side しのぶ
現在私たち鬼殺隊は無限城で戦っている。鬼舞辻は珠世の薬と悲鳴嶼さんや珠世の鬼(浅草の人)の攻撃で弱体化。その後柱全員での一斉攻撃を仕掛けたが、直後に地面に巨大な襖が出現。私たちは離れ離れになってしまい、鬼舞辻には回復の隙を与えてしまっている。
そして無限城内での状況。
まず伊黒さんと悲鳴嶼さんが表参道事変(第九章)後に閉じ込められてた萌と善逸君と合流し、上弦の壱や新上弦の陸と戦闘。結果討伐は成功するも、伊黒さんと善逸君が死亡してしまう。
次に煉獄さんと冨岡さん。この2人が新上弦の弐(猗窩座)と遭遇。現在も戦闘中とのこと。
次に宇髄さんと愈史郎。この2人は新上弦の肆(鳴女・肆据え置きは強さが理由)となった無限城の主と戦闘中。まずはコイツを倒して鬼舞辻を外に炙り出す必要がある。
次に不死川さん。あの人は現在無限城内のどこかにいるが、上弦との遭遇はないとのこと。
そして私も同じだった。
「鬼舞辻、鬼舞辻はどこ?」
弱体化している鬼舞辻を探して、現在無限城を走り回っている。しかし鳴女という城の主のせいで、中々辿り着けない。早く、早く辿り着かないと…………鬼舞辻が復活する前に…………
side 萌
善逸を亡くした私は、悲しみに暮れていた。そして、
「殺してやる………殺してやるぞ、鬼舞辻無惨‼︎」
悲しみが殺意へと変わっていった。
「安心しろ、皆同じ思いだ。」
「そうですね。」
「とにかく、一刻も早く鬼舞辻の元に辿り着くぞ。」
「はいっ!」
そして同行している悲鳴嶼さんと共に、無惨の討伐へと向かった。
その道中で、私は悲鳴嶼さんに現在の状況を聞いていた。
「なるほど、今無惨は弱っているんですね………」
「その通りだ………」
「ならば出来るだけ早く辿り着く必要がありますね。」
「ああ………回復させない為にもな。」
現在無惨は珠世さんが今まで作ってきた薬や、その他もろもろの攻撃のおかげで弱っている。ここで確実に殺すしかない。
ただ無惨は首の弱点を克服している。しのぶさんの毒で更に弱らせることが出来るとはいえ、トドメを刺すには太陽を待つしかない。
「ちなみに悲鳴嶼さん、日の出まで後どのくらいです?」
「私が無限城に入った時点で2時間ほど………現在だと、1時間半と考えるのが妥当だろう。」
「なるほど………まだまだありますね。」
「ああ………」
黒死牟相手に30〜40分ですら、あれだけ大変だったんだ。それが無惨相手に倍の時間となると、それこそ柱全員でも厳しいだろう。だからその間の時間、回復する隙を与えずに攻撃し続ける。今アイツは恐らく繭を作って籠ってるだろうから、その状態ならまだ持たせられるだろう。
そんなことを考えてると、
「我妻萌………私は最初、君が嫌いだった。」
悲鳴嶼さんが伊黒さんと同じ話をし始めた。
「さっきその話題を聞きましたね。別の人から。」
「ああ。鬼殺隊は元々鬼に大切な人を殺された人たちの集まりだからな。その中でも、私が君をとりわけ嫌う理由が2つあった。鬼であることと、子供であることだ。」
ただ理由は少し違うようだ。伊黒さんは女の私が嫌いだったのに対し、悲鳴嶼さんは子供の私が嫌いだったそうだ。
「どういうことです?」
そして悲鳴嶼さんの口から出てきた過去は、想像してたよりも壮絶だった。
「子供は純粋であり、邪悪だ。私は昔身寄りのない子供を寺で育てていた。さっき死んでた新上弦の陸も育てていたうちの1人だ。ある日鬼避け用の藤の花のお香が消され、寺の中に鬼が侵入した。そこで私はその鬼を、子供たちを守る為に殴り殺した。そのはずが、生き残った子供には化け物扱いされた。死んだ子供はそもそも私の言うことを聞かず、勝手に飛び出してしまった。」
