我妻物語   作:スピリタス3世

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第七話 兄妹の絆

  side 萌

 

 私が禰豆子を倒すのに手間取っていると、

 

「俺の禰豆子を………はぁっ………傷つける奴は………はぁっ………誰であろうと………絶対に許さない‼︎」

 

 本当に面倒な事になってしまった。臭い男の奴、そのまま倒れてたら良かったのに‼︎

 

「むー‼︎」

「禰豆子………後は………お兄ちゃんに………任せとけ………」

「むー‼︎」

「そうか……なら一緒に………戦おう‼︎」

 

 それにしてもよく会話が通じるな。これが兄妹というものなのか?まあ私は一人っ子だからよく分からないけど…………って感心してる場合じゃない‼︎早く2人を倒さないと‼︎

 

 

 

 さてと、まずは近くにいる厄介な方を倒すか…………

 

「月の呼吸 肆の型 年災月殃」

「むー‼︎」

「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月」

「むー‼︎」

「痛っあ‼︎」

 

 クソ‼︎なかなか首を斬れない上に殴られてしまう‼︎

 

「水の呼吸 拾の型 生生流転」

 

 しかも臭い男は距離を活かして拾の型を使ってきた‼︎拾の型は水の呼吸で一番厄介な型。うねるように回転をしながら連撃をする技。重ねる事に威力が増すため、距離がある状況で使われるのはまずい‼︎ならば先に自分の身体を時計回りに半回転させ、刀を右手だけで持ち、

 

「月の呼吸 拾壱の型 宵の上弦」

 

 自身の右側に広範囲の斬撃を放つ。

 

「ぐわあ………っ‼︎」

「むー‼︎」

 

 どうやら臭い男の拾の型を無理矢理攻撃を当てて止めることが出来たみたいだ。よかった。

 

 そして今度は刀を左手に持ち替え、

 

「月の呼吸 拾弐の型 明けの下弦」

「むー‼︎」

 

 自身の左側に広範囲の斬撃を放つ。なんとか禰豆子にも斬撃を当てる事が出来た。さてと、臭い男が止まってる今のうちに……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 ん?あの男はなんで叫んで……………って自身の剣を投げた?この期に及んで諦めたとでもいうのか……………ってマズい‼︎

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 危うく首ごと吹っ飛ばされるところだった‼︎なんて投擲能力なんだ⁉︎水の呼吸より槍投げの方が向いてるんじゃないか⁉︎というかなんとか避けれたけど、代わりに右腕を全部持ってかれた‼︎これじゃあ拾弐の型以外は利き腕じゃないから厳しい‼︎そして腕が一本無いと身体の重心が偏って上手く動かせない‼︎

 

「むー‼︎」

 

 更には禰豆子もいる‼︎このままだとマズい‼︎腕が回復するまでは距離を取らないと‼︎ホントはあの男の刀を盗みたいが、片腕で刀二本は持てない‼︎

 

「逃げるなぁぁぁぁ‼︎逃げるな卑怯者‼︎」

「戦いに卑怯もクソも無いだろう⁉︎最後に勝てばいいんだよ‼︎」

「人質とか取ったら許さないからなぁぁぁぁ‼︎」

「関係ない人を巻き込む気は無い‼︎鬼狩りなら別だが‼︎」

「そうか…………っ!」

 

 まあ鬼狩り以外でも、無惨様に害をなすなら話は別だがな。さてと、右腕が回復するまでに、

 

「むー‼︎」

 

 私を追ってくる禰豆子をなんとか足止めしないと………そのためには、片腕でなんとか斬撃を放つ‼︎

 

「月の呼吸 捌の型 月龍輪尾」

「むー‼︎」

 

 脚を狙うんだ、脚を‼︎そしてしばらくの間行動不能にする‼︎遠距離に一閃するこの技で‼︎

 

「むっ⁉︎」

 

 よし、両脚に当てた‼︎これでしばらくは行動不能になるはず‼︎後は距離を取りながら右腕が回復するのを待つ‼︎

 

「くっ……………くそっ‼︎」

 

 臭い男がぼろぼろになりながらも立ち上がる。ここまでされてもまだ心が折れないとは、なんて芯の強い奴なんだ。味方に居たら心強いが、敵にいるなら迷惑極まりない‼︎さてと、そろそろ右腕も全快してきた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むー‼︎」

 

 ってなんでお前も全快してんだよ⁉︎ふざけんなよ‼︎私よりも力が強い上に再生速度が速い*1とか、ずるすぎるだろ‼︎

 

「くそっ‼︎月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間」

「む………っ‼︎」

「水の呼吸 拾の型 生生流転」

 

 マズい、奥から臭い男もやってくる‼︎とにかく1対2は部が悪い‼︎だから早めに禰豆子を倒さなきゃいけない………って待てよ?臭い男の方が早く倒せるのでは?それに、首さえ斬られなければ、私は禰豆子()()相手に負ける事は無い‼︎だから狙うは、

 

「月の呼吸 拾陸の型 月虹・片割れ月」

「ぐふぁっ…………」

 

 臭い男‼︎上から地面に向かって刺すような斬撃を放つこの型なら、これが可能‼︎あとは、

 

「むー‼︎」

 

 禰豆子の攻撃を避けつつ、臭い男に接近する‼︎そして、

 

「月の呼吸 拾肆の型 兇変・天満繊月」

「ぐふっ…………」

 

 奴を殺す‼︎

 

 

 

 

  side 禰豆子*2

 

「禰豆子。起きて、禰豆子。」

 

 この………声………は………おかあ………さん?

