side 萌
くそっ、下半身が無い状態では上手く立ち回れない!
「血鬼術 飛び血鎌」
「月の呼吸 捌の型 月龍輪尾」
妓夫太郎に善逸の方に向かわせない程度の距離を取り、凌ぐしかない………ってあそこに飛んでるのはチュン太郎?
「チュンチュン!」
嘘…………でしょ?玉壺が出現?しかもしのぶさんと戦ってる?ただでさえ妓夫太郎の相手で大変なのに、更に上弦が増えるのか⁉︎
「おらぁ、ボーッとしてると死ぬぞぉ‼︎」
「くそっ!」
もしかしたら今手が空いてる冨岡さんが助けてくれるかもしれない。でも冨岡さんは、玉壺の方に行くかもしれない。だとしたら、私1人で妓夫太郎に勝たないといけない。そうしないと、皆死ぬ‼︎無惨を倒せずに、志半ばで死んでしまう‼︎私はともかく、善逸や他の人はここで死ぬべきじゃない‼︎私が守るんだ、他の皆を‼︎
side 無惨
堕姫が萌に遭遇したとの情報を見て、すぐさま玉壺を送る。私らしい、完璧な作戦だ。これで鬼狩り共を一網打尽に出来る‼︎
side しのぶ
くそっ、上弦の伍も来るなんて………っ!陸だけでも大変なのに‼︎
「蟲の呼吸 蝶の舞 戯れ」
飛び上がって一気に突っ込む。そしてそのまま日輪刀で突く。さぁ、上弦相手に毒は効くのか?
「ヒョヒョ、こっちの遊女は作品に使えそうですねぇ!」
「きゃあああ‼︎」
は?後ろから声?とにかく彼女を助けないと‼︎
「蟲の呼吸 蜻蛉の舞 複眼六角」
「こっちの遊女も良い……ですねぇ!ヒョヒョ!」
また逃げられた‼︎くそっ、これが萌の言ってた壺での瞬間移動か‼︎思ってたより速い‼︎
「おっとそこの鬼狩りのお嬢さん、初めまして。」
また後ろ‼︎
「蟲の呼吸 蜈蚣の舞 百足蛇腹」
「おい、自己紹介前に斬りかかるな‼︎だがそれも良い‼︎」
周りをぐるぐる回るように斬撃し、ある程度壺が出る位置に先回りする。しかし上手く突けなかった‼︎
「それはともかく、お嬢さんには先程即席で完成した……」
「蟲の呼吸 蜂牙の舞 真靡き」
「私の作品を見ていただきたい‼︎」
そしてコイツは何を言ってるんだ?作品?そんなもの見せたあかつきには殺してやる‼︎
「遊女の貝合わせで御座います‼︎」
そう言いながら玉壺が出した物は………2人の遊女を殺して裸に剥き、抱き合わせたものだった。それを芸術というには、あまりにも趣味が悪かった。
「見て下さい、この2人の様を!普段仕事で身体を売ることしかしなかった2人が、こうして愛を育むことにより、心から身体を交わわせるのです‼︎どうですか、即席にしては良い出来でしょう⁉︎もし追加するとしたら………やはり圧倒的な華、花魁が必要ですねぇ。確か堕姫が狙ってた鯉夏花魁ってのが居たから横取りして…………」
人を殺してその死体をぞんざいに扱う。己の下らない趣味の為に人を無下に扱う。私たちの大切な人を、尊い命を、軽々と踏みにじりやがって…………っ‼︎許せない‼︎
「貴方………頭大丈夫ですか?吐き気がする。」
「なんと、この私の作品を侮辱するのか⁉︎芸術の分からぬ奴め‼︎だがそれもまた良い‼︎」
「とりあえずとっととくたばれ、クソ野郎‼︎」
そして私は一気に踏み込み、玉壺に近づいた。
「血鬼術 水獄鉢」
それを見て大量の水の塊を浴びせる玉壺。これに閉じ込められたら呼吸が使えなくなるって萌が言ってたっけ。だから横に避ける!そして四方八方に
「蟲の呼吸 蜈蚣ノ舞 百足蛇腹」
隙を見て一気に踏み込む‼︎
「血鬼術
奴が壺から太い蛸の脚を出してきたが………そんなの関係ない‼︎
「蟲の呼吸 蝶の舞 戯れ」
「なっ、蛸が腐って消えた⁉︎なんで、どうして⁉︎」
「あんたと同じ、毒だよ‼︎」
「ヒョヒョ⁉︎私の毒も見破られてるとは………さては
「その通り‼︎」
本体じゃないとはいえ、上弦の伍相手にも毒は効く。これはかなり有効だ。さっさと本体に当てて殺してやる‼︎
「そういやあのガキも芸術にしようと考えてたが、あのお方のお気に入りで中々出来なかった…………だがしかし‼︎裏切った今なら出来る‼︎」
それにしても、鬼側には仲の悪い奴らが居るものね。一応味方同士だったはずなのに。
「蟲の呼吸 団子の舞 前宙前転」
前宙しながら敵に斬りかかる。元々私は斬る力が弱いが、少しだけ斬り込みを入れることなら出来る!そしてそこから毒を入れる‼︎
「残念!」
くそっ、当たらなかったか…………
「ヒョヒョ、もしや貴方、柱ですねぇ⁉︎」
「ええ、そうです………よっ!」
突いても突いても避けられる。本当に厄介な奴だ。
「やはり‼︎ちなみに私は上弦の伍です‼︎すごいでしょう⁉︎ヒョヒョ!」
「そんなのすぐに分かるわよ‼︎」
だって眼に書いてあるのだもの。ホント、鬼って頭おかしい!
