我妻物語   作:スピリタス3世

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第二十三話 女の戦い

  side 萌

 

 天高くにあった月が消えた?これはもしや影人の血鬼術か?助かった‼︎

 

「へっ?何も見えない………?」

「月明かりが消えた?」

 

 あの2人が混乱してるうちに、

 

「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月」

 

 2人を取り囲むように3連撃を放つ‼︎私は透き通る世界で2人の姿が見えてるから、私が見えない2人には有効だ‼︎

 

「きゃあ…………っ‼︎」

「くそ……………っ‼︎」

 

 相手は食らったみたい。そしてそのすぐ後、

 

「灯り、つけました!」

「ありがとう、しのぶちゃん!」

 

 小型の灯りが地面に置かれ、辺りが見え始める。流石は柱、対応が早い!まあ鬼狩りは月明かりのない曇りの夜や街灯のない山奥とかで戦わなきゃいけないから、アレくらいは持ってて普通か。*1

 

「恋の呼吸 陸の型 猫足恋風」 

 

 そして甘露寺さんからの攻撃!果たしてしのぶさんはどう来る?

 

「すいません!次からはちゃんと連携を取ります!」

「大丈夫よ、しのぶちゃん!」

 

 しのぶさんに当たりそうになり瞬時に軌道を変える甘露寺さん。甘露寺さんの速度が上がったことにより、連携が取りにくくなったか。だが相手は柱。すぐ慣れてくるはず!だったら慣れる前に攻撃を打ち込みまくる‼︎

 

「蟲の呼吸 蝶の舞 戯れ」

 

 しのぶさんの突きを刀で受けて、

 

「月の呼吸 伍の型 月魄災禍」

「はぁっ⁉︎」

 

 鍔迫り合いから出せるこの型で!

 

「恋の呼吸 肆の型 想い綴りし恋文」

「月の呼吸 参の型 厭忌月・銷り」

 

 鞭のようにしなる甘露寺さんの攻撃は横薙ぎの2連で抑える‼︎

 

「蟲の呼吸 (はえ)の舞 腐敗旋廻(ふはいせんかい)

「月の呼吸 拾参の型 闇夜ノ円舞 月輪」

 

 しつこく私の周りを回ってるしのぶさんには、回転しながらの攻撃………って‼︎

 

「くっそ…………っ!」

「しのぶちゃん、何したの⁉︎」

「毒を霧状にして散布したのです!」

「おお、すごい!」

 

 ってなんだよそれ‼︎刀から毒を噴霧することも出来るのか⁉︎*2なんだよこの女、痣が出てないのに厄介過ぎる‼︎甘露寺さんは甘露寺さんで耐久力が高い上に力が強いし‼︎無一郎みたいな素直な強さも厄介だけど、こういう奇抜な強さって私かなり苦手なんだよ‼︎

 

 

 

 

  side しのぶ

 

 鬼、本当に忌々しい…………。私から父さんと母さんを奪った。私から姉さんを奪った。私からメイとマイとサナエ*3を奪った。

 

 カナヲは鬼殺隊の中で最後に残った家族だった。とても大切な子だった。私や姉さんのように危ない目に遭って欲しくなくて、稽古をつけなかった。でもあの子は優しいから、私たちを気遣って最終選抜に無断で参加した。それを見てから、あの子の気持ちを汲むために仕方なく稽古をするようになった。そこからあの子はどんどん強くなり、階級も乙まで上がった。

 

 

 

 そしてあの日、私の元にあの報せが届いた。

 

「栗花落カナヲ、死亡‼︎栗花落カナヲ、死亡‼︎」

 

 そう鳴く鴉*4の声を聞いた時、私はあまりにも信じられなくて、思わず聞き返した。

 

「えっ?今なんて…………?」

「栗花落カナヲ、死亡‼︎鬼殺隊士ニ化ケル鬼ト戦ッテ、栗花落カナヲ死亡‼︎」

 

 何度聞いても変わらない内容。鬼殺隊として送り出した最後の継子の死。私は鬼によって、鬼殺隊の家族を全て失った。

 

 鬼はなんでいつも私から大切な人を奪うんだ。何度も何度も!しかもカナヲについては、以前から目撃情報があった隊士に化けるという鬼に襲われたという。なんて卑劣なんだ!仲間のふりをして近づき、油断したところを殺すだなんて‼︎それで下弦の壱にまでのし上がりやがって‼︎お前のような鬼が存在しているから、カナヲは死ぬことになったんだ‼︎

 

「しのぶちゃんのほっぺに蝶々の痣が出てきたよ!」

「それは丁度いいですね‼︎」

 

 怒りにより上がる体温、心拍数。これがあの女の言ってた病気か‼︎寿命は縮まるが関係ない‼︎今はただこの上がった力と速度でアイツを殺す‼︎

 

 

 

 

  side 蜜璃

 

