白の女神の新たな従者   作:よっしー希少種

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最近なんか3000字超の話が多かったので、さぺっと読める話にしたところ、1800字になりました。どうして


深夜の呼び出し

 深夜、明かりは消え皆が寝静まった頃の時間。クリストの部屋の中に携帯の着信音が鳴り響いた。

 

「ん……なんだ……」

 

 気持ちよく眠っていたところを邪魔された苛立ちと強すぎる眠気の中、クリストは電話に出た。

 

「もしもしぃ……」

 

 若干不機嫌そうな声で応えた。

 

『私よ。起こしちゃったわよね?』

「ブラン様? はい……起こされましたが」

『ごめんなさい。ちょっと頼みたいことがあって』

「なんですかぁ……?」

『……夜食を作ってほしいの』

「……」

『……』

「自分でやってください」

 

 そう言って電話を切ろうとする。

 

『ま、待って! あなただから言うけど、私料理が苦手で……』

「インスタントのやつならいけるんじゃないですか?」

『私にもそう思っていた時期があったわ。でもいざやってみたらダメだったのよ』

「えぇ……」

 

 インスタントすら失敗するとは信じられなかったが、嘘つく理由も無いと考え、ブランのことを信じることにした。

 

「わかりました。なんか適当に作って持っていきます」

『ありがとう』

 

 クリストは髪を結び、目を覚ますために冷水で顔を洗うと、部屋を出た。

 

 

「訳わかんない。何インスタントで失敗って……」

 

 教会のキッチンでブツブツと愚痴を零しながらヤカンに水を入れ、火にかけた。

 

「しかも今何時だと思ってんだよ……十二時半だぞ。……あ、わかった。ブラン様がいつも朝起きないのはこれか?」

 

 沸騰したお湯をインスタントの蕎麦に注ぐ。蓋の上に携帯電話を置いて重しにし、三分待つ。

 

「てかこんな時間に何してんだろ? 仕事かな……?」

 

 三分後、それと割り箸をお盆に乗せ、キッチンを後にした。

 

 

「クリストです。入りますよ」

「どうぞ」

 

 仕事部屋をノックして入る。ブランはパソコンをいじっていた。

 

「ありがとう。深夜に起こして悪かったわ」

「本当ですよ……」

 

 パソコンの横にお盆を置く。ブランは割り箸を割ると、中を少しかき混ぜた後、蕎麦をすすった。

 

「で、こんな夜更けに何してるんですか? まさか、仕事ですか?」

「違うわ」

「じゃあ一体……」

 

 パソコンの画面を覗き込もうとしてみる。

 

「ダメよ」

 

 ブランは片手でクリストの目を覆った。

 

「なんでですか」

「なんでもよ」

「はぁー?」

 

 眠気のせいであまり働いてない頭で考えてみる。深夜、一人、パソコンを使う、他人に見られたくないもの。そこから導き出された答えは

 

「…………あぁ、エッチなやつ見てたんですね?」

「んなわけねーだろ」

「全く、男子中学生じゃないんですから……」

「だから違うって」

「じゃあなんなんですか? あ、R18じゃなくてR18-G……? ちょっとそれは私には理解できない領域ですね」

「勝手に話を進めないでくれる? 別にいかがわしいものは見てないわ」

「じゃあ何してるんですか? こんな時間に一人で」

「それは……」

 

 その答えは聞くことが出来なかった。ブランが話すより先に、部屋のドアが開く音がし、二人を意識がそっちに向いたからだ。

 部屋の入り口には、水色のパジャマを着たロムが立っていた。少し目が潤んでいるようにも見える。

 

「ロム様? どうかなさいましたか?」

「あ……お姉ちゃん、側近さん……。あのね、怖い夢見ちゃって……眠れないの……」

「それは、怖かったですよね……」

 

 クリストはロムを抱きしめ、頭を撫でた。

 

「ブラン様、一緒に寝てあげてはどうですか?」

「私はまだやることが……。クリスト、お願いできる?」

(そのやる事がすっげー気になるんだが……。でも今はロム様もいるし、追求しても絶対話さないだろうから、もう諦めよう)

「……いいですけど、ブラン様も早く寝てくださいね? もう充分遅いですけど」

 

 クリストはロムを連れて仕事部屋を出た。

 

「はぁー……見られなくてよかった……」

 

 ブランのパソコンには文章が映し出されている。そう、小説を書いているところだったのだ。

 

「これだけはクリストにも知られたくないからね……。さ、早く仕上げて寝ないと……」

 

 ブランは残った蕎麦を食べ終えると、執筆を再開した。

 

 

「ロム様、眠れそうですか?」

「うぅ……」

 

 ロムは不安そうな目でクリストを見た。

 

「大丈夫ですよ。ロム様が眠るまでそばに居ますから」

「ありがとう、側近さん」

 

 クリストはロムを落ち着かせるために、頭を優しく撫でた。ちなみに、ラムはロムの隣で熟睡している。

 ロムも安心したのか、気付いた時には既に眠っていた。

 

「おやすみなさい、ロム様」

 

 小さく呟いて部屋を出た。眠気も限界、気を抜いたらそのまま眠ってしまいそうだ。クリストは足早に自室へと戻り、ベッドに入って眠りについた。




書き溜めが無くなりました。書かねば
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