守るつもりだった子供に裏切られる。それは子供で鬼である私を恨むはずだ。
「そんなことがあったのですね………」
「ああ。だが君と時間を過ごしてきて、少しずつ考えが変わった。」
「と言いますと?」
「人間を守る為に、自分の血を流して戦う。その生き様は、立派な鬼殺隊の一員だった。だから私は君を認めた。」
それなのに、私の罪滅ぼしを認めてくれる。こうして認めてくれる人が、徐々に増えてきた。これも善逸がいなかったら、絶対にあり得なかっただろう。
「そんな………ありがとうございます………」
「それとあの時の子供たちも、自分のことで手一杯だったのだろう。」
「きっとそうだと思いますよ。彼らに悪意はないでしょう。」
「だな………」
そしてこの人は、とても優しい。この涙も、単に涙もろいだけとのことだ。優しくて厳しくて、尚且つとても強い。鬼殺隊の柱の中でも最年長に相応しい貫禄だ…………
ドゴゴゴゴゴゴゴォ‼︎
そんなことを思っていると、城内に爆音が響いた。
「な、何が起きたんです⁉︎」
「もしや…………」
その答えは、鴉がすぐに教えてくれた。
「宇髄天元と愈史郎、上弦の肆、撃破ァ‼︎」
鳴女が討伐されたのだ。コレによって無限城が崩れる音らしい。
「無限城が崩れます‼︎」
「ああ。轢死しないように気をつけないとな。」
「はいっ‼︎」
とりあえず、崩れ去る城に巻き込まれないようにしないと‼︎
しばらくすると、私たちは地上に出ることができた。
「なんとか出られたな。」
「はいっ!」
そしてそこでは、
「よぉよぉ、悲鳴嶼さんに我妻萌じゃねえか‼︎」
「そんなことより鬼舞辻無惨はどこだ?珠世様の仇を討ちたい。」
「それをここから派手に探すんだろぉ、愈史郎?」
宇髄さんと愈史郎さんの、鳴女討伐組に遭遇した。
「恐らく城の大きさからして、この近辺のはずだ。」
「無惨は恐らくまだ繭に籠ってるはずです。」
「なら派手に繭を探さねえとな‼︎」
「そして殺す。絶対殺す。珠世様の仇………っ‼︎」
「それじゃあ行くぞ‼︎」
「「「はいっ‼︎」」」
まずはこの4人で、近辺にある無惨繭を探すことになった。この辺は街中になっていて、建物が沢山建っている。当初の予定だと品川で、その辺の街の人は軍の指示で、既に避難済みだ。
そのはずなのに、現状は異なっていた。
「ん?あれは何だ?」
「まさか鬼殺隊?ということは鬼でもでたの?」
日の出間際の夜の街から聞こえる声。つまりここは品川じゃない‼︎無限城の場所を無惨がずらしたのか⁉︎
「悲鳴嶼さん、マズいです‼︎場所が違います‼︎ここはどこです⁉︎」
「この景観は………恐らく蒲田の辺りだ。宇髄、嫁が軍のところに居るのだろう?」
「あぁ。今すぐ嫁3人に連絡して、この辺一帯の住民を派手に非難させないとな。」
一般市民が巻き込まれるのはマズい。だから早く逃げさせないと‼︎
「そんな、それじゃ無惨は⁉︎」
「地味に焦るな愈史郎。役割分担だ。俺が住民の避難を嫁や軍と派手に行う。」
「他の3人で鬼舞辻の討伐だな。それで行こう。」
「「「はいっ‼︎」」」
幸い、蒲田と品川はまあまあ近い。電車で20分もあれば着くだろう。だから軍の到着も早いはず…………
「久しぶりに腹が減ったな。そんなところに沢山の人間…………感謝するぞ、鬼狩り共‼︎」
ただそれ以上に、無惨の復活の方が早かった。
ということで、無惨戦がいよいよ開幕です‼︎最初のメンツは萌、宇髄、悲鳴嶼、愈史郎の4人。市民を守りきれるのか、それは次回のお楽しみに‼︎
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