「ならもっと私を見て、感じて‼︎この気品、この優雅さを‼︎」
どこが優雅なんだよ、気持ち悪い‼︎
「そしてそう、何を隠そうこの身体、特にこの
壺…………壺ねぇ…………
「それはまた、随分と汚らしい壺ですねぇ。」
とりあえず煽ってみるか。さて、どう出る?
「そ、それは貴様の眼が腐ってるからだろうがぁぁぁぁ‼︎」
ほら、怒った!芸術家気取りだから、自分の作品を貶されると怒ると思ったんだ!どうせ人間の頃は壺でも作ってたんでしょう⁉︎
「私の壺、どこが汚いんだぁぁぁぁぁ⁉︎」
「全体的な色合い。形。そしてべったりとくっついた作成者の手垢。これでよく芸術なんて言えましたね?」
「くっ……………!」
「もしも〜し、聞いてますかぁ〜?あれれぇ〜、しょげちゃったのかなぁ〜?わぁ、なんて心の弱い方なんでしょう♪それとももしかして、見栄張ってただけですかぁ〜?本当は自信ないけど、自分で上手いと思わなきゃ芸術の世界で生き残れない、って誰かに言われたんですかぁ〜?それだったら辻褄が合いますね♪でもまあ、下手なのは事実ですから♪私がこう言うのも、仕方ない、仕方ない♪」
そして芸術家は、やたら自尊心が高い‼︎だからこそ怒りやすい‼︎私のちょっとした演技にも引っかかりやすい‼︎
「このクソアマ、お前も私の作品の一部にしてやるぅぅぅ‼︎」
「嫌だなぁ、下手くそさんに芸術にされるのは♪せめてもっと上手い人がいいなぁ〜♪」
「血鬼術 一万滑空粘魚」
そして怒りに溢れると、人は冷静さを欠きやすい‼︎まるで私みたいだ‼︎だからこの攻撃も大量の毒魚を飛ばしただけで、方向も上手く定められてない‼︎そしてこんな魚など、
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
毒を霧状にまぶせばなんの問題も無い‼︎*1
「ヒョヒョ、魚を殺しても経皮毒で………」
「手の内、バレてますよ?腐敗旋廻」
「何ぃ⁉︎毒が、毒が…………」
そして魚が散布する毒を喰らう前に別の毒を散布して中和させる。
「ならばこれは⁉︎」
「どれですかぁ〜?」
「血鬼術 水獄鉢」
「手の内、知ってますよぉ〜♪」
この水は触れてはいけない‼︎だから避ける‼︎しかも怒りで手元が震えてるから、簡単に出来る‼︎
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
同じことを何度繰り返しても、状況は変わらない‼︎
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
同じように、
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
毒を霧状に散布させるだけ‼︎
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
時間稼ぎのつもりかもしれないが、
「血鬼術 一万滑空粘魚」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
そんなもの、
「血鬼術 千本針・魚殺」
「蟲の呼吸 蝿の舞 腐敗旋廻」
意味はな…………って毒針⁉︎マズい、無機物は毒でどうにも出来ない‼︎しかも針だから突き技では捌けない‼︎斬り技は力不足で使えない‼︎
くそっ、さっきから何度も同じ技を使ってきたのは、私を油断させるためか⁉︎奴は怒りながら気づいてたのか、私の弱点に………っ!くそっ、くそっ、私が身体も心も未熟なばかりに‼︎くそっ、こんなとこで死ぬなんて………っ‼︎まだカナヲの仇も、姉さんの仇も討ててないのに……………
「水の呼吸 拾壱の型 凪」
「はっ、針が通らなかった⁉︎一本も⁉︎」
冨岡さん…………助けに来てくれたんだ…………
「大丈夫か、胡蝶?」
「ごめんなさい、冨岡さん。私の油断です。」
「後は2人で倒すぞ、この鬼を。」
「はいっ‼︎」
普段は天然で頼りないけど、いざというときに頼りになる人。流石だなぁ、冨岡さん。そして私が今すべきなのは、この人と2人であの鬼を倒すこと‼︎
ということで、玉壺戦が始まりました。本作のしのぶさんは基本カナヲも殺されて荒んでばっかだったので、怒ってないシーンが出てきたのは初でしたね。
そして冨岡さんが合流しました。次回からは萌vs妓夫太郎、善逸vs堕姫、ぎゆしのvs玉壺が進んでいきます。よろしくお願いします。
最後に、評価・感想をお願いします。