 

「お兄ちゃんを助けるの。今なら出来る。頑張って…………お願い、禰豆子。お兄ちゃんまで死んでしまうわよ………」

 

 いや………だ…………お兄………ちゃん………死なせ………たくない‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血鬼術 爆血

 

 

 

  side 萌

 

 さてと、この男にとどめを…………

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 ってなんだこの炎は⁉︎誰が出した⁉︎身体が燃えるように熱い‼︎

 

「熱い‼︎熱いぃぃぃ‼︎」

「⁉︎」

 

 臭い男は目を見開いて驚いてる‼︎ならばやったのは、

 

「むー‼︎」

 

 禰豆子だ‼︎アイツ、こんなやばい血鬼術まで使えんのかよ‼︎ふざけんな‼︎とにかく身体が燃える‼︎死ぬ‼︎

 

「禰豆子か………ありがとう………っ‼︎」

 

 そうだ、これは炎なんだ。ならば話は早い‼︎コイツも一緒に燃やしてやる‼︎

 

「お前も燃えろぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

「禰豆子が俺の事を燃やすわけないだろう*3‼︎」

 

 ってなんで燃えないんだよ‼︎おかしいだろ⁉︎まさかこれは私の幻覚か⁉︎ならば無いものとして…………

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 考えられない‼︎私は今確実に燃えている‼︎なんだよこれ、鬼だけを燃やすってのか⁉︎そんな都合のいい血鬼術が存在していいのか⁉︎

 

「むー‼︎」

「水の呼吸 壱の型 水面斬り」

 

 マズい、私はこのままでは2人にやられる‼︎ここで死んでたまるか‼︎私は生き残ってお前らを殺し、もっと無惨様の役に立つんだ‼︎私の命を助けてくれた上、親の仇まで討ってくれた無惨様に恩返しをするんだ‼︎奴の刀を鍔迫り合いでなんとか止めてる今ならこれで‼︎

 

「月の呼吸 伍の型 月魄災禍」

「くそ………っ‼︎身体………がっ‼︎」

「むっ⁉︎」

 

 にしても炎が収まらない‼︎熱い‼︎そのせいで自分の攻撃の威力まで落ちてる‼︎それに弱いと思ってた臭い男だが、耐久力というか、我慢強さが異常だ‼︎完全に精神の強さだけで戦ってやがる‼︎この状況を打破するには、まず炎を消すしかない‼︎そのためには、禰豆子の首を斬る‼︎

 

「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮」

「むっ⁉︎」

 

 全く、鬼の討伐ってのは本当に面倒だな………って待てよ、鬼?そうか、禰豆子は鬼なんだ。だからもしかしたら…………賽子男が言ってた乾坤一擲じゃないけど、賭けてみる価値はある‼︎

 

 そして私は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前も燃えろぉぉぉぉ‼︎」

「むーーーーーーーーー‼︎」

 

 禰豆子に抱きついた。そしたら賭けは成功した!無事に禰豆子も燃やせた*4‼︎鬼だけを燃やすということなら、鬼だけの何かに反応して燃えるはず。それはすなわち鬼の血‼︎という事は禰豆子自身も、燃えてもおかしくないはず‼︎更には血鬼術は鬼の血を媒介に発動する術。ならば禰豆子自身は、火を燃やす薪のように、強力な燃料の集合体でもおかしくはない‼︎

 

「むーーーーーー‼︎」

 

 ただ禰豆子も負けじと攻撃してくる‼︎私の身体を引きちぎろうとしてくる‼︎

 

「禰豆…………子………っ‼︎」

 

 そして臭い男も立ち上がってくる‼︎コイツらに私が殺される前に、

 

「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮」

 

 私が禰豆子の首を斬る‼︎

 

 

 

 

  side 炭治郎

 

 マズい、禰豆子が殺される‼︎なんとかして守らなきゃいけない‼︎でも水の呼吸はあの鬼には通用しない‼︎そうだ、それならアレが使えたりはするだろうか…………父さんが教えてくれた、神楽の舞。剣術に使うものじゃないけど、アレを使えば、一日中舞い続けられるくらいに身体を動かせる‼︎そしてそれを使って、禰豆子を守るんだ‼︎

 

「ヒノカミ神楽 円舞」

*1
朱紗丸戦のときの再生速度とほぼ同じ。

*2
意識あるのか怪しいけど、こう書かせていただきます。

*3
炭治郎は禰豆子の血鬼術を知りませんが、禰豆子を信頼してるのでこう言ってます。

*4
原作と解釈違ってたらごめんなさい。その時はオリジナル設定という事で。




 ということで、萌vs炭治郎&禰豆子の死闘でした。竈門兄妹の猛攻をなんとか凌ぐ萌は如何だったでしょうか?

 ちなみに月の呼吸の拾壱と拾弐の型についてです。上弦の月は右半分だけ見えてる上、夕方(宵)に最も高い位置(正中)で見えるためこういう型にしました。また下弦の月は逆で、左半分だけ見えてる上、明け方に最も高い位置で見えるためこういう型にしました。

 さて、次回は竈門兄妹戦、決着です。どういう結末を迎えるかは、次回のお楽しみに!

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