 この鬼の女の子、パッと見小さくて控えめでとても可愛らしい。そしてすごく優しい感じがする。おまんじゅうを断った時がまさにそんな雰囲気だった。でもしのぶちゃんの大切な人や無一郎君を殺した。それ以外の隊士だっていっぱい殺してる。この鬼は見た目に似合わず危険!だからここでちゃんと殺さなきゃ‼︎

 

 

 

 

  side 萌

 

 最悪だ‼︎しのぶさんまで痣を出しやがった‼︎痣柱2人を同時に相手するのは厳しい‼︎とりあえずここは一旦距離を取…………

 

「蟲の呼吸 蜻蛉の舞 複眼六角」

「恋の呼吸 弐の型 懊悩巡る恋」

「うぐっ………っ‼︎」

 

 れない‼︎流石に痣有り柱2人は透き通る世界でも対処しきれない!それにしのぶさんの毒‼︎身体が痺れるんだよ‼︎何か、何か方法は……………?まずはあの電灯だ‼︎アレを消して視界を潰す‼︎

 

「月の呼吸 拾肆の型 兇変・天満繊月」

「恋の呼吸 伍の型 揺らめく恋情・乱れ爪」

「蟲の呼吸………って狙いはそっちか‼︎」

 

 そうだよ!気づいた時にはもう遅い‼︎

 

「灯りが消えた‼︎」

「今度は私が灯りをつけるわ!」

「お願いします!」

 

 そして今が好機‼︎これを使うのはかなり危険だが、一か八かに賭けるしかない‼︎でないとこの2人を出し抜けない‼︎大量出血で血液中の毒を体外に出す意味も込めて、

 

「月の呼吸 拾漆の型 絶技・日喰」

「甘露寺さん、逃げましょう‼︎これはマズい‼︎」

「そうね、しのぶちゃん!」

 

 必殺技を放つ‼︎相手が近くにいるなら死ねばよし‼︎相手が遠くにいるなら、視界が暗いのを活かして逃げる‼︎貧血で逃げる速度は落ちるが、相手を撒くには充分だ‼︎

 

 

 

 そうして私は………日喰を撃ち終えた…………さて、敵は…………かなり遠くにいる………どうやら一部………攻撃を………受けたみたいだ………頭がクラクラする………今のうちに………逆方向に………

 

「月の呼吸 拾伍の型 月槍・陰牙突」

 

 いつもより………距離が………取れなかった………だから………

 

「月の呼吸 拾伍の型 月槍・陰牙突」

 

 もう一回………これで………林の中………逃げ切れた………かな………?

 

 

 

 

 気になったので………あの2人を………はぁっ………透かしてみたが………どうやら………あまり動いてないようだ………良かった………。これでしばらく………木にもたれかかって………休める…………

 

「はぁっ………はぁっ………」ザッ

 

 って人が歩く音………⁉︎あの2人は………まだあそこに………居たはずじゃ………⁉︎それじゃあ新手………⁉︎灯りも見える………っ‼︎くそっ、透き通る世界で骨格は見えても………誰なのかは………分からない‼︎逃げなければ‼︎逃げなければ‼︎

 

「はぁっ………はぁっ………」ザッ、ザッ

 

 足音が近づいてくる‼︎灯りも近づいてくる‼︎早く逃げないと‼︎くそっ、貧血で上手く動けない‼︎

 

「はぁっ………」

「………の呼吸……」

 

 相手に見つかった‼︎ならばここは刀で一旦受ける‼︎

 

「月の呼吸……はぁっ……壱の型………闇月・宵の宮」ガッ

「へぇ、疲れてるのに反応出来るんだ。」

「はいっ…………」

 

 なんとか受けた…………ってこの声、この刀の色、そしてこの姿は⁉︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだね、萌ちゃん。」

 

 善逸⁉︎なんで生きてるんだ⁉︎あの時殺したはずじゃ⁉︎

*1
オリジナル設定です。日頃鬼殺隊が何も見えない状況でどう戦ってるのか気になったのでこうしました。流石に月なし街灯なしだと何も見えないはず?それとも夜はめちゃくちゃ目が見える特殊な眼を持ってるのかな?

*2
オリジナルの型

*3
亡くなったカナヲ以外の継子の名前をオリジナルでつけてみました。もしファンブックとかに書いてあったら教えて下さい。

*4
八咫河の




 ということで、萌vsしのぶ&蜜璃の続きでした。痣有り柱2人に奮闘する萌は如何だったでしょうか?そしてしのぶさんと蜜璃ちゃんの生死や如何に⁉︎

 そして満身創痍となった萌に新たに襲いかかったのはなんと、第一話で殺したはずの善逸です‼︎彼だけ明確な死亡描写や萌が食った描写がありませんでしたね。さて、崖に落ちた後彼に何があったのか?それは次回のお楽しみに!

 最後に、評価・感想をお願いします。あと、次回作のアンケートは本章が終わる時に同時終了します。
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