side 萌
いよいよ上弦との戦いが幕を開けた。
「血鬼術 八重帯斬り」
開戦早々、堕姫の沢山の帯が私に降りかかってくる。
「月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間」
「なっ⁉︎嘘でしょ⁉︎」
だがそれを私は一気に斬り裂いて、
「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮」
「う、嘘…………?」
あっという間に堕姫の首を斬ってしまった。
「なんで下弦にしかなれなかったアンタが、上弦であるアタシの首を斬ってんのよ⁉︎意味分かんないんだけど‼︎アタシの方が強いのに‼︎」
正直彼女の攻撃は遅いし、そこまでの威力を感じられなかった。痣と透き通る世界があればなんてことはない。ただ、ここからが本番だ。
「早く出てきて下さいよ、妓夫太郎さん。中にいるんでしょう?」
「あぁ、そぉだぁ。」
そう言って上弦の陸の強い方、妓夫太郎が堕姫の中から出てきた。
「お兄ちゃん、助けて!アイツなんか強いんだけど⁉︎」
「分かった、分かったからぁ。とりあえずお前はあっちで休んでろぉ。」
「うん!」
「それじゃあとっとと死んでくれぇ、この裏切り者ぉ‼︎」
この2人は片方の首が斬れてる間にもう片方の首を斬らなければならない。だから堕姫の首が繋がる前に妓夫太郎の首を落とす必要があるが、これがかなり大変だ。というか1人では無理だろう。
「血鬼術 飛び血鎌」
「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月」
妓夫太郎が毒入りの血を鎌で斬撃として飛ばす。それを私が3つの斬撃で打ち消す。流石に堕姫とは格が違う。攻撃が速いし、なきより打ち消すのにもかなり力がいる。ただ、なんとかついていけるみたいだ。
「血鬼術 円転旋回・飛び血鎌」
今度はさっきの技を螺旋状に飛ばす攻撃。一旦後ろに避けねば‼︎
「血鬼術 飛び血鎌」
「月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間」
更に血を飛ばしてくる。ならば一気に刻むのみ!
「お前、なかなかやるなぁ。」
「ありがとうございます。貴方こそ上弦らしく強いですね。」
「ちょっと‼︎アタシだって上弦なんだけど⁉︎」
なんと、堕姫の方が復活したか‼︎ならここから気をつけねば‼︎
「血鬼術 八重帯斬り」
「血鬼術 飛び血鎌」
「月の呼吸 参の型 厭忌月・銷り」
2人の攻撃を一気に捌く。でも捌ききれないヤツが一個ある‼︎
「お前に俺の毒は効くのかなぁ⁉︎」
「くそ…………っ!」
左手で毒を受けてしまった!藤の花由来の毒と違ってこっちはかなり痺れる‼︎だから、
「……………」サクッ
自分で自分の左手を斬る!これで毒を無理矢理断ち切る!
「お前、頭いいなぁ。すごいなぁぁぁ‼︎」
「でもアタシたちの敵じゃない!」
なんとか毒の効果をなくせたが、このままだとマズい!2人相手は流石に部が悪い。早く来てくれ、善逸‼︎しのぶさん‼︎冨岡さん‼︎
「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」
「新手⁉︎」
やった‼︎まずは善逸が窓から突入して間に合ってくれた‼︎窓側にいた堕姫と、私の目の前にいる妓夫太郎の間に立ち塞がった!
「善逸、堕姫の方*1をお願い!私は妓夫太郎と戦うから!」
「分かった!確か同時撃破が必要だっけ?」
「時間は私が合わせるから大丈夫!」
「了解‼︎」
「堕姫、さっさと殺すぞぉ‼︎」
「もちろん!」
後はしのぶさんと冨岡さんが来るまで、私は妓夫太郎の相手をする!あわよくば倒す‼︎
side 妓夫太郎
本当は堕姫に俺の目を分けてやりたいが…………我妻萌相手じゃ厳しいかもなぁ…………
ただ幸いなことに、コイツに俺の毒は効くみたいだぁ。だから毒でどんどん攻撃するぞぉ‼︎
side 善逸
上弦の陸…………の中でも堕姫は妓夫太郎に比べて弱い。とはいえ、彼女からは今まで戦ってきた鬼とは比べ物にならないほど邪悪な音がする。これが上弦か…………
「血鬼術 八重帯斬り」
無数に折り重なって攻撃してくる帯‼︎攻撃の数が多い‼︎そして一つ一つが重い‼︎
「アンタの方は弱そうねぇ‼︎こりゃすぐに殺せるわ‼︎」
「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃」
「血鬼術 登り帯」
「くっ…………!」
