side 萌
結晶ノ御子、しかも2体‼︎
「くっ…………!」
「それじゃあ、俺はこれで失礼するよ〜。」
そして本体が逃げてしまう‼︎どうするんだよ、これ…………
「萌ちゃん、やるしかないって!」
「甘露寺さん…………」
「大丈夫、私たちならやれる!それに、他の皆も来てくれるから‼︎」
こんな状況でも、甘露寺さんは明るく私を励ましてくれる。本当にこの人には助けられるな………
「そ、そうですね………っ!」
「よぉ〜っし、それじゃあ行こ〜う‼︎」
さてと、早く分身をなんとかしないと‼︎1人1体ずつ分身がいるので、まずはそれを早急に倒す‼︎
「血鬼術 蔓蓮華」
そう意気込んだものの、やはり本体と同じ強さ………けっこうキツい………沢山の氷の蔓が私を絡めとろうとしてくる。しかもこれがかなりの速さと威力を持っている。
「月の呼吸 拾の型 繊面斬・羅月」
「血鬼術 冬ざれ氷柱」
対応して沢山の斬撃を放った次の瞬間に別の攻撃が降ってくる。これはさっきの大きな氷柱。ここは一旦斬撃を捌く!
「月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間」
陸の型で降ってくる氷柱を破壊する。本当は絶技・日喰を使いたいが、一度使うと気を失う上、近くの甘露寺さんを巻き込んでしまう。だからひとまずは、これや拾肆の型で対応するしかない。
「血鬼術 蓮葉氷」
「月の呼吸 肆の型 年災月殃」
分身の扇を下に潜って避け、そこから斬撃を放つ。
「血鬼術 凍て曇」
って氷散布の技‼︎マズい、このままだと目が凍る‼︎だからここは扇に無理矢理刀を当てて、
「月の呼吸 伍の型 月魄災禍」
伍の型で対処する!
「はぁっ……はぁっ……ごほっ………」
なんとか対処できたものの、氷を吸い過ぎた。今までは呼吸で取り入れる氷で壊死する速度より肺が回復する速度が上回ってたからなんとかなったが、沢山吸いすぎるとマズいな…………
ただ痣の影響で体温が元から上がってたのは良かった。出てない時と比べて氷が溶けやすく、それ故に回復速度が大きくなる。
「血鬼術 寒烈の白姫」
ただ回復しようとしてる間に攻撃がどんどん飛んでくる。
「くっ……!月の呼吸 参の型 厭忌月・銷り」
なんとか2連撃で打ち消すが、
「血鬼術 蔓蓮華」
すぐに次の攻撃が飛んでくる………っ!今度は私を囲むように氷の蔓が伸びてきた!
「月の呼吸 拾参の型 闇夜ノ円舞・月輪」
だから私は一回転して打ち消した。くそっ、これは同じ強さとはいえ、ただの分身なのに!本体を倒さなきゃいけないのに‼︎
「血鬼術 散り蓮華」
蓮葉氷の派生攻撃。威力こそ弱いが、その分攻撃範囲がかなり広い‼︎
「月の呼吸 拾肆の型 兇変・天満繊月」
絶技・日喰を除けば一番攻撃範囲の広いこの型で対応する。
「おお、意外と耐えるね〜。」
童磨が遠くに消えながらこっちを笑いながら見る。くそっ、このままではマズい!早くしないと……………
「恋の………ごほっ………ぐはっ……!」
マズい、甘露寺さんが血を吐いてる‼︎そりゃそうだ、いくら氷を吸わないようにすると言ったって、それにも限度がある‼︎そして私のような鬼と違って、人間は一度凍った肺は元に戻りにくい‼︎このままだと甘露寺さんが死んじゃう‼︎だから早く助けないと‼︎
「甘露寺さん、今行きます‼︎」
「萌ちゃん………気にしないで‼︎ごほっ、自分の相手に集中‼︎」
いつもより激しく言葉を返す甘露寺さん。
「は、はいっ!」
思わず二つ返事をしてしまった。でも助けないと‼︎何か方法は…………ん?分身と分身と、それから本体が重なって…………
「血鬼術 枯園垂り」
