという事も考えると、むしろその可能性が高い。

 

「それじゃあ鬼を探しに行くぞ!」

「あの、つかぬことをお聞きしますが………」

「なんだ?」

「貴方ってもしかして鬼だったりします?」

 

 さあ、どう出る?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺を鬼だと疑うだと?さてはお前が鬼だな⁉︎そうかそうか。それなら俺がお前の首を斬ってやろう‼︎」

 

 人間なのか………っていきなり私のことを鬼認定しただと⁉︎なんて危ない男なんだ‼︎とりあえずは誤解を解かないと‼︎いや、誤解じゃないけどさ‼︎

 

「ちちち違います‼︎私の質問が悪かったんです‼︎ホントにすいませんでした‼︎」

「そうか、ならいい………」

 

 危ない…………このままだとそのまま戦闘になって負けてた可能性があるからな………それにしても、何故私が人間だと分かって少しがっかりしたんだ?さっきはあんなに興奮してたのに?普通は自分の味方だと知って安心するものだろう?なんだかよく分からん男だな。

 

 

 

 

 

 その後、私と八咫河は鬼を探すために街を歩いていた。

 

「なかなか見つからねえな。一体どこにいるんだ、鬼は?」

 

 お前の隣だ。

 

「さあ………?」

「大人しく出てきてくれたらいいんだけどな。」

「そうですね………」

 

 まあ他にもいるからこうして鬼狩りが来てるのたろう。私はその鬼の居場所を知らないが。

 

 

 

 その後私たちはしばらく探しても鬼が見つからなかったので、

 

「それじゃあ飯にするか。」

「はっ、はい!」

 

 一緒に夕食を取ることにした。

 

「どこに行きます?」

「とりあえずこの中華料理店にするか。」

「はいっ!」

 

 そういえば横浜のこの辺りは最近中華料理店が増えたらしい*1。元々は日本料理と中国以外の海外料理がほとんどだったらしいが。まあ私は中華料理なんて食べたことがないから、どんな味がするのかは少し楽しみだ。

 

 

 

 私たちは店に入るや否や、そこは沢山のお客さんで溢れていた。

 

「いらっしゃい………と言いたいが、30分だけ待ってくれんかね?」

 

 まあこれだけ人で溢れてるし、待つのは当然か………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ?俺たちは鬼狩り様だぞ?優先して通すのが礼儀だろうが⁉︎」

 

 ってこの男は随分と傲慢だな⁉︎鬼狩りって確か政府非公認組織なんじゃないのか⁉︎例えそうじゃないとしても、そこまでの横暴を押し通すのは有り得ないはずだ⁉︎

 

「と言われても無理なもんは無理だ。というか鬼狩りって何だ?」

「鬼狩りである俺たちの妨害をするだと⁉︎そんな事をしていいと思ってんのか⁉︎さてはお前、鬼だな⁉︎鬼なんだろ⁉︎」

 

 やっぱり鬼狩りは政府に知られてない。故に一般人も知らない。それなのに、この男はよくそんな態度をとれるな。

 

「鬼?なんだいそれ………」

「こんな鬼が店をやって人を集めてるとはヤバいよなぁ⁉︎なら殺さないといけないよなぁ⁉︎」

 

 ってマズい‼︎八咫河はこの店員を殺そうとしている‼︎なんとか止めないと‼︎

 

「ちょっと待ってください、八咫河さん‼︎彼は鬼じゃないです‼︎目を見れば分かるでしょう⁉︎」

「お前も俺に反対するのか⁉︎ならお前も鬼だな‼︎ここで殺してやる‼︎」

「だから違うって言ってるでしょう⁉︎ちょっとは話を聞いて下さいよ⁉︎」

「先輩の話を聞かないお前の方が怪しいと思うんだがなぁ⁉︎」

 

 何でこいつは人の話を聞かないんだ‼︎というか店に迷惑がかかり過ぎてる‼︎流石に騒ぎすぎだ‼︎一旦外に出てから八咫河を説得するか………

 

「とりあえず店に迷惑がかかってるんで、外に出ましょう‼︎お店の方、本当にすいま………」

 

 そう言いながら私が店員を見るために振り返ると…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、まずは一匹殺したぜ‼︎」

 

 その男は既に店員を殺していた。それも喜びながら。そして店員は塵になってないので、人間であることが確定した。

 

「「「きやぁぁぁぁぁ‼︎」」」

 

 そして店内は当然阿鼻叫喚となった。逃げ惑う人でごった返す羽目になった。

 

「さてと、次はお前………」

「人殺し‼︎人殺し‼︎」

「の前に、アイツも鬼だなぁ‼︎なんせ俺を侮辱するのだから‼︎炎の呼吸………」

 

 ってマズい‼︎奴は自分に向かって人殺しと叫んだ他の客まで殺そうとしてる‼︎しかもノリノリで‼︎だから早く止めないと‼︎

 

「本当に何してるんですか⁉︎店員まで殺して‼︎それでも貴方は鬼狩りなんですか⁉︎人を鬼から守るのが鬼狩りでしょう⁉︎」

「はぁ、何を言ってるんだお前は⁉︎俺は鬼を殺してるから鬼狩りだろう⁉︎鬼殺隊士だろう⁉︎」

「鬼みたく死んでないじゃないですか⁉︎」

「塵になって死なない鬼を知らないだと⁉︎やはりお前は鬼だな⁉︎」

「新人なので分からないんです‼︎すいません‼︎」

「なら黙って俺の言うことに従え‼︎早くアイツを殺すんだ‼︎」

「えっと…………」

 

 もう大体わかってきた。コイツは快楽殺人が好きなだけの狂人だ。いや、鬼狩りであることから鬼を殺すのも好きなのだろう。なんなら鴉も殺してた。ということは、言いがかりをつけて殺すのが好きな糞野郎だ‼︎村田も恐らくそんな感じで殺された。*2こんな奴に殺される一般人は不憫でしかない‼︎そして何より、こんな奴が生きていると無惨様が苦しむことになる‼︎だから絶対に、ここで殺す‼︎

 

「皆さん、早く逃げて‼︎」

「俺の邪魔をするのか‼︎やはりお前は鬼だな⁉︎」

「ええ、そうですよ。私こそが鬼です………よっ!」

 

 そして私は八咫河に向かって正体を明かしながら横薙ぎの一閃を放ったが、難なく避けられてしまった。

 

「やはりそうだったのか‼︎ならきちんと殺さないとなぁ⁉︎」

「それはこっちの台詞です‼︎」

 

 こうして私と八咫河との戦いが始まった。

*1
20世紀に入ったあたりで増えた。鬼滅はだいたい1915年ごろの話なので、その頃には中華料理店がそこそこあったと考えられる。

*2
村田さんも萌みたいに一般人に横暴しようとした八咫河を止めようとして殺された。




 ということで、オリキャラ八咫河元親は鬼殺隊士でありながら快楽殺人鬼でした。鬼だけでなく人間や動物も殺します。それと殺した相手の鎹鴉もちゃんと殺してるせいで親方様にこの事実が伝わっておらず(自分の鴉は調教済み)、隊律違反で罰せられてません。

 さて、次回からはいよいよ八咫河との戦いが始まります。鬼が鬼殺隊から一般人をどう守るのか、お楽しみに!

 それと、評価・感想をお願いします。


 最後に、八咫河のプロフィールです。

八咫河 元親  CV.鈴木達央

種族:人間(鬼殺隊士) 年齢:18歳 
階級:甲 身長:184cm
髪:黒髪ざんぎり頭
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