・みなしごの蛇の章
昔昔あるところに捨てられた卵から産まれた蛇がいました
彼は生まれついての魔法の力で
周りにいた仔にこっそりいじわる繰り返す
そんな彼を見つけた
嘴曲がりの不死鳥に導かれ
同じような動物が集まる森にいきますが
友達をつくらず、ずる賢く動くばかり
だから
ずっと森にいたいといっても断られてしまいました
帽子の言う通り
蛇は狡猾に影に潜み
自分こそが最強であると見せびらかし
心を見抜き、空を飛び、災いを振りまく恐怖となりました
死を蔑み遠ざけてきた彼は
自分の首を切り分け七つの頭になると
盗んだ偉大な宝に首を隠します
すると、なぜか体中にひびが入りました
そうして
蛇は七つの首持つ一つの王になり果てました
そのさまを不死鳥は嘆きます
・予言の鳩の章
自らを打ち破る者の誕生
そんな予言を知った蛇は
仔鳩が生まれたばかりの巣を襲います
父は斃され、母は仔を庇い、
蛇は残った仔をギロリと睨み魔法を放ちました
だけどなんということでしょう!
蛇が知らない力で魔法が跳ね返えり彼の体は崩れていきます
こうして稲妻が刻まれながらも仔鳩は生き残ったのでした
しかし、蛇もまたのたうちながらも
なんとか残った頭が逃げます
彼は引き取られた家で嫌われ疎まれ鼻つまみ
自分の正しさ振りかざし大暴れ
籠に入れられてもがたがたがたがた大揺らし
あるとき大きな人に導かれ
不思議な森にいきました
愛に守られるも知らない彼は
自らの正しさ周りに振りかざし
反発してぶつかって磨かれて
生まれた素敵な思い出を分け合って
こどもから大人になっていくのでした
帽子の言う通り
鳩は森で真の友ができました
仮初の親鳥は欠けてしまったけれども
彼は愛を知ります
そうして
鳩は多くの仲間いる森の一員となりました
そのさまを不死鳥は安堵します
・決戦の不死鳥の章
森の長老となった不死鳥は嘆きながらも
体を取り戻した蛇を倒すため、こっそりみんなを動かします
未来からやってきた娘梟からの愛をもらうとも
蛇にはそれがわからない
預言を知っても未来を知っても
ひび割れはどんどん広がっていくばかり
森の空の決戦で鳩は蛇に斃されてしまいました
しかし、鳩はむくりと立ち上がり
蛇に斃されたたくさんの命と一緒に再び飛び立ちます
隠れているもの、寄り添うもの、敬意を払うもの
鳩は三つの死を纏って死の征服者となりました
死は斃れず、磔られず、服従せず、魔に焼かれず
死から逃げていた蛇はついに地に堕ちて
バラバラになって狭間に真っ逆さま
この世に彼の居場所はありません
あの世に彼の居場所はありません
首の欠片が狭間でゆらゆらゆらゆら浮かぶだけ
鳩は不死鳥に導かれ
みんなが待ってるこの世に還ります
ひび割れ蛇も稲妻鳩も
帽子は蛇の巣穴に導いたというのに
まったく違う道を歩んでしまいましたとさ
おしまい
仕掛けとして【死】⇔【愛】と読み替えられるようにしてあるので
よろしければもう一度最初から読んでお楽しみください