「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月」
とりあえず分身の攻撃に対応して………よしっ、これしかない‼︎大量に氷を吸い込むかもしれないけど、やってみるか‼︎
「月の呼吸 拾伍の型 月槍・陰牙突」
自分のところにいた分身を突き技で串刺しにする。
「ごほっ………な、なるほど………」
そして突く勢いのまま、甘露寺さんのところにいた分身も串刺しにする。そして、
「なるほど、串刺しか〜。」
本体まで突撃する‼︎
「「「血鬼術 凍て曇」」」
本体と分身2体が氷の息を吹きかけてくる。だがそんなのお構いなしに、本体に突撃する‼︎
「嘘でしょ⁉︎正気じゃないよ、君‼︎」
「もちろん………ごほっ………正気じゃないですよ……ぐふぁ……っ!」
そして吐きそうになりながら本体に激突!正直眼も凍ってるが、透き通る世界があれば余裕‼︎
「恋の呼吸 漆の型 初めての
そして甘露寺さんが死角から素早い斬撃を繰り出す。あれがあの人の奇襲技か。これならいけるか…………?
「おっと!血鬼術 蓮葉氷」
くそっ、童磨に対処されたか……っ!だったらここから追加の連撃だ‼︎
「月の呼吸 肆の型 年災月殃」
「恋の呼吸 参の型 恋猫しぐれ」
「血鬼術 冬ざれ氷柱」
「月の呼吸 捌の型 月龍輪尾」
「恋の呼吸 弐の型 揺らめく恋情・乱れ爪」
「血鬼術 散り蓮華」
「月の呼吸 漆の型 厄鏡・月映え」
「恋の呼吸 漆の型 初めての逢引き」
「血鬼術 氷山
私と甘露寺さんで次々と攻撃を仕掛けるが、全部童磨に対処される。最後もいけたと思ったが、氷山の中から大量の霰を噴き飛ばす攻撃が即座に飛んできて、それを避けるために攻撃が上手くいかなかった。
「「ごほっ………ごほっ………」」
そして私と甘露寺さんはどっちも肺が壊れかけている。私はさっきの突撃で、甘露寺さんは今まで防ぎきれなかった分が積み重なってこうなっている。マズい、このままだと甘露寺さんが死ぬ!私が童磨に吸収される!そして浅草の人たちも死んじゃう!頼むから早く来てくれ、援軍‼︎
side しのぶ
甘露寺さんと萌が、あの忌々しい上弦の弐と戦ってると情報が入った。くそっ、アイツめ、なんで総本山に居ないんだよ‼︎ふざけんなよ‼︎私たちは完全に無駄足だったじゃないか‼︎
「何してくれてんだよ………っ!」
「ホントですよね。しかもあの2人のところに行くだなんて………」
「甘露寺は死なせてはならない。絶対だ。これだけは必ず守らなければならない。そのためにも急ぐぞ。」
「もちろんです。」
「まあ俺は萌ちゃんも、死なせるつもりはありませんけどね。」
とにかく甘露寺さんが危ない。早く急がないと………っ‼︎
side 萌
くそっ、そろそろ限界だ。一応眼は解凍してきたが、肺の方は回復が追いついてない。流石に持たない…………
「おっ、攻撃が止んだね。ならそろそろ結晶ノ御子出そっかな〜?」
ここで分身なんか出されたら、たまったもんじゃない。なんとか対処しないと‼︎
「月の呼吸 玖の型 降り月・連面」
「おっと、まだ動けるのか!」
童磨が扇で私の攻撃を捌く。
「そりゃ鬼ですから………ねっ!」
その隙を見て私が首を斬ろうとする…………
「そりゃそうか!俺としたことが、うっかり忘れてたよ〜!」ガシッ
が、扇で防がれてしまう。
「恋の呼吸 漆の型 初めての逢引き」
「この子も存外頑丈だね〜。」ガシッ
「くっ………!」バタン
甘露寺さんの必死の不意打ちも、扇で簡単に防がれてしまう。そしてその勢いで、甘露寺さんは跳ね返され、地面に倒れてしまう。それもそのはず、あの人は既に限界だ。攻撃の速度が遅くなって当然だろう。
「もしかして鬼なのかな〜?」
は?コイツは何を言ってるんだ?
