side 萌
私の首が………落とされた?
「我妻萌、撃破!これで上弦の伍は確実だな‼︎」
誰だ………この黒服の男は?というかこれって………隊服?でも上弦の………陸?妓夫太郎の後任か?
「獪岳………何故ここに来た………?」
「黒死牟様、申し訳ございません。我妻萌の姿が見えたので、つい。」
「不意打ち………か。」
「ええ‼︎」
くそっ………こんな奴に………首を斬られるとは………でもっ、私は首が………再生………出来る……っ!
「ってくそ‼︎なんで首が再生すんだよ⁉︎おかしいだろ⁉︎」
「私の………予想通り………か……」
「どうするんです、コイツ⁉︎」
「あのお方の………ところに……持っていって………吸収………させる………」
早く再生しろ……っ!怪我も治れ……っ!じゃないと善逸まで死んじゃう‼︎
「おお、あんなところにカスがいるじゃねえか‼︎弱過ぎて気づかなかったぜ‼︎」
くそっ、コイツめ………っ!善逸のことをバカにしやがって………っ!
「許さない………許さないぞ………っ!」
「おいおい、大人しくしてろや。低血圧のザコが‼︎だから再生が他の鬼より遅えんじゃねえのかぁ⁉︎」
「貴方が何をバカにしてようといいけど………善逸は………善逸のことだけは………っ!」
「あのカスがどうしたんだよ⁉︎まさか好きってか⁉︎あんなビビリでサボりで壱の型しか使えないザコが⁉︎」
くそっ、殺してやる………殺してやるぞ、獪岳………
「雷の呼吸 漆の型 火雷神」
ってあれ?いつの間にか、獪岳の首が飛んで………る?
「おお、やっと目を覚ましたか、カス………ってなんで俺の首が斬られてるんだ⁉︎」
「ザコはお前だよ、クズ。」
「くそっ、許さねえ、許さねえ‼︎だいたいあのジジイめ、コイツだけに贔屓しやがって‼︎そんな型、俺は教わって………な……い………」
善逸………っ!ボロボロの身体になりながら、新しい型で倒したのか‼︎しかも一撃で上弦を‼︎あっという間に獪岳は塵となって消えた。
「違えよ。じいちゃんはそんな耄碌なんてしねえ………コレは………俺が生み出した型………。これで………兄貴と………型を並べて………戦い………たか………った………」バタン
「善………逸………?」
兄貴?もしやこの人が、善逸がたまに話題に出してた兄弟子?鬼に堕ちて、仲違いをしてたのか………
それでも最後まで、兄弟子と一緒に戦えることを考え続けてたなんて………やはり私はこの人のこういうところが好きだ。
「いい………剣技だ………是非とも鬼となり………磨くことを勧める………」
そして善逸が気絶した今、身体が回復してきた私が黒死牟様、いえ、黒死牟を倒すしかない。恐らく善逸はまだ生きている。善逸が死ぬ前に倒し、そしてすぐに善逸を治療するんだ‼︎
「彼は鬼にはなりません。いえ、私がさせません。」
「そうか…………」
「黒死牟様、貴方には色々なことを教わりました。これで人を守れました。ありがとうございます。」
「そうか…………」
「これで師弟関係は終了です。これからは敵同士、決着をつけましょう。」
「ああ……………」
こうして私は日輪刀を抜き、渾身の力で……………
ドゴゴゴゴゴゴゴォ‼︎
ってなんだこの爆音⁉︎一体何が起きた⁉︎
「なんだ………?」
黒死牟も知らない様子。となるとこれは一体………?
すると天井を突き破って、
「我妻2人に………上弦の壱か。岩の呼吸 弐の型 天面砕き」
「鬼殺隊を裏切り鬼へと堕ちた悪鬼。俺はそんな存在、絶対に許さない。蛇の呼吸 壱の型 委蛇斬り」
「蛇の呼吸の使い手………素晴らしい………が、痣者なのが………残念だ………」
悲鳴嶼さんと伊黒さんが落ちてきた。柱2人、しかも片方は最強‼︎もう片方は痣が出てる‼︎これは助かるぞ………っ!
「月の呼吸 拾陸の型 月虹・片割れ月」
「くそっ………!なんだよあの長い刀は⁉︎鏑丸、気をつけろ‼︎」
「間合いも長いな。これが上弦の壱………っ!」
そんな2人すらも、簡単に対処してしまう黒死牟。やはり異次元の強さだ。ここは3人体制で倒しにいかないと………っ!
「雷の呼吸………壱の………」
って善逸が動こうとしてる‼︎まだ怪我が全然治ってないのに‼︎
「ダメ、善逸‼︎応急処置して休んでて‼︎」
「そんな傷だらけの身体でどう役立てるというのだ?まずは出血を止めることだろう?そんなことを忘れてどうする?」
伊黒さんまで善逸を止めてくれた。これはありがたい!
「萌ちゃん……伊黒さん………悲鳴嶼さん………」
「しばらくは我ら3人で立ち向かう。怪我が十分治ってから参戦しろ。」
「はい…………」
悲鳴嶼さんの一言で休んでくれた善逸。頼むから死なないでね!