下から上に向かって出てくる帯‼︎単純な壱の型では攻撃を途中で止められる‼︎ならば色んな方向から‼︎
「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃・六連」
「血鬼術 多重帯甲殻」
帯で身を包んだだと⁉︎くそっ、これでは攻撃が通らない‼︎
side 堕姫
我妻萌に比べたら、この金髪のガキなんて、ザコもいいところ♪さっさと殺してお兄ちゃんと合流しよ〜っと♪
side 萌
とりあえず善逸が攻撃に巻き込まれるのは避けたい。だから、
「血鬼術 飛び血鎌」
「月の呼吸 拾伍の型 月槍・陰牙突」
「なんだとぉ⁉︎」
突き技で妓夫太郎を串刺しにしたまま窓の外へ行く‼︎
「血鬼術 円転旋回・飛び血鎌」
串刺しにされながら妓夫太郎が攻撃してくる‼︎ならばこちらも動かずに行える斬撃で対処する‼︎
「月の呼吸 伍の型 月魄災禍」
妓夫太郎が飛ばす血を斬撃で打ち消す。この繰り返し。これでなんとか外には出れた。隠と警察の活躍で一般人ははけてるみたい。それは良かった。これで心置きなく戦える‼︎
「血鬼術
鎌を持って回転しながら毒入りの血による竜巻を作ってきたか………ってマズい、身体が軽いから吹き飛ばされる‼︎
「みすぼらしいなぁ、チビめ‼︎」
「血鬼術 人間擬態・擬態変化」
だから私は無理矢理身体を2倍にして重くした。
「そんなのありかよぉ⁉︎」
「ありです!血鬼術 人間擬態・擬態変化」
ただデカいままだと的が大きいだけなので、また元の大きさに戻った。
「血鬼術 毒鎌・
今度は毒の鎌を投げてきた。ならばこっちは避ける‼︎そしてガラ空きになった本体を、
「月の呼吸 肆の型 年災月殃」
下から上へ攻撃する‼︎これで一気に首まで掻き切る…………
「ぐわっ…………っ‼︎」
って後ろから鎌⁉︎なんで戻ってきてる⁉︎くそっ、背中に刺さってしまった‼︎
「飛去来器って知ってるかぁ⁉︎投げると戻ってくるんだぜぇ⁉︎外人さんはブーメラン、って言ってるらしいがなぁ‼︎」
そういうことか‼︎あらかじめ適当に投げて避けさせ、本体へ注意が向いたときに背後から攻撃させたのか‼︎
「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮」
くそっ、鎌が刺さった部分の少し上を無理矢理一刀両断する‼︎しばらくは上半身と手だけで戦うしかないか‼︎
「おぉぉぉぉ‼︎上半身だけのその見た目、気持ち悪いなぁぁぁ‼︎俺より気持ち悪いぞぉぉぉぉ‼︎」
「月の呼吸 玖の型 降り月・連面」
「おぉ、それだけで戦えんのかぁ‼︎」
上から下へ斬撃を放った後、両手を使って宙返りをして距離を取る。そして少しずつ下半身が回復するのを待ちながら、攻撃を続ける‼︎
side 善逸
萌ちゃんが妓夫太郎を串刺しにしながら外に落ちてった。恐らく俺に攻撃を当てないようにするためだろう。あんな強い鬼と戦いながら、俺を気遣う余裕すらある。それなのに俺は、堕姫相手にも太刀打ち出来てない。
「血鬼術 八重帯」
「ぐっ…………!」
くそっ、また攻撃を食らった‼︎俺がもっと強ければ良かったのに‼︎これじゃあ萌ちゃんにばっかり負担をかけてしまう‼︎とにかく柱が来るまでなんとか耐えないと‼︎堕姫を萌ちゃんのところへ行かせないようにしないと‼︎そして早く来てくれ、冨岡さん、しのぶさん‼︎
side しのぶ
萌から上弦が出たとの報告。急いで京極屋に向かわないと‼︎
「噂の鬼が出たぞぉぉぉ‼︎」
「逃げろぉぉぉぉ‼︎」
逃げ惑う人々。世間に公表した影響か、幾分か守りやすく動いてくれる。正直ありがたい。それと、萌はカナヲを殺した糞女だけど、たまには役に立つのね。まあ糞女だけど。
そうしてしばらく走っていると、人の声が消えた。どうやら皆逃げ切れたみたい。良かった!それならばいち早く京極屋に………っ‼︎
「ヒョヒョッ。遊郭の客の肉は………まあまあかな。だがそれもよい‼︎」
ってなんだ今の声は⁉︎というか客の肉って⁉︎私が振り返った先には…………
「それに多数の遊女たち‼︎これは私の作品の材料になりましょうぞ‼︎ヒョヒョヒョッ‼︎」
壺から顔を出して人を貪る、上弦の伍、玉壺が居た。なんで上弦の陸以外が今ここにいるの⁉︎
ということで、上弦の陸兄妹だけでなく、上弦の伍も登場です!何故玉壺が遊郭に居るのかは次回分かります。お楽しみに!
それと、GWが緊急事態宣言により暇になりました!なので4/29〜5/5にかけて、ガンガン書き進めたいと思います!よろしくお願いします!
最後に、評価・感想をお願いします。