「でもそれにしては回復が遅いし、眼とかも違うし………でも鬼っぽいところも………」
「黙れ‼︎甘露寺さんを侮辱するな‼︎」
思わず怒りが爆発してしまう。
「えっ、萌ちゃんが怒るの?君も俺と同じ鬼だよね?」
「当たり前だ‼︎甘露寺さんは私たちみたいな化け物じゃない……っ、ごほっ、純粋で普通で貴重な人間だ‼︎」
「えっ?でも髪の色も変だし、服装も変だし、言動もなんか変だよ?というか萌ちゃんの言ってることチグハグじゃない?」
「黙れ‼︎あの人は私たちみたいな、他の人を不幸にさせる存在じゃない‼︎幸せにしてくれる存在だ‼︎私たちが悪人なら、あの人は善人‼︎絶対に一緒にするな‼︎ごほっ………!」
でも当然だ。甘露寺さんが鬼なはずがあるまい。あんな心優しい人が鬼なわけない。それを侮辱されたら、黙っていられるか‼︎
「まあ、その人は死にかけだけどね〜。萌ちゃんの情報も黒死牟殿と同じだし、ここらで情報収集も終わりかな〜?」
「くっ…………!」
「とりあえず本気出して………っと。」
それと、状況は最悪。多分アレがくる。そうする前に、私がなんとかしないと!
「それにしても、萌ちゃんは凄いよね〜。」
「なんです………ごほっ………もしかして、私をからかってるんです?」
「からかってなんかないよ!そうやって死にかけながらも立ち上がる愚かさ、俺は凄いと思ってさ〜。」
「そりゃ、私が肺胞が壊死したとしても………ごほっ………鬼狩り側には何の損も………ごほっ………ありませんからね………」
むしろ死んだ方が得まである。ただ私としてはなんとしても無惨を地獄に道連れにしたいが。
「それは本当にそうなのかな?」
ん?何を言ってるんだ、この男は…………
「萌ちゃんがあのお方に吸収されたら、多分あの方は強くなると思うけどな〜。」
なっ⁉︎た、確かにそうかもしれない………。無惨は鬼を無理矢理吸収できる。そしてその鬼の中身を自分のものに出来る。もし私が吸収されたのだとしたら…………鬼狩りの情報が全て無惨に渡ってしまう‼︎
「た、確かにそれは…………」
「隙あり♪血鬼術 霧氷・睡蓮菩薩」
ってマズい‼︎童磨の必殺技が来る‼︎
「それじゃあ、潰れて下さ〜い♪」
私は巨大な大仏の腕に潰される…………
「とりゃぁぁぁあ‼︎」ドン
えっ?甘露寺さんが、私を突き飛ばして…………
「へっ?」
「萌ちゃん………っ!」グシャ
大仏の腕に…………潰された?私の………代わりに…………?
ということで、童磨に苦戦する萌と蜜璃ちゃんでした。いくら氷の粉を吸わないように意識しても、それにも限度がありますよね。対する童磨は余裕たっぷり。力の差が歴然としています。
そして援軍が来る前に、萌を庇って蜜璃ちゃんが睡蓮菩薩の腕に踏み潰されました。さて今後どうなるのか?彼女は生きているのか?それは次回(今週末)のお楽しみに!(ここまでやってから平日の5日間を迎えて欲しかったので、無理矢理ねじ込みました)
最後に、評価・感想をお願いします。