「頭数を………減らすことが………最優先………月の呼吸 拾伍の型 月槍・陰牙突」
って黒死牟が突っ込んできた‼︎善逸を殺そうとしてる‼︎ここはなんとしても、善逸を守らないと‼︎
「正面は私がやる‼︎岩の呼吸 壱の型 蛇紋岩・双極」
悲鳴嶼さんが鎖で繋がれた斧と鉄球を前方に投げ、黒死牟の突撃を止めようとする。そして伊黒さんがすぐさま攻撃の右側に回った。なるほど、そういう意図か!なら私は左から‼︎
「蛇の呼吸 弐の型 狭頭の毒牙」
「月の呼吸 参の型 厭忌月・銷り」
これで挟み撃ちだ‼︎
「月の呼吸 拾参の型 闇夜ノ円舞・月輪」
って今度は一回転してきたか‼︎私と伊黒さんを同時に薙ぎ払うつもりか………っ‼︎
「「くっ…………!」」
2人とももろに攻撃を受けてしまった。私はともかく、伊黒さんですら対応しきれない速度なのか………これが上弦の壱の力か……っ‼︎
「岩の呼吸 伍の型 瓦輪刑部」
「月の呼吸 拾の型 繊面斬・羅月」
「くそ………っ!ここで死んでは無駄になる‼︎」
「お前も痣を………出してしまったのか………」
そして悲鳴嶼さんですら、黒死牟の攻撃に少し当たってしまった。更には温存しなきゃいけなかった悲鳴嶼さんの痣。それを出させてしまった。これで今夜中に無惨を倒さなければ、私たちは最大戦力を失う事になる‼︎それは避ければならぬ事‼︎
「行くぞ、我妻萌。」
「はいっ!」
だから私は伊黒さんと息を合わせ、一気にたたみかける‼︎
「蛇の呼吸 参の型 塒締め」
「月の呼吸 肆の型 年災月殃」
伊黒さんが黒死牟の周りを回りながら攻撃する。それに合わせて私は下から攻撃する。
「月の呼吸 拾肆の型 兇変・天満繊月」
「「ぐわ……………っ!」」
それに対する黒死牟の縦横無尽な攻撃。それを2人とも食らってしまった。
「岩の呼吸 参の型 岩軀の膚」
「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月」
「蛇の呼吸 肆の型 頸蛇双生」
「月の呼吸 玖の型 降り月・連面」
何度攻撃しても勝てる見込みがない。くそっ、この人数でもダメなのか………っ‼︎
その後も何度か私たちは戦うも、黒死牟に致命傷を与えることはできなかった。悲鳴嶼さんはあまり怪我をせず、今も黒死牟の相手をしているが、
「くそっ………甘露寺の為にも、鬼を殺さねばならないのに………っ!」
伊黒さんが割と攻撃を受けていた。善逸ほどではないにしろ、この傷は結構辛いはずだ。
「我妻萌………俺は最初、お前が嫌いだった。」
そんな伊黒さんが、私に話しかけてきた。
「甘露寺さんを傷つけたから………ですよね?」
「ああ。」
この人は柱の中で、恐らく私への好感度が1番低かった。それはそうだろう。大好きな人を傷つけられているのだから。
「だが甘露寺に泣きつくお前を見て………ほんの少し………ほんの少しだけ………お前を認めるようになった。」
「ありがとうございます。」
私が甘露寺さんを尊敬するようになったことで、その考えも少し改まったらしい。
「そして今………お前の恋人は瀕死だ………どうだ、愛する者が傷つく感覚は?」
「とても………辛いです。」
「だろう………俺も同じだ。」
そして善逸が瀕死。まだ生きているとはいえ、早くしないと間に合わないかもしれない。恋人を喪う辛さは、とても今の比ではないだろう。
「我妻萌………俺たちで鬼を滅ぼすぞ。」
「はいっ………!」
似たような境遇になったことにより、伊黒さんは私を認めてくれるようになった。こうして鬼殺隊の人たちがどんどん認めてくれるたびに、過去の過ちが重くのしかかってくる。そしてすべき事に対する責任感が、更に重くなっていく。私は無惨を倒す為にも、ここで死ぬわけにはいかない‼︎そして善逸を幸せにするためにも、彼を死なせるわけにはいかない‼︎
そんな事を思っていると、
「萌と………蛇の呼吸使い………赫刀………だと………?」
私の日輪刀の色は、紫から赫に変わっていた。
「南無阿弥陀仏。貴様は我ら3人が、ここで討ち果たす‼︎」
「岩の呼吸使い………お前もか………っ‼︎」
そして悲鳴嶼さんも、自身の斧と鉄球をぶつけて赫刀を作り出していた。これならいける、黒死牟を倒せるぞ‼︎
ということで、獪岳は即死しました。過去最速じゃないですか?
そして伊黒さんと悲鳴嶼さんの乱入‼︎原作の展開と同じ、産屋敷ボンバー&珠世さんのお薬&Mr.浅草の攻撃の後、無惨が無限城に柱を引き入れてます。その後悲鳴嶼さんと伊黒が壁をぶち壊して乱入しました。
さて、次回で黒死牟戦は決着です。